Revenge's Memoria With The Devil―悪魔との復讐記― 作:蟲之字
そうでない人は、またお会いしましたね!
蟲之字というものです!
今このサイトで連載中
「血塗りの監獄ーBloody Schoolー」を書いています。
しかし、今回は息抜きでファンタジー小説書きたいなと思いこれを書きました。
それではさっそく、どうぞ!!
ここは荒野の真ん中にポツンとある<アマル>という村。人口は約150人。そのうちの6割は老人という村だ。アマルは荒野の真ん中にあるため物資などは別の町から取り寄せるしかない。そんな不便な村に一人の青年がいた。
「今日もいい天気だなぁ~.さぁて、寝るか。」
青年はすでに起きたのにまた寝ようとしている。すでに日が昇っているのに。
「あんたはまた寝ようとしてるんすか!」
その叫び声とともに青年の家のドアが蹴破られた。蹴破ったのはつんつんした黒髪と常にジト目が特徴のこの村の数少ない少年だ。
「レイザ君よ~、ノックの代わりの蹴りはやめてくれよ~。ドア直すのめんどいんだぞ~」
「そんなのはどうでもいいんすよ。それより、今日も仕事を探さずだらだらするだけっすか、ジェイドさんよ」
どうやら青年はジェイド、少年はレイザというようだ。
「俺は村から出るつもりはないよ。爺さんたちだけだといろいろ心配だからな。一人でも俺みたいな若手がいると楽だろ?」
ジェイドはすこしドヤ顔でそういった。
「その考えはいいかもしれないっすけど、それを口実にして仕事をしないニートっておもわれているんすよアンタ。」
レイザはジェイドに子供らしからぬ言葉で言い返した。
「お、俺一応ギルドに入っているし」
「こんな小さい村のギルドなんて無いにも等しいっすよ。」
ギルドとは、村や町、有名なところだと大きな国から依頼が来てその依頼を成功するとお金がもらえる。という簡潔に言うとそういう機関である。ギルドに登録したものはほかの村や町のギルドで手続きをすればそこでも依頼を受けることができる。しかし、ジェイドのいるアマルは村人自体が少なく、依頼もそうそう別の町などからも流れてこないため受けられる依頼は滅多にない。
「せっかくギルドに入っているんだったらしばらく外に出て別の大きな町とかで依頼やってたまに帰ればいいじゃないっすか」
「いや、だから俺は・・・」
「実際爺さんたちもそう思っているっすよ」
レイザはジェイドに次に言葉を紡ぐ前に間髪入れずにそういった。
「…!いや、それでも俺はここから離れたくないんだよ」
「ならせめて自分にできることをこの村の中で探せばいいんじゃないすか。じゃ、自分は学校に行くんで」
「あれ、今日行くんだっけ?」
「実際は明日の明け方の馬車に乗って二日後に着くんで今日はやりたいことをさっさとすましたいんすよ。」
この世界の学校とは普通の人ではそうそう入ることはできない。入学するには条件がある。一つは魔法が使えるかである。この世界で魔法とは素質がある人しか使うことができない。しかし、素質があっても制御などができなく死亡する人もいるため学校は強かれ弱かれ魔法が使える人を入学させる。しかも全額学校負担である。
もう一つは、研究をしたいものを学校側に提出して審査を通ることである。学校自体が情報量は膨大にあり資料なども膨大である。研究の対象を学校に見せたり。論文をだし、学校が許可を出せば。入学、または立ち入り可能となる。しかし、こちらの場合は多少ながら金はとられる。
「にしても、この村で学校に行くやつが出たときは村人全員で祝ったよな~」
「あんたはいつの話をしてるんすか…」
「だって、魔法を使える人が出て爺さんたち喜んでたし。」
「ぶっちゃけ言いますと、自分が魔法使えるのなんてたまたまっすよ。しかも、魔法が使える素質って完全に運ですよ。」
「そーなんだ。じゃ俺も使えたりは…」
「100%ないっす。魔法は大体3~8歳位の間に自然に出てきて初めてわかるんすよ。自分はは大体4歳ぐらいに雷を出して使えることがわかったんで。」
「そんなのも学校で習うのか?」
「当たり前っす。魔法を習うんすから魔法について知らないと。」
「ですよね~。」
その会話の後、ジェイドがお茶を出し、一服した。そしてレイザが口を開いた。
「で、アンタ明日自分と<ノルマニー>に行きませんか?」
「おま、いきなり何言ってるんだよ?!」
