超絶次元ゲイムネプテューヌ おーばーどらいぶ!   作:白宇宙

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はいどうも、ご無沙汰しております。

今回はTGSの前半戦が終了します、そして、なにやら妙な動きが…


それではお楽しみください、どうぞ…


stage,11 俺、一休みします

 

「え~っと…これは、いったい…? 」

 

どうもみなさん、こんにちは。イストワールです。

今現在、私はTGSの実行委員会の委員長を任されております。主な仕事はTGSが安全に皆さんが楽しめるように警備や不審物の取り締まりなんかをするわけなんですが…

 

何やらノワールさんに呼ばれて、関係者控室に来てみた…

 

「…」(失神中

 

「あ、来たのねイストワール」

 

なぜかノワールさんが白目をむいている宗谷さんに膝枕をしているんですが・・・一体どういうことなのでしょう?

私が余りのことであっけに取られているとノワールさんが事の発端を離してくれました。

どうやら、原因はノワールさんがいたずらのつもりで仕掛けたホラーもののライブプロジェクションの映像を宗谷さんに見せたことらしいのです。

 

「まさか、宗谷さんが幽霊が嫌いだったとは…」

 

「私も思いもよらなかったわ…」

 

ノワールさんも少し落ち込んだ様子で肩を落としています。

それにしても…

 

「…ノワールさんはなぜ宗谷さんに膝枕を? 」

 

「ふえっ!? 」

 

とたんにノワールさんは顔を赤くしてしまいました。一体どうしたのでしょうか?そんな反応をされてはこちらも対応に困るのですが…

 

ノワールさんはそのままあたふたと慌てたご様子で両手を振りながら首も振り始めました。

 

「ち、違うの!これはただこの部屋に運んだはいいけど手頃な枕とかがなくてしかたなく!そう仕方なくやってあげてるだけなの!別にやましい考えとかは一切ないのよ!?だって私と宗谷はあくまでと・・・友達だもの!!さすがに気を失った相手を床に寝かせるなんて事するわけにはいかないでしょう!?」

 

と、早口でまくしたてるノワールさんに私は何も言えずただ呆然と聞いているだけになってしまいました。

それにしても、あのノワールさんに友達と言わせるなんて、宗谷さんもなかなか隅に置けませんね?

普段からノワールさんはあまりそう言うことを口にしないのに…彼には不思議な何かがあるように思えてなりません。

 

―――ずるっ

 

「あ……」

 

―――ゴチンッ

 

「痛っ!?」

 

さっきノワールさんがあたふたしてたせいか、宗谷さんの体がずり落ちて、床に後頭部から落ちてしまいました。

パイプ椅子を三脚並べて体を寝かせていたのですが、うまいこと頭に吊られて体も落ちてしまいましたね。

でも、その衝撃でどうやら目が覚めたようです。まだぼ~っとしているご様子ですが…。

 

「ちょ、宗谷大丈夫!?」

 

「・・・ノワール? 」

 

慌ててノワールさんが椅子から降りて宗谷さんの横に身をかがめて心配してご様子で彼に声をかけると、宗谷さんはゆっくりと体を起してきました。

私はゆっくりと彼の頭の上に本ごと着地してさりげなく打った所を確認します。

 

…特に何もない見たいですね、一安心です。

 

「ん?いーすんまで……あれ?俺何してたんだっけ? 」

 

「覚えてないの? 」

 

「ああ…確か、ノワールのとこのブースで白ジャージさんとヲタ芸して…あれ? 」

 

「…そのまま疲れて気を失ったんですよ」

 

私がそう言うと、ノワールさんが私の方を見ていかにもどうして? と言いたげな顔をしてきました。

 

ノワールさんはプライドが高いのは既に知っていることです。あまりこう言うことに慣れていないノワールさんが困らないよう、ここはそう言うことにしておいた方が得策だと思ったのです。

それに、幽霊が嫌いな宗谷さんに真実を教えてまた怯えられても困りますからね…

 

あと、ついでに言うと……

宗谷さんの性格上、仕返しに何をするのか分からないところがあるので…

暴走すると何をしでかすか分かったもんじゃありませんから。

 

私がウィンクでノワールさんにここは話を会わせてもらうことをアピールすると、ノワールさんは頷いてくれました。どうやら理解してくれたようです。

 

「そ、そうなの! それで私がここまで運んで来たって訳! 」

 

