超絶次元ゲイムネプテューヌ おーばーどらいぶ!   作:白宇宙

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どうも、白宇宙です!

さて、今回を持ちまして仮面ライダー編もいよいよクライマックス!

完全変身を遂げた宗谷、その真の力とは?

それではお楽しみください、どうぞ!


stage,27 俺と最高のヒーロー

『Perfect Transu!』

 

 

電子音が赤剣と一体化したV.phoneから鳴り響き、彼を中心にして赤い光の柱が発生し、彼の体を包み込んだ。

 

光の中では、宗谷の体を包んでいた頭、胸、両腕、両手、両足の装甲が一度解除され、宗谷の体が変身前の状態に戻る。

そしてすぐさま彼の体に光が集まり、今までなかった伸縮性のある白地に黄色の鮮やかなラインが特徴なボディースーツが包み込む。

そして、その上に今まで彼が装備していた6つの装甲、そして新たに膝から足首までを包む装甲が追加され、彼の体を隙間なく包み込む。

さらに、宗谷の首に赤いマフラーが巻かれたのを最後に、彼の完全な変身が完成した。

 

 

光が止み、完全変身を遂げた宗谷を目にして、彼を見守っているイストワールとベール、そして対峙しているショッカーライダー・パーフェクトがそれぞれの反応を見せる。

 

「あれが…宗谷さんの…」

 

「………なんて、勇ましい」

 

深紅のマフラーをなびかせる、赤き装甲の戦士を目の当たりにした二人は感動にも似た反応を見せ、

 

「………」

 

一方のショッカーライダーは何も言わずに、ただ彼が持つ血の様な複眼で見つめているだけだった…。

いや、微かにだが彼の変わりようを見て警戒している様子は一瞬だが見せた。

今は様子見と言うつもりなのだろうか…。

 

一方の宗谷は自分の姿が今どうなっているかよりも、自分の中で圧倒的な存在感を放つあるものを感じ、むしろ今はそれに驚いていた。

 

(すげぇ…本当はさっきまでのダメージも残ってるはずなのに、それがウソみたいに感じなくなってる………むしろ、体の奥から力が湧きあがって来るのが手に取るように分かる……)

 

右手に握っている赤剣の新たな姿、V.phoneと一体化した己の愛剣を一度目をやる、一瞬だがその刃が光り、それに答えているような感覚を宗谷は感じ取った。

 

(…行ける!)

 

宗谷は赤剣を左右に切り払い、切っ先を目前の強敵、ショッカーライダーへと向けるように構える。

それを見たショッカーライダーもいよいよもって戦闘態勢に入る。

一定の距離を保ったまま睨み合う二人…。

 

「………姿を変えた所で………」

 

ショッカーライダーが呟き、彼の足が床を抉るほどの力を出してショッカーライダーを前へと踏み出させた!

吹き荒れる嵐の風の如く宗谷へと尋常ならざるスピードで突っ込んでくるショッカーライダー、しかし、宗谷は慌てる様子もなく、赤剣をゆるりと左手に持ち替える…。

 

「調子に乗るなよ、小僧っ!!」

 

轟音を上げて鉄をも打ち砕く強烈な正拳突きが宗谷へと襲いかかる。

しかし、宗谷も左手に赤剣を握ったことで空いた右の拳を大きく引き、全く同じタイミングで拳を突き出す。

 

辺りに響く衝突音、力と力のぶつかり合いによって発生した衝撃波が風となって発生し、イストワールとベールの体を撫でる。

 

「な、ん…だと…っ!」

 

「………っ!」

 

ショッカーライダーは驚いていた、すべての敵を打ち倒し、破壊へと誘うこの拳が、女神をも打ち倒したこの拳が止められ、初めて“押し返す力”を感じたのだ。

 

自分と互角の攻撃を放った目の前に戦士に、ショッカーライダーの憎悪は更に高まった。

 

「おおおおおおおおっ!!」

 

「せぇっ!」

 

互いに拳を引きもどし、今度は右足で回し蹴りを見舞う、しかしこれもまた同じようにぶつかり合い、互いに押し返す事もなく足を引きもどす。

 

―――まさか、ここに来て自分と互角に渡り合えるほどの力を身につけたのか…

 

その結果を信じたくないのか、ショッカーライダーはそれを振り払うかのように拳と蹴りを休みなく振るい始めた。

それに対して宗谷はそれを冷静にさばき、防ぎ、時折反撃を織り交ぜ、さっきまでは圧倒されたとは思えない反応と動きを見せる。

 

「っ……なぜだ!」

 

宗谷の顔面へと再び放たれた突き、その瞬間、宗谷はそれを右手で上へと払い、左手に持っていた剣を横薙ぎに振るった。

だが、刃はショッカーライダーの胴体を僅かに切りつけただけだった。

しかし、これだけでショッカーライダーは初めて動揺した。

 