ノルマニーとは、アマルとほぼ真逆でとても大きな町で、いろいろな町や国と交易をし、文明や品物が豊富にあり人々でにぎやかである。レイザの行ってる学校もそこにある。
「ノルマニーみたいな大きな町のギルドならいろいろな依頼もあるし自分と一緒に行き来すればいいんじゃないすっか。」
「…でも、少しだけ考えさせてくれないか」
「ま、それはあんたの勝手すよ」
そう言ってレイザはジェイドの家を出てった。ジェイドはレイザが出ていった後にお腹が空いたのかご飯を作り一人で食べた。
(でも、やっぱ俺もほかのやつらみたいに外で仕事しないとだめなのかな…でも、爺さんたちが心配なんだけど外に出てほしいて願てるようだしな~)
ジェイドはご飯を食べながらそう考えていた。そして食べ終わったら結局寝た。
次の日、ジェイドはレイザが乗る馬車の停留所まで一緒に行った。
「アンタ、結局一緒に行くんすか?見た感じ荷物はないっすけど」
「今回はパスしようかな、で、次にお前が帰った時までにしっかり考えておく」
「そうっすか。じゃ、帰りは一週間後ぐらいになるんでよろしくっす。」
「おう、行って来い!」
二人の会話が終わると同時に馬車は停留所にとまった。そして数人降りてレイザが乗った。
「にしても、ここで人が下りるの初めて見たっす。」
「俺もだ、物好きだよな。」
アマルの停留場で人が下りるのは村に帰ってくる人以外はほぼいない。降りた人は三人で三人とも黒いローブを羽織っていた。
「害は、なさそうっすね。」
「ま、俺がいるから大丈夫だ。」
「それが一番心配っす。」
「うるせーよ。」
「あんちゃん達、もう出していいかい?」
「あ、すいません。もう出して大丈夫っす。」
ジェイドたちが会話している間出発の時間になって馬車は走って行った。ジェイドは馬車に手を振り自分の家に戻ろうとしたときさっき降りた人たちが近づいてきた。
「君はこの村の人かな?」
さっき降りた黒いローブを羽織った三人組のリーダーみたいな人がジェイドに話しかけてきた。
「そうですけど。あんたたちは何でこんな村に来たんだ?」
「今日は今、世界中で流行ってる謎の病、<
崩砂病とは、今世界中で流行っている謎の奇病で、人間だけでなく、動物や植物、生き物であればなんにでも発症する。症状としては、いきなり体の一部が砂のように崩れていき、最終的には全身が砂になり死ぬという病気である。崩れていった体は治ることはなく、崩れるたびに激痛が走る。
「あ~、来ましたか。」
そういいながら少し慌てながら小太りの村長がやってきた。
「わざわざこんな小さい村に来てくれるなんて・・・」
「いえいえ、我々はもう崩砂病で死ぬ人を見たくないんでね・・・」
村長と黒いローブを羽織った人たちは会話をしながらジェイドの目の前から離れていった。
(そうだ、久しぶりに散歩でもするか…)
ジェイドはそう思い村の周り散歩し始めた。
アマルの村は荒野の真ん中にあるため村から少し離れるとモンスターに出合いやすい。しかし、アマルには特殊な壁がある。高さはそこまで高くなく大体2mぐらいの壁が村を一周している。2mの壁ならモンスターはたやすく越えて村に侵入してくる。だが、特殊な模様を刻むことによってモンスターが近づかない結界を張っている。ジェイドはその壁に沿って村を一周している。
それからしばらくしてジェイドは自分の家に帰ろうとしたときに村人に話しかけられた。
「おーい、ジェイド」
「お、爺さん。どーした?」
二人は年の差はとても離れているのにまるで昔から一緒に遊んでいた友達と同じように語り始めた。
「お前が家にいないからここで待ってたんだが」
「え、何か急用なの?」
「いや、今日から三日間予防接種するらしいからそれについてだ。」
ジェイドは朝であった黒組三人について少し思い出していた。
「いや~、あと何年生きれるかわからんわしたちでもそんなものが受けれるとはね~」
「ははは、いっそのこと百歳まで生かしてくださいとか言ってみれば?」
「ひゃっひゃっひゃ、ちげーねちげーね!」
二人はしばらくそんな会話をし続けた。
「あ、いっけね。大事なこと忘れてたよ。」
老人はそう言って話を切り替えた。
「予防接種は魔法とかいろいろやったりして一回が長いらしくてよ、お前さんは最後って村長言ってたよ。」
「俺が最後ねぇ、若いから?」
「わしが知るはずないだろ」
