最近、外伝の企画で出来上がったのですが、まずはこっちの話をいろいろ進めて、時系列を合わせておかないといけない問題に気づきました(汗
でも、その時が来たら外伝の投稿を始めます!
とりあえずは、今回の長編をひと段落させないと……。
とまあ、今回はその長編の序章、とでも言いましょうか?
今後来る物語の布石のためにまずはこのお話からスタートします。
今回のお話のキーパーソンは、原作ゲームの序盤に出ていた……あの子です!
それでは、どうぞ…
stage,51 俺とゲイムギョウ界1のヒーロー?
その人影は人知れず、人気のない古い小屋のような建物の中に忍び込んでいた。
息をひそめ、屋根裏を渡り、とある物を求めてある部屋へと急ぐ…。
当然念には念を入れてこの小屋の持ち主と思われる人物には見つからないように、最大限の注意を払いながら。
『どうだ、手に入れたお宝の具合は?』
『まあ、ぼちぼちだな…いいものもあったが、そうでないのもちらほらと…まったく、これじゃあ得したのか損したのかわかんねぇよ』
『そう言うな、俺らにとっては正真正銘の宝の山になるかもしれないんだぜ? 後になって後悔するより、価値のあるもんを今のうちに見つけ出すのが楽しいんじゃねぇか』
ふと自分が今いる場所の下から何者かの話し声が聞こえてきた。
どうせ下らない悪事の会合なのだろう、すべての証拠と確証を得た時は一網打尽にしてくれる…!
その人物は心にそう誓うと再び屋根裏をゆっくりと移動し始めた。
移動し続けること数分…。
「よし……このあたりだな?」
目的の場所についたらしいその人物は屋根裏の一部を解体し(もちろんばれないように工具などを使って隠密に)手早く侵入経路を確保すると中に誰もいないのを再確認し、すぐさま部屋の中へと降り立った。
部屋の中にはおびただしい数の書物の山が積まれていた。
おそらく目的の物はこの中のどこかにあるはずだ…。
誰かが来る前に早く見つけ出そうと、その人物は机の上に積まれた書物を一つ一つ確認していく。
地味で飽きてくるような単純作業だが、ゲイムギョウ界の明日の平和のため面倒だなどと言っている暇はない。
すると、目的のものを探す最中………目的の物とは違っていたが、何か気になる一冊の書物を見つけ出した。
無造作にページを開けられていたその一冊が気になったその人物はそれを手に取って目を通す………。
やがて、その人物の目が驚愕で大きく見開かれることとなった……。
「なに!? ………だとしたら、これは………!」
その文書の中に記されていた一文……。
それは、
『プラネテューヌの教祖、イストワールは………裏切り者。』
俺の誕生日パーティーから数日が立ったある日、それまで悩んでいて仕事にもあまり熱心に打ち込んでいなかった俺だったが、あれからと言うもの、みんなに励まされたおかげで心機一転、再びやる気を持って教会の仕事に打ち込むことにした。
みんなに心配かけたからな……いつまでもくよくよしてられないもんな!
と言うことで、今日の俺はいーすんに頼まれた仕事をいつも以上に張り切ってこなしている最中だった。
今日の仕事の内容は配達仕事、俺が今持っている銀色のアタッシュケースはなにやら大事なものな様で………。
「いいですか宗谷さん、絶対に中を開けないで、速やかに指定の場所へもっていってください」
と、言われたんだ。
そこまで言われると中が何なのか気になるが、まあ、これも仕事なんだし私事は厳禁ってね。
「確か、ここに置いておけって言ってたよな?」
俺はあらかじめされていたいーすんからの指示に従って俺はアタッシュケースを指定された公園のベンチの上に置く。
………ベンチの上に置いておくって、なんか変な感じだな?
俺は多少気になったものの、あまり長居はダメだと支持されていたので目的を果たしたらすぐにその場を離れる。
すると………
「………?」
その後、黒服に身を包み、黒いサングラスをかけた怪しげな男が俺の隣を横切って入れ違いに公園へと入って行った。
気になった俺は近くの花壇に生えていた草の影に身を隠し公園に置いたアタッシュケースの様子を窺う。
すると、その怪しげな人物は真っ先にアタッシュケースの置いてあるベンチに向かい、それを手に取ると足早にその場から去って行った………。
「………」
………なんか
「気にならないか?」
「あ、ソウヤもそれ思う?」
「ってことは、ネプテューヌとネプギアも同じような仕事を?」
「はい、なんだかここ最近いーすんさんから同じような仕事を頼まれて…」
仕事が終わって一旦休憩を挟むため、俺は近くのカフェレストランで一休みをすることにした。
俺とは別件でいーすんに説教されてしぶしぶクエストに出かけたネプテューヌと、それに喜んでついていったネプギアとも合流しさっきのことについて話していると、どうやらこの二人も最近似たような仕事を任された経験があるらしいことが分かった…。
「なんか……変なんだよなぁ……」
「うん、変だよねぇ~……」
「変ですよね……」
俺達三人が変だと感じる理由、それは荷物の受け渡しと言うクエストの割に行動が隠密に徹底していること、そして、それを受け取る人物が決まって黒い服装をしている怪しげな人物であること…。
どうにも、なんかなぁ……気になるんだよなぁ……。
「そもそもあのアタュシュケース、何が入ってるんだ?」
「私たちも絶対に中は見ちゃダメですって言われてるから、それについてはさっぱりで…」
「う~ん、なんかもやもやするぅ~……」
謎が謎を呼び、さらに深まる一方…。
一体、この仕事、なんなんだ……?
