連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの七海建人と申します。 作:馬鹿め!そっちは本体だ!
ナナミンは女子高生の汗の臭いなんて気にも留めないよ!無意識にまでこびりついた血の匂いの方が嫌だからね。
アビドス対策委員会
『先生!今日も一日、お仕事頑張りましょう!』
「ええ。今日も定時で上がれるよう、手早く終わらせましょう」
『はい!このスーパーアロナちゃんが付いていますから、書類仕事なんてちょちょいのチョイです!今日も明日も来週も!ノー残業デーで行きましょう!』
いつも通りの午前9時。気合と元気で一杯なアロナは、メガネを直す仕草をして胸を張った。
出会った当初の覚束無い様子が噓のように、今ではすっかり専属秘書のような仕事ぶりをこなしている。代価は七海の手作りお菓子と美味しい料理。そのためにも七海には定時で、理想はそれより早く上がってもらう必要があるのだ!
「フー……ここ数日でようやく、連邦捜査部として動けるだけの余裕ができました。ですが、むしろ忙しくなるのはここからでしょうね」
『シャーレの設備の点検や運用方法、それに伴う連邦生徒会とのやり取り、三大学園との顔合わせに報告……うわあっ!私と先生が出会ってからこんなに経っちゃったんですね!』
「そうですね。本当に、あなたがいてくれなかったらどうなっていたことやら……」
『えへへ……でも頑張ったのは先生もですよ!いっぱい動いて、色んなところに足を運んだりして、仕事もたっくさんやって!本当に最初の頃は見ていられない位に働きすぎてて……心配したんですよ?それも私だけじゃありません、リンさんも連邦生徒会のみなさんも!』
シャーレの先生に就任してからの数日間は本当に七海にとっても、それを見ている周囲にとっても酷なものであった。
書類の仕分けや処理だけでも優に定時を越え、日付が変わるまで仕事をしていることなどザラにあった。その中にはシャーレで処理するもの以外にも、自発的に連邦生徒会から引き継いだものも含まれている。
七海自身も、そこまで身を削ってやる必要は無いということは理解していた。
それでもなお、子供が仕事に身をやつして、世間からの目も気にして擦り減っていく様子を想像すると自分だけ定時で上がるような真似はしたくなかったのだ。
業務に積極的な姿勢を見せた以上、七海が連邦生徒会幹部らからの信頼を得るのは早かった。同じ組織内でも部署間のやり取りは手間がかかるのに、七海は全ての部署でのそれを毎日ぶっ通しでこなしていたからだ。
普段より短くなった睡眠時間以外にまとまった休憩をほとんど取らずに忙しなく動き続ける様と、日々少しずつ深まっていく目の下のクマ。そんな七海がため息交じりに天井を仰ぐ様子を見て、アロナは悲しくて泣き出す寸前。ワカモは怒りで再び連邦生徒会を襲撃する寸前であった。
「その件に関しては本当にご迷惑をおかけしましたね……もちろん、あなたが手伝ってくれる以上はもうあんな風にはならないでしょう?」
『当然です!でないと先生がご自分の時間を過ごせませんから!』
「ふふ、ありがとうございます。」
先生の役に立つための
自分への不甲斐なさと七海を助けたいという思いで、身体機能や基本性能のバージョンアップを急速に重ねた今では見違えるほどのスーパーシゴデキ秘書型AIへと進化を遂げたのである。
『あっ!先生にちょっと目を通してほしいものがあったんでした!ワカモさんが先生宛にお手紙が届いていたと連絡があってですね、えーっとデスクの上に置いてあるって……』
「手紙?……ああ、これですか。どれ……」
今回どうしても先生にお願いしたいことがありまして、
こうしてお手紙を書きました。
単刀直入に言いますと、今、私たちの学校は追い詰められています。
それも、地域の暴力組織によってです。
こうなってしまった事情は、かなり複雑ですが……。
どうやら、私たちの学校の校舎が狙われているようです。
今はどうにか食い止めていますが、
そろそろ弾薬などの補給が底を突いてしまいます……。
このままでは、暴力組織に学校を占拠されてしまいそうな状況です。
そんな折、連邦生徒会の新たな組織である連邦捜査部シャーレに、先生が着任されたと伺いました。
ニュースで見聞きした程度ではありますが、連邦生徒会長の失踪に伴い、連邦生徒会もD.U.も混乱に陥っていると存じます。
そういった大変な状況であるとは認識しているのですが、その上でお願いです。
このままでは、私たちの学校が無くなってしまいます。
私たちだけではもう、守り続けることはできません。
先生、どうか私たちの力になっていただけませんか?
