そろそろバイトをしようと最近、面接に行き始めた僕です。
目的はPS4とネプVⅡです!
うずめ、可愛いようずめ、早く会いたいよ…(涙目
まあ、それはいいとして……。
今回のお話は険悪ムードのギャバンと銀さん。
そんな二人が今回、宗谷をも巻き込んで大ピンチに!?
それでは、どうぞ…。
突然俺達のいる、プラネテューヌ教会を訪れた二人の主人公キャラ、ジャンプヒーロー、銀魂の坂田銀時こと銀さん、そしてメタルヒーロー、宇宙刑事ギャバン。
出合い頭に険悪ムードを見せた二人に俺は今、頭を抱えている。
事の発端は、銀さんが教会を訪れているときに、遅れて登場したギャバンの誘いを受けて俺は犯罪組織の証拠を掴むための潜入調査に修行を兼ねて参加することになった、でも出番を横取りされるのを恐れた銀さんがそれに割り込んでついてくると言い出す始末。
果たして今回の修業、うまくいくのだろうか?
ていうかむしろ、嫌な予感しかしないんだけど?
俺の前を歩きながら互いに睨みあい、一向に仲良くなろうとしない銀さんとギャバンに一抹の不安を感じつつ、俺はラステイションを訪れた。
今いるのは、ラステイションから少し離れたところに位置する工場区域。
生産系商業が盛んなラステイションの特色にもなっているこの工場区域、一般的にはラステイションの技術発展を目的とした生産物を作っている。
わかりやすく例を出すなら、ショップとかで売ってる武器とか防具とかだ。
だが、こんな工場区域の中には非合法の物を作っているという工場もあると噂は俺も聞いたこともある……。
恐らく今回潜入するのはその可能性が高い工場なのだろう…。
気を引き締めたいけど………どうにもなぁ………。
「そもそもよ、なんでお前銀色なんだよ、銀と言えば俺の色だろうがよ、被ってんだよその辺わかってんの?」
「被せてるのはお前だろう、それにむしろ後から生まれたお前の方がまねたのではないのか?」
心配でならないんだよ、この二人の様子を見ていると……!
「おい、日本一、あの二人何とかしてくれ」
「そうは言われても、アタシはどっちかと言うとギャバンの味方だし…」
頼みの綱である、この世界でギャバンが相棒としている日本一もこういう始末。
だめだこいつら……早く何とかしないと……。
いつにも増して深いため息をつきながら歩を進める。
すると、ふと視線を上げたとき、俺の目線に見覚えのある二人の人影が見えた。
「あれ? ノワールとユニ?」
「あ、宗谷さん!」
近くにあった廃材に座るようにして待っていた二人、このラステイションの女神であるノワールとユニがいたことに俺はすぐさま反応する。
一方、俺の姿を見つけたユニは真っ先に俺の方に駆け寄ってきた。
「なんでユニとノワールがここに? もしかして、二人も何か事件の捜査か?」
「そのまさかだ」
答えたのはさっきまで銀さんと睨みあっていたギャバンだった。
「プラネテューヌで言ってた協力者と言うのは、その二人のことだ」
「え、マジで!?」
素直に驚いた、今回女神の協力を得るのは難しいと思っていたのに二人が協力者としてサポートしてくれるなんて……。
「実は、私たちも噂になってた違法コピーディスクのことを追っていたら偶然ギャバンさんと出会って、そしたら共同捜査をしないかって誘われたんです」
「なるほど……そういう経緯があったのか」
「彼女たちはラステイションを守る女神だしな、心強いサポーターだろ?」
「ああ、確かに」
二重の意味でな。
これでこの二人の険悪ムードの不安が少し解消された気がするぜ…。
俺は少し安堵しながら、ユニの後ろで腕組みしていたノワールの方に視線を送ると彼女も視線を合わせてきたので俺は顔に笑顔を浮かべる。
「今日はよろしくな、ノワール」
「っ………べ、別に、好きに知ればいいじゃない」
あれ? なんか、怒ってる?
なぜかノワールは俺が声をかけた瞬間に顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。
俺何かしたっけ?