俺達がカフェテリアの座席に座って三者三様に首を傾げる。
そんな時、そいつは突然やってきた……。
「その話、詳しく聞かせてもらえる?」
突然俺たちの耳に入った声に、俺とネプテューヌそして、ネプギアの三人は同時にその方向に視線を向けた。
「天が呼ぶ! 地が呼ぶ! 人が呼ぶ! 悪を倒せとアタシを呼ぶ!」
………ストロンガーかな?
「ヒーロー求める声を聞き! 西へ東へ駆け巡る! ゲイムギョウ界一の正義のヒーロー、“日本一”! ここに見参!!」
………と思ったけどそうじゃなかったわ。
大げさな動作と共にかなり大層な名乗りを上げたその人物は、ビシッ、と言う効果音が付きそうなポーズを決めて俺たちの前に現れた。
前を置きく開けたライダースーツの様な服で体を包み、首には彼女の動きに合わせて大きくはためくマフラー、コバルトブルーの長髪が特徴的な頭にはゴーグルのようなものを被るその人物の登場に、俺たち三人はぽかんとした表情を浮かべて呆気にとられてしまった。
………っていうか、アタシって呼んでるってことはこの日本一って子は、女の子か?
………。
「なんというか、女の子ならヒロインの間違いだろってツッコもうと思ったけど、ある意味通用しそうだからあえてしないでおく」
「どういう意味よ!? っていうか、それはどこを見て言った! 胸か!? アタシの胸がぺったんこだからか!?」
いや、だって失礼だとわかってても声に出したくなるよさすがに……。
だって、ぺったんこっていうよりも………完全に無乳じゃん。
下手すれば、男の子です、って言っても通用すると思うレベルの断崖絶壁だぞこれ。
と言うか、名前が日本一って………なぜゲイムギョウ界にいるのに、俺の世界の国の名前が出てくるんだ?
……まあ、それはそれとしてだ。
正義のヒーローか……なんか、そう言う点はシンパシーを感じるものがあるな……。
「……で、そのゲイムギョウ界一のヒーローさんが私たちに何か…?」
「言っとくけど、私たちだってゲイムギョウ界の平和のためにあくせく働いてる側の人間だからね!」
どの口が言うんだよ………、とネプテューヌに軽くツッコミを入れてから俺は日本一と名乗る少女に視線を戻す。
「っと、そうだそのことで少し聞きたいことがあるんだった! そこにいる二人はプラネテューヌの女神さまと、女神候補生で合っているね?」
「合っているというか、ほぼ丸出しでそうなんですけど…」
「そして、そこにいる失礼な幸薄そうな君は教会の関係者か?」
「さちうすっ……! お前ちょっと根に持ってるだろ? ……まあ、一応教祖補佐と言う手伝いの身分だけど」
俺達三人を順に指さしてそう確認した日本一は強く二三回頷いてから、急に深刻そうに目線を下に下げて顔つきをかなり真剣なものに変えてきた…。
「……君たちに声をかけたのは他でもない、君たちのいる教会の関係者に犯罪組織と関わっている可能性のある人物がいるという情報を手に入れたんだ」
「「な、なんだってぇぇぇぇえええ!?」」
俺とネプテューヌがハモって返答して返す。 背景にこう、雷とかの絵が浮かんできそうな勢いで……。
って、ふざけてる場合じゃないな………。
この話が本当なら、これは忌々しき事態だぞ……教会関係者で犯罪組織と内通している奴がいるなんて、教会内にある情報がダダ漏れになってもおかしくないぞ。
もしそうなれば、こっちは大打撃だ!