今まで攻撃を喰らう事がなかった自分に初めて傷が付いた、それはショッカーライダーにとっては衝撃的な出来事に他ならなかったのだ。

 

慌てて後ろへと飛んで距離を稼いだショッカーライダー、対する宗谷は右手に赤剣を持ち直して、敵をフルフェイスヘルメットの下から見据える。

 

(これで…俺とあいつが今はほぼ互角と言う事が分かった…でも、それじゃまだ足りない…)

 

勝利フラグ、イストワールの応援と言う最高のポテンシャルを得た以上、彼は今絶対に勝てる切り札を欲していた。

完全な変身による能力の向上だけでは、まだ勝利に必要な切り札とは言えない…。

 

なにか、決定的な物が欲しい………。

 

すると…。

 

 

 

『宗谷、聞こえっか?』

 

「! その声、悟空か?」

 

 

 

突然、自分の頭の中に外の世界にいるはずの悟空の声が響いてきたのだ、それに続くようにもう一人、リンクの声も頭の中に響き渡る。

 

『やっと繋がった………宗谷、詳しく話している時間が惜しいから、要点を纏めて言うよ? たぶん、今君は完全な覚醒を遂げている、そうだよね?』

 

「ああ、理由はなんにしろ、そのはずだけど」

 

『なら話は早ぇ、オラとリンクの力を今そっちに送った、それとお前ぇの“新しい力”を使ってその場を切りぬけろ!』

 

「“新しい力”?」

 

悟空の言った言葉が気になり、急いで赤剣の鞘と一体化したV.phoneへと自分の視線を向ける。

すると、そこにはリンクの言ったとおり、二つの新しいスキルリンクアプリが追加されていた。

 

『宗谷、君が完全か覚醒を遂げた今なら“スキルチェイン”が使えるはずだ』

 

「スキル……チェイン?」

 

『そうだ、まずは僕のスキルとスキル ソードアート・オンラインを続けて選ぶんだ』

 

言われた通りに宗谷はV.phoneの画面に表示されている新スキル、“スキル ゼルダの伝説”とスキル ソードアート・オンラインを続けてタップする。

すると、激しいエフェクトが画面に表示され、

 

 

 

『Skill Chain! Zeruda no densetu! Sword art online!』

 

 

 

今までに聞いた事のない音声がV.phoneから鳴り響いた。

途端に、赤剣の刃が眩い光を解き放つ。

 

「なにをごちゃごちゃと!!」

 

痺れを切らしたショッカーライダーがこちらに向かって突進してきた。

宗谷は咄嗟に右手に持つ赤剣を横に構えて、接近して振り下ろされた手刀を刃で防ぐ、その拍子にショッカーライダーの手が切れる、と言う事が起きなかったのは手刀と刃がぶつかった時の甲高い金属音で理解した。

 

辛うじて鉄の如き強度を誇る手刀を防いだ宗谷は、“左手に持つもう一本”を強く握り、反撃へと、

 

 

 

(………え?)

 

 

 

この時、宗谷は初めて気付いた、自分の左手が新たに“もう一本の剣”を握っていた事に…。

 

振り抜いた左の剣が空を裂いた。

 

それよりも早く気づいたショッカーライダーが再び後ろに飛んだのだ。

 

そしてその視線が自分の左手へと注がれている。

 

「ばかな………“二刀流”だと?」

 

そう、今の彼は右手に赤剣、左手に新たな剣を持った姿、“二刀流”となっていたのだ。

 

突然の事に戸惑いを隠せなかった宗谷、だが、不思議な事に剣を二振り握っているという違和感は感じなかった。

 

この感覚を既に彼は知っていた、スキル ソードアート・オンラインの時に感じる、自分の体に剣が馴染んで行くそんな感覚だ。

 

『そう、“スキルチェイン”は二つのスキルを組み合わせることによって新たな能力を発動させる君の新たな力だ…』

 

「二つのスキルを…?」

 

宗谷はふと、左手に握っているもう一本の剣へと視線を落とす、刃は赤剣と似ている、しかし鞘のあの特徴的なゲームコントローラーの様な装飾はなく、実にシンプルな形をした剣を見て、宗谷は再び己の中に滾る炎の様な感情を膨れ上がらせた。

 

―――そうだ、これだ!