……身に覚えがないんだけどなぁ……。
とりあえず、
「ツンデレ乙」
「つ……ツンデレ言うなっ!!」
いつも交わしている挨拶代りの一言を言ってやると、ノワールは顔を赤くしたままだけどちゃんと返してくれた。
よし、いつも通りだな。
協力者であるノワールとユニの二人に合流できた俺達4人。
俺達は廃材置き場に隠れながら、目標となるある場所を見つめていた。
工場区域を抜けた先にある小さな山の奥、そこにひっそりと佇んでいる工場。
そう、この工場こそが黒い噂のある怪しげな工場らしいのだ。
「まさかこんな所に工場があったなんて……」
「ノワールも知らなかったのか?」
「知ってたら今頃はとっくに中を捜査してるわよ」
素っ気なく返された言葉通り、ノワールがこういう反応を示したということは彼女も知らなかったとみて間違いないだろう。
「実際に劣化コピーを買った人物からルートを辿り、ここが判明したんだ、まずここが怪しいと見て間違いないだろう」
「それでギャバン、これからどうするの?」
この工場を発見した経緯を話してくれたギャバンに日本一が聞く、するとギャバンは踏むと考え込み始めた。
「なんとかして中に入り込みたいんだが、見ての通り正面は見張りがいる……裏口か、あるいは侵入口があればいいんだがな」
ふと溢したギャバンの呟きだが、彼の言う通り正面入り口にはいくつかの監視カメラらしきものと二人ほどの従業員の様な人物がいる。
正面から堂々と、というのは当然無理だ。
そもそも、正面から入ったら潜入の意味がないしな……。
さて、どうしたものか……。
俺達が悩ましげに考えていると……。
「おいおい、堂々と啖呵きっといた割には何も考えて無いのかよ宇宙のポリ公さんよ」
悩む俺達の後ろでふてぶてしい笑顔を浮かべてそう言ったのは、銀さんだった。
彼はにやにやと笑いながら何かを取り出し始める。
「何も考えずに潜入なんざ、端っから失敗するってもんだ、策はいろいろ練っておくもんだぜ?」
「銀さん、なにか考えがあるのか……?」
俺がそう聞くと、銀さんは俺の方を振り返ってたまに見せるきりっとしてる感じの笑みを見せた。
あ、この表情は期待できそうだ……。
「見せてやるよ、万事屋銀ちゃん流のやり方を」
そう言って銀さんは何かを取り出して俺達よりも一歩前に出た。
その背中は、何処か頼りがいのある大きな背中で………。
―――ガチャリ
「ターゲット照準……よし、潜入するか」
「すいません、バズーカを構えた時点で潜入とは遠くかけ離れてるんですが!!」
あまりにも余計なものを担いでいなければ、頼りになったのに……。
俺は渾身のツッコミを迸らせながら、銀さんを無理やり引っ張ってこっち側に強引に引きずり込む。
「潜入するって言ってんのに、なに普通にバズーカ撃とうとしてんだよ! ていうかどっから持ってきたんだよそんなもん!!」
「だってよ、潜入て言っても最終めんどくさくなってドンパチ始めるだろ? どこのアニメも漫画もそう言うもんだろ、当初の目的どこ行ったってなるだろ? ならいっそ最初っからドンパチした方が早いだろうが」
「今はそう言う概念を捨てろ! こっちは真面目にやろうとしてんだよ!」
俺が捲し立てると銀さんも観念したのか持っていたバズーカをしまった、ていうか本当にどこから持ってきたんだよそんなもの、今まで持ってなかったでしょうが…。
「しゃあねぇな、じゃあやっぱりここはプランBの方で行くか」
バズーカを片付けながら銀さんが今度はそう呟いた、そして何をするつもりなのかを確認する前に何か折り畳まれた布の様なものを取り出してきた。
見た感じ、衣服の様だけど………
「よし、宗谷とそこの黒髪のツンデレ二人、これに着替えろ」
「え、私たちも? ていうかなんであんたにツンデレって言われなきゃいけないのよ」
「いいから早くしろ、でなきゃせっかく考えた作戦がパーになるだろうが」
そう言って俺たち三人に衣服を押し付けた銀さん。
これも作戦なのか?