……まあ、うちのネプテューヌのぐーたら振りは国民もいくらかは理解してくれてるだろうけど……。
「そして、その関係者と言うのは………教会の教祖、イストワールと言うことらしい」
「………え?」
日本一がその後に言った発言、それにはさすがにこの場にいた三人が固まるには十分すぎる衝撃を秘めていた。
………いや、待てよ、そんな……そんなこと……。
「そんなことあるわけないだろ! いーすんが……何を根拠にしていーすんが!」
「現に、お前たちはその彼女に疑問を持っていた、そうじゃないのか?」
それを言われて俺は少し押し黙ってしまった…。
確かにここ最近はどこか怪しいと感じる仕事ばかりだったが……でも、いーすんがそんな……。
「っていうか、なんでいーすんが悪者と繋がってるってわかったの? そこんところ詳しく教えてくれないとこっちだって納得が行かないよ!」
俺の隣に並んだネプテューヌが押し黙ってた俺の代わりに日本一に問いただしてくれた。
問われた彼女はふむと腕組みをすると背中に背負ってたリュックの様な鞄からとある一枚の紙を取り出した。
「アタシは今、最近できた仲間と共にゲームを違法にコピーして様々な場所に売り飛ばす、劣化コピー販売業者について捜査している最中なんだ、そしてこの前、その業者の関係者かもしれない連中の隠れ家に潜入した際に一枚の文書に書かれていたのよ……イストワールが教会を裏切って、犯罪組織と内通しているってね……」
「そんな……いーすんさん、そんな素振りなんて一度も……」
ネプギアの言う通りだ、今までそんなことを思わせる行動なんて一度も見せたことがないのに……いーすんが犯罪行為に手を染めるなんて、やっぱり信じることができない。
「……そもそも、確たる証拠がないだろ!」
俺は半ば必死になりながらいーすんの無罪を主張するように、日本一に詰め寄る。
「なら、今回お前たちが任された仕事はどうなの?」
「っ……それは……」
「中は秘密の荷物、それは知られてはまずいものが入っている可能性があるから……なら、その中身が教会にある秘密裏の情報だという可能性も十分にあり得ると思わない?」
………それは違う、とは言い切れなかった。
言い切れなかったけど、信じたくなかった……。
あのいーすんが……いーすんが俺達に隠してそんなことをしているなんて、考えたくもなかった……!
「おそらく、遊ぶことが仕事と言っても過言じゃないプラネテューヌの女神さまに変わって仕事をする日々に疲れはじめ、悪の誘惑に負けてしまったんだな……」
「………あれ? さりげなく私ディスられてる?」
「きっと普段は温厚そうな雰囲気で生活してはいるが……裏では、人を蹴倒し見下ろすのが趣味の様なねじまがった性格になってしまったのかも……」
………いーすんが、そんな……そんな性格に……。
『まったく……宗谷さん? いつもいつもネプテューヌさんの代わりに仕事を手伝っている割に、効率が前よりも遅いですよ?』
『い、いや……俺は最善を尽くして』
『言い訳無用です!』
『うわぁっ!?』
『碌に仕事もできない役立たずでぐずでのろまなカメさん以上に仕事の効率が悪い宗谷さんには……お仕置きです』
『あ、あの、いーすん……ヒールが、ヒールの踵が……!』
『ここですか? それともここがいいですか? それともここですか? ………もしかして、ここがいいんですか? こんな所を踏まれて反応するなんて、宗谷さんは無能なうえに救いようのない変態さんなんですね?』
『あぁ……そ、そこはぁ……!』
『ほらほら本当はもっと踏んでほしいんでしょう? ならもっと言うことがあるでしょう! ダメなあなたたちに変わって教会の仕事を裏切ってまで必死に働いてた私に対して、言うことがあるでしょうこの役立たず!』
『は、はいぃ! 申し訳ありませんイストワール様ぁ!』
『まだまだです! もっと欲しいなら、豚のように鳴いてみなさい!』
『あ、ああ! ご、ごめんなさい! も、もう……お許しください~~!』
………女王様ないーすん………。
「俺的には………悪く、ないかもな………」
「宗谷さん、何がですか?」
「ハッ!? い、いいや! な、なんでもないぜ!?」
「?」
あ、あぶねぇ……一体何を考えてんだ俺は……。
俺の方を見てそう聞いてきたネプギアを何とか誤魔化して、俺は一度安堵の息を吐いた。
妄想の中とはいえ、ボンテージ衣装を身に纏った女王様ないーすんに蔑まれる様なSっ気満々の瞳で見下されながら踏まれる妄想なんて何考えてんだ………。
………俺って、もしかしてMなのか?
………いや、いやいやいやいや違うぞ、これは断じて違う! 断じて違う!!
踏む趣味を持っているわけでもないけどこれは違う!!