「アビドス高等学校……初めて聞きますね。手紙を読む限り、ただ事ではないことが伺えますが……」
『うーん……昔は一番生徒さんが多く通っていた、とても歴史のある学校でとっても大きな自治区も持っていた学校だったらしいんですけど……今は気候の変化で色々と厳しい状況にあるってことくらいしか分からないですね……連邦生徒会内にもアビドス出身の方は現在いらっしゃらないようです。それも何十年も……』
「……ほとんど廃校に近い状態、と。それで暴力組織に襲われているともなると大変な状況であることは容易に想像がつきますね。」
『はい。今は在籍する生徒さんたちで廃校対策委員会を構成しているようですが……』
「構成人数は分かりますか?」
『えーと、それが最新の資料でも数年前で……その当時では2人、と』
「……恐らく10人もいないでしょうね。5人もいればいい方でしょう」
アビドス高等学校の状況を推測している途中、七海は椅子の背もたれに寄りかかりながら高専時代のことをふと思い出した。
(……そういえば、私の代も2人しかいなかったんだったな。それも途中からは私1人になってしまったが……)
『先生?』
「……いえ、少し考え事を。とりあえず、足を用意しなければなりませんね」
『足?』
「何人いるかは分かりませんが、物資を運ぶ以上車が必要でしょう」
『!ということは……』
「連邦生徒会に出張申請をお願いします。それと、調停室にアポを取ってください」
『アビドスへの出張の旨と、運搬車両と支援物資の申請ですね!了解です!』
「この仕事はかなり大きなヤマになるでしょう。この仕事の出来次第で、シャーレが信頼に値する組織かどうかが決まると言っても過言ではない……気張っていきますよ」
『はい!私も精一杯サポートします!』
その日が、キヴォトスにおける先生としての大きなターニングポイントになることを七海はまだ知らない。
良い意味でも。悪い意味でも。
■
「噂に聞いた通りの砂漠地帯……オフロード車で来て正解でしたね」
『砂だらけ……事前情報無しに歩いて行っていたら間違いなく遭難してましたね……』
「どっちがマシかは分かりませんが、迷子にはなっていますけどね」
アビドスの広大な土地の、そのまた広大な砂漠地帯のど真ん中。
七海は連邦生徒会より貸与されたオフロード車を停車させ、地図アプリを睨んでいた。
アロナも地図が使い物にならないこの状況に頭を抱えていた。
「まさかとは思いますが、これ校舎沈んでるんじゃないですか?」
『あ、あはは……ありえなくはない話ですね……うう、地図がこんなに宛にならないくらい砂漠化が進んでいるとは……』
「あなたの落ち度ではありませんよ、アロナさん。しかし、人の気配がこうも無いとは……」
コンコン
「ん、こんなところで何してるの?」
一度引き返してドローンを持ってこようとした七海が音の鳴る方に顔を向けると、青いマフラーを巻いた銀髪の少女が自転車に乗って窓ガラス越しに車内を見回していた。
「スーツを着ているってことは何かの営業の人?郊外の市街地に行かないと人はいないよ」
「いえ、営業ではなくこういう者です」
パワースライドを開いて、七海は首に掛けた身分証を外して少女に掲げて見せた。