二人はそれからまたしばらく会話をして別れた。
そして時と場所は変わり、村の病院
「それでは、最初は村長さん。あなたから始めます。」
「え?!わしからですか?」
村長は素っ頓狂な声とともに黒服の一人にそう言った。
「ええ、村長であるあなたからしてもらえればほかの村人も信用するでしょう。さ、ベットで横になってください。」
黒服のリーダーはそう言って村長を説得し大きいアタッシュケースから注射器を取り出した。しかし、注射器に入っている液体は不気味な黒い色をしていた。
「そ、それを注射するのですか?」
村長は動揺しながらそう聞いた。
「はい。これを注射した後に我々が編み出した魔法を使い体内に崩砂病に対する抗体を作るのです。」
「何故、黒い液体なんですかい?」
「それは企業秘密ですよ。と言っても企業ではありませんがね。」
黒服のリーダーは冗談交じりにそう言った。村長もまだ動揺しているがもう何も言わずにベットに横になった。ベットの左右で黒服が一人ずつ。その二人は呪文なのか、何かをつぶやき始めた。そして村長と話していた黒服のリーダーが村長の体を固定し黒い液体を注射した。
「魔法の呪文は長いのでしばらくはそのままでいてください。」
「は、はい。」
注射が終わり安心したのか、村長は落ち着いた声で黒服にそう返事した。
「それでは我々はほかの村人にも注射をします。後はそこの二人が対応しますのでご安心を」
「わかりました。村人の名簿は受付の机の上に置いておきました。」
「それはそれは、ありがとうございます。それでは。」
黒服のリーダーは村長と会話して部屋から出た。しかし、黒服のリーダーは人気がないことを確認した後、不敵な笑みを一瞬浮かべて病院の受付に行った。
そして黒服のリーダーは村人を次から次に病院へ呼んで予防接種をした。村人全員が始めは注射液の色が不気味で怪しいと警戒をしていたがその時には村長の予防接種が終わり村長が自ら説明をして村人を説得した。この展開はきっと黒服の思惑通りなのだろう。村人は次々に予防接種を受けた。そして三日後で最後、ジェイドの番となった。
「はい、最後の人」
黒服のリーダーはそう呼んだ。そばれたジェイドはすぐに部屋に入った。
「はい、最後の人でーす。」
ジェイドはわざとらしくあくびをしながら黒服にそう言った。
「君は、我々が来たときにあった青年だね。珍しい。」
黒服のリーダーはそう言いながら少し笑っていた。
「俺のどこが珍しんですか?」
「いや、この村はほとんどがご老人ばかりだからね。君みたいに若い人が珍しいと思ってしまってね。
「ほかのやつらはみんな別の町とかで出稼ぎですから。」
ジェイドはつまらなそうにそう言った。
「君は町とかでは・・・」
「俺には俺の考えがあるので」
黒服のリーダーがジェイドに質問しようとしたらジェイドは即答した。
「そうかそうか、わるかったな。さ、ベットで横になって。」
黒服のリーダーはジェイドにそう言った。ジェイドは黒服のリーダーが質問したことで不機嫌になりながらもベットに横たわった。
ジェイドの予防接種が終わった時、黒服のリーダーがジェイドに話しかけてきた。
「これでこの村全員の予防接種は終わりだ。お疲れ様」
「…なんで俺に言うんだ?」
ジェイドは黒服のリーダーが自分にいてるかと思いそう聞いた。
「あぁ、いや、独り言だよ。あと、一週間後に一応この病院に来てくれ。」
「何でですか?」
「まぁ…簡単に言うとアフターケアだね。」
「はぁ、わかりました。」
ジェイドは少し気にしながらも自分の家に帰った。
しかし四日後、、異変が起きた。時刻は夕方。ジェイドはいつも通りに一人で自画自賛しながら夕食を作り食べていた。
「はぁ~、相変わらず、自分で作る料理はうまいなぁ。やっぱさっさと町とかで料理屋にでも就けばよかったかな~」
そう言いながらティーカップを取った。後は口まで持っていくだけだった。しかし、ティーカップはジェイドの口元の行く前に落ちた。黒い砂とともに。いや、厳密にいうとジェイドの指であった黒い砂とともに。
「はぁ?!つっああぁぁ…!!!」
ジェイドの指は崩れて黒い砂となった。はじめはいきなりの出来事で混乱したがその一瞬後、激痛が走りあまりの痛さで声が出せない状態になった。
(なんだ…これ…まさか…崩砂病?!けど予防接種受けたし…まさか…!)