俺はさっきの妄想を振り払うかのように左右に首を振ってから、再び日本一と向き合う。
「と、とにかくまだ確証はない分、こちらとしてもそう簡単に信じるわけにはいかない!」
「うん、まあそう言うだろうと思ってね、今日はこれからその確たる証拠を探ろうとしていたんだ」
「え、これから……ですか?」
「そう!」
自信満々にどこも膨らんでいない無乳を張って自信ありげにそう言った日本一に、俺とネプテューヌとネプギアは顔を見合わせて頭に疑問符を浮かべる。
すると、
「あ、噂をすれば! みんな、こっちに来て隠れて!」
「おわっ!?」
「ねぷっ!?」
「ひゃあ!?」
突然俺達を強引に引っ張るようにして物陰に隠れた日本一、なし崩し的に引っ張られて強制的に隠れさせられた俺とネプ姉妹。
物陰からこっそりと日本一が顔を出して何かを確認しているので、俺達もそれにつられてそこから確認すると……。
「あれは……いーすん!」
その視線の先には、いつもの教祖服に身を包んでプラネテューヌの街並みを歩いていくいーすんの姿があった。
「これからイストワールを尾行してその証拠を取り押さえる、その方が効率的でより確実だ!」
「び、尾行!?」
「おぉ! なんか探偵みたいだね!」
「お姉ちゃん、そんなのんきなことを言ってる場合じゃないよ……」
いよいよ本格的にいーすんへの調査を始めようとしている日本一。
どうやら俺たちもいっしょに隠れさせたのは、それに同行させてその現場を俺達にも確認させようということらしい……。
「………まさか、いーすんを尾行することになるなんて………」
俺は罪悪感に押されて少し気分が落ち込んでいく…。
今までいろいろ世話になっている手前、どうにもいい気分に離れない……。
「気持ちはわからなくもないが、これはゲイムギョウ界の明日の平和を守るためなんだ、覚悟しておいてくれ……」
「……くっ」
歯噛みしながら俺は日本一の言葉を飲み込む。
後ろの方ではネプテューヌとネプギアも少々気まずそうな顔をしている…。
………いーすんが俺たちのことを………。
尾行を初めてそれほど時間は立たない頃、街中をこそこそと隠れながらどんどん先を行くいーすんを見失わないようにしている俺達四人。
一定の距離を保ちつつ、こちらに振り向くようなそぶりを見せればすぐにどこかに隠れてやり過ごす…。
いーすんからして見ればバレはしないが、他の人の目から見たらその光景はとてもシュールなものになっているのではないだろうか?
なんてことを気にしつつ、俺達は道に置かれている大きめの看板の裏に隠れながらそっと先を行くいーすんの様子を確認する。
「ふむ、今のところは行動を見せてないな……」
「この時間帯はいーすんの仕事がひと段落して休憩時間に入った頃合いだったはずだけど…」
「そう言えば、私たちいーすんさんのお休みの時の行動とか知らなかったかも…」
「うん、っていうか、いーすんってお休みしてることってあったっけ?」
「それ以前かよ……ちゃんとそのあたりは取っているはずなんだけどな」
まあ、確かに二人はいーすんが仕事をしている場面とかしか見てないからわからないのかもしれないが、これでもいーすんは最近、特に体が大きくなって以降はちゃんとお休みも取るようにしてるんだぞ?
………それが仕事にゆとりが出来たからによる結果だと思ってたんだけど………いーすん、本当はそれがなかったのか?
俺は若干の嫌悪感に襲われつつ視線の先にいるいーすんを見つめる。
「あ、いーすんが何かのお店に入って行ったよ!」
「取引現場か!?」
ネプテューヌの言葉に反応してすぐさま日本一が目を凝らす。
俺もその様子をじっと見つめて確認する。
そして、いーすんが入って行った店とは………。
「………スーパー?」
……胡散臭い店とかじゃなかったからいいけど、さすがに予想外だった。
俺達は呆気にとられながらも、その後を追いかけてスーパーの中に入る。 もちろんばれないように最善の注意を払ってな。
で、まさかスーパーの中で取引が行われるのかとも思ったのだけど………。
「買い物かごを手に取って普通に買い物してますね」
「買っているのは……人参、ジャガイモ、玉ねぎに豚肉……それにまろやかさを出すためにインスタントコーヒー……」
「おお! そうだ、今日の晩御飯はカレーだった!」
「って、知らんがな!」
俺達三人の言葉に日本一が鋭いツッコミを入れる。
そう言えば、今日はカレーにすると言っていたけど材料が足りなかったってコンパさんが言ってたな……ああ、だからいーすんが休憩時間に買い物に出たのか!
なるほど、納得!