「え…そう、なのか? 」

 

「まったく、はしゃぎすぎには気をつけてくださいね? 」

 

私がそう言って注意すると、宗谷さんは納得のいかないご様子のようでしたが、そういうことにしてくれたようで、その場は収まりました。

 

 

 

 

 

彼には念のため、控室で休んでもらうことにして…私とノワールさんはそれぞれの仕事場に戻ることにしました。

 

「イストワール…さっきは何で…」

 

ノワールさんが私にそう聞いてきました。

私はその場でくるりと方向転換して彼女を向かい合うようにしました。

 

「ノワールさん、宗谷さんに嫌われたくないでしょう? 」

 

「え……?」

 

「あなたが自分から友達って言うくらいですからね、この場合は何もなかった方がいいと思いまして」

 

「そ、そうなの? 」

 

「はい、彼は結構繊細な心の持ち主なのでショックなことはネチネチと引きずるタチなんです。この前も帰ってきて早々、見せたくないものをノワールさんに見せてしまった、と言って来て勝手に落ち込んだくらいですから」

 

「っ! 」

 

そう言うとノワールさんの顔が急激に真っ赤になって俯いてしまいました。

一体何を見たのか気になりますが、余程衝撃的なものだったんでしょうね…

 

 

「だから、宗谷さんとノワールさんの関係に妙な波紋を広げないために、と言った感じです」

 

「…イストワール」

 

「彼は、この世界に来てたぶんあなたが初めての友人なんです…私たちは家族、という位置づけに近いようなので……だから、あなたと宗谷さんの関係を大切にしていただきたいのです」

 

 

私がそう言うと、ノワールさんは何やらあっけにとられた顔をしてしまいましたが、すぐに頬笑みを浮かべてくれました。

 

「…まるで、宗谷のお母さんね? あなた」

 

お母さん、ですか…

あながち間違っていないかもしれませんが、ちょっと違う気もしますね。

でも、彼を気にしているのは事実です。

…あの人を教会に置いてからというもの、ネプテューヌさんだけじゃなく彼のことも気になり始めていたのは本当です。

というのも、私が彼の出生を知ってしまってからだと思うのですが…

 

だから、無意識のうちに私は宗谷さんの事を気にかけていたのかもしれません、まだまだ彼は…

 

 

「手のかかる方ですから…」

 

 

たまに冒険と称して無茶なことをする宗谷さん、仕事の手伝いをしてくれる宗谷さん、たまに私にちょっかいを出してくるいたずらっ子な宗谷さん、時折見せるスケベな宗谷さん、でも、誰かのことを一番に気にかけている宗谷さん、何に対しても一生懸命な宗谷さん…

 

危なっかしくて、一緒にいると楽しい、そして、彼と一緒にまたどこかに出かけて、一緒にわくわくするのが楽しみでしかたない…

最近はあまり出かけられなかったから、尚そう思うのかもしれませんが…

 

「あははっ…ありがとう、イストワール」

 

「いいえ、こちらこそ彼の友人になっていただいて、ありがとうございますノワールさん」

 

私たちは互いにそう言うと一緒に歩きだしてそれぞれの職場に向かいました。

 

その道すがら、私はふと疑問に思っていました。

彼を気にするこの気持ち……これは一体何なんだろうと……

なぜ、彼をこんなにも気にしているのだろうと……

 

でも、いつまでたっても答えは出ませんでした…。

 

 

 

 

 

 

 

「ふひぃ~……」

 

あ、どうも、天条宗谷です。

あの後俺は控室でしばらく休んで、プラネテューヌに戻ると…いつの間にやらネプ姉妹が戻ってきていた。

どうも、俺と行き違いになりながらブースを回っていたようだ。

その後、ネプテューヌが不審者を撃退したりして大活躍だったらしいが、俺が行った時にはもう収集が付いていたので俺個人としてすることは何もなかった。

 

で、なんとか一日目はそのまま終わりを迎えられた。

結局、ネプテューヌのシェアブースターにたまったシェアは少なめで安定したまま。

 

ここでもあいつの人柄と言うか、日ごろの行いが出てくるものなのか?

 

なんにせよ、一日目は大きな成果はなしで終わったということで…

 

 

それで今は一日の疲れを落とすため、マハリク☆メッセの近くにあるアポホテルと言う高級ホテルの大浴場で一息ついている最中だ。

隣の方では女湯で見んなきゃっきゃうふふしてるんだろうな…。

 

おっと、別にのぞきになんていかないぞ?あくまで健全に、あくまで健全にだ。

不健全な行為は許しません!