でも、衣服って………。
「……もしかして、変装して中に潜入しようっていう作戦?」
「ほお、感がいいな、黒髪ツンデレその二」
「ハチの巣にされたいの?」
余計なことを言った銀さんにユニが銃を突きつける。
慌てて両手を上げた銀さんがいやいやと首を振る。
「待て待て待て落ち着けって、呼び方に関しては謝るけど、作戦は合ってるから! だからその銃をしまおうぜ、な?」
冷や汗を滲ませながらユニを必死になって説得する銀さん、それを聞いたユニはしぶしぶ銃を仕舞う。
でも、この作戦はある意味効果が期待できそうだな、潜入するために作られた変装なら中に侵入することも、行動もしやすいだろう。
あながち悪くない作戦だと判断した俺達はそれぞれ離れて人気のない場所に行ってすぐさま衣装に着替えるが………。
俺達はすぐにこの作戦がすぐに失敗すると判断した。
「ほとんどコスプレじゃねぇかぁぁぁああああ!!」
「これのどこが変装なのよぉぉぉぉぉぉぉおお!!」
用意された衣装はとてもではないが変装とは言えない代物だった。
むしろ、完全にコスプレだった。
俺はブルーのシャツにネクタイを締めて赤いスーツを羽織り、下はジーパンと言う姿。
所謂、“ル○ンⅢ世”の姿をそのまましている感じだ。
一方のユニとノワールの姿は全身タイツにスカーフを腰に巻いただけの姿、有名な女怪盗、“キャッ○・アイ”のつもりなのだろうか? だとしたら一人足りないぞ…。
俺とユニは互いにツッコミを入れ、俺は変装と一緒に用意されていたワルサーを、ユニは持ち前の銃を再び構えて銀さんの眉間に押し当てる。
「待て待て待て待て! 落ち着けって! よく見て、これ以上になく侵入とかに向いてそうな姿じゃん! この上なく、それっぽい格好じゃん!?」
「姿をまねた所で、俺にル○ン並の変装能力はない!」
「そもそも、なんで私とお姉ちゃんは全身タイツなのよ! 逆に目立つでしょ! ね、お姉ちゃん!」
ユニがそう言って後ろで待機していたノワールに聞くが………。
「………」
なんか、ノワールがちょっと輝いた目で自分の格好を見てるんだけど…。
あれ? もしかして、そのコスプレ結構気に入ってる?
「ちょっときついけど……これはこれで、ありかも……」
やっぱり気に入ってるなこれ、さすがレイヤーのノワール、コスプレには素直だ。
でも、確かにノワールの言う通り、結構今の姿は……なんというか、悪くはない。
むしろ、だいぶいい感じと言っていいかもしれない…。
彼女の呟き通り、全身タイツはちょっときつめなのかノワールの体のラインをくっきりと露わにして、何とも言えない色気を醸し出してくれている…。
「お、お姉ちゃん?」
「え………あ、そ、そうよ! な、なんで私がこんな格好をしなきゃいけないわけ!?」
あ、素に戻った。
やっぱり、ユニにはまだ秘密なんだな、自分の趣味の事。
「まったく、大口を叩いていた割に考えてた作戦はその程度か?」
ノワールも加わって銀さんをいよいよ成敗しようかと思った瞬間、ギャバンが俺達の会話に割り込んできた。
「お前がふざけた作戦を披露している間に、俺と日本一で侵入できそうなルートを探してきた」
「裏口にあるダクトから中に入れそうだよ!」
「なっ!?」
完全に先を越された銀さんは二人を見て眉間に青筋を立てる。
でもまあ、今回は銀さんが悪い。 ギャバンと日本一の手際の良さには感嘆すら覚えるけど……完全に銀さんのはボケとしか見れない作戦ばかりだったわけだしな。
「まったく、この人本当に宗谷さんが憧れてたヒーローなの?」
「そのはずなんだけど……なんか俺も自信なくなってきた」
「まあ、あまり気にしなくても大丈夫でしょ、ギャバンの方がよっぽど頼りになるわ」
そう言い残して俺たち三人は元の服に着替えるべくまた離れて位置に向かう。
本当にこの先大丈夫なんだろうか?