ジェイドは痛みでうずくまっていたが頭の中である答えが浮かんだ。
(まさか…黒服が何かしたのか…!)
そう思い外に出ようとした。しかし、ジェイドは進行速度が速いのか、右手はもう手首のところまで崩れてしまっている。
(もう右手が崩れてやがる…俺…このまま死ぬのかな…はは、ニートのままで死んでくのか…レイザがいたらどんな暴言吐かれるんだろ…)
ジェイドはもはや自分が死ぬことを認めていた。症状はもうジェイドの右腕の半分まで達していた。
(いざこうなると…俺はずっとこの村で育って外は全く知らないんだよなぁ…せめて、一回ぐらいは外の町に行きたかったな…)
そして症状は右肩まで達した。
『・・・ォィ・・・オィ・・・オイ、聞こえているのか』
いきなりジェイドに呼びかける謎の声が聞こえてきた。」
「はは…お迎えが近いのかねぇ…幻聴が聞こえるよ」
『我は幻聴ではないぞ小僧』
謎の声はジェイドにそう言った。しかし、ジェイドの家の中に人は、いや生き物はジェイド以外にいない。
「はっ…どちらにしろ俺は死ぬんだ…関係ないだろ…
ジェイドは自暴自棄になりながら謎の声の持ち主にそう返した。
『…お前は生を望むのか。なら、我が何とかしてやろう』
謎の声はいきなりそう言った。流石のジェイドも生き残れることがわかった途端目に光を宿した。
「…おい、それは冗談か…それとも…本当なのか・・・?」
『あぁ、本当だ。なんせ、我は今おぬしの体内に居るからな』
謎の声はそう言った。
『あの黒服どものせいだ。我を人間の体の中に入れて人工的に悪魔を増やそうという愚かなことをしおって。』
謎の声、もとい、悪魔はさらにそう言った。
「人間の体内…?人口的に増やす…?悪魔…?何を言ってるんだ?」
『ふむ、簡潔に言うと我は今お前の体の中にいる悪魔、ということだ。』
悪魔はそう言った。しかしジェイドはあまりの出来事すぎて理解ができないようだ。
『はぁ、これだから人間という生き物は…』
それから少し経ってやっとジェイドは理解したようだ。
「つまり、黒服が打った注射の中身がお前で、実際崩砂病にはなんも影響しないから俺は発症したってことか?
