薔薇と光の結晶   作:NIGHTMARE⭐︎

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2 最強

重力使いのグラノミスを撃破した雄凛。雄凛はふわりと地面に降り立ち、彼の攻撃で破壊された塔を見る。

(修復は対象外…か)

「雄凛、ここにいたか」

雄凛の背後から声が響いた。深く落ち着いた声。雄凛は無言で振り返る。

「申し訳ないな妖…グラノミスとやらが私の元に奇襲を仕掛けた故…」

妖と呼ばれた少女は無言で立っていた。彼女こそが現時代の【最強】の称号を持つ影の刀士、神嵜妖(かむさき あや)。圧倒的な異能であり、まだ10代でありながらかず多くの偉業を成し遂げた。過去にも類を見ない存在だ。加えて彼女は能力を使わなくても強い。

紺色のショートヘアーがふわりとなびき、同じく紺色の和服には光の神の最高傑作の妖刀である噛去が帯刀されている。

「私はお前を呼びに来ただけだ。奴らの1人が動きを見せた。」

「闇薔薇であるな…?」

「ああ。すぐに東国へ迎え。私は大和と合流したらすぐにゆく」

神嵜妖はフッと消えた。雄凛は翼を広げて東国へ向かって飛行していった。

 

少し飛ぶと東国に、いや東国だった場所に到着する雄凛。国一つが丸ごと消失していた。

「なっ…これは…」

東国の跡地はまっさらになっており、住民の姿も街の残骸も何一つがない。場所を間違えたか?と思ったとき、自身の上空に人影が浮いていることに気づく。

「お前か星守丸」

影は逆光の影響でよく見えない。雄凛は剣を構えて相手の元に飛んでいった。

「何者だ…?」

雄凛が問いかける。相手は赤い髪に黒いローブを纏った姿だった。黒い翼が生え、左目は包帯で覆われている。堕天使のようだと思った。性別はよくわからない。

「おのれが東国を破壊したのか…?」

相手は微動だにせずただ冷たい目つきで雄凛を見下している。

「…私と対等な位置に立つな」

堕天使が言った途端、雄凛はいつのまにか地面に叩きつけられていた。痛みが後から伝わってくる。

(…何が…?)

「教えて欲しいか?」

堕天使が雄凛の後ろに降り立ちゆっくりと歩き寄りながら言う。

「名は堕術ノ天使、破壊改変の使い手とでも言おうか」

「破壊…改変?」

天使は無表情で地面に倒れている雄凛を見下ろす。

「文字通りの改変だ。この世界を破壊した姿に改変する…」

天使がふと上を見上げると、遠くの宇宙の星の一つが爆散した。そこに住んでいたかもしれない住民ごと、木っ端微塵にだ。雄凛は呆気に取られてそれを見ていた。

「おのれの能力…一瞬で勝負がつくわけか…」

「そうだな…そろそろ終わりにしようか。話すのも飽きた」

天使が言う。しかしその瞬間、その場に千の斬撃が放たれた。天使の技ではない。雄凛は咄嗟に盾を上に向けてそれを防いだが、天使はそうすることもできない。黒い翼を広げて虚空へ飛び去っていった。

「む…元凶が逃げたか。」

降り立ったのは神嵜妖。妖刀を鞘に収めた後だった。

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