元の服に着替えた俺達はギャバンと日本一が見つけたダクトからこっそり中へと侵入した。
もちろんダクトに入り込む際にも見つからないように細心の注意を払って……。
狭いダクトの中を匍匐前進のような動きでずりずりと這いずりながら進み、やっとこさ出口らしきところまでたどり着いた。
先頭にいたギャバンが人がいないのを確認して順に出口となる部屋へと降りていく。
物置小屋のような部屋に降りた俺達は早速この先どうするか、作戦会議を再び始める。
「なんとか潜入できたけど、この後はどうするんだ?」
「まずはこの工場で生産されているコピーディスクを確認する、その後はそれで得た金で何を企んでいるのかを調査だ」
「ってことは、最初はディスクを製造している場所に行かないとね」
それぞれが真剣な顔をして今後について話す。
そこへ部屋の外の様子を見に行っていた、ノワールとユニの二人が加わった。
「部屋の外にはこれと言って人が巡回している様子はないわ、ただ、いくつか監視カメラがあったから進むルートが限られてきそうよ」
「あとちらっと見えてたけど、この工場のそこかしこに警報スイッチが設置されてるみたい」
「警報スイッチ?」
「侵入者とか、緊急事態が起きたときにすぐに知らせるために置かれたスイッチだと思うわ、だから誰かに見つかってそのスイッチを押されたら即刻この工場全域に私たちが侵入したことが知らされるってわけ」
備えあれば患いなし、か…。
これはこれで厄介だな、人にも監視カメラにも見つからずに行動するのが大前提の作戦果たしてうまくいくのか?
俺が工場内のセキュリティの多さに不安を感じる中………。
「………ちっ」
後ろで銀さんがめっちゃくちゃふてくされてた。
さっきからずっとあんな調子なんだけど、すっげー関わりにくいんですけど…。
たぶん俺達三人にあれだけ言われた上にギャバンにまで見せどころを潰されたから機嫌悪くしたのかな…。
なんてめんどくさい人なんだ……。
「あの、銀さん? 銀さんは何か作戦とかないの?」
さすがにぎすぎすした空気で作戦に臨みたくない、ここは気を使って銀さんに声をかけてみるが………。
「あ? なに?」
「いやだから、作戦とかさ、ないのかなーって…」
「別にあっても無くてもいいだろ、どうせそこの宇宙のデカ様がなんとかしてくれらぁ…」
だめだこりゃ、完全にふてくされてる…。
「………どうしたらいい?」
「放っておけ、所詮不真面目なあいつにはここまでが限界だったんだ」
助けを求めてギャバンに振るが、彼は相変わらず銀さんに冷たい。
日本一も同様にうんうんと頷く始末……。
でも、俺はさすがにこのままにしておけない気がしてならないんだよな……。
あんなでも一応は俺が憧れたヒーローだし、出来ることなら一緒に戦ってくれたら心強いことこの上ないし、やっぱりここは銀さんを説得してみるほかないか…。
俺はそう思い立って銀さんの所に向かう。
「あのさ銀さん、悪かったよ、さっきは言い過ぎた……俺にとって銀さんも憧れのヒーローの一人なんだ、だから一緒に戦ってくれると心強いなぁ、なんて……」
「………」
あまり反応を示す気配はない、か……。
「あの銀さん?」
「やめてくんない」
俺が再び声を掛けようとした瞬間、銀さんがそう言った。
俺の方は見てない状態でだけどきっぱりとそう言った。
「あのさ……なんか、落ち込んでるからとかそういうんでやさしく慰めに入るのやめてくんない? なんか………泣きそうになる……」
「構ってちゃんの中学生かあんたは!?」
「あーそうだよ! どうせ俺は何もできない役立たずだよ、修行やりたければ他の奴の所行けよバカヤロー!」
「開き直ったよ、なんかいろいろ惨めに感じて開き直ったよこの人!」
涙目で俺に食って掛かってくる銀さん、この人なんでヒーローメモリーのカテゴリに加えられてるんだよほんとに!