 

……ああ、でも一人で貸し切り状態の男湯って…結構物淋しいのね? 気持ちいいけど。

 

「……それにしても、俺何で気絶してたのかな?」

 

俺は後頭部のあたりをさすりながら今日あった不思議イベントの一つを思い出していた。

なぜか後頭部のあたりがジンジンして、何があったのか思い出せないんだよな……

 

いーすんは疲れたあまりに気絶したとか言ってたけど…

 

……まあ、気にするだけ損か。

 

「今は露天風呂でゆっくりするのが…一番だなぁ……」

 

俺は湯船に肩を沈めて一息つく、はあ、いい湯だな…。

 

 

 

 

 

 

 

この後、サービスシーンがあると思ったか? 残念だったな、世の中はそんなに甘くないんだよ。

 

俺は早々に風呂を出て着替えて外で待機している。

女の子の風呂は長いからな…ちなみに今着ているのは下はジャージに黒のパーカーだ。

楽なんだよね、この格好。

 

と、近くの壁にもたれてブイホをいじっていると、女湯の方から早速誰かが出てきたみたいだ。

俺が視線をそちらに向けると…

 

「あら、宗谷もう出てたのね? 」

 

「まあな…あれ? いーすんも一緒? 」

 

「ええ、丁度一緒になりまして」

 

出てきたのはノワールといーすんだった。

二人ともなぜか温泉旅館とかで見る浴衣に着替えているんだけど、ここホテルだからミスマッチにもほどがあるなぁ…

 

…ていうか待って?

ちょっと今さら何だけどさ…

 

「……いーすんって風呂入れたの?」

 

「失礼ですね! 入るにきまっているじゃありませんか! 」

 

ぷんすかと怒るいーすんだけど、いーすんって普段から本に乗っているから入る時は本から降りるのか? そうでないと本がよれよれになっちゃうしな…

でも、降りたとこみたことないから普段風呂に入ってるのかとか想像つかないんだよな…

 

……まあ、細かいことはいいか。

誰にでも触れてはいけないものとかあるしね?

 

俺はそれ以上は何も聞かず、二人とその場を後にして、適当にぶらぶらすることにした。

 

「ここって高級ホテルなんだけど、妙なサービスって言うか、変ったものが置いてることがあるらしいのよ」

 

「変ったもの? 」

 

「そうよ、ほら、あれとか…」

 

そう言われて、俺がノワールが指差した方を見るとそこには温泉の定番、卓球台が…

 

いや、だからここホテルなんだって……

 

「ね?変わってるでしょ?」

 

「変ってますね 」

 

「変ってるな…」

 

……まあでも、せっかくだし、お約束ってことでここはひとつ……

 

 

 

「準備いいか~? 行くぞいーすん」

 

「は、はい、いつでもOKです」

 

素直に卓球することにしました。

せっかくだしね、たまにはいいよね?

 

俺はラケットを右手に、左手で持ったピンポン球をひょいと上にあげてカコン、と打つ。

台を二回跳ねた球はいーすんの元に届くといーすんは自分と同じくらいのラケットを両手で持ってふらふらしながらもなんとか打ち返してきた。

 

「えいっ」

 

―――カン

 

「ほい」

 

―――コン

 

「はいっ」

 

―――カン

 

「よっ」

 

―――コン

 

こんな感じでラリーするけど、正直いーすんが必死なご様子でなんかひやひやする。

台の横で見守るノワールもちょっとはらはらしているみたいだ。

 

…でもなんでだろうな…あんなちっちゃい体で一生懸命な姿を見ると…なんか和むんだよな。

 

「たあっ、あれ?」

 

ここで、いーすんがすかぶってラリー終了、一旦後退だな。

 

「交代するか?ノワール」

 

「ええ、ありがとう」

 

俺とノワールが後退して、今度はいーすんとノワールの番。

 

「そぉれっ」

 

―――カコン

 

「…えい! 」

 

―――コン

 

「やっ」

 

―――カン

 

「たあっ! 」

 

―――コン

 

二人もなんとかラリーを続ける。たまにはこう言う和やかな風景もいいよね、うん。

 

それに…

 

ノワールが卓球をして動いたことで、いい感じに浴衣がはだけてこちらもいい眺めに…

うん、やっぱりお約束って大事。

 

「えいっ! 」

 

―――スポッ

 

ん? スポ?

