ぼくらハグルマ団! 01 ~秘密結社の陰謀~   作:madron

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5 エピローグ 華々しき博覧会

「全く、なんて危険なことを!」

冒険者組合の建物の中で、組合長をはじめ、三人はそれぞれの親から叱られていた。

 

「無断であんなに危ない場所に行くなんて…!」

ジルコンの母親が声を荒げると、ジルコンは顔をしかめながらもそっと目をそらした。

「ジルコン! こんなに心配したのは初めてよ!」

 

「でも…私たち、無事だったし…」

「だからといって、勝手な行動を…ましてや、あんな危険なことをしていい理由にはならん!」

いつもはロサに甘い両親も大きな声でしかりつける。

「ロサ、あなたが頭が良いのはわかってるけど、それを危険なことに使うのはやめなさい!」

 

セリルはカルセドの顔を見るなり、拳骨を落とした。

「ただの探検ならここまでは怒らないが…危険だとわかっていて行ったのが問題だ」

「そうよ! あなたにもしものことがあったらって…ずっと、心配だったのよ!」

フラーグムはカルセドの顔を見るなり抱きしめて泣き出してしまった。

「ごめんなさい…」

「まったく…勇気と無謀は違うんだぞ?」

 

 

 

 

 

 

---

 

「それにしても…」

お説教から解放された後、ジルコンが呟いた。

「あの人、何者なんだろうな…」

 

カルセドは腕を組みながら首を傾げた。

「分からない。でも…なんか、どこかで見たことがあるような気がするんだよな」

「冒険者組合の人たちは知ってたみたいだけど…あの鎧、凄かったわね。過去にそういう冒険者は居なかったの?」

「残念ながら、あんな鎧を使う冒険者の記録は無かったはずだよ」

 

その正体が自分の父親・セリルであるとは、カルセドが気付くことはなかった。

 

「すっげー怖かったよな…帰ってきたら怒られるし…」

しょぼくれるジルコンだが、カルセドは同意しながらも、こう呟いた。

「でも、すごく楽しかったよな…」

その言葉に、ジルコンとロサはちらっと笑い合い、三人で笑いながら肩を抱き合った。

 

---

 

それから数日後。

町では大規模な博覧会が開かれていた。広場に設けられた様々な展示の中で、一際目を引くのはヴィクトルのブースだ。

 

ロサの祖父ヴィクトルは自身が修理した様々な機械を披露していたが、ブースの中央にはなんと、例の機械人形が立っていた。

 

「これって…!」

ジルコンが驚くと、ロサが胸を張って笑う。

 

「持ち帰ってきちゃったのよ。ちょっと手を加えて、展示用にしてみたの!」

ロサがスイッチを入れると、機械人形はゆっくりと動き出し、軽く手を振った。

それだけではなく、ゆっくりとペンを手に取り、一度首を傾げ、その後、紙に「ぼくは えーめすくん」と文字を書く。

観客たちから「おお!」「凄い! あんなにしっかりとペンを!」「かわいい!」「あれはいつ売りに出すんだ?」と歓声が上がった。

 

「確かにこの博覧会は自分の発明品を見せるだけの場じゃなくて、発掘した遺物や商品の宣伝の場でもあるけどさぁ…」

「でも、別に売るわけじゃないよね?」

二人の疑問はもっともだが、それにはヴィクトルが答えた。

「確かにこいつは改造したが、それだけじゃないんだ。他の押収された機体を分解して調べる仕事も引き受けていてね。

 その成果として、例えば危険な作業や細かい作業を代わりにやってくれる、腕だけのロボットが開発できそうなんだ。今回はその宣伝も兼ねてるわけさ。

 全身を再現するにはコストがかかりすぎるけど、こいつの構造を応用すれば、実用的で手ごろな価格の機械が作れるかもしれない。ほら、これからの世の中、便利な機械はますます求められるだろう?」

「おじいちゃん! 『こいつ』じゃなくてエーメスくんだってば!」

ロサが祖父に抗議すると、まるでそれに反応するかのように、エーメスくんはロサの方へ顔を向け、小さく蒸気を噴き出した。

「あ、エーメスくんも怒ってるみたいね!」

「いや、ただ声に反応しただけだろ…」

カルセドとジルコンが呆れつつも笑う中、ロサはエーメスくんを優しく見つめる。

ヴィクトルは苦笑しながら頭をかく。

「ははっ、すまないロサ。エーメスくんだったな。彼に使われている技術は、これからの社会を変える可能性を秘めている。私はそう信じているよ」

 

 

そのユニークさと動きの良さから、ヴィクトルではなく、エーメスくんの持ち主であるロサは博覧会の特別賞を受賞した。

ロサは誇らしげに賞状を掲げ、観客の歓声を浴びる。

勿論、カルセドとジルコンも惜しみない拍手を送っていた。

 

 