涙目で俺を睨み付ける銀さんを見兼ねたのか、さっきから何か不機嫌そうな表情を見せていたユニが俺と銀さんの所までやってくる。
「ちょっとあんた! さっきから聞いてればいい年した大人がなにわがまま言ってんのよ! あなたもヒーローの一人なんでしょ! ならもっとそれらしく振舞ったらどうなの!?」
「うるせぇ! てめぇに俺の苦労がわかってたまるか!」
「あー、もう! なんか見ててイライラするのよ! そういう風にグダグダ文句ばっかり言って碌に行動しないあんたみたいなのを見てると!」
「なんだとこのツンデレその二、お前ちょっと人気が得られそうなキャラしてるからって調子乗ってと痛い目見んぞ? 山も谷もないガキが大人に説教垂れるなんざ百年早ぇんだよ!」
本格的な口喧嘩に発展するユニと銀さんの二人…。
ていうか、銀さんは女の子相手にガチになるなよ大人げない…。
「い、言ったわね……! もういいわ! そんなにハチの巣にされたいならここで真っ先にあんたを狙い撃つ!!」
「ちょ、やめなさいユニ! ここで騒いだら見つかるわよ!?」
「銀さんもとりあえず落ち着いて! いまここでドンパチしちゃったらそれこそ台無しに!」
「うるせぇ! 部外者は黙ってろ! ここで決着つけてやらぁ!!」
まさに一触即発、互いの武器を取り出して大喧嘩に発展するまさに三秒前。
俺とノワールの制止も聞かず、二人がガチで喧嘩を始めようとした………まさにその時、
―――ヒュン
という軽い音を立てて、二人の間を何かが駆け抜けた。
そして、どすっと鈍い音を立てて壁に突き刺さったそれは近くに乱雑に置かれていた鉄パイプだった。
そしてそれを投げた人物に自然とその場にいた全員が目を向ける。
「そこまでにしろ」
ギャバンだ。
投擲の体制のまま静かにそう言ったギャバンは乱れた茶色のダブルライダージャケットのしわを直して元の体制に戻った。
「こんなところまで来てチームワークを乱すな、敵が目の前にいる以上常に気を張り詰めるんだ、些細な小競り合いはやめろ」
年長者としての威厳と言うのか、はたまた歴代特撮ヒーローの古株からくる迫力なのか……ギャバンから感じる威圧感に俺達は一瞬押し黙った。
「銀時、お前もだ……仮にもヒーローメモリーの一人ならそれらしく振る舞え、お前だって宗谷を見定めるためにここにいるんだろう?」
「お、おお……」
さすがの銀さんもここはギャバンに賛同していた。
まあ、そりゃあそうだろう、なにせ自分の目の前すれすれを鉄パイプが通過したんだからな……。
ユニに至ってはあまりにも突然すぎてビビりまくってるけど……。
でもまあ、これで大騒ぎによって工場の中にいる人物にバレるというピンチは免れた、ようやく落ち着いて作戦会議ができ
―――バチバチ…。
「ん? なんだろう、この音……」
突然聞こえてきた音が気になり、俺はその音が聞こえる方に目を向けた。
その音の根源は壁に突き刺さっているギャバンが投げた鉄パイプからだった、いや正確にはそれが突き刺さっている壁についた何かからだったけど……。
火花を上げてバチバチと音を立てるそれは、黄色い箱型のもので“警報”と書かれた文字が鉄パイプが刺さった影響で歪んでいるが何とか読み取れる。
「「「「「………」」」」」
その場にいた全員の空気が、凍り付いた………。
―――ビー! ビー! ビー!