「連邦捜査部……シャーレ、の先生……!」
「アビドス高等学校に向かう途中なのですが、地図と今の地形が随分違うようで迷っていたんです……あなたはアビドス高等学校の生徒の方ですか?」
「ん!すごい偶然!そう、ちょうどライディングの帰りだったんだ。そっか、支援、受理されたんだ……」
クールな印象を与える彼女だが、シャーレの身分証を見ると驚きを隠せないようで目を見開いていた。それと同時に、どこか安心したような、感慨深いような表情で手を握りしめていた。
「お返事もオンラインでのやり取りも無しに、急な訪問になってしまい申し訳ありません」
「大丈夫。連邦捜査部の先生が来てくれたなら百人力だから。学校まで案内する。助手席、乗ってもいい?ロードバイクはここに停めて、後で取りに行くから」
「自転車も荷台に載せて大丈夫ですよ。少し揺れるかもしれませんが……」
「それならお言葉に甘える……ん、ありがと。」
七海は一度車から降りて荷台を開けて少女が乗っていたロードバイクを丁寧に乗せると、少女と一緒に車に再び乗り込んだ。
「……あ」
「どうかしましたか?」
「えっと……さっきまでロードバイクで結構走ってたから……そんなに汗かいたってわけでも無いんだけど、その……」
「ああ、暑いんですね?もう少し冷房の温度を下げましょうか」
「い、いや。大丈夫……そうじゃなくて、一応、換気した方がいいと思う……」
「分かりました。私も少し外の風に当たりたいので窓、開けましょうか」
何となく察しが付いたらしい七海はそれとなく理由を付けてドアウィンドウを左右とも前回にした。砂埃が車内に入るかもという考えは野暮である。
「シートベルトを……それでは、案内の方をお願いしますね。」
「ん。任せて」
■
「ただいま」
「おかえりなさい、シロコちゃん!あら?そんなに大荷物で出かけてましたっけ?それと、後ろの大人の方は……」
物資を両手に担いでやって来た少女と、その後ろの大人の姿に黄色いカーディガンを身につけたベージュ髪の少女が疑問を浮かべる。自分たち以外の人間を滅多に見ないことから、その存在を訝しんでいる様子でもあった。
「ん、連邦捜査部シャーレの先生」
「ふーん、連邦捜査部シャーレの……って、ええっ!?」
「ってことはまさか……支援要請が!」
「まずは挨拶でしょう。はじめまして。アビドス高等学校のみなさん。」
「あっ!はっ、はじめまして!お手紙を送らせていただいた奥空アヤネと申します!」
「はじめまして~。私は十六夜ノノミです♪よろしくお願いしますね、先生♪」
「わ、私は黒見セリカよ!」
「ん、自己紹介がまだだったね。私は砂狼シロコ。よろしくね、先生。それと、もう一人いるんだけど……ホシノ先輩は?」
「ホシノ先輩なら隣の教室で寝てると思う!私、起こしてくるね!」
その場にいた各々が挨拶を終えると同時に、セリカと名乗った黒いロングヘアの生徒が隣の教室から1人の生徒を引っ張り上げて来た。
「う~ん……どしたのさぁセリカちゃあん……夜ごはんにはまだ早いよお」
「ボケてないでシャキッとして!連邦捜査部の先生がいらっしゃったの!ほら!」
「うへぇ~~?」
ピンク髪のその生徒は、七海を寝ぼけ眼のまま、されど鋭く刺すような観察眼で見つめた。
(ッ……!)