「いーすん大きくなってから買い物もしやすくなったって言ってたしね!」
「うん、小さい頃はみっかかけて帰ってきたときもあったよね」
「それはさすがに心配にならないか?」
と、まあ……いーすんの昔話に花を咲かせつつ……。
「ま、まだまだこれからだ! 尾行をつづけるぞ!」
日本一はまだやる気まんまんマンだった。
だが、その後の尾行の結果も似たようなもので……。
「今度はレディースのファッションショップに入って行ったよ?」
「体が大きくなってからたまに服を見に来る回数が多くなったんだよな……あ、なんだかお気に入りのものを見つけたけど、ここは我慢して棚に戻したな」
「でも、ちょっと名残惜しそうに見てますね……あ、でもやっぱり我慢しましたよ」
「無駄遣いしない立派な精神はいいことだけど、求めてるのと違う!」
「今度は……ペットショップの前で立ち止まったぞ?」
「いーすんさん、ショーウィンドウにいる子猫を笑顔で見てますね」
「あー……たぶん、いーすんがまだちっさいーすんだったころ、外に出たときに猫に追いかけられてたから、新鮮なんだよ、きっと」
「猫に追いかけられるいーすん………なにそれ萌える」
「あ、いーすんの近くで子どもが転んだよ!」
「それを助けて大丈夫かどうか聞いてるね」
「さすがいーすん、母性に溢れてるから子どももすっかり懐いてる……そこに痺れる憧れるぅ!」
「うーむ………」
とまあ、こんな具合に日本一が求めているような怪しいところに出くわすことなく時間が過ぎて行った。
俺達は近くで買った飲み物を片手に飲みつつまだ尾行を続けるものの、特に日本一の求めるようなこれと言った成果は得られずにいた。
まあ、得られなくても俺はオールオッケーだけどな。
「………なかなかボロを出さないなぁ」
「だから言ってるだろ、いーすんに限ってそれはないんだって」
自販機で買った微糖の缶コーヒーを飲みつつ、そう呟く日本一に俺はコーラを煽りつつそう答える。
同じく紙パックタイプのいちご牛乳とオレンジジュースを片手に様子を見てるネプテューヌとネプギアもうんうんと俺の言葉に合わせて頷いてくれている。
「そもそもさ、ほんとーにその情報って間違いないの?」
「間違いない! すごく細かく記されていたし、絶対に間違いはないはずよ!」
「でも、あんなにまじめないーすんさんがそんなこと…やっぱり信じられませんよ」
「ぐぬぬ……」
ネプテューヌとネプギアの二人に諭されて歯噛みをする日本一、でも、これに関しては俺も二人に同意だからな、悪く思うなよ。
やけくそ気味に日本一がコーヒーを一気に飲んで、それを近くのごみ箱に捨てる。
ちゃんと缶のごみ箱に入れてるあたり、こいつも悪い奴じゃないから一概に憎めないんだよなぁ…。
「あ、ちょっといっちゃん!」
突然ネプテューヌがさっそく命名した日本一のあだ名を呼んだ。
「あれ! なんかいーすんに怪しげな銀髪のぼさぼさ頭の人が近づいていくよ!」
「なに!? ……確かに怪しげな銀髪の男だ! 目も死んでいるし!」
何か不審者を見つけたらしい二人だけど、俺はいーすんを見失わないように見ているので精いっぱいでいまいちどんな人物なのかわからない。
………っていうか、なんかどっかで聞いたような特徴だな?
「あ、なんか手を出しながらいーすんにどんどん近づいているよ!」
「まさか、白昼堂々痴漢か!? いくら容疑のあるものといえど、こんなところでそんな悪逆非道なことを許しておけるものか!」
「ええ、ちょっと! 日本一さん!?」
なんか痴漢容疑者と自分で断定するなり、一気に駆け出した日本一。
いやいやいや、確かに痴漢はいけないことだと俺も思うがさすがに何も確証を得ずに行動するのは……!
「喰らえ悪党! 必殺! ジャスティスキーーーック!!」
「は? ぶべらぁぁぁぁあああ!?」
「行動するどころか蹴り飛ばしたぁぁぁぁぁぁああああ!?」
なんの迷いもなくいーすんに近づいていた何者かに日本一の強烈な跳び蹴りがさく裂、その人物は見事な勢いで空中を滑空するように弾き飛ばされ、そのまま近くのごみ置き場に頭から突っ込んだ。
って、さすがにやばいだろそんなことしたら!!
「おいおいおい! 何してんだよ!?」
「うわぁ……あの人絶対のびてるよ……見事に頭からゴミ箱に突っ込んで微動だにしてないもん」
「どんな小さな悪でも、見過ごせば大惨事になる、たとえ相手が悪人の容疑を持っていてもそれは変わらない!」
「だからっていきなり人を蹴り飛ばすな!!」
「アタシの仲間が最近言ってたんだ、銀髪天然パーマにろくなやつはいないって」
「人を見た目で判断しすぎだ! 全国の銀髪天然パーマの人に謝れ!」
……ん? っていうか待てよ、銀髪天然パーマ?
あれ、それってどこかで………?
「おっと! 騒ぎに乗じてイストワールが気づくとまずい、早く隠れるんだ!」
「お、おいちょっと!?」
そう言って俺とネプテューヌたちを再び隠れさせた日本一。
ちょっと、さすがに今のはどうかと思うが……ていうか、さっきの人は大丈夫なのか?
