陵南高校のシューター!   作:ゆーざー315

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更新遅くて申し訳ございません。
オリジナルキャラもボチボチ出していく予定です。
色々と読んでて引っ掛かる事はあると思いますが、読んで暇つぶしにしてくれると嬉しいです。


第6話「ムカつくカントク」

 

湘北との練習試合も過ぎ、本格的な夏が始まろうとしていた頃、陵南高校バスケ部1年生の月野真琴は最近憂鬱気味なのであった。

 

「はぁ…。もー部活行きたくない…。」

 

そう独り言を漏らす月野の理由は田岡監督が月野に対しての指導を入部当初の態度とは一変して厳しく指導するようになり、部活動に対してのモチベーションが下がっていたのだった。

 

「いくら大会近いからって土日まであのカントクと体育館でバスケやりたくないよまったく…!そのおかげで最近ルカワクンともバスケできてないし。」

 

インターハイ出場に燃えている田岡は神奈川予選大会前という事もあってか厳しい指導に拍車がかかり、部員に休みなしでの指導を行っているのだった。

 

「でも今日は練習サボったもんねー、バスケは楽しくやんないと。それにしても最近行ってなかったから公園に居るといいんだけど。」シャァァー

 

月野は部活をサボり『流川楓』と出会いバスケをするようになった公園に自転車で向かった。

 

 

 

〜リングのある公園〜

 

キキィ!

 

ダン!ダン!ダン!

 

「お、誰かいる、ルカワクンかな。」

 

公園に到着するとボールをドリブルする音と数人の笑い声が響いていた。

 

「キャハハ!」「おいパスしろ!パス!」「シュートだシュート!」

 

「ルカワクンじゃないか…。仕方ない。空くまで待ってよっと。」

 

バスケをしていたのは流川楓ではなく、5人組の男女だった。

 

「やっべ!外した!」「もーへたくそー!」「もう一回!」

 

 

「…。(早くどっかいってくんないかなー…。前はこんな人達居なかったからルカワクンも最近来てないのかな。)いいや、ベンチで寝て待ってよ。」

 

 

 

「Zzz…。」

 

「おい。」

 

「うーん…、何…?」

 

「いつまで寝てる、起きろ。」

 

「あ、久しぶり。ごめんね最近来れてなくてー…。ってあれ?もう夕方!?ルカワクンいつ来たの!?」

 

「昼から。」

 

「じゃあもっと早く起こしてよ!」

 

「いや、疲れてんのかと思って。」

 

「…まぁ疲れてたのは確かだね。あーやっぱムリに来るんじゃなかったなー。」

 

「?」

 

「いやそれがさー。」

 

月野は公園に来れなくなった理由を流川に説明した。

 

「最近来れなくなったのは近い内に神奈川県予選あるからってカントク練習張り切ってて…。インターハイ目指してるからさー。もー練習吐きそうになりながらやってるよ。」

 

「インターハイ?」

 

「そうインターハイ。あれ?ルカワクンの所は目指してないの?」

 

「いやオレは全中だけど…。」

 

「え。」

 

ここで初めて2人の勘違いが解けたのだった。

 

「いやー1個下だったとはね、中学生かー。大人びてるから年下に見えなかったよ。」

 

「…。(こっちこそ年上に見えなかったとは言うまい。)」

 

「そっか全中かー。ルカワクン上手いから敵無しなんじゃない?キミのダンク止めれる人中学生にいないでしょー。」

 

「…さーな。」

 

月野の褒め言葉に否定しつつ、それはそうかもなと流川は心の中で思った。

 

「ハァー…。もー毎日やめたい気持ちだよ。」

 

「そんなに練習きついのか。」

 

「うん、そりゃもうヤバイよ。ウチのカントク田岡って言うんだけど指導が厳しいって有名でさ。ウチで1番上手いヤツも怒鳴られながら練習してるよ。」

 

「ふーん。」

 

「ルカワクンの所はどう?」

 

「いやそんなには…それに今はオレがキャプテン。」

 

