ぼくらハグルマ団! 01 ~秘密結社の陰謀~ 作:madron
「三丁目の夕日 夕焼けの詩」に着想を得た昭和レトロ要素こそありますが、イベントや世界観の発想など、「のびのびTRPG スチームパンク」の二次創作であることには間違いありません。
この作品はPixivにも投稿しています。
https://www.pixiv.net/novel/series/13031672
また、この作品はChatGPTを用いて文章を書き、修正・加筆を手作業で行っています。
ゲーム名:のびのびTRPG
ゲームデザイン:今野隼史
発売元:株式会社アークライト
© 2021 FRONTIERPUB / Arclight, inc.
ぼくらハグルマ団!
プロローグ
午後、それはこの街では授業が終わり、子供たちが町へ出始める時間。授業終了の鐘が鳴り響き、子供たちがぞろぞろと出てきた。
カルセド、ロサ、ジルコンの三人組も、その中に居た。
「終わったー!」
ジルコンが大きく伸びをしながら叫ぶと、ロサが苦笑いを浮かべる。
「そんなに喜ぶ? 今日の授業、割と楽だったじゃない」
「ロサはそう思うかもしれないけど、俺にとっちゃ長かったんだって」
ジルコンが肩をすくめると、カルセドがそれに相槌を打つ。
「まあまあ。今はもう自由だろ? ほら、行こうぜ!」
三人は校門の脇に停めておいたキックボードにそれぞれ乗り込んだ。カラフルなデザインのキックボードは、この村では誰もが使っているポピュラーな移動手段だ。カルセドが一番に蹴り出し、軽快に進み始めた。
「負けないから! 今日こそ私が先に駄菓子屋に着く!」
ロサがその後を追い、ジルコンも慌てて後ろからついていく。
「待ってくれよ~!」
「待ってたらお前に追い越されるだろうが!」
「そうよ、待つわけないでしょう!」
舗装された道を風を切って進むと、町のにぎやかな音が近づいてくる。キックボードの車輪が地面を滑る音と、子供たちの楽しそうな笑い声が響く。
「んじゃ、駄菓子屋に寄るぜ!」
カルセドが後ろを振り返ると、ジルコンが即座に賛成した。
「おう! 今日の分、ちゃんと小遣い持ってきたからな」
「ついでに新しいお菓子が入ってるかチェックしないとね」
次いでロサが意気込むと、ジルコンが軽く肩をすくめる。
「いつものラムネでいいじゃん。味なんてどれも美味しいんだから。」
「そういうの、面白くないのよ。」
ロサが少し呆れたように返すと、カルセドが笑いながら割って入った。
「まあまあ、どっちでもいいだろ。どうせ俺はカラクリせんべい一択だし」
「どうかしら? どうせまた、ぽん菓子も買うんでしょ」
「か、買わねーし! 今日はポップコーンの気分なんだ!」
「せんべい一択じゃないじゃん…」
三人はそんな何気ない会話をしながらキックボードを進めた。目の前に広がってきたのは、町の中心にある冒険者組合の広場。子供たちが遊んでいる姿や、買い物客で賑わう風景が広場を彩っている。
やがて、町の広場の一角にある駄菓子屋が見えてきた。木製の看板に描かれたカラフルな文字が、彼らを迎えるように揺れている。
「よっしよっし、来た来た来たー!」
ジルコンが声を上げ、三人は駄菓子屋の前でキックボードを止めた。冒険者組合の所有する建物の一部を改装したこの店は、子供たちにとって特別な場所だ。彼らはキックボードを駐輪場へ止めると、息を弾ませながら軒先へ駆け込んでいく。
―――――
冒険者組合の駄菓子屋には、今日も子どもたちの笑い声が響いていた。そんな店の奥のテーブル席で、カルセド、ロサ、ジルコンの三人は思い思いにお菓子を広げている。店頭には、それぞれの愛用するキックボードが三台、きれいに並べられていた。カラフルな駄菓子が詰まった棚の向こうでは、店主のおじさんが笑顔で彼らを見守っている。