 

この時、彼は勝利へと自分を導く最高の切り札を手に入れたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして、廃屋の外では5人の仮面ライダーと大幹部たちの激闘が繰り広げられていた。

 

マッハとヒルカメレオンが戦う廃屋の外では、ヒルカメレオンの持つ透明化の能力にマッハは苦戦を強いられていた。

 

「くっそ、見えないなんてめんどくさいにも程があるって!」

 

辺りをきょろきょろと見て、ヒルカメレオンの姿を探すマッハ。

すると彼の背中から突然火花が上がり、マッハはダメージを負った。

 

「って! この野郎…」

 

透明なのをいい事に、背後や見えない所からの不意打を続けるヒルカメレオンにマッハは次第に苛立ちを感じ始めていた。

このまま長期戦に持ち込まれたらこちらは不利、幸いにも辺りには隠れられそうな大きな瓦礫はない、そう確認したマッハは一か八かの賭けに出た。

 

「あぶり出してやる!」

 

『シグナルバイク! シグナルコウカン! カクサーン!』

 

青いボディのシグナルバイク、“シグナルカクサーン”をベルトにセットしたマッハはゼンリンシューターを自分の真上に向けて撃つ。

そして、すぐさまベルトのボタンを四回叩く。

 

『タクサン、カクサーン!』

 

すると上に打ち上げられた弾丸が無数に分裂し、マッハの周りに雨のように降り注いだ。

そして、

 

「ぐぉぉぉぉおおお!?」

 

透明になり、再びマッハの背後から襲いかかろうとしていたヒルカメレオンの姿が上からの攻撃を受けたことで露わになった。

シグナルカクサーンの能力による拡散攻撃で敵をあぶり出す作戦は見事に成功した。

 

姿を現したヒルカメレオンにマッハはすぐさま止めを刺すべく、ベルトに変身用のシグナルマッハを再び装填する。

時間が経って再び姿を消されたら、倒すチャンスをなくしてしまうからだ。

 

「そろそろ限界なんで、マッハで決めるとしますか!」

 

『シグナルバイク! ライダー! マッハ!』

 

再びベルトに装填したシグナルマッハを上へと持ち上げて、ボタンを押し必殺技の準備へと入るマッハ、対するヒルカメレオンは腕の砲身をマッハに向けて攻撃しようとする。

 

「させるか!」

 

「こっちのセリフだ!」

 

『ヒッサツ! フルスロットル! マッハ!』

 

放たれた砲撃がマッハの足もとに落ち、激しい爆発が起こる。

 

だが、それをものともせずマッハは爆炎の中から飛び出し、空中へと飛び上がると自身の体をまるでタイヤの如く猛スピードで回転させる。

そして、チャージしたエネルギーを右足へと充填させ、

 

「はぁぁぁぁああああああ!!」

 

「ぐわぁぁあああああああああああああ!?」

 

痛烈な音速の飛び蹴り、“キックマッハー”をヒルカメレオンに見舞う!

ヒルカメレオンは衝撃のあまり後ろへと大きく吹き飛び、地面を転がる。

 

「どうだい、いい画だろ?」

 

ヒルカメレオンに向けてそう言い放つマッハ、それに対してヒルカメレオンは体から火花を放ちながらよろよろと立ち上がる…。

だが、

 

「この恨み、忘れんぞ………ライダぁぁぁぁあああああああああ!!」

 

最後の叫びと共に、ヒルカメレオンことブラック将軍は爆炎へと消えた。

 

 

 

 

 

そして、屋上では地獄大使の変身したガラガランダとカチドキアームズを見に纏っている鎧武が睨み合っていた。

 

「ガァァァラァァァアアアア!!」

 

先に動いたガラガランダが先制攻撃で鞭型の右腕を振るう。

 

『フルーツバスケット!』

 

だがそれよりも早く鎧武は右手に握りしめていた“極ロックシード”を既にセットされてあるカチドキロックシードに差し込む。

そして、錠前に刺さった切り札の鈎を回す。

 

『ロックオープン! 極アームズ! 大・大・大・大・大将軍!』

 

突如として現れたいくつもの果実を模った鎧が、鎧武の周りを飛び回りガラガランダの攻撃を弾き返す。

そして、その鎧たちが鎧武と一体化しようと彼を中心にして集まると、カチドキアームズが弾け飛び、その下から新たな鎧を身に纏った鎧武の最強の姿が現れる。

 

光り輝く銀に、色とりどりの果実が描かれ、背中にはためくマントを持つこの姿こそ仮面ライダー鎧武 “極アームズ”!