「へぇ!すごい!試合見に行きたい!」 

 

「こんでいい。」

 

そして月野と流川の話は弾み、夜が更け解散するまで話し合ったのだった。

 

 

 

〜陵南高校体育館〜

 

「福田!月野!もっと死ぬ気でやらんか!」

 

「もう勘弁して〜!」

 

「ハァ!ハァ!」

 

「監督、あの練習試合から月野に一気に厳しくなったな。あと福田にも。」

 

「元々厳しいのに加えて目をつけられたら2人ともたまったもんじゃないだろうな。」

 

 

初夏とはいえ気温が高い上に扉を締め切った体育館での練習に月野は音をあげた。

 

「も、もうむり、トイレ、」

 

「誰が抜けていいと言った!?吐くなら体育館の外で吐いてこい!」

 

「はぁ〜!?なんですかそれ!」

 

「言い返す気力があるならダッシュを続けろ!」

 

「くそー!体育館で吐いてやる!そしてカントクの前で吐いてやるー!」ダダダ!

 

「好きにしろ!とにかく体力をつけろ!あんな動きで陵南のレギュラーにはなれんぞ!」

 

「カントクのバカ!ホントにやってやるからね!」

 

「次は全員でウサギ跳びだ!いいと言うまでやれ!」

 

「「「はい!」」」「ギャー!もうイヤだ!」

 

 

 

「よし始めろ!(月野は文句は多いが練習をする所を見るにこの指導でも問題はない。そして福田。

仙道や月野に刺激されて張り合う所を見ているとまだバスケは初心者だがプレーに光るものがある…!コイツらをモノにして全国に出る事が監督人生のピークといえるぞ茂一…!)」

 

田岡が指導方針について考えにふける中、

1年生で同級生の『福田吉兆』と共に横並びに張り付かれ練習に励む月野は暑さや疲れを見せてない様子の福田に問いかける。

 

 

 

「!」ダダダ!

 

「ふ、福田クンはよくそんな無表情で走れるね…。疲れないの?」ハァハァ

 

「お前よりは疲れてない。ちなみにお前よりも俺は休んでない。」

 

「あーはいはい、でもボクと張り合っても張り合いがないだろうから仙道クンの所行ってきなよ。」

 

「さっき行って負けた、だから次はお前だ。」

 

「今ボクは自分との戦いで精一杯だからやめて…!後で1on1でも何でも付き合うから!」

 

「言ったな?じゃあ練習後1on1だ。」

 

「…りょーかい。」

 

…………

 

選手たちが練習を重ねる中、そんな陵南バスケ部に問題が起きる。

それは他校との練習試合を行っている最中での事であった。田岡の福田への指導での言葉や態度が他の部員達から見ても度が過ぎた物となっており、試合の最中それは起こった。

 

 

「何をやっとるか福田!味方を待たずに強引に上手くもないシュートばかり行くから外すんだ!それにディフェンスにおいてはザルも同然!

そんなんだから仙道に追いつくどころか足元にも及びはしないんだ!」

 

「…!」プルプル…!

 

「また始まったよ監督の福田しごきが。」「結構エグい事言ってるよな…。」

 

田岡の期待の裏返しなのか人の目も憚らず人一倍厳しく福田に言葉をぶつけている所に月野が間に入る。

 

「カントク!最近福田クンに厳しすぎないですか!?それに仙道クンと比較するのもおかしいですよ!福田クンは福田クンでしょ!」

 

「黙れ月野!他人の事を考える前に自分の体力の無さとその小生意気な性格を改める事だな!」

 

「何だとー!この口減らずめ!一発はたいてやる!!」

 

「やめろ月野!試合中だぞ!落ち着け!」

 

「離して越野クン!このオッサンはボクが代表してはたく!みんなも色々とムカついてんでしょ!」ジタバタ!

 

「バカヤロー!こんな注目されてんのに何する気だ!」

 

[何だ?あいつ監督と揉めてるぞ?]

