ARMORED CORE6:Re.life in Kivotos   作:トリミングチキン

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テンポの問題で本編に入れる気にならなかったお話を入れます。
だいぶ雑に作って。

飛ばしちゃっても特に問題はないのですが、気になる方は是非読んでみてください。


小話2

アラームが鳴り響き、俺の聴覚を刺激する。

 

瞼を開けると、知らない天井が目に入る。

…ゲーム開発部の部室だ。

 

ソファで座ったまま眠りこけていたようだ。

 

(もう朝か。ゲームに熱中しすぎたな)

 

立ち上がろうとすると俺の身体に毛布がかかっている。

改めて見渡すと右隣には才羽姉妹がくっついて寝ている。

 

そして、目の前には暗い部屋の中でコントローラーを握り、ブラウン管モニターを光らせる少女の姿があった。

 

「おはよう、ユズ部長」

 

「お、おはようございます。イツキさん」

 

彼女はゲームをしながらこちらを振り向き、ぎこちない挨拶を返す。

 

「……泊めてもらって悪かったな。その上、ゲームまで」

 

「全然大丈夫ですよ。私もモモイとミドリ以外の人と遊べて楽しかったですし」

 

横にいる二人を起こさないよう気を付けながらユズの隣まで歩く。

 

「昨日からずっとプレイし続けていたのか?」

 

「…そうですね。イツキさんどんどん上手になっていくから、負けてられないなって」

 

「そうは言うが、結局ユズ相手では勝率が2割を超えなかったじゃないか」

 

「私は経験者ですから。このゲーム、アセンブルのパラメーターが多くて初心者は躓きやすいのに、三回戦っただけでモモイを倒せるようになるなんて…」

 

「……こういうのは得意なんだ。仕事柄だろうな」

 

「仕事柄……どんなお仕事なんですか?」

 

「……車をカスタムするといった感じだな」

 

「エンジニア部のウタハ先輩たちとも気が合いそうですね」

 

「そうかもな」

 

プルルルルルルッ!

 

突如スマホが鳴り、画面を見るとチャティからのようだ。

電話に出る。

 

『用意ができたぞ、ビジター』

 

「了解した。すぐに向かおう」

 

電話を切り、身支度を始める。

 

「もう帰る時間だ。モモイとミドリによろしく言っておいてくれ」

 

「…はい」

 

掛けてあったスタンニードルランチャーを背負い、扉を開ける。

 

「…イツキさん!」

 

ユズに呼ばれ、身の動きを止める。

 

「つ、次も!私たちのゲームプレイしてくれませんか…」

 

彼女は振り絞るような小さい声を出していた。

だが、人見知りな彼女がそれでも言いたいことだったのだろう。

 

「あぁ、期待して待ってるぞ」

 

部室を飛び出し、エンジニア部の工房まで走った。

 

開きっぱなしの扉から中を覗く。中にはチャティと真っ黒の大型バイクが共にいた。

 

『来たか、ビジター』

 

「……それは?」

 

『ビジターが乗ってきたバイクだ』

 

黒鉄色の車体、角ばった装甲。

それは、軍用車を思わせるような重厚さを備えていた。

 

「随分とごつくなったな…」

 

『彼女たちに預ければこうなるのは必然だ。だが、見てくれも性能も悪くはない』

 

『実用性も十分』

 

『コンセプトは”最強の装甲バイク”だそうだ』

 

『その名の通り、装甲もタイヤも元のバイクとは比較にならないほど頑丈にしてある。銃撃戦に巻き込まれても一切の損傷を負うことはないだろう』

 

『二つのサイドケース。長さも十分だ、そこらのライフルくらいならそのまま入る。そのスタンニードルランチャーも分解すれば入るだろう』

 

『これらの重量を支えるためにジェネレーターも出力の高いものになっている』

 

バイクを触り、エンジンも吹かしてみる。

地面を揺らすような極太の重低音が響く。

 

「重量もそうだが、エンジンもイカレた性能だな。」

 

『あぁ、重量200㎏、最大速度は350km/hにも及ぶ。この暴れ馬を自由自在に走らせるのは至難の業だろう。通常ならな』

 

『彼女らは姿勢制御システム(ACS)をこの車体に組み込んだようだ』

 

『これである程度は安定した走行を行える』

 

ACSはAC、MTは愚か、戦闘ヘリにも使用されている俺達の世界の兵器の要ともいえるシステムだ。

それと同時に、キヴォトスにはない技術でもある。

 

「俺達の世界の技術を早速使いこなしているということか…」

 

『あぁ、仕組みを完全に教えたわけでもないのに、形にはなっている』

 

『それでも使いこなせる人間は多くない』

 

『だが、ビジターの卓越した空間認識能力と反射神経、技量があれば可能だろう』

 

「…無茶を言ってくれるな、俺の本業はACだぞ」

 

『それでもビジターなら乗りこなせるはずだ』

 

実際、俺はあらゆる能力が強化されている。大半の乗り物は使いこなせる自信もある。

 

しかし、エンジニア部は俺の素性も実力も知らない。本当にこんなイカレた代物を一般人に渡すような狂人の集まりだろうか。

彼女たちもまともではないが、どこまで行っても平和に暮らしてきた普通の学生だ。

 

「……本当にお前は手を加えてないのか。チャティ」

 

『殺しの道具だからこそ、一つ笑える必要がある。そうだろ、ビジター』

 

どこかで聞いたことのあるセリフについ笑みがこぼれてしまう。

忘れかけていたが、こいつも頭のねじが緩いドーザーたちの一員だったのだ。

 

「フッ、別にバイクで殺すわけではないが……」

 

「それもそうだな。重量的に普通の速度なら安定感もあって普段使いにもよさそうだ。収納スペースも十二分にある」

 

『お気に召したようで何よりだ』

 

チャティがバイクの座席を軽く叩いた。

 

『頼まれていた品もできてる。バイクのケースに入れてあるからあとで確かめておいてくれ』

 

『使った後はジェネレーターを入れ替えろ。基盤を入れ替えれば他の機能も使えるはずだ』

 

「了解した」

 

数秒の沈黙の後、チャティは口を開いた。

 

『さっきは俺を疑っていたが、装甲や外装を多少改造しただけだ。異常なマシンスペックは彼女たちの改造の方だ』

 

キヴォトスをそこらの平和な都市と同じように認識していたのが間違いだったようだ。

 

「……技術者という奴はどいつもこいつもまともじゃないな」

この作品に1番期待している要素は?

  • ac6らしい戦闘や残酷な描写
  • キャラクターの掛け合いや日常の描写
  • 621の内面描写
  • シリアスなストーリー
  • アクション、バトル中心のストーリー
  • ここにはない
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