 

---

 

 

そして、その翌日。三人はまた「ひみつ基地」に集まっていた。

 

「やっぱり、またあの遺跡に行こう!」

ジルコンが興奮気味に提案すると、ロサも頷く。

 

「次は大きな紙も持って行って、あの遺跡の地図を作ろう!」

「おお! 俺たちが将来、冒険者になった時の為の予行練習だな!」

「万が一にも解除されてない罠があるとも限らないし、私はその辺の対策に使えそうな道具をそろえるわ!」

 

ロサが頷きながら工具箱を覗き込む様子に、カルセドとジルコンも「次こそはもっと準備万端で行くぞ!」と気合いを入れる。

 

カルセドは三人で描いた旗と、額縁に入って壁に飾られた賞状を見上げた。

この賞状はロサ宛でハグルマ団三人にあてたものではないが、ロサは「三人で手にした、ハグルマ団の物よ!」とひみつ基地に飾ることを提案したのだ。

ランプの明かりが賞状を照らし、これからもっと、飾るものが増えるのではないか? という予感がしてワクワクしてくる。

「俺たち、もっと強くなって、もっとすごい冒険をしよう!

 そのために…もう一度あの遺跡を探検しよう!」

 

三人はガッシリと手を掴み、ひみつ基地で誓う。

 

 

 

「ハグルマ団」の結束は以前よりもさらに強くなった。

 

 

 

そして彼らはこの後も、いくつかの冒険を繰り広げるのだが…今回は、これにて。

 

 

 

おしまい。

 

 

 

 

 

※ この作品は、アークライト様のアナログゲーム「のびのびTRPG スチームパンク」の二次創作です。

 

また、この作品はChatGPTを用いて文章を書き、修正・加筆を手作業で行っています。

 

ゲーム名:のびのびTRPG

ゲームデザイン:今野隼史

発売元:株式会社アークライト

© 2021 FRONTIERPUB / Arclight, inc.




あとがき

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
madronでございます。

この作品はPixivに投稿したもので、現在3作目まで完成させた結果、冒険、日常、SFホラーといろんなジャンルに手を出してしまいました。

ハグルマ団の冒険は、まだまだ続きます。


今作は最初、「少年探偵団と怪盗」のつもりでプロットを作り始めました。
ところが私、少年探偵団の王道である怪人20面相シリーズは遥か昔に数冊読んだきり、名探偵コナンも連載初期に読んでいただけ、それ以外にも資料になりそうなものが手元になく、かなり前に配信された「おもいっきり探偵団 覇悪怒組」「じゃあまん探偵団 魔隣組」を思い出すくらいしか資料が無いので、

・休日にしか行けない図書館に行くよりも、その場で手に入る資料を!
・それに付け焼刃の知識で話を面白く出来る技量はない!
・もっと言えば「主人公たちを成長させる、悪だけど怪盗としての矜持を持ち、ただの悪ではない魅力的な敵」という存在のハードルが高すぎた!

といったことから、少年探偵団物は断念。

結局、仲良し三人組の冒険小説というイメージに、前回カットした
「駄菓子屋」
「紙芝居」
「昭和レトロ」(要するに「夕焼けの詩 三丁目の夕日」の要素)
を混ぜ込み、現在の形に落ち着きました。

とはいえ後になってから思い出したのですが、昔読んだ少年探偵団小説の「マガーク少年探偵団」の影響をかなり受けていました。
物置をひみつ基地として登場させるなんて、完全にその小説の影響だと思います。
あれは図書館にあった分は全部読むほどハマっていましたので。


ここまで読んでくださり、誠にありがとうございました。
次は、解説やボツ要素です。







・名前の由来
男性キャラは宝石、女性キャラは花の名前からとっています。
例外は前作(pixivにて連載した「冒険者セリルの物語」)から引き続きの登場となるセリル、ヴィクトル、そして今作初登場キャラではエーメスくんだけです。
ネットから拾った宝石言葉のイメージと、笹倉出版社「幻想世界ネーミングナビ」に乗っていた花言葉の項目に、笹倉出版社「幻想世界11か国語ネーミング辞典」での言い換えから選んでいます。


・カルセド
名前の由来は「カルセドニー」
宝石言葉は「達成能力」「思いやり」「自信」とのこと。

・ロサ
名前は「薔薇」から。
花言葉は彼女らしくない気がするものの、彼女の自信たっぷりなイメージと、色によって異なるものの、すべてにヒロインらしい花言葉が多かった為。

・ジルコン
名前の由来は「ジルコン」
宝石言葉は「成功」「安らぎ」「平和」

・フラーグム
名前の由来は「苺」から。
花言葉は「幸福な家庭、先見」




・先述のもの以外の 三丁目の夕日 夕焼けの詩 の要素
 ・飛び道具で大人に立ち向かう
今回の話、一応「鈴木一平の冒険」というエピソードも意識しています。
パチンコのような仕組みの道具で大人に立ち向かうところはモロにそれです。
また、かんしゃく玉を使う事や、ロサの特製爆竹(2B弾が元ネタ)も三丁目の夕日が元ネタです。
そもそもかんしゃく玉や2B弾の存在は三丁目の夕日で初めて知った…
三丁目の夕日の要素を入れるなら、かんしゃく玉と2B弾のネタはどうしても入れたかったんです…!

