吸血鬼さんは銃弾飛び交うキヴォトスでも関係なくお昼寝がしたい 作:雪狐@ただのキツネ好き
「ふぁ、ぁ…暑いですね…
ここは、どこですかね?」
いつも通り眠っていると、ふと、暑さと寝にくさで目を覚ます。辺りを見渡してみるとどうやら砂漠のような場所で地面で寝ていたようでどおりで暑いわけだと納得する。
寝心地は良くないが、たまにはこういう気候で寝るのも悪くはないだろう。『ブラッドボックス』からベッドを取り出してその上に寝転がる。
いざ寝ようかと言ったタイミングで、突然声が聞こえてきた。
「アルジェー!!見つけたわよ!!」
「…すやぁ」
「無視して寝るなっ!!」
「むぅ…うるさいですね。どうしたんですか、フェルノートさん。」
「どうしたじゃないわよ!
なんでこんなどこかも分からない場所でも寝れるのよ!?」
「僕はいつでもどこでも寝れますよ?」
それこそ馬の上で揺られながらでも。
「それは知ってるわ。えぇ、そうよ、知ってるのよ…
知ってても言いたくなったのよ…!!」
「やれやれ、フェルノートさんも大変ですね。」
「あなたのせいでね!?」
仕方ない。フェルノートさんがうるさいので、少しは起きておこう。
改めて辺りを見渡してみても、砂ばかり。いくらか砂に埋もれてる家も見えるが、まぁどこからどう見ても廃墟だろう。
…僕の生まれた場所を思い出しますね。砂まみれではありませんが。
「フェルノートさん、いくら僕を真人間…真吸血鬼?にしたいからと言って、こんな所に連れてくるのはどうなんですか?」
「私じゃないわよ!?クズハでもないし、私達は被害者よ…!」
「何言ってるんですか?そんなのわかってますよ。」
「じゃあ何故言ったのかしら!?」
やはりフェルノートさんは打てば響く玩具ですね。面白いです。
「…ぱっと見た感じ、僕たちは行ったことのない場所のようですね。」
「そうね、私達もかなり旅してきたと思うのだけど、知らない場所はあるもの。そこなのでしょう。
クズハ、ここがどこか分かるかしら?」
「私ですの!?私も知りませんわ。
というより、私もいたの気付いてたのに今までスルーされてましたの…?」
「まぁそんな時もありますよ。知りませんが。」
「出来ればあって欲しくないですわ!?」
「はいはい、とりあえず適当に歩くわよ。
アルジェ、ネグセオーは居ないから自分で歩くのよ。」
「えー…」
「えーじゃない!
私もクズハも背負ったりなんかしないわよ!」
それから適当に雑談混じりに散歩していると、どこまで行っても砂しか見当たらないので段々と無気力になってくる。
「あ!
綺麗…かはともかく、す大きい建物がありますわよ!
それに…見る限り人も居ますわ!」
「…学校?」
「アルジェ?」
「あ、なんでもないです。とりあえず行ってみましょうか。」
これは、僕たちのいた世界とは別の世界ということも考えるべきですね。
「あの!すいません!ここがどこか教えてくださいですの!」
クズハちゃんが黒髪の猫耳の生えた女の子に問いかける。
「…?
ここはアビドス高校だけど…あなたは?」
「…言葉が通じたんですか…?
世界を渡ると言語翻訳がデフォで与えられるんでしょうか…」
「あ、私はクズハですの!
あびどすこうこう…聞いた事のない場所ですの…
アルジェさん、フェルノートさん、知ってますの?」
「僕も聞いたことが無いですね。
恐らくですが、僕たちは別の世界に来てしまった…のだと思います。
あちらの世界に高校なんてなかったと思いますから。」
「私も知らないわ。
別の世界…?そんなことがあるのかしら?」
「うーん、異世界転生、ならまだしも異世界転移となると、僕も初めてですね。」
「えぇっと、あなた達はどこから来たの?」
「僕たちですか。僕たちは…うぅん、眠たいので説明はお任せします。『ブラッドボックス』」
僕は説明が面倒になったのでブラッドボックスからベッドを取り出して適当な場所に置き、潜り込む。
「ちょっと!?