その後俺達は再び身を隠しつつ、いーすんを尾行し、今度はいーすんがカフェテリアで一休みしているところを遠目で見張っている状態となった。
まあ、さっき痴漢容疑者(独断)に跳び蹴りを入れるというがひと騒ぎがあったが………今の所いーすんにはばれてはいない。
「こうしてみているといーすんって落ち着いた人に見えるよな…」
「大きくなったから、より大人の女性って感じですよね」
カフェテラスで頼んだ飲み物を優雅に飲むその姿は一瞬見惚れてしまう美しさがある。
いーすんってほんと、素で美人なんだよな、可愛いところもあるけど…。
やっぱり、この人が悪いことをしているとは到底思えない……やっぱり、日本一の考えすぎなんじゃ……。
俺がそう考えて隣にいた日本一の方を見ると………。
「………ぅ……う~……」
なぜかしゃがんだ体制で両足をすり合わせるようにしてもじもじしていた。
「……おいどうした? 思い通りにならなくて悔しいのか?」
「ち、違う………」
「…じゃあ、なんだよ、そんなにもじもじして…」
「う………いや……これは……その……あの……」
「ん? どうしたんだよ、はっきり言ってみろ」
やけに歯切れの悪い言葉を返す日本一に俺がそう聞くと、彼女は両手を丁度股の間に挟むような体制で顔を真っ赤にしてぼそりと何かを呟いた。
「………と………トイレ………!」
「………は!?」
涙目でそう言われた俺は驚きのあまり、その場で目が点になった。
恐らくさっき飲んでたコーヒーによる利尿作用が来たんだろうな、まったく後先考えづにコーヒーなんて選ぶから…。
口を真一文字に結んで頬を真っ赤にしつつなぜか俺に助けを求める視線を向けてくる日本一に俺はどうすればいいのかわからずとりあえず頭を掻く。
「あー……場所はわかるか?」
「プラネテューヌは、は、初めてだから……!」
「……我慢できそうか?」
「む、無理……もう、漏れちゃう……」
いや、待て、それはまずい、さすがにこんなところでこいつのダムが決壊したらそれこそある意味大事件だ。
さすがにそうなったら俺もいたたまれないし、こいつもいろいろかわいそうだな……。
しかたないか……
「悪いネプテューヌ、ネプギア、ちょっといーすんの事見といてくれ!」
「りょーかい!」
二人に監視を任せ、俺は日本一を連れてその場をそそくさと一時離脱した。
幸い、近くに公園の公衆トイレがあって日本一のダムが決壊するという大惨事はかろうじて守られた。
俺が彼女をここまで案内して、入ってから数分後ようやくほっと一息ついたような感じの様子の彼女が中から戻ってきた。
「………ふぅ」
「漏れてなかったか?」
「っ!? ひ、ヒーローはおもらしなんかしない!!」
「冗談だよ、だから跳び蹴りの体制になるな!」
あんな蹴りを俺も喰らうのは御免こうむりたいので俺は必死になって彼女を止めると、彼女も理解してくれたのかジャスティスキックは免除してくれた。
……それにしても、さっきから思ってたんだけど……
「日本一は、どうしてヒーローになりたいんだ? なるとしても、お前は女の子だから、ヒロインとかじゃないのか?」
俺の素朴な疑問に、彼女は呆気にとられたような表情を浮かべてからすぐに懐かしむような表情に変えた。
昔を思い出しているような遠い目をしている彼女がぽつりぽつりと話し始めた。
「昔………アタシの住んでいた村は、有名な、ならず者集団が押し入って、壊滅させられたんだ……家は全部焼かれて、財産も残さず盗み取られた……殺された人だっていた………アタシはもう悪のせいで人が苦しむのを見たくないんだ……だから、アタシはヒーローになるって決めたんだ! 悪に苦しむ人々の悲しみから救うために……ゲイムギョウ界の人々の笑顔を、守りたいから……」
その話を聞いた俺は、すぐに感じた……。
彼女、日本一と俺にはどこか似てるところがあるようで、違う所があると……。
このゲイムギョウ界の人々の笑顔、それはこいつにとっての大切なものなんだ…きっと…。
……だけど、俺よりも見てる世界はすごく広い……。
……俺は周りの人たちのことで、精いっぱいだったから……無意識に世界のことを見てなかった……。
「………やっぱり、俺はまだまだってことか………」
「何が?」
俺の呟きに日本一が反応する。
俺はそれに対して言葉で返答するわけでなく、そっと彼女に向き直って右手を差し出すことで返した。
「まだ自己紹介していなかったな、俺は天条宗谷、ヒーローを目指してる男だ」
「……目指してるのか」
「ああ、ヒーローになるには勉強することがまだまだありそうだからな……その点でいうと、俺はまだ自分をヒーローとは名乗れない……世界を守るなんて、自分の大切なものを守るってことだけで精いっぱいだったから、考えてすらなかった」
まだ俺は未熟なんだ。
ヒーローとして守るものに対する意識の“度量”と揺るがない“決意”…。
彼女みたいにそう言う強い思いがあるからやっとヒーローを名乗れるのかもしれない。
だから俺はまだ、目指しているレベルなんだ…。
あの戦いも、もしかしたら未熟だったから暴走したのかもしれないな……。
俺が皮肉気味にそう言うと日本一はしばらく真剣な顔つきをしてから、俺の差し出した手を握り返して、小さく微笑んだ。
「そうか、ならこれから君はきっとヒーローになれるよ!」
「……そうか?」
「きっと大丈夫だよ、それを学んだのならあとはそれを成し遂げるために前へと踏み出すちょっとした勇気があれば、大丈夫! ………“よろしく勇気”だよ!」
「………え?」
俺はこの時、日本一が言った言葉の中に聞き覚えのあるフレーズがあったのを聞き逃さなかった。
この言葉は確か、俺の憧れたヒーローの中の一人の主題歌にあった………。
なんで彼女が、あのヒーローの言葉を……?