「おお、今日はいつもより元気そうだな、三人とも。」
おじさんが手に持っていたお菓子を棚に並べながら、にやりと笑う。
「そりゃ、授業が終わったんだもん。授業は週に二回とはいえ、終わればこうもなるって!」
ジルコンがラムネを口に運びながら、買ったばかりのパチンコ玉を袋から取り出す。
「それにしても、ジルコンが買うのはいつもそれだな。そんなにすぐ無くなるのか?」
おじさんが手を止めてジルコンを見ると、彼は肩をすくめながら答えた。
「腕が良すぎてな。飛ばした玉が全部どっか行っちゃうんだよ。ラムネは食べちゃえばすぐに無くなるし」
「ふーん、腕がいいとか言ってるけど、それじゃ何かもったいなくない? もっとちゃんと当てれば良いのに。」
あんた腕はいいんだから、とポップコーンをつまんだロサが軽く口を挟むと、ジルコンは軽く笑って言い返した。
「力を入れ過ぎると確かに当たらなくなるけどさぁ…当たったときの気持ちよさが大事なんだってば。別にいいだろ?」
「でも、玉がなくなるたびにここに来るの、結局効率悪くない?」
ロサがさらに突っ込むと、ジルコンは肩をすくめて「そういうこと言うなよ」と苦笑い。
「おいおい、ロサだって『効率いい』って考えるの好きだけど、ジルコンみたいに『楽しければいい』ってのも悪くないぞ。どっちも正解だろ?」
おじさんが笑いながら間に入ると、二人とも「まあ、それはそうかもね」「いや、俺のが正しいけどな」と声を上げた。
「でも、効率悪いのは嫌いなの。」
ロサが鼻を鳴らしてポップコーンをもう一粒つまむと、おじさんとジルコンが顔を見合わせて笑った。
「へへ、効率の話が出たか。じゃ、お前ら~、今日の授業はちゃんと効率よく覚えたのか~?」
おじさんがからかうように問いかけると、カルセドがにやりと笑って答えた。
「もちろんさ! 歴史の授業は好きだから、すっかり覚えたよ!」
「へえ、ほんとかよ。じゃあ、どれだけ覚えたか聞かせてみろよカルセド先生。」
ジルコンが買ったばかりのパチンコの玉をいじりながら茶化すように言う。
ロサも興味津々で頷く。
「私も聞きたいわ! ほらカルセド先生、教えてよ。」
「ロサは効率的には覚えられなかったのか…」
「えーっと…それでは…おほん!」
親友の二人にせがまれたカルセドは得意げに胸を張り、おじさんのロサへのツッコミをごまかすように一つ咳払いをすると、まるで先生にでもなったような調子で話し始めた。
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「今日、授業でやったのは冒険者組合の歴史です。
冒険者組合ができたのは、冒険者の安全を守るためだったんだ。
最初は冒険者の有志がラジオで天気予報や重要な情報を共有する放送を始めたんだよね。それがだんだん組織として形になって、身分証明にもなる登録制度ができた。
あと、アマチュア無線の緊急連絡もその頃の話だよ。」
「へえ、緊急連絡の仕組みって、そんな昔からあるんだ?」
ロサが驚いたように言うと、おじさんの「やっぱり覚えてなかったんだな」というツッコミを無視して、カルセドは頷きながら続けた。
「そうそう。最初はお金持ちや組合くらいしか無線機を持ってなかったけど、冒険者たちがだんだん使うようになって、遊びや暇つぶしにもなったんだ。
でも、そんな冒険者たちが頑張りすぎて、開拓や探検の仕事はほとんどなくなっちゃった。ぼくたちが生まれる少し前にはね」
ここでカルセドは少し間を置いた。
「それで組合は町の警備や護衛任務、そしてここみたいな駄菓子屋とか貸本屋まで始めたってわけ。
遠くまで開拓に入った冒険者は、遠くの町からいろんな物語やお菓子作りのやり方を持ち帰った人も多かったからね。
これが冒険者組合の歴史であるっ!」