 

「ちぃぃいいいい!」

 

ガラガランダが鎧武に接近し、右腕の鞭を振るう、しかし鎧武はそれをすべて回避し一気に距離を詰めガラガランダの懐へと入り込み、拳を叩きこむ。

 

『メロンディフェンダー! バナスピアー!』

 

「行くぜ!」

 

後ろに下がったガラガランダを追撃するべく、巨大な緑色の盾“メロンディフェンダー”とバナナのようなデザインをしたランス“バナスピアー”を極ロックシードを操作して呼びだした鎧武は間髪いれずにバナスピアーの鋭い突きをガラガランダに繰り出す。

 

一方のガラガランダも反撃するがすべての鞭攻撃を左手に持つメロンディフェンダーで防御する鎧武。

 

「うらぁ!」

 

槍投げの如くバナスピアーを投擲した鎧武、ガラガランダはそれを右腕の鞭で難なく払いのけるが…

 

『ブドウ龍砲!』

 

「はっ!」

 

「ぐがぁぁあ!?」

 

新たに呼び出したブドウの様な装飾が特徴的な銃、ブドウ龍砲の弾丸をもろに浴びてしまったガラガランダはその場に膝をつく。

 

「今だ!」

 

『火縄大橙DJ銃! 無双セイバー!』

 

持っていた二つの武器を手放し、新たに二つの武器を両手に持った鎧武。

すぐさま無双セイバーの刃を火縄大橙DJ銃と連結させ、二つの武器を合体し一本の大剣へと変えた鎧武はオレンジロックシードを取り出し、それを大剣モードにした火縄大橙DJ銃にセットする。

 

『ロックオン! イチ、ジュウ、ヒャク、セン、マン、オク、チョウ、フルーツバスケット!』

 

「はあああああああああああ! セイハァァァァアアアアアアアアアア!!」

 

「うおおおおおおおおおおおおおおお!?」

 

様々な色鮮やかな果実の残像を引きながら、鎧武は叫びながら大剣を振るいガラガランダを文字通り一刀両断する!

 

「わ、我らがショッカー………大、万歳ぃぃぃいいいいいいいい!!」

 

両手を上げて大爆発を起こしたガラガランダを背に、鎧武は大きくひとつ、息を吐く。

 

 

 

 

 

 

 

廃工場ではドライブとゾル大佐の変身した姿である狼男が一進一退の攻防を繰り広げていた。

 

「ウォォォオオオオオオオオ!!」

 

狼の鳴き声を上げて、指から小型ミサイルを放つ狼男、だがその間をドライブが猛烈なスピードで駆け抜けていく。

タイプスピードへと戻ったドライブは持ち前のスピードを生かした高速戦闘で狼男と渡り合っていた。

 

接近し、狼男に拳を振るうドライブ、しかし狼男も負けじとその攻撃を防ぎ反撃を繰り出すがドライブもその攻撃を受けとめる。

 

「はあっ!」

 

「ウォゥ!!」

 

互いにはなった拳が交差し、互いの顔面を打つ!

 

クロスカウンターを喰らって互いに後ろに下がる、ドライブと狼男。

 

「死ね、ライダー!!」

 

狼男が再び指からミサイルを放とうとする。

だが、

 

『トライドロンシュート!』

 

横合いから駆け抜けてきたトライドロンが車体のフロント部分から光線を発射、狼男を妨害する。

その隙にドライブは一気に距離を詰め、狼男の顔面に二発の拳を、胴体に一発の蹴りを浴びせかけて一気に勝負を仕掛ける!

 

『今だ進ノ介!』

 

「ああ、分かった!!」

 

怯んだ、狼男の隙を見逃さず、ドライブはすぐさまベルトのイグニッションキーを回し、左腕のシフトブレスのボタンを押し、シフトレバーを一回倒す。

 

『ヒッサーツ! フルスロットール! Speed!』

 

途端にドライブと狼男の周りをトライドロンが大きく円を描くように走り回る。

ドライブは右手をスナップさせると低く腰を落とし、そのまま後ろに飛ぶ!

 

「はっ!」

 

「なにっ…ぐがっ!?」

 

彼の後ろを高速で駆け抜けるトライドロンを蹴り、反転ジャンプ、円の中心にいる狼男へと飛び蹴りを放つと、またすぐさま別の方向に飛んで反転ジャンプ、そして飛び蹴りと何度もこの動作を繰り返す。

 

そして、もう何十発の蹴りが狼男にヒットしたか…

今までよりも大きく、高くジャンプしたドライブが、

 

「だぁぁぁぁぁぁあああああああ!!」

 

「ウォォォォオオオオオオオン!?」

 

真っ赤な炎の様な残視を右足に纏わせながら思い切り狼男を蹴り抜いた!