アルジェ!こんな状況でも寝るの!?
あぁもう…!!!
あ、えっと、私達は……」
どうやらほんとに説明を任せられるようなので僕はそのまま意識を夢の世界へと飛ばした。
「…き……い!
おき…さい!
起きなさいっ!!!」
「ふにゃっ!?
なんですかフェルノートさん、まだ暗いですよ…」
やっぱり女の子みたいな声が出ましたね。まぁ、もう諦めてますが。
「”もう”暗いのよ!あなた、ほんとにこの状況でも寝るのね…一周まわってすごいわ。」
「えへへ。」
「褒めてないわよ…!!!」
「それで、話は終わりましたか?」
「はい!終わりましたの!
ここはキヴォトス?という名前の都市のアビドスという場所らしいですの!」
「…前世の記憶にもないですね。
前世ともまた別の世界のようです。
クズハちゃん、ありがとうございます。」
「そっちの二人からあんたの事を聞いたけど、自分で自己紹介してもらっていい?」
「僕ですか?僕はアルジェント、アルジェント・ヴァンピールです。
長いのでアルジェでいいですよ。」
「アルジェね。私は黒見セリカよ!
よろしくね。
それで、私は時間的にもう帰るけど三人はどうするの?」
「ま、どうにでもなるわよ。」
「旅してたくらいです!このくらいなら余裕で何とかなりますわ!」
「そういう事なので、僕らの事はお気になさらず。
…あ、そういえば、他の、砂漠じゃない所へはどっち方向に歩けば行けますか?」
「へ?
え、えっと、あっちだけど…
もしかして、今から歩くつもり!?」
「二人次第、ですね。」
「私は大丈夫ですわ!」
「私も問題ないわね。」
さっきまで寝てた僕はともかく、この二人はなんでこんなに元気なんでしょうね。まぁ、いいです。
「そういう訳ですので、適当に歩いて休むと思います。」
「あ、アルジェ、貴女血はまだ大丈夫なの?」
「血?」
「そうですね。今のところは大丈夫です。
僕は吸血鬼ですので、血を飲まないと生きていけないんですよ。」
「吸血鬼!?!?
そんなフィクションみたいな存在なの!?」
「えぇ、吸血鬼です。では僕らは行くので、また。」
「色々教えてくれてありがとうですの!!」
「また会ったら話しましょうね。
あなたとは気が合う気がするわ…」
「う、うん。また…って!
次は迷子になるんじゃないわよ?」
「そこは、まぁ、善処します。」
「うわ…また迷子になりそうな…
そうね、モモトークでも交換しておくべきよね。」
「ももとーく…?
…この世界でのSNSでしょうか…
お気持ちはありがたいのですが、僕らは携帯を持っていませんので。」
「え、えぇっ!?」
「それでは、また会う機会があれば。」
「アルジェ、きちんと別れの挨拶をするようになった辺り、成長したわね…」
「フェルノートさん、少しお母さんみたいですわね」
「!?!?」
雑談しながらしばらく歩き、少し疲れが出てきたあたりで休む事にする。
ブラッドボックスからテントを取り出し、ブラッドボックスに入れているご飯を取りだしみんなで食べて眠る。
どうやら二人が交互に見張り番をしてくれるらしいので僕はゆっくり寝れそうだ。
「朝よ!!
アルジェ、起きなさい!
…朝に起こす吸血鬼ってなんなのかしら。」
「んにゅぅ…後12時間…」
「どんだけ寝るつもりよ!?」
「一日30時間は寝ないとすっきりしませんから。」
「不可能よ!!?」
「えぇ、ですから少しでも寝ておこうかと。というわけでおやすみなさい。」
「起きなさいっ!!!」
「しかたないですねぇ…
それより、今はどこに向かっているんですか?」
次からはきちんとブルアカキャラ複数人と絡ませたいなぁ…どこの学園行ってやりましょ…
どこの学園行く?(とりあえず大きいとこで)
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