このせいで、「小中学生向けの冒険小説を目指して書いていたのに、子供にはわからない昭和のおもちゃを作中に出す」という謎の方向に行ってしまいました。


 ・ゆうれい屋敷
この名称も「夕焼けの詩 三丁目の夕日」から。
一平の友人のユウちゃんが誘拐されてしまう「風車」というエピソードの「町はずれの空き家」の通称から。
このエピソードはアニメ化もされていますので、すぐに思いつきました。
アニメは配信もソフト化もされてないという事ですが…orz



・探偵団と怪盗 の要素
終盤でセリルが顔を隠して登場するのは、先述の「じゃあまん探偵団 魔隣組」の「怪盗ジゴマ」を意識してのものとなり、初期構想の名残です。


・機械鎧
ライトカード「機械の鎧」から。
当初の予定ではガトリング砲をヴィクトルから貰う予定でしたが、ライトカードのタイトルを見て機械の鎧に変更しました。
移動などを考え、車への変形システムも話の流れで自然と浮かんできました。

ライトカードを使用した理由は「自動人形の兵隊」でダイスロールに成功したからだったような…記憶が曖昧です


・機械人形を改造してエーメスくんに
ダークカード「改造されてる」から。内容ではなくタイトルからの着想です。
ダークカードを使用した理由ですが、「秘密の武器製造工場」のカードに対しダイスを振ったところ、ファンブルだった為、「見つかってしまった」という流れにダークカードをプラスしました。


・ハグルマ団の旗
これは藤子・F・不二雄先生の短編「ぼくら共和国」に登場した旗がイメージの元になっています。


・ロサ無双
今作の最大の悩みです。
技師の設定が便利過ぎて、とにかく目立つ目立つ。
おかげでそれに対抗する個性を目指してカルセドが歴史オタになりました。本来は冒険者の歴史に対してだけ詳しい、ていうはずだったのに…
ジルコンもその過程で単純な性格が強化されていきました。


・ジルコンが石で機械人形を壊そうとする
子供の頃にTVで見たガメラの映画で、少年二人が敵の転移装置を破壊しようとして、石で壊してるシーンがあったので、そこから思いつきました。


・悪の組織
最初から今作限りの悪党として考えていたため、大した背景設定も無く、悪役として薄っぺらすぎることが最大の反省点。
ボツ案では最後、一人だけ脱走して、ロサのチートスペックに目をつけて彼女の誘拐を企むシーンを入れるつもりでしたが、そうなると次作でも同じ敵相手に戦う上に、組織を失ってしょぼくなった敵と戦う話になりそうだったこと、そして何よりもメインキャラ(小学生)を誘拐とか、話が暗い方向に流れそうなので、没としました。


・歯車に砂や石を詰まらせる
確か書いているとき、「ドラえもん のび太の大魔境」の、敵がマントを歯車に挟まれて落下するシーンを思い出し、そこから「歯車に何か詰まらせて止めるってのはどう?」と思いつきました。
脳内で、「キン肉マン」でビッグボディが黄砂でギヤマスターの歯車を止めるシーンも組み合わさった気がします。


・世界観設定のカットしたネタ
実は不審者がいるという噂、本来は「明らかにこの街の外から来た連中がいる」→「不審者だ!」という流れになる予定でした。
私の力不足でカットしましたが。
キックボードが登場したことと関わる設定なのですが、

・キックボードはヴィクトルが発明した
  →過去作の時点で構想そのものはあったので、時間を経ることでようやく実用化。

・道路整備が進んでから売り出された
  →実際にローラースルーゴーゴーは当時の道路事情により、交通事故が多発したことで販売停止になったと聞いたので、その話を反映。
   ロサがプロローグのラストでジルコンを怒鳴りつけるのはこの辺の設定の為。

・この街はキックボード発祥の地
  →ヴィクトルがこの街を拠点に外の街へも売り出し、大ヒット

・その為、他の街とは違い自転車が普及していない
  →他の街では蒸気スクーターの他、自転車が普及しています。そっちは完全に三丁目の夕日の影響です。

・なので、この街で自転車に乗ってる人を見ると…
  →あの人、よその街から来たのか、てなります。この街で自転車を持ってる人は珍しすぎて、名前を町中の人が覚えるレベルの話になります。
   その為、初期は不審者の設定に「自転車に乗っている集団」という話がつく予定でした。


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