俺が呆気にとられていた時だった。
遠くの方で誰かが俺と日本一を呼んでいる声が聞こえてきた。
よく耳を澄ませてその方角を見ると、ネプテューヌが俺達に手を振って何かを訴えかけていた。
「おーい! 二人とも~! なんか怪しげな黒いスーツの人が、いーすんの所にきたよ~!」
その言葉を聞いて、俺と日本一の顔つきは険しいものとなった。
「なんだって!? ……遂に本性を現したか!!」
「嘘だろ……いーすん!」
慌てて俺と日本一は駆け出して、さっきいたカフェテラスの近くまで向かう。
すぐさまその場に到着すると、待機していたネプギアがいーすんのいた所を指さしているのが見えた。
確かにその先にはいーすんの近くであのアタッシュケースを持っている黒いスーツの何者かがいる。
そんな……まさか……!
「やはりか、ここで取引をするつもりだったんだな!!」
「あ! 日本一さん!?」
俺が驚愕している中、日本一がすぐさま飛び出して黒いスーツの人物に一直線に迫る。
その後を追って俺も日本一に続いて走り出すと、彼女は人並み外れた俊足で一気に二人の所まで行き……。
「ジャスティス、パーーーーーンチ!!」
「ぐっはぁぁぁぁあ!?」
「きゃっ!?」
だから聞くのは俺も賛成だけど、いきなり手を出すのはヒーローとしてはさすがにダメだと思います!!
黒いスーツの顔面にきれいに入ったストレートパンチ、男の持っていたアタッシュケースが宙を舞い、日本一の両手に収まる。
「さあ、善良な皮を被るのはここまでだ! 君のしたことを洗いざらい、ここで吐いてもらおうか、イストワール!」
「ひっ!?」
突然の乱入者に驚いたいーすんは尻餅をついた状態で完全に怯えた目をしている。
だが日本一はそんなのはお構いなしに、持っていたアタュシュケースを徐に開けて中身を彼女に見せる。
「この中にある物について、詳しく説明してもらおうか!」
どーん、と言う感じにそれを差し出した日本一。
俺達もどこか緊張した面持ちでそれを見る俺達。
すると、そのアタッシュケースの中には数枚のディスクが入っているのが見えた。
もしかして、これは教会の機密事項が記録されたデータ………!?
あれ………でも、よく見たら………それ………
………。
「いっちゃん……中、見て、見て」
「………ん?」
ネプテューヌに諭されてアタッシュケースの中を見た日本一。
その表情がどこか凍り付いたようなものになる。
「………“お誕生日お楽しみディスク”………?」
そう、そこに入っていたのは表面にそのようなメッセージが記された数枚のディスクだった。
これは、一体どういう……?
「えっと……それは、地域にいるお子さんのためにと最近始めたメッセージディスクです」
「め、メッセージディスクぅ!?」
いーすんの発言に、日本一は驚いた様子で数歩後ずさる。
「はい、実は宗谷さんのお誕生日をヒントにして最近始めてみたサービスなんですけど、好評でして………ところで、なぜネプテューヌさんやネプギアさんや宗谷さんがここに?」
「あー、まあ、それは折り入って話す………」
俺はいーすんにそう言って返すとさりげなくネプテューヌに確認を取る。
「なあ、どうなんだ? 身に覚えはるのか?」
「あー……なんかそう言えば、最近なんか声のアフレコ的なことをしてたような気が……」
「お姉ちゃん……」
つまりは、こういうことか?
俺達が運んでいたのは地域にいる子ども達のためにと用意された誕生日用のメッセージディスクで、日本一が抱いていたいーすんに対する容疑は全部……。
「……ガセネタだったってことか?」
「そ、そんなぁ~~~~~!?」
すべての事実を知った日本一はその場にがっくしと崩れ落ちる。
まあ、案だけ啖呵きっといてこれだもんな、精神的ダメージも大きいか…。
さらに、さっき彼女が殴り飛ばした黒いスーツの男がゆらりと立ち上がると日本一をサングラス越しにぎろりと睨み付ける。
しかも、どこにいたのかほか数名の黒いスーツの男の人がわらわらと一緒に出てきて……。
「ちなみに、この人たちは運送会社、“クロ服ヤマト”の方々です、みんな強面の方の上、腕にも多少の覚えがありますからな荷物を奪われる心配がないんですよ」
「え、ええ~!?」
それを聞いた日本一がさすがにやばいと言いたげな目でこっちを見る。
対する、クロ服の方々も相当ご立腹の様で……。
まあ、でも、これはさすがに……
「日本一、自業自得だ……」
「なんでこうなるの~~~~~~~!!」
後ろで壮絶なリアル逃走中の様な場面をスルーしつつ、俺はそっと尻餅をついているいーすんに近づく。
なんにしても、彼女を一瞬でも疑ってしまった罪悪感があるからな………。
「大丈夫か、いーすん?」
「はい……ただ、その…驚いて転んだ拍子に足をくじいてしまって……」
「え、本当か? あぁ……ごめんな、本当に……」
「いえ、大丈夫です、気にしないでください」
笑顔でそう言ってはくれるものの、俺の良心が余計にずきずき痛むぜ…。
せめて、恩返しか何かを……あ、そうだ!