 

ドライブの必殺技、“スピードロップ”をまともに喰らった狼男は空中で爆散、ドライブは煙を引きながら着地し、その後ろにトライドロンも停車する。

 

「よし!」

 

『nice drive!』

 

 

 

 

 

 

 

そして、一方のダブルライダーは、宿敵のイカデビルとの戦いをより激しくさせていた。

イカデビルの触手攻撃を紙一重で躱す、1号と2号、一気に距離を詰めようとしてもイカデビルの触手がそれを許さない。

 

「イカ爆弾!!」

 

イカデビルが二人に向けてするめ型の爆弾を発射する。

 

「ぐぅぅぅうう!」

 

「うっ…く!」

 

爆弾が炸裂し、二人のライダーは後ろへと大きく吹き飛ばされる。

地面を転がるダブルライダー、イカデビルがさらに追い打ちをかける。

 

「イカァァァーーーー!!」

 

イカデビルの触手が、二人目掛けて襲いかかる!

しかし、

 

「させるかよ!」

 

咄嗟に1号の前に出た2号にすべての触手が巻き付いた。

身動きが取れずに徐々に締め上げられる2号、自殺行為にも等しいこの行動にはちゃんと意味があった。

 

「今だ……本郷!」

 

「隼人………トオッ!」

 

大きく頷いた1号が得意の跳躍で空へと高く跳び上がる、そして、空中で後方宙返り、そして前方宙返りと飛びまわり…

 

「電光ライダー、キック!!」

 

彼が特訓の末に編み出した強力なキックが2号に巻きついていたすべての触手を断ち切った!

 

「な、なんだとっ!? 私のゲソがぁぁぁ!!」

 

慌てるイカデビルを前に、1号と触手を振り払った2号が同時に頷く。

 

「行くぞ隼人!」

 

「ああ、やるぞ!!」

 

「「トオオォッ!!」」

 

ダブルライダーは全く同じタイミングでジャンプし、空中で同時に前へと一回転…

 

そして、

 

 

「「ライダー……ダブルキーーーック!!」」

 

 

二人同時に放つ、ダブルライダーだからこそできる技、“ライダーダブルキック”をイカデビルへと放つ!

動揺したイカデビルは回避するタイミングを見逃がし、二人のキックをその体に浴びることとなった。

 

大きく後ろに吹き飛んだイカデビル、地面に叩きつけられ火花が体から上がる。

 

「また会おう………ライダー………イカァァァァァァァァァアアアアアアアア!!」

 

断末魔の叫びと共に大爆破したイカデビル、彼を最後にショッカー大幹部たちは全滅したのだ。

 

 

 

 

 

 

 

そして、宗谷とショッカーライダーの決戦も更に白熱した物へと変わっていた。

 

「はぁぁぁぁぁああああああ!!」

 

宗谷が新たな能力、“スキルチェイン”で手にした二刀流の剣撃をショッカーライダーへと惜しむことなく浴びせ続ける。

一方のショッカーライダーは今までと打って変わって防戦一方、宗谷の剣を防御してばかりいる……。

 

いや、反撃が出せないと言った方が正しいだろうか。

 

彼が振るう二本の剣が描く刃の軌道のどこにも反撃を与えようとする隙を与えてさせていないのだ。

右の剣が刺突を出せば、左の剣が横合いから振り抜かれ、更にその後すぐ右の剣が上から振り下ろされ、そして左の剣が下から跳ね上がる。

迷いのない二刀流の美しいまでの剣舞がショッカーライダーに襲いかかる。

 

「せぇぇえええええいっ!!」

 

体を駒の如く回転させて、二本の剣を平行に並べ、ショッカーライダーへと向けて勢いよく振るう宗谷、咄嗟にショッカーライダーは右腕でガードしようと試みるが、

 

「なっ……うぉぉぉおおおおおお!?」

 

衝撃を殺しきれず、大きく後ろに弾き飛ばされた。

 

地面へとぶつかる直前に両手を使って、衝撃を受け流し数回バック転して距離を稼ぐショッカーライダー、だが宗谷は尚もショッカーライダーへと迫る。

 

ショッカーライダーを見据えつつ左の剣を前に突き出し、走りながら体を左回りに大きく回転させる。

 

「“双剣回転切り”!!」

 

右腕も水平に伸ばし、二本の剣を携えた小さな竜巻の如き攻撃がショッカーライダーへと迫る。

 

「ちぃぃいいっ!」

 

攻撃がこちらに届くよりも早くと、ショッカーライダーは唯一の逃げ道である彼の上を飛び越えるために大きく跳躍した。

攻撃を躱され、回転をすぐさま止めた宗谷は後ろの離れた場所に着地したショッカーライダーに向かって、左の剣を投擲する!