「ふあ~あ、えーっと、何だっけ?誰だっけ?おじさん最近もの忘れが酷くてさ~」
「連邦捜査部!シャーレの先生!」
その視線の性質に気付いた七海は、背筋に何かが這うような感覚を覚えた。
1級呪術師の勘が、目の前の生徒を絶対的な強者であると警告する。
「あ~。あの?ごめんごめん、よろしくね。先生?」
「小鳥遊ホシノ。アビドス廃校委員会の、一応委員長だよ~。」
「……改めして、こちらからも。連邦捜査部S.C.H.A.L.Eの七海建人と申します。アビドスからの支援要請を受け、こちらに赴きました。よろしくお願いします。」
呼吸すら止まりそうな強者の気迫に吞まれそうになる感覚を覚えながらも、七海は冷静さを取り戻した。
「よかったです!これで一先ずは安心ですね……ありがとうございます、先生」
「それに関してですが後で書いていただく書類もありますので、その時にはお願いします。とりあえず積み荷を降ろすのを手伝ってもらってもいいですか?まだもう少し残っているので」
「分かりました~♪先生とシロコちゃんをお手伝いしちゃいましょ~う♪」
「わ、私も手伝うわ!」
「ありがとうございます。では……」
「ッ!銃声!?」
「カタカタヘルメット団の襲撃です!」
「あいつら……!性懲りもなく……!」
「あちゃー……間が悪いねぇ」
「そんな呑気なこと言ってる場合じゃないでしょ!」
積み荷を降ろそうと裏口に回ろうとしたその瞬間、激しい銃声によって全員の意識が外へと向かう。
「……早速ですか。この際だから徹底的にやっつけておきましょう」
「はい!私がオペレーションを担当します!先生は私と一緒に支援を……って先生も戦う気ですか!?」
七海は胸ポケットからサングラスを手に取って装着すると、背中から呪具を取り出して臨戦態勢に入る。
キヴォトスでは見慣れない武器に、対策委員会の誰もが目を疑った。
「そんなヘンテコな鉈一本で勝負する気!?無茶でしょ!銃は!?」
「こっちの方が慣れているのでこれで。一応銃弾に対する手立てはあります」
正気の沙汰とは思えないアグレッシブな姿勢にドン引きするセリカを余所に、七海は既に戦闘態勢に入っていた。
「私は先に行きます。皆さんは補充を終え次第来てください」ガラッ
「ちょっ、待っ……!ああもう!待ちなさいよ!」
窓を開けて颯爽と敵陣へと向かう七海の姿に、セリカは乱雑にマガジンを数本手に取って同じく窓から出ていった。
「おじさん達も急ごっか。先生1人じゃ、流石に分が悪すぎる。」
「ん!先生待って!」
「よーし!懲らしめちゃいますよ~!」
各々が武器の用意をした後、七海に続いて行った。
■
「ん?なんだアレは……アビドスにあんなヤツいたか?」
校舎の前に大勢の団員を引き連れて立ちふさがるカタカタヘルメット団の前に、1人のスーツ姿の大人が突然姿を現した。
「アビドスの助っ人か何かか?おい!そこのオッサン!あんた誰だ!」
「連邦捜査部シャーレの七海建人です。」
「連邦捜査部?シャーレ?……まさか、あのシャーレの先生か!?」
突如1人で現れた謎の大人に、数で勝るはずのカタカタヘルメット団の面々はその素性を聞いて焦りだす。
「シャーレの先生?そんなの聞いたことあるような……」
「銃も持たずに不良生徒を何人もぶっ倒して、挙句の果てには戦車を拳1つでブチ壊したとかいう、あの?」
「災厄の狐すらシャーレの先生の前に無力化されたらしいぞ……!」
ざわつくヘルメット集団の前でも七海は動揺することもなく、武器を構えたままだった。
「お前ら!騒ぐな!いくらシャーレの先生が強くても、相手はヘイローを持たない大人だ!銃弾一発ですぐにお釈迦になっちまうくらい体は脆いらしい!」
「そ、そうか!やられる前にやっちまえば……!」ジャキッ
リーダー格のヘルメットの言葉で部下の団員に一斉に銃を向けられるも、七海は一切動揺しなかった。
「……大した度胸だな。どうする?今ならアンタだけ見逃してやってもいいぞ?」
「撃つなら早く撃った方が良いですよ。」
「なッ……」
ある程度隊列を組んで七海に銃を向けたのが仇となり、引き金が引かれるより先に駆けだした七海によって纏めて10人近くがボウリングのようになぎ倒された。一瞬で崩された拮抗状態に、無事だった者は戦慄し、放心した。
「う、撃てーッ!!」ダダダダダッ!