「ほら、教会までおぶっていくから、乗って?」
「え!? そ、そんな……いいですよ、このくらい大丈夫です」
「まあまあ、いーすんそう言わずに! ここはソウヤのお言葉に甘えなよ!」
「ひゃっ!?」
ネプテューヌに押されて、少し遠慮気味だったいーすんが俺の背中に凭れ掛かる。
俺はそっと両手で彼女の両足をさせて、そっと勢いをつけないようにして立ち上がる。
思ってた以上にいーすんが軽いから難なく立ち上がることができた、けど……。
こんな華奢な体で、いつも仕事、頑張ってるんだよな………。
ちらりと彼女の右手を見ると、あの戦いでいつの間にか彼女の右腕に装備された謎のブレスレット型のアイテムがきらりと光っている。
「いーすん……ありがとうな、いつも」
「え……急にどうしたんですか?」
「……なんでもないよ」
俺は呟くようにそう言うと、そっと足を前に出して教会へと向かう。
もちろん、ネプテューヌとネプギアもいっしょだ。
「「「待てぇぇぇぇぇぇぇぇえええ!!」」」
「ひーーーーーーーっ!! 助けてぇぇぇぇぇぇええ!!」
後ろの方では阿鼻叫喚の叫びが聞こえるが、まあ気にしないでおこう。
「さて、今日はカレーか、俺も手伝おうかな?」
「あ、ソウヤ! だったらこの際カツカレーとかにしない? ボリュームたっぷりの!」
「私はたまにはシーフードカレーとか食べてみたいです!」
「………だとしたら、また材料を買い足さないといけませんね?」
「………だな」
それにしても、日本一が呼んだ文書って、結局なんだったんだ?
所変わってルウィー教会、夕暮れ特有のオレンジの日差しが雪に反射しつつ、光が部屋の中を照らすブランの執務室では一冊の本を片手に小さくため息をつくブランの姿があった。
「………今回は意表をついて、身内ネタで行こうかと思ってたんだけど……イマイチだったわね」
そう言って自分の机の上に一冊の本を置く、ブラン………。
そのタイトルは………
『裏切りの、イストワール』
彼女作の新作の同人誌である。
そう、日本一が見たのはこの同人誌のとある一ページだったのだ。
しかし、そのことを知る人物は………おそらくは、いないだろう。
そして、さらに場所は変わって、ラステイション付近にある山奥。
そこには明らかに場違いと言える、少し大きめの工場があった。 そこには従業員があくせく働いているが、その表情にはどこか下卑た笑みが張り付いている。
「へへへ、こいつを劣化コピーとは知らずにこれを買い取る奴がいるバカがいるもんだからこの商売はやめられないぜ」
「だが、あまり活動範囲を広げると教会やギルドの連中に気付かれるかもしれないぜ?」
一人の従業員の呟きに、もう一人がそう返すが彼は焦るような表情を浮かべることなく余裕綽々と言いたげな態度を取ったまま、またにやりと笑った
「構うもんかよ、なんせこっちにはいざって時のためにあの“用心棒”を雇ってるんだぜ?」
「ああ、あの……あいつ本当に強いのか?」
「なんでも、かなりの腕前らしいぜ? 女神にも負けねぇとか………」
そう言って二人の男が見つめる視線の先には………。
「………」
精神統一をしているかのように静かに、それでいて近寄りがたい迫力を放つ人物がいた。
ただその風貌は、人型ではあるものの身の丈2メートル半ほどはあろうかと言う巨大なロボットの様な姿をしていた。
白いボディにライオンを思わせるエンブレムを胸に備え、その口にはゲーム機の様な装飾が咥えられている。
さらにその顔もどこか勇ましさを感じさせる見た目をしている。
腰の部分には巨大な大剣が供えられており、おそらくこれほどの獲物は彼以外使いこなすことはできないだろう…。
歴戦の猛者、その言葉が似合う白いロボット戦士はただその場に立つ……。
そして、その工場に様子を遠巻きに見つめる人影が一つ。
「ここにあったのか、コピーディスクの工場が………やはり、放ってはおけんな……たとえ世界は違えど、俺にはやはりただ何もしないのは性に合わない……“宇宙刑事”として」
そして、
波乱の展開は、次回へ続く!
いかがでしたか?
と言うわけで、さっそくおふざけ回でしたね(笑)
とまあ、まだまだ序盤はこういう感じが続きますが…。
では早速次回、日本一と出会った宗谷は彼女が言った言葉を疑問に持ちながらも、とある一日を迎える。
だけど、そんな彼の目の前に予想外なあの人物が!!
「つーわけでてめぇら、今回と前回で気づいてると思うがそのあたりよく見とくよーに」
ちょ、フライング!? ………まあ、いいか。
それでは、次回でまたお会いしましょう!