カルセドが自慢げな顔で話しを終えると、ロサとジルコンは揃って拍手をした。
「さすがカルセド、よく覚えてるわね!」
「ほんとだよ、俺なんか授業中に半分寝てたのに。」
「ははっ、この手の話は父さんから何度か聞いたことがあったしね。」
カルセドは笑いながら、おじさんに目配せして「どうだい?」と言いたげに胸を張る。
おじさんはニヤリと笑い親指を立てる。
駄菓子屋のにぎやかな笑い声の中、蒸気バイクや蒸気自動車のエンジン音が遠くからかすかに聞こえ、街の日常が流れていった。
そして、鐘の音が大きく鳴り響く。
駄菓子屋にいた子供たちの一人が鐘の音に反応して叫ぶと、カルセドは思わず時計塔の方を振り返った。
「そういえば、あの時計塔ってさ、昔は1時間に一回鳴ってたんだよな。でも、住民の文句が多すぎて今は3時間おきになったんだってさ。」
カルセドが得意げに言うと、ロサが興味深げにうなずく。
「ふーん、確か蒸気機関の過渡期に作られたやつでしょ? 魔法技術も混ざってるとかって…」
「そうそう! 魔法はすごい技術なんだけど、実用的な使い方がわからないから、時計塔みたいな施設で実験として動力源とかに使われてたって話だよ。」
ジルコンは時計塔をちらりと見て、「俺はあの音が好きだけどな、鳴りすぎると困るけど」とラムネを片手に言った。
「それが今の蒸気機関の小型化につながったのよね」
ロサは最後のポップコーンを口に入れ、微笑んだ。
子供たちが次々と「じゃあねー!」「また来る!」と駄菓子屋を飛び出していく。店内から子供たちがどんどん帰って行っていること気付いたカルセドは慌ててロサとジルコンに声をかける。
「やば、早く行こうぜ! 1時間後に『ひみつ基地』に集合だ!」
「オッケー!」
「いつものとこだな!」
三人は駆け足で店を出ると、「ごちそうさまでしたー!」と声をそろえて店主のおじさんに声をかける。
そしてすぐにそれぞれのキックボードに飛び乗った。
「じゃ、また後で!」とカルセドが手を振ると、ロサが「遅れないでよ!」と笑いながら先頭を切る。ジルコンは大きな声で「待ってくれよ~!」と言い、スピードを上げた。
三人の姿はあっという間に町の通りを滑り抜けて、見えなくなってしまった。
「…まったく元気なやつらだな。」
おじさんが笑顔で三人を見送る。その姿はすぐに見えなくなった。
「ねぇ、やっぱキックボードにエンジンつけられないかな?」
駄菓子屋を出てしばらく走ると、ジルコンがつぶやく。
「なにそれ、駄目に決まってるでしょ!」
ロサが即座に振り返る。
「エンジンなんかつけたら、それバイクじゃない! キックボードの意味なくなるじゃないの!」
ジルコンは軽く笑いながら肩をすくめる。
「意味がどうとかじゃなくてさ、楽したいだけだよ。」
「楽するって…アンタ、この前なんて坂道を一人で駆け上がってたくせに! そっちの方がよっぽどすごいでしょ!」
ロサは息巻きながら続けた。
「それにね、このキックボードだって、昔は自動車に轢かれる危険があるって理由で発売できなかったんだから! おじいちゃんが工夫して改良して、それで何年も経ってやっと道路の整備が———」
「ジルコン……」
カルセドが深くため息をついて言った。
「お前、なんでわざわざロサを刺激するんだよ……ロサのおじいちゃん語りは長いぞ……」
ロサが言葉を止めてカルセドを睨みつけると、ジルコンは苦笑いを浮かべる。
そのまま三人のキックボードの音だけが、しばらく道に響いていた。
ハーメルンの皆様、初めまして。madronと申します。
遂に、ハーメルンに投稿してしまいました…
この作品は現在、pixivにて第3作まで公開中です。
どのような評価を受けるのか、評価する価値のない作品と見なされるのか、非常にドキドキガクブルです…