 

「バカが!」

 

ショッカーライダーはそれを容易く打ち払い、宗谷へ向けて指から放つ小型ミサイルを浴びせかけた。

 

先程まで自分を圧倒していた攻撃スタイルを自ら捨てる行為に彼は失いかけていた余裕を取り戻していた。

 

「ギッギッギ! 功を焦ったな小僧、何も考えずに攻撃したのが命と……」

 

命取り、とショッカーライダー・パーフェクトは言いたかったのだろう。

だが、その先を言えなかった、なぜなら爆炎の向こう側で……

 

 

彼はまだ立っていたのだから、自身の目の前に今までなかった“盾”を構えて。

 

 

『Skill Chain! Zeruda no densetu! Toaru majyutuno index!』

 

 

彼が咄嗟に発動させたのは、新たな近接武器を生成する能力を持っているスキル ゼルダの伝説と、すべての攻撃を一度だけ無力化できるスキル とある魔術の禁忌目録の組み合わせによって発動させ、精製した“強靭な盾”。

 

左手の剣を投擲した瞬間、彼はこのスキルチェインをすぐさま発動させたのだ。

 

「よし、思った通り………次は………」

 

宗谷は盾を一度消去して、再び赤剣に連結されたV.phoneの画面を覗き新たなスキルチェインを発動するべく更に二つのスキルリンクアプリを選択した。

 

 

『Skill Chain! Dragon ball! Street Fighter!』

 

 

今さっき新たに加わった“スキル ドラゴンボール”とスキル ストリートファイターの二つだ。

 

自分の予想が正しければ、この二つの組み合わせなら今までと違った戦い方が出来るはずだと思いながら一度宗谷は赤剣をベルトの中へと仕舞い込んだ。

 

途端に彼の体の中を、今までに感じた事のない、否、今まで以上に熱い、燃えるような感覚が内側から広がっていくのを感じた。

この感覚を彼は知っている、“スキルアップ”の感覚だ……。

 

そう、スキル ドラゴンボールの能力は自身の攻撃力を数倍に高める能力。

単体なら、闇雲に拳を振るうだけでモンスターを一撃で倒せる程の戦闘力を与えるこの能力に加わった、スキル ストリートファイターの能力。

洗礼された武道の技を繰り出すこの能力が加わったことで………

 

「な、消え……!?」

 

一瞬にしてその存在を煙のように消した宗谷に、ショッカーライダーは慌てた。

しかし、これは彼が瞬間移動したわけではない…

 

すでに、入っていたのだ。

 

床を蹴り、音もなく接近して、ショッカーライダーの懐へと……。

 

気付いた時にはもう遅い、宗谷の鋭い中段への正拳突きがショッカーライダー・パーフェクトの頑強な人工腹筋にめり込んだ。

 

「ごふっ………」

 

しかし、宗谷の攻撃はこれで終わらない。

深く息を吸い込み始めた宗谷は、意識を突き出した右の拳へと集中させる。

 

「すぅぅぅ…………はっ!!」

 

深く吸った息を気合として出し、集中してた力を右拳から敵の体へと送り出す。

その瞬間、ショッカーライダーの体がばねの如く後ろへとはじけ飛んだ。

 

 

――――“発頸”

 

中国拳法などで気を使った攻撃方法と言われている手段の一つだ。

 

 

正確には体の筋肉から発生した運動量を相手へと作用させる方法であるこの技を、宗谷は今まで使った事もないし、経験すらしていないのにそれを使ったのだ。

 

今の彼ならば、それが出来る。

 

地面をバウンドするショッカーライダーを逃がすまいと接近する宗谷、ショッカーライダーは発頸によるダメージを負いながらも体勢を持ち直し、床へと足をつける。

その瞬間、宗谷は素早い突きや蹴りと言った攻撃を次々と浴びせかけていく。

顎を正確に狙った横薙ぎの突き、鳩尾を撃ち抜かんと放つ正拳突き、足の腱を断ち切らんばかりの下段蹴り、体を両断せんばかりに体重が乗った回し蹴り。

 

鮮麗された攻撃を次々と迷いなく打ち込む宗谷、その姿はまるで歴戦を勝ち抜いてきた“武道家”のようだった。

 

そう、この二つのスキルの組み合わせは“完成された武道の戦い方”を手に入れる事が出来る組み合わせなのだ。

 

発頸のダメージが残っているのか、ショッカーライダーは次々と繰り出される宗谷の攻撃をさばききれずにその身に受け続けていく。

 

「………“ドラゴンブレイザー”!!」

 

止めとばかりに、宗谷は両手を組み合わせ両掌から発生させたエネルギーを両手から至近距離で解き放った!

エネルギー派となって飛び出した赤い光は、ショッカーライダーを押しながら部屋のショッカーのエンブレムが掲げられた壁へと迫り、ショッカーライダー・パーフェクトの体をその中心にめり込ませた!

