エロ星人、ダンジョンのある地球で繁殖する   作:星野林(旧ゆっくり霊沙)

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俺、ダンジョンのある日本に嫉妬する

「ふぁぁ……朝か」

 

 時計を見ると朝の6時。

 

 俺は寝起きの頭を冴えさせるためにシャワールームに行き、シャワーを浴びる。

 

「朝シャワーに限るな……」

 

 シャワーを終えるとコーヒーメーカーでミルクコーヒーを作り、1杯飲む。

 

 カフェインが入って頭がシャキッとする。

 

 テレビで朝のニュースを見たり、スマホでダンジョンの相場情報を確認したりしてから、朝食の用意をする。

 

 まぁ弁当や惣菜がまだまだ残っているのでそれを皿に盛り付けただけであるが……。

 

 俺はスマホで寝ているメンバーにメッセージを送信する。

 

 今の時間は6時50分。

 

 少し早いが皆起きてくるだろう。

 

 早速起きた人達がシャワールームに向かったり、食堂にやって来た。

 

「おはよう三國さん」

 

「おう、スミレ。ゲームやりすぎてないか?」

 

「日付変わる前には寝たよ……7時間は寝てると思う」

 

「そうか、まぁ睡眠時間守ってくれれば文句は言わないよ」

 

 スミレが席に座り、ニュースを見ていると、ミキとマユミも食堂にやって来た。

 

「ふぁぁ……おはようございます」

 

「よく寝た……」

 

「おはよう。朝食にするぞ。席座れ」

 

「「はーい」」

 

 4人揃ったところで朝食を食べ始める。

 

 今日はどうするかと言うので、俺も含めてダンジョン行くぞと今日もダンジョンに向かう。

 

「昨日ナンパされそうになったから別のダンジョンがいいんだけど……」

 

 とマユミが言うので、今日は他のダンジョンに行くことにする。

 

 場所は前回が南房総だったので少し北に行って千葉の中央付近に向かうことにする。

 

「湿地じゃないといいんだけど」

 

「だね〜、できれば草原のダンジョンだったら過ごしやすいし、ありがたいんだけどね」

 

 ミキの言葉にスミレも同調する。

 

 朝食を食べ終えたら各種道具のメンテナンスをしていく。

 

 まぁ俺が道具の点検をするだけだが……。

 

「よし、何も問題なし。今日も30万稼いだら後は自由にしていいから気楽に稼いでくれ」

 

「「「はーい」」」

 

 ミキがフードコート以外で食事がしたいと言うので、今日行くダンジョン近くのステーキ屋で昼食を取ることに決めフライングマシンに乗ってダンジョンに向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

「南房総に比べてやっぱり人口多いな」

 

 空を飛んでいて、千葉の南側に比べて中央付近は家が密集している場所が多かったりする。

 

 過去に流行ったニュータウン構想や東京のベッドタウンにするために開発が進められたのか、同じ様な建物やビルが並んでいる。

 

 後はダンジョンが近くにあるからその利益で周辺地域が潤っているのか……。

 

 俺の前世の地球では東京の一極集中が問題になっていまし、地方再生問題が度々議論されていたが、この世界だとダンジョンが各地にあり、それが地方産業を支え、ダンジョンを囲むように商業施設が発達しているので、限界集落の数が少ない……東京の一極集中問題が解決しているように思える。

 

 後は少子高齢化問題も緩やかだ。

 

 戦後の混乱期に産業復興政策でダンジョンの法整備をいち早く進めた日本はその後も他国に先立ってダンジョンの産業構造を確立。

 

 お陰で好景気を長く持続することができたらしい。

 

 今では好景気と不景気の波はあれど、俺の元の世界みたいに失われた30年……みたいなのにはならず、ちゃんと労働に応じて給料が上がる仕組みになっているらしい。

 

 まぁ学生のうちに頑張って冒険者の階級を8級まで上げておけば、社会人で失敗しても冒険者として再スタートして30半ばで家や家庭を持っても不自由ない暮らしができるくらい稼げるのが少子高齢化を食い止めている原因だろう。

 

 ダンジョンがあるだけで世界はこうも違うのかというのを日本の情勢を勉強してまじまじと考えさせられる。

 

「よいしょっと」

 

 ダンジョンを囲む商業施設の屋上駐車場に降り立った俺達はフライングマシンを圧縮して仕舞うと、ダンジョンに向かって行くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ダンジョンの中は草原で、スライムの湧き率もなかなか良い。

 

 バキューム掃除機でスライムを吸い込んでいき、スライムの液体と核を回収していく。

 

「でもこれだと冒険者というより掃除業者みたいだな……」

 

 普通の人がスライムの液体をどれぐらい日で集められるかネットで調べたところ、5時間で200リットルから300リットルらしい。

 

 俺は異星人の技術で圧倒的な利益を出しているが、スライム狩りを専門とする企業もあるらしい。

 

 俺達みたいにスライムを回収する機械を持ち込んで、スライムを回収していき、スライムの液体と核を売って利益を出すのだとか。

 

 冒険者として怪我した人や命の危険を冒したくない人、学生のバイト、外国人労働者を雇って働かせている。

 

 9時間の拘束時間とノルマがあるものの日給1万出るし、学生達からは給料固定だけど買取実績は積み立てられるので、自己流でやるより早く9級や8級に安全になることができるらしい。

 

 特に冒険者は中学生から成れるので、中学生くらいの子とバイトの契約を結び、高校卒業まで頑張れば冒険者関連の大学や専門学校に通うための資金を自力で調達することもできるので、社会的セーフティネットにもなっている。

 

 俺もこのバイトの仕組みを知って良くできているなぁと感心してしまった。

 

 俺のバキューム掃除機には劣るが、機械を使えば2倍から3倍は稼げるらしく、企業としても日給以上の利益は出るらしい。

 

 例えばガソリンで利益を見ていくが、俺の前世だと売値130円リットルのガソリンは原価が88円に税金4種類が付いて130円になっていた。

 

 ただこの世界の場合材料費が30円前後(スライムの買取相場で変動)+冒険者協会の利益5円、人件費10円、加工代金10円、税金+売り手の利益等を含めてもリットル75円で販売されている。

 

 産油国の輸入に頼らなくてもスライムを加工した燃料で事足りるし、関税や世界情勢に左右されないのでインフレで前よりは値段が上がったらしいが、それでも前の世界より55円も安い。

 

 というか前の世界だと世界情勢の悪化でリットル170円で売られていた時期もあったので、それと比べると約100円近くも値段が変わる。

 

 ガソリンの値段がそれだけ安ければ運送業のコストも大幅に抑える事ができるし、運ちゃんに給料に上乗せすることも末端の商品を配達される店舗も値段を下げることができる。

 

 周りの給料が良いので薄利多売でも多く買ってくれる人が多いので小売店でもそこそこの利益が出て、それが給料に繋がってくる。

 

「めっちゃ羨ましいな……ファビアン星人として自由無く過ごしてきた10年……前世含めたら30年以上……なんか無駄にした気分だわ」

 

 そんな事を考えながらスライムを吸っていくのであった。

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