 

[あいつ昼行灯の月野だ。あいつでも怒る事もあるんだな]

 

田岡を前にして荒れる月野に体育館に居た生徒達や相手校の部員達も注目する。

 

 

「大体!最近のカントクの態度には一発ビシッとやんないと駄目だね!」

 

「な、何だと…!」

 

「やめとけ月野、退部になるぞ。」

 

怒りを抑えれない月野に仙道が釘を刺す。

 

「チッ!…後で覚えててねカントク…!」ギロリ…!

 

「(あ、危なかった…!ナイスだ仙道…!)

と、とにかく福田!あんなプレーが続くようなら今年1年はボールにも触らせんぞ!」

 

「…」プルプル…!

 

「聞いてるのか福田!返事をしろ!!」

 

「」プチッ!

 

そして田岡の言葉に福田の怒りの我慢は限界を越した。入部してから以来の田岡監督に対して我慢に我慢を重ねた怒りだった。

 

「ホワチャァ!」ビシッ!

「うぐっ!」

 

「あっ、やっちゃった…。」

 

「ホワチャ!ホワチャ!ホワチャァー!」ビシビシビシ!

 

[あいつ監督を小突いてるぞ!][きゃあー!]

 

福田の行動に体育館にいる人の視線は一斉に集まった。

 

「お、おい!誰か福田を止めろ!」「やめろ福田!」

 

「このやろ!このやろ!」

 

「くっ…!(し、しまった…!福田は叱ってはいけないタイプだった…!)」

 

「ふ…福田クン…。」

 

 

 

福田は練習試合中に監督に暴力を振るったとして、大会前に無期限の部活動謹慎となってしまった。(ついでに練習試合はもちろん負けた。)

 

 

 

 

 

「福田クン、ごめんね。ボクがカントクをはたいてればキミは謹慎にならなかったのに。」

 

「いや、どうせその時は一緒に俺も殴ってた。それにお前まで謹慎になることは無い。」

 

「…そうだ!一緒に転校してバスケやろうよ。退部届けもってくー」

 

「気持ちは有り難いが、やめておけ。さっきも言ったがお前が巻き込まれることは無い。」

 

「…そっか。」

 

「…じゃあな。スタミナ不足、治せよ。」

 

「…そっちこそ復帰するまでバスケ辞めないでね。」

 

「…ああ。」

 

そうして福田はバスケ部を一時的に去ったのだった。

 

 

その後の陵南バスケ部は当然ながら学校からの注意を受けると共に、部活内での活動の雰囲気は悪くなりとてもインターハイを目指すような状況では無くなってしまったのだった。

 

 

〜とある海辺の岸辺〜

 

 

「はぁ、もう辞めようかなー。カントクや先輩達もボクに対して変な顔してるだけで黙ってて気味悪いし。」

 

「今辞めんのは福田に対して悪いと思うけどな。」

 

 

 

「キミさぁ…いつも思うんだけど現れてからの言葉がいつもキツイよね仙道クン。」

 

「そうか?本当の事言ってるだけだと思うが。それにお前さんが辞めるこたぁないんじゃないか?」

 

「だってカントクに最初に文句言ったのはボクだし、今年はもうこんなチームの雰囲気で予選勝ち進むのなんて無理でしょ。チームの雰囲気悪くしてるのボクだろうし、それならボク辞めたほうがいいのかなって思うんだ。」

 

「そんな深刻に考えんなよ。

福田もすぐに戻ってくんのはムリだが来年には戻ってくるだろ。監督も行き過ぎた指導だったってあの後全員に謝ってたしな。」

 

「…そうだね、なんかもう色々考えるのやめよっかな。」

 

「おう、予選始まって試合すりゃ気にならなくなるだろ。」

 

「こうなったら大会にこのモヤモヤをぶつけてやる!」

 

「そうこなくっちゃな、やろーぜ月野。」

 

 

そして陵南高校の困難な状況での神奈川県予選が始まろうとしているのだった。

 

 

 

 

 

 

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