 

「……あ」

 

―――ガツンっ!

 

いーすんがラケットを振ってその拍子に両手からラケットがすっぽ抜けてしまい、そのままラケットは俺の顔面に直撃、今の音はその音なわけで…

 

…いくらなんでも今の狙ってない? いーすん…

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい、宗谷さん…」

 

「まあ、いいって気にしない気にしない」

 

ラケットが直撃したところに絆創膏を貼って、夕食のビュッフェをいただいております。

俺がとってきた料理は肉料理全般、こう言う時くらい贅沢したいんだよ。

 

いーすんはバランスのいい内容で纏めてきたけど、このホテルすごいな、いーすんに合わせたサイズの食器があるってことだけですごいサービスいいってわかるよ。

 

「今は食事中なんだから、しょんぼりしてちゃせっかくの料理がまずくなるぜ?」

 

俺はそう言って、さっき取ってきた串焼きを頬張る。

うん、肉の香ばしい味わいに濃厚な肉汁がじんわりとしみだしてきていい感じだ。うまい、うまいぞ!

 

いーすんは少し、気にしていた様子だったが、俺が串焼きを食べる姿を見て考えるのがばからしくなったのか自分も取ってきたクリームパスタを食べ始めた。

 

他の席では女神の四人が仲良く、と言うより騒がしいな…どうせまたネプテューヌがいらんことを言ったんだろうな…

まあ、向こうは向こうで楽しくやっているみたいだからほおっておこう、うん。

 

それにしても、一日目が終わってみて思ったんだが、明日に備えていろいろ考えておかないといけないな…。

家のシェア、あんまり溜まっていないし…ここで何かテコ入れしておかないと後がヤバいぞ?

 

俺は一抹な不安を抱えていたわけなんだが……それは容易に覆されることになった。

 

 

 

食事を取った後、俺達プラネテューヌのメンバーがネプテューヌによって集められた。何やら相談事らしいが、一体何事かと思っていると・・・。

 

「家だけシェアが減っちゃってるんだよ」

 

と、こいつにしてはまともな言葉が出てきた。

 

「でも、それってお姉ちゃんが変身してあの変な人を倒したからだよね? 」

 

ネプギアがそう言って付け加えるが、うちのシェアがもともと低いのは変わらないわけだ。

たぶん変身してなくても低いのは変わらないんじゃないのかな?

 

「…で、変身して減ったシェアを補うために何か秘策でもあるのか? 」

 

「よくぞ聞いてくれたねソウヤ! 」

 

そう言ってビシッ、と俺を指差したネプテューヌ。

どうやらないというわけではないらしいな、珍しいこともあるもんだな…なんて俺が考えていると…

 

「ううっ…、ネプテューヌさん…ようやく女神としての自覚が……」

 

いーすんは涙目になって喜んでるし、まあ、これはこれでいい兆候なんだけどな。

 

「まあ、それは置いておいて…」

 

切り替え早っ!?

すぐに目もとの涙を拭いたいーすんが真面目な顔でネプテューヌに向きなおった。

 

「今後のことを考えると、プラネテューヌだけシェアを増やせなかったというのは世間的にもあまりよろしくありません」

 

まあ、確かにいーすんの言うとおり四つの国のうち、プラネテューヌにだけシェアが足りないってのはさすがにいたたまれないよな。

普段から低いのにこのイベントでも低いってのはさすがに痛手に繋がりうることだろうしな。

 

「うん、だからみんなの手を貸してほしいの」

 

ネプテューヌは俺達を順に見て行ってそう言った。

どうやら、彼女は本気の様だ…。

すると、ネプギアが真っ先に頷いた。

 

「うん、任せてお姉ちゃん」

 

「私もがんばるです! 」

 

「ま、ダメでもともとだしね? 」

 

それに続くようにアイエフとコンパさんも続いて承諾した。

 

この三人はそう来るだろうけど…

俺といーすんはな…

 

「ネプテューヌさん、私たちも手伝いたいのですが…」

 

「明日は俺も実行委員会の手伝いで警備とかしないといけないんだ、だから手伝うのはできない…」

 

そう言うことなんだよね。

実は俺は初日はプラネテューヌブースの手伝いをしていることにしていたが、二日目は実行委員会としていーすんのサポートに回るって手はずになってるんだ。

ここで手伝わないってのは妙に罪悪感があるのだが…

 