ジェイドは悪魔にそう質問した。
『その通りだ。お前の症状や痛みも今我が抑えている。』
悪魔とジェイドは現状をおさらいしている
「そうなのか、えっと、お前の名前なんて言うんだ悪魔」
『我は名前を無くしてしまった。ま、必要もないからな。』
「そうか、じゃあ、お前の名前は<ゼルマ>だ。」
ジェイドは勝手に悪魔にそう名づけた。
『…お前の好きなように呼べ』
悪魔は呆れながらも承認した。
『で、小僧よ…』
「小僧はやめろ。ジェイドだ。」
ジェイドはゼルマにそう注意した
『…ジェイドよ、黒服はまだこの村にいるのか?」
ゼルマはジェイドに注意したところを直し、質問をした。
「そいや、外がやけに静かだな。」
そう思いジェイドは右腕をドアの前まで伸ばしたがやめた。
「おいゼルマ、右手何とかならないか?」
ジェイドは自分の肩までしかない右側と床の黒い砂を交互に見た。
『それか、なんとかすることはできるが…お前さんに耐えれるかな?」
ゼルマはジェイドにそう忠告した。
「なにを?」
『我との契約だ。』
「・・・?」
ジェイドは契約についてあまりにもいきなりで戸惑っている
『契約とは、我とお主の繫がりみたいなものを作ることだ。契約と同時にお主の右手を、完全とまではいかんが治してやろう。だが、崩れた時以上の痛みが走るだろう。それでも良いか』
「右手が治るなら…ゼルマ、頼む!」
ジェイドはゼルマの説明を聞いて契約することにした。
『よかろう!お主の覚悟、見せてみろ!』
ゼルマがそう言った後密室であるジェイドの家の中に風、いや嵐が吹き荒れ始めた。
『今此処ニ、生ヲ欲スル者と名ヲ失イシ悪魔トノ冥府ノ理に基ヅキ契約ヲ開始スル!盟約ノ証、ソノ言霊は…』
<<<復讐>>>
ゼルマがそう答えた瞬間ジェイドの右肩に模様が浮かび上がった。それと同時に、吹き荒れている嵐が黒い砂をまといながらジェイドの肩の模様に向かって突っ込んできた。
「・・・!!はっあああぁぁぁ!!!!・・・」
ジェイドは崩砂病で崩れた時以上の痛みが今全身に走っている。
それから数秒後、嵐は吹き止んだ。ジェイドの体にはしっかり黒いが腕がついていた。しかし、ジェイドは床に倒れこんだ。だが、物の数秒で立ち上がった。
「ク…ろ、ふくぅ・・・」
ジェイドは契約時の激痛で意識がなくなっているようだ。それでも右手でドアをぶち破った。外はもう日が暮れて暗くなっていた。だが、村人は誰一人としていなかった。その代わりといわんばかりに黒服の人数が以前より増えていた。ジェイドがドアを開けてすぐに見ただけでも四人はいた。村に最初に入っていた黒服は三人だけだったのに。
「・・・!!く、ろフ・・・く!!ふく・・・シ・・・ュウ!!」
しかし、今ジェイド理性なく、外にいた黒服に目にも見えない速さで接近し一人の頭を掴み地面に押しつぶした。やられた黒服は頭が一瞬で砕け散り首から上は跡形もなくなくなっている。それでやっと気づいた残りの黒服。
「なんだあの化け物!」「我々の実験の成功者か?!」「とにかく捕えろ!」
しかし、ジェイドは右手をぶん回した。近くにいた黒服全員が胴体が消えた。いや、ジェイドの右手の指の間に黒服たちの内臓や骨、血管がこびりついている。
「こ、この化け物が…!」
その光景を見た別の黒服がそう言いながらジェイドに向けて銃を向けた。しかし、構えた時にはすでにジェイドは黒服の目の前にいて右手を突き出し黒服の頭を貫いた。頭から引っこ抜くときジェイドは指に何かついてることに気づき振り払った。それはさっき貫いた黒服の眼球だった。
「くロ…ふ・・・く・・・びょ・・・イん・・・」
ジェイドはそう言って病院に向かった。
それから数十分経った。ジェイドは道中の黒服を全員退けて病院についた。そして自分が注射を打った部屋に行こうとした。その時少しずつ意識を取り戻していた。
「あぁ・・・病院。ここに、黒服がいる」
そう言いながら病院の中に入って行った。しかし、入った瞬間床が濡れていた。暗くてよく分からないが臭いで分かった。そう、病院の床を濡らしているのは、人の血だ。
「…!あいつらぁああああぁぁぁ!!!」
ジェイドはそう叫びながら病院内を走った。そして自分が注射を受けた部屋には自分に注射を打った黒服のリーダーがいた。