 

 

「すごい………」

 

 

ベールは今までの彼の戦いぶりを見て、その場を動く事さえも出来ずにいた。

 

最初は彼に協力しようと考えて彼女だが、その考えを忘れさせるほどの戦いぶりを見せる宗谷に感嘆の視線を注いでいる彼女はふと、隣で同じように彼を見守っていたイストワールへと視線を向けた。

 

(彼がここまで強くなったのも………イストワール、彼女がいたから?)

 

それほどまでに彼の中で存在感を放っている彼女にベールは半ば羨ましいと言う思いを感じずにはいられなかった。

 

(………負けたくありませんわね、私だって………)

 

やがて、その思考を振り払うかのように頭を左右に振ったベールは再び宗谷の方へと視線を向ける。

今は、目の前に戦いに決着がつくかどうかを見極めるのが重要だからと判断したためだ。

 

 

「ばかな………成功作である、この俺が……こんな小僧に!」

 

 

エンブレムの中にめり込んだショッカーライダー・パーフェクトは今の自分の状況を今だに信じられずにいた。

ここまで自分を圧倒する、目の前にいる宗谷の強さ、それがいったい何なのか、完全で完璧な仮面ライダーである自分がなぜここまでやられたのか、彼の中では謎が渦巻いていた。

 

 

 

「それはお前が、本当の仮面ライダーじゃないからだ…」

 

 

 

自分を見据えている宗谷が赤剣をべルトから呼び出しながら言った。

 

「なんだと……?」

 

「破壊と、殺戮と、悲しみと、憎しみと、憎悪の塊みたいなお前は、本当の仮面ライダーなんかじゃない………」

 

「ならなんだというのだ……本当の仮面ライダーをお前は知っているのか!」

 

「ああ、知ってるぜ………いつも、見てたからな」

 

宗谷は赤剣と連結したV.phoneに表示されている、新しいアプリを叩く。

その名前は“フィニッシュブレイクアプリ”。

 

赤剣を腰だめに構え、低く腰を落とした宗谷は目の前にいる本当の“紛い物”である仮面ライダーを倒すべく、体中に漲る力を赤剣へと集中させる。

 

「仮面ライダーは……正義の味方、誰かを守るために、自分を犠牲にしてでも戦い続ける……俺が最初に憧れた、最高のヒーローだ!!」

 

叫び、床を蹴った宗谷。

赤剣の刃から眩い赤い光が迸り、彼の後に続くように流星の如き美しい尾を引く。

凄まじいスピードで階段を駆け上がって行く宗谷の脳裏に、一瞬、共に戦った5人のライダーの顔が浮かび上がった。

彼らを紛い物とは言わせない、失敗作なんて言わせない、その思いを己の愛剣へと乗せ、床を両足で蹴り思い切り跳躍する。

 

 

 

「ストレイザー・Vッ!!」

 

 

 

右に振り上げた刃を思い切り振り下ろし、ショッカーライダーの体を斜めに切り裂き、さらに今度は振り下ろした刃を左上へと跳ね上げ、ショッカーライダー・パーフェクトの体をV字に切り裂く!

 

「り、かい……できない、な………俺、には………」

 

「だろうな、俺もそう思う……」

 

その言葉と共に、ショッカーライダー・パーフェクトは叫び声も上げずに激しい火花を上げ始めた。

地面に着地した宗谷は、変身を解除し火花を上げるショッカーライダーを背にしながら階段をゆっくりと降りて行く。

 

「正義と言う言葉を“浅はか”と言った、お前にはな……」

 

「………なる、ほど…た、しかに、そ……の、とおり、だ……ギッギッギ…ギギ……ギーーーーーーッギッギッギッギッギッギ!!」

 

その笑い声を最後に、ショッカーライダー・パーフェクトの体は激しい爆炎に包み込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

ショッカーライダー・パーフェクトの爆発でショッカーのアジトの壁の一部が木っ端みじんに吹き飛び、薄暗かった部屋にはいつの間にか顔を出していた太陽の光が差していた。

その中で、埃っぽい床の上で大の字になって転がる三人の姿があった。

 

宗谷、ベール、そしてイストワールの三人だ。

 

「あ~……もう動きたくない」

 

「私も、今になって先程の戦いのダメージが……」

 

「私も、なんだか……慣れないモード・アクティブを使いすぎたのか、すごく疲れました……」

 

疲労困憊と言いたげなボロボロの三人。

だがその顔はどこか清々しいものだった。

 

そこへ、共に戦ったこの世界の5人の勇者が現れた。

 

「宗谷、ありがとう…」

 

「え……本郷さん!?」

 

彼の声を聞いて慌てて飛び起きた宗谷、それに続いてベールとイストワールもゆっくりと身を起こす。

仮面ライダー1号、本郷猛は風格を感じさせる優しい笑みを浮かべて、宗谷の肩に手を置く。

 

「……君のおかげで、私達の魂は救われた、本当に感謝している」

 