ネプテューヌはそれを知ってか、ぐっと親指を立てた。

 

「いーすんと宗谷が忙しいのは仕方ないことだからね、こっちは任しといてよ! 」

 

「ネプテューヌさん…」

 

いーすんが感動のあまりにまた涙目になってる…

かくゆう俺も少しジーンときてしまった…

 

こいつ、俺達が知らない間に大きくなりやがって……

 

「さて、それじゃ、明日はみんなで力を合わせて頑張るぞ! 」

 

「「「「「「おーーー!!」」」」」」

 

全員で拳を突き上げて心を一つに、明日に備えて気合を入れて、その日の決起集会は幕を閉じた。

さて、明日も忙しくなるぞ…なんせ最終日だからな。

 

 

 

 

そのころ、マハリク☆メッセの会場では…

 

プラネテューヌブースで二つの人影が何かこそこそと怪しげな動きを見せていた。

 

「おばはんはやくするっちゅ、警備がくるっちゅよ? 」

 

「せかすなネズミ、暗くてこっちも苦労しているんだ…」

 

ふたりは何やら、丁度プラネテューヌブースのシェアブースターがあるところでなにかこそこそと何かの作業にいそしんでいた。

 

「偽物とすり替えれたっちゅか?」

 

「ああ、なんとかな…あとはここから行ったんずらかって、明日に備えるだけだ…」

 

二人の不審者はそう言うと、そのばをこそこそと怪しげに退散していく。

途中警備員がやってきてがそれもやり過ごして、二人はその場から姿を消した。

 

 

 

そして、プラネテューヌブースの近く、柱の陰に身を隠す、一人の人影が…

 

 

「あれれ…? あの二人にはまだ別の役割があるはずなのに……計画の前に、女神たちに牽制のつもりですかね? 」

 

 

それは、今日宗谷と何かと接点が多かった、あの白ジャージの女性だった。

柱に身を預けて二人が居たところをちらりと見ると、しばらく白ジャージは何かを考えるようなしぐさをして、何やら不敵な笑みを浮かべた。

いや、不敵なと言うより、悪戯を考え付いた子供の様な、と言ったところだろうか…

 

「……なるほど、これはこれで面白そうですね♪ うまく行けば当初の目的の進行にもつながりそうですし…」

 

彼女はそう言うと、来ていたジャージのファスナーを下げて、その豊満なバストの谷間から何かを取り出した。全く無駄な収納場所であるが、この際気には留めておかないでおこう。

取り出したのは何やらスマートフォンの様な端末だ。

 

彼女はそれを操作して、誰かと通話し始める。

 

「もしもし…はい、予定通りに進行しているようです……はい、それで一つ提案がありまして…」

 

彼女は一瞬純粋な笑みを浮かべうと、通話の向こうの相手にあることを提案した。

 

「私も少し、遊んでもいいでしょうか? 明日は何やら面白いことが起こりそうなので…♪」

 

そう言うと、通話の向こうでOKが出たらしい、嬉しそうに笑顔を浮かべる。

 

「ありがとうございます、はい…わかってます、余計なことまでしませんよ…あくまで遊ぶだけですから…」

 

白ジャージの女性はそう言って通話を切った。

 

「さってと…私、“観察”が仕事なんですけど…」

 

彼女はそう言うと、見につけていた白ジャージのファスナーを全部おろして、一気に脱ぎ捨てた。

彼女の白く、魅惑的な体が暗闇で惜しげもなくさらされる…

 

上半身だけ何も身につけていないその肌はまるで真珠のように白く、彼女の白い髪と合わさって良く栄えて見える。

さらに胸の豊満な二つのふくらみには何もつけておらず、動くたびに左右に揺れるそれが必要以上の色気を感じさせてやまない…

 

一見すると彼女こそ変質者以外の何物でもないのだが…

その体に妙なノイズの様な光が走り、彼女の体を包み込んだ…。

 

 

「…予定の進行のお手伝いは…私の仕事場では共通の仕事なんですよね♪」

 

 

『エターナル!』

 

 

ノイズが晴れると、そこにいたのは先程の女性の姿とは打って変わった姿の人影があった。

 