「おやおや、青年。血相を変えてどうした。」
リーダーは涼しい顔でジェイドにそう話しかけた。
「てめぇ、まさか村人全員を…」
「あぁ、そうさ。でも、苗床がダメみたいで全部死んでしまったよ。」
ジェイドはリーダーの態度に気に食わなくすぐに殴りたいと思ったが歯を食いしばってこらえた。ここで殴ってしまうのは簡単だがここで殴るのは違うと感じたからだ。
「ハハハ、君は村人が死んで悲しいのかい。」
リーダーは笑いながらジェイドにそう質問した。それと同時に何かに手と足を拘束された。それは、注射を打つときに寝転がったベットについてた固定具であった。
「いやー、私は君なら可能性があるんじゃないかって思って最後にしたんだよ~?それが、こっちから迎えに行かなくても来てくれて助かるよ。さぁ、君の体内の悪魔君は我々の道具になってくれるかな~?」
リーダーはいきなり饒舌になりしゃべり始めた。
「やっぱりこんな小さい老いぼれしかいない村なら簡単にこんな実験できるし世間にも知られるのは遅いし隠蔽は簡単!最高の実験場だよ!しかも、君みたいな若いモルモット君もいるしね!ハハハハ!!」
リーダーは高らかに、自分、悪いことしてます宣言、をした。
「てめぇの遺言は終わりか…」
拘束されてるジェイドはそうつぶやいた。
「んん~、聞こえんな~?君はあと数分で悪魔に食い破られて死ぬ!私こそ君の遺言を聞いてやろうではないか」
「そうか…なら耳を貸してくれ…」
ジェイドは弱弱しくリーダーにそう言った。
「おぉ、いいともいいとも!私もさすがに君みたいにまだ未来がある人の死ぬところを見るのは心が痛むからな。」
そういってリーダーは完全に警戒心ゼロでジェイドに近づいた。
「どれぇ、言ってみろ?」
そしてリーダーはわざわざジェイドの顔の近くに自身の顔を近づけた。
「おまえは…こんなひどい実験をして、何が目的なんだ…」
ジェイドはリーダーに質問した。
「いいだろう、君の最後の願いだ。教えてやろう。我々の目的は、我々だけの最強の悪魔軍隊を作るためさぁ!そして、いろいろな町や王国、最終的には世界をも我々のものにするのさぁ!!」
リーダーは興奮しながら高らかにそういった。
「どうだぁ?凄いだろ!君も我々の作戦に歯車となる!光栄だろぅ?」
「はは…おまえの考えは滑稽だな」
「んん~何て言ったのかな~?ハハハ!!滑稽?君も面白いことを言うねぇ~」
リーダーはジェイドの言葉に耳を傾けずに笑っている。
「テメェは…自分の考えしか見てないからダメなんだよ!!」
そう言いながらジェイドは力任せに拘束具を壊しリーダーの首を掴み体を持ち上げた。
「…は?。え?…ファ?」
リーダーは状況を理解できずに苦しんでいた。
「俺はでめぇが体内に入れた悪魔、ゼルマと契約した」
「な、なんどぅあって・・・」
どうやらリーダーは完全に悪魔しか視野に入れてなかったようだ。
「残念だったな。まさに、飼い犬に噛まれた気分だろ?」
『たかが人間が我みたいな高貴な存在を自在に操れると思うなよ?』
「まっ、待て…おまえたちはなにを言ってるんだ??け…契約だって??」
逆転した。今まで完全に優位に立ってたリーダーは、本人が理解しないうちにジェイドたちが優位になった。
「さぁて、お返しをしないとなぁ~!」
『ジェイド、我も混ぜろよ』
「あぁ、俺たちの契約だもんな」
「ファ…?!フア・・・?!!」
ジェイドとゼルマは息を合わせた。
『「 これが俺らの
それと同時にリーダーの顔面を右手で思い切り殴った。リーダーは壁を何枚も破りながら飛んでいった。
「はぁ。はぁ、これで終わりか・・・」
『あぁ、だが、この村は終わりだな…』
ゼルマはそう言った。ジェイドはその言葉を聞いた後村を見まわたした。町は人一人いなく、あるのは黒いローブを羽織った死体と赤黒い液体だけだ。
「そう…だな…」
そして一応ジェイドは家に帰った。
ジェイドは家の前までついたが立ち止まった。
「家を出るときは明かりをつけていないはずなのに今はついている。」
そして家の中に入ったそこには机で寝ているレイザがいた。ジェイドが帰ってきたのに気付いたのかレイザは起きた。
「あんた、生きてたんすか。」