誰が言い出したか分からないその言葉に他の団員が従って七海に向けて銃弾を撃ちこむも、弾丸は七海の眼前で不自然に潰れて地面に落ちた。
「なっ……確かに頭にッ……!」
「何の策も無しに
再び動揺する彼女らにお構いなしに、重い一撃を叩き込んで気絶させていく。リーダー格の団員もその途中で気絶させられたらしく、他の団員たちの戦意はどんどん削がれていった。
「これじゃあ、おじさんたちが出る幕無さそうだねえ?」
「そんなこと言ってらんないでしょ!先生1人に任せてらんないわよ!」
「先生~!後は私たちが代わりま~す!」
「くっ……クソッ!撤退!撤退だー!」
補給を終えた万全の状態の対策委員会も続々現れると、ヘルメット団は完全に戦意喪失して逃げ出していった。実質七海1人による制圧である。
『カタカタヘルメット団、撤退……!』
「いや、強すぎるでしょ!?」
「ん……先生1人で全員追い払っちゃった」
「追撃しますか?」
「いや、いいよ~。まさか弾すら使わないなんて思わなかったけどねえ~」
「大丈夫でしたか?先生?」
七海がヘルメット団を単独で制圧した後、アビドス対策委員会の面々が七海の元に武器を持って駆け寄った。
準備が遅かったわけではないが、それ以上に七海が早すぎたのだ。
「ええ。蜂の巣にされる前に仕留めることができましたから。ですが、あれだけの人数が高スパンで襲撃してくるとなるとジリ貧になるのも納得できます」
「そうなの!たかがチンピラのクセして数だけ多いから弾代も馬鹿にならないのよ!」
「弾代も馬鹿にならないというのは本当なんですね」
「ああ、そっか。先生はキヴォトスの外から来たからあんまり銃にまだ馴染みが無いんだっけ」
ネクタイを締めなおして呪具を背中のサスペンダーに戻しながら七海はおおまかなアビドスの事情について思考を巡らせていた。
数は多いが、所詮はチンピラが集まっただけの烏合の衆。しかし、同じ集団に何度も襲われているということに七海は引っ掛かりを覚えていた。
(何度も襲撃をできるほどのリソースは何処から出ている?余所からの強奪だとしてもあれだけの人数分の武装や補給を賄えるだけの収穫がそう何度もあるとは考えにくい……)
(どうやら想像以上に、面倒な予感がするな)
「教室に戻りましょうか。運び終えていない物資がまだあるのでそれを終わらせ次第、今後の対策を考えましょう」
「うへ~おじさんは疲れちゃったからパ~ス」
「私もおじさんですが、やるべき時にやるべきことは果たしますよ」
「ん、でも先生はおじさんじゃない」
「この歳になったら、もうおじさんですよ」
会話が終わると、残りの積み荷を全員で運んだ。
■
「よいしょ~っ!はいっ、これで全部ですね♪」
「ありがとうございます。こんなに頂けるなんて……」
「一先ずはこれだけあれば持つでしょう。他に必要なものがあれば言ってください。できる限り用意して運びます」
積み荷を全て運び出してそれぞれを仕分け終わった後、七海は用意されたパイプ椅子に座った。
弾薬、食糧、飲料水などそれなりに量も重さもあったが5人で運び終えるにはあっという間だった。
「ヘルメット団も、かなりの覚悟で攻めてきてたみたいだけどまさか先生1人で勝っちゃうなんてね~。おじさん達の出る幕が無かったよ~」
「まさかではありませんよ、ホシノ先輩……勝たなかったら学校が不良のアジトにされちゃうんですから。ですが、先生1人で全て蹴散らしてしまうなんて驚きです」
「流石、戦車を素手で壊しちゃうだけのことはあるね。これが大人の力……大人ってすごいんだね」
「今まで寂しかったね~シロコちゃん。頼りになるパパが帰って来てくれたおかげでママもぐ~っすり眠れまちゅよ~」
「趣味の悪い冗談はやめてください」
「そうよ!先生も困ってるじゃない!それに委員長はその辺でしょっちゅう寝てるでしょ!」
「そうそう、困っちゃって可哀そうですよ」
「あはは……改めまして、ご挨拶させていただきます、シャーレの先生」
「私たちは、アビドス対策委員会です」
ようやく突入第一章。終わる気しないもう一生。
初っ端からナナミン無双でしたが、いずれ腹を鉛弾でぶち抜かれるのでご安心を。