体格もさっきの女性とは打って変わったがっしりとしたものになり、体には真白な装甲を身にまとい、顔を仮面で被い、目には∞のような形をした複眼、額からはEのマークを横にしたような角が生え、腰には赤いベルトのドライバーの様なものが装備され、それには白いUSBメモリの様なものが装てんされている。

 

黒いマントをはおったその人影は、ばさりとマントを翻すと…大きく跳躍して天上の鉄骨に捕まり、その場でグルンと坂上がりのように見を持ち上げて鉄骨の上に着地する。

 

 

「確か…この姿は……仮面ライダーエターナル…でしたっけ? 」

 

 

自分の手をぐっぱ、と握ったり開いたりして調子を確認するようにそう言うと、彼女…仮面ライダーエターナルははあ、と息を吐いた。

 

「…データ、インストール…」

 

エターナルがそうつぶやくと、彼の目にいくつもの文字や数式が流れ、それが次々と消えて行く。

そして、しばらくするとエターナルはふむ、と言って首をぐるりと回した。

 

「なるほどなるほど、なかなか面白い方の様ですね…こんな感じでしょうか?」

 

エターナルはそう言うと、のど元に手をやりあー、あー、と発声練習をするように数回声を出して、手をばっ、と突き出し親指を立ててそれを下に向ける、サムズダウンをして見せる。

 

 

「死神の、パーティータイムだ…」

 

 

その時の声色は先程の女性らしいきれいな声とは全く別物の、冷徹で、一種の迫力さえ感じさせるほどに勇ましい、男の声だった・・・。

 

そう、彼女はまぎれもなく、“変身”したのだ。

普段とは違う、全くの別人、別の存在に…なり変ったのだ…

 

 

 

 

 

 

TGS二日目、最終日…

 

俺はいつものジャケットに着替えて、腕に実行委員会の腕章をつける。

いーすんもそんな俺の様子を見てほほえましそうに笑顔を浮かべている。

 

「よくお似合いですよ? 宗谷さん」

 

「なんか、学園物の生徒会長になった気分だよ」

 

俺はそう言うと、いーすんの頭をいつものようにちょいちょいとつつく。

いーすんはいつものように甘んじてそれを受けてから抗議をしてくる。

うん、今日もいつも通り! やっぱり普段通りが一番だな。

 

「もう、宗谷さんはまったくもう…」

 

「悪い悪い、ほら、行こうぜ? もうそろそろネプテューヌ達のテコ入れが始まるらしいしさ?」

 

「…そうですね、念のため見に行きましょうか」

 

いーすんはそういうと、俺と並ぶようにして部屋を出て真っ先にプラネテューヌブースに向かった。

昨日案だけ気合を入れていたんだし、たぶんあいつもよっぽどのこと考えているんだろうけど…一体何をするつもりなんだ?

 

 

俺がそう思いながら脚を進めるうちにいつの間にやらブースに到着した。

 

そして、俺は…そこで素晴らしいものを見た…

 

「はうぅ……ねぷねぷぅ、これ恥ずかしすぎますぅ…」

 

そこにはなんと、ブルーレイディスクで出来たビキニを着たコンパさんが恥ずかしそうにしていらっしゃりました…。

彼女の持ち前の禁断の果実が、むにゅっとデスクに押されてなんとも言えない様子になっている・・・。

しかも、デスク以外のところが紐でできているので…所々がすごいことになっていて…もはや局部が見えないのが奇跡的なほどのギリギリさが余計に凄い状態を演出していた…

 

凄いの意味合いは健全な男子諸君ならわかるよな?

 

「ねえ、ソウヤ? どう? テコ入れ対策のブルーライトビキニだよ!」

 

「……採用で」

 

「そんなわけないでしょう!」

 

「あべしっ!?」

 

俺がサムズアップで称賛すると、いーすんがすぐさま俺のおでこに本の角を撃ち込んできた…。

相変わらず痛い…

 

その後、ネプテューヌにはあのあまりにも凄すぎるビキニを作った罰としておやつ抜きの刑をいーすんに言い渡され、ついでに俺もその刑を言い渡された…。

 

ほぼとばっちりじゃね?

 

というか、最終日の出だしこんなんで大丈夫か?

 

 

 

 

俺はこの日、一日目を終えて、TGSの二日目に素晴らしいものを見てしまいました…。

 




いかがでしたか?

次回は後半戦、果たしてあの白ジャージさんの遊びとは?そして謎の二人組の計画とは?

次回でお会いしましょう、それでは…
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