「いきなり失礼だな…」
「だって、自分が帰ったら人の死体ばっかで!しかも村人いないし!心配したんすよ!!」
レイザはそう叫びながらジェイドに飛びついて泣き出した。ジェイドはレイザが自分のことを心配していたことに驚いた。それより驚いたのは、あまり感情を表に出さないレイザが泣いているところだ。そしてジェイドは左手でレイザの頭をなでた。
「心配させて悪かったな」
「本当っすよ…バカ…」
しばらくして、レイザが落ち着いた。そして今日起きたことについてレイザに教えた。崩砂病や悪魔についてを。
「…大変でしたね。いろいろ」
「あぁ…」
二人はしばらく溜息だけを吐き続けた。
「で、あんたはどうするんすか。村は、もうダメっすよ?」
「だよな…だから、俺、外でいろいろやってみたいことをやってみたいと考えているんだけど。」
「なら、外に行くんすね」
「あぁ、そうだ。」
ジェイドは決意のまなざしでレイザを見た。
「なら、明日の朝にはここを出るっすよ。馬車に乗って町に行ってギルドとかの登録や情報収集しないと」
「さすがだな」
「一般常識っす」
「・・・さいですか」
レイザは明日の身支度のために一旦家に帰った。
『おい、ジェイド』
ゼルマが話しかけてきた。
「なんだよゼルマ?」
『いや、おまえの右手についてだ』
その言葉を聞いてジェイドは自分の黒い右手を見た。
「これか、色はなんとかならないのか?」
『いや、右手は既に崩れたものを表面だけくっつけて後は我の体が神経として動いている。何とかすることはできん。』
「そうか…」
ジェイドは少し残念そうにそう言った。
『後、右手はほぼ崩れる前みたいに動かないと思うぞ?』
「あぁ、それはもう知ってる。」
『無駄に怪力になってることもか?』
「…へ?」
ジェイドはゼルマの言葉にそう答えた。
『我にもわからんが、どうやら、右手はほぼ正常ではないようだ。まぁ契約時にも一応注意したがな』
「マジかよ。俺の利き腕が…」
ジェイドはしばらく右手を撫でなから嘆いていた。
「なにやってるんすか…ナルシスト?」
そう言ってレイザが戻って来た。
「いや、俺の右手が使い物にならなくなってさ…」
「あ、そっすか。明日早いんで寝るっすよ」
「レイザくーん。言葉のキャッチボールしようよ~」
「おやすみなさい」
レイザはジェイドの言葉を無視してさっさと寝始めた。
「まったく、可愛いげのないやつだよ、おまえは。」
そう言ってジェイドも眠りについた。
そして二人はジェイドの家で寝て次の朝が来た。
「じゃ、行くっスよ」
「俺、ここから出るなんて夢にも思わなかった。」
ジェイドは名残惜しく町を見た。
「なに、たまに戻ってくればいいじゃないっすか。爺さんたちの墓とかいろいろやることはあるっすよ。ただ、今の自分たちは力不足何で旅に出るんすよ」
「そうか…そうだな!じゃぁ!行くか!」
「そうっすね。でもその前に…」
レイザがそういった瞬間、村が氷に覆われ始めた。
「なにやったの?」
「戻った時に変わり果てないようにするためっすよ。」
「なるほどな。で、おまえの荷物、大きすぎない?」
ジェイドはレイザが背負っている大きなリュックを見てそう言った。
「ああ、これっすか。これは村長の家から村のはんこや書類やらっすよ。ま、今のままだといろいろやばいんで隣町の<セルア>で手続きをするんすよ。」
セルアとは、アマルの村から一番近い町である。しかし、いちばん近いとはいえ約15kmは距離がある。
「じゃ、最初はそこに向かうんだな?」
「そういうことっす。」
「あ、ちょっとまって」
ジェイドはそう言って足を止め、後ろを向いた。
「爺さんたち!ちょっくら行ってくるぜっ!」
そういって二人は歩みだした。
こうして二人の人間と一人の悪魔の旅が始まった。
ということで、いかがでしたでしょうか?
今回はジャンル、書き方などいろいろ変えて書いたので大変でしたが、きっと今まで以上に読みにくくなってしまったかもしれませんが…
「なんであろうと、最終的に、書ければ良かろうなのだぁー!」
ということで、こちらは「ブラスク」以上に不定期で毎回こんな文字数になると思いますが、今後もよろしくお願いします。
感想などくれるとうれしいです。