「や、やめてくださいよそんな……むしろ、お礼をいいたのはこっちなんですから」

 

宗谷は本郷の手を引き剥がすと、自分の頭を掻きながら照れくさそうに口元を緩める。

 

「俺、昔からあなた達に憧れてたんです……だから、こうして会えてこれ以上ないってくらい嬉しいし、言いたかった事もやっと言える……」

 

宗谷は振り払った本郷の手を両手で握り、しっかりと彼の目を見つめる。

 

 

 

「いつも、勇気をくれてありがとう………仮面ライダー」

 

 

 

その言葉を聞いた本郷、隼人、紘汰、進ノ介、剛の5人はそれぞれに笑顔を浮かべた。

改造人間の力で彼の手を握り返すとどうなるか分かっている本郷は、ただしっかりと彼の目を見つめ返し笑顔でそれに答える。

それを理解してか、宗谷もその手をしっかりと強く握りしめる。

 

彼の後ろにいたベールとイストワールも頬笑みながら他の四人の片手を両手で片方ずつ握る。

 

「ありがとうございます……助けてくれて……」

 

「気にするなよ、俺達は俺達のやりたい事をしたまでだ」

 

「ああ、誰かを守るために戦う、それが…仮面ライダーだからな」

 

イストワールの危機を救った隼人と、彼女にウィンクして自分たちの使命を説いた進ノ介にイストワールは感謝の気持ちを込めて二人を握る手に力を込める。

 

「少し、はらはらしましたけど………充実した時間を過ごせましたわ」

 

「いや…こっちは必死だったんだけどな…まあ、いいか」

 

「そうそう、終わりよければすべて良しってね!」

 

ベールの言葉に苦笑いを浮かべる紘汰と、人当たりのいい笑顔で答えた剛。

ベールはその二人を見て優しい笑顔を浮かべる。

 

 

宗谷は、長いようにも短いようにも思える時間を暫し名残惜しく感じながらも、そっとその手を離した。

本郷は、彼の目を見て大きく頷くと右手を前に出す。

 

すると、そこから光り輝く光の球が浮かび上がった。

 

「受け取ってくれ、これには私達仮面ライダーのスキルが詰まっている」

 

宗谷はそれを両手ですくい取るように受け取ると、もう一度顔を上げて本郷を見る。

するとその顔に一瞬だけ、仮面ライダー1号の顔が重なったような気がした。

 

「残りのスキルは“8つ”、この先も辛く、苦しい戦いが待っているだろう……」

 

本郷は強く拳を握りながら、それを宗谷へと向ける。

 

「だが、君ならどんな苦難も乗り越える事が出来るはずだ……大切な仲間を信じる、君ならば……」

 

そう言われて、ふと、両隣にいるベールとイストワールを交互に見る宗谷、そして…

 

 

 

「どんな事があっても、前へ進め………宗谷!」

 

 

 

その言葉を最後に、三人の視界は真白な何かに飲み込まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気が付くと、そこはベールの部屋の中だった。

 

慌てて飛び起きた俺が周りを見渡すけど、そこには当然仮面ライダーのみんなもいないし、俺達をメモリーワールドへと送った悟空とリンクの姿もなかった。

体を確認すると、ショッカーライダー・パーフェクトから受けた傷も消えているし、いーすんの切り裂かれた服も元に戻り、彼女にあげた俺のジャケットもいつの間にか戻っていた。

すべてが夢だったのだろうか…。

 

一瞬だけそう思ってしまったが、それはすぐ違うと感じた。

 

なぜなら、証拠があったからだ。

 

俺のブイホに、新たに加わった三人のヒーローのスキル。

 

 

 

スキル ドラゴンボール、スキル ゼルダの伝説、そして、“スキル 仮面ライダー”。

 

 

 

俺は何故か嬉しくなって、つい笑顔を浮かべてしまった。

ベールとイストワールはまだ目を覚ましていないようだけど、直に目が覚めるだろう。

 

 

 

「ああ………約束するよ、本郷さん」

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして、危うくゲイムギョウ界を巻き込む所だった、俺達と仮面ライダーの冒険は幕を閉じた。

 




いかがでしたでしょう?

新たな能力、スキルチェインを手に入れた宗谷。
今後はこの新たな能力が彼の強みになるでしょう。

そして、残るヒーローメモリーは8つ。
その先には何が待っているのか…

と言う事で、次回もお楽しみに……って、あれ?
なんだ、急に周りが暗k…



「どうも、みなさん、お初にお目にかかります……え? 私が誰なのかって? それは次回ですぐに分かりますよ……それでは次回、本編に行く前の“番外編”をお楽しみに………夢の様なひと時をお約束しましょう」


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