程なくして部屋のスピーカーからだけでなく、この工場のいたるところから激しいサイレンの音が木霊するように響き渡り始めた。
『緊急事態発生、緊急事態発生、B-36区域に侵入者の可能性あり、侵入者の可能性あり、各員、これを速やかに排除せよ、繰り返す、速やかに排除せよ』
そして、それ程時間をおかずに聞こえてきたアナウンスに俺達のボルテージは一気に嫌な予感から確実にやばい雰囲気へと変わった。
よりにもよって、こんな形でバレるなんて………
「「なにやってんだぁぁぁあああああああああ!!」」
俺と銀さんの絶叫が警報にも負けないくらいの声量で響く。
原因を作ってしまったギャバンもやっちゃった、的な申し訳なさそうな表情を浮かべている。
「些細な小競り合い止めるためにやった些細な行動で最悪の事態引き起こしてんじゃねぇか! てめぇ! 人のこと言えた義理かよ!!」
「なんてことだ………まさか、これはマクーの罠!?」
「そんなわけないでしょ!? とりあえずギャバン、あなただけは銀魂っぽいギャグに捕らわれてほしくなかった!!」
さすがに焦りの色を見せるギャバン、まさかこんなことになるなんて予想だにしていなかったのだろうそれは俺も痛いほどわかる、わかるけども………。
外の方は警報を聞きつけて慌ただしい話し声や足音が聞こえてくる、俺達を捕まえに来るのも時間の問題だろう……。
実際、もうすぐ近くまで足音が迫ってくるのが聞こえてる。
「ど、どうしようギャバン!」
焦りを隠せない日本一が彼に聞く、するとギャバンは重い瞼を閉じ、一つ深呼吸をすると度すぐ近くにあるドアの前に立ちはだかった。
「やむを得ない……お前たちはダクトから外に逃げるんだ! 時間は、俺が稼ぐ!」
「でも、一人でなんて無茶よ!」
「こうなったのは俺の責任だ、このくらいのことはさせて貰うさ……安心しろ、俺はそう簡単に負けはしない!」
ノワールの制止を振り切り、ギャバンは俺達にサムズアップを見せると両足を大きく開いた体制になり両拳を握り、鋭く天に向かって腕を振り上げる。
「蒸着!!」
その掛け声とともに、ギャバンの身体が眩い光に包まれる。
そして、あっという間に彼の身体が銀色に光り輝くコンバットスーツに隙間なく包み込まれた。
これが、ギャバンの変身……“蒸着”……。
僅か0.05秒で完成すると呼ばれる彼の変身を前にして、俺は息を飲んだ…。
「エレクトロソナー!」
ギャバンはヘルメットの耳のあたりに内蔵されていたアンテナを伸ばし、押し黙る。
しばらくすると、ふむ、と声を漏らしてアンテナを仕舞った。
「足音の数からして数は40ほどか……それに、ロボットの駆動音が複数……」
そう呟いたギャバンはファイティングポーズをとってドアを睨み付ける。
「40って……そんな数を一人でなんて無茶だ!」
「いいから行け! 俺も必ずあとから行く!!」
「でも!」
「くどいぞ! 今はここで全滅するよりも、確実に次につなげることを最優先するんだ、そのためにも君をここで傷つけるわけにはいかない!」
そう一括したギャバンの言葉に、俺はこれ以上の反論は無意味だと察した。
ギャバンは、本気なんだ……。
それを感じたのは俺だけじゃない、ノワールもユニも銀さんも同じの様だった…。
微動だにしないギャバンの背中を見つめつつ、俺達は再びダクトの方に向かう。
「銀時………一旦、宗谷達のことは任せるぞ」
「……勝手に任せるんじゃねぇよ」
最後に、喧嘩していたはずの二人のそんなやり取りを聞いて俺は再びダクトに入り込んだ……。
宗谷、銀時、ノワール、ユニの四人がダクトの中に戻ったのを確認したギャバンだが、まだ一人残っている人物がいた。
この世界で一時的なバディとして組んでいる少女、日本一だ。
「何をしてる、お前も逃げるんだ!」
「ギャバンこそ何言ってるの? ヒーローはどんなピンチの時だって相棒を見捨てたりなんかしないよ!」
彼女がそう啖呵を切った瞬間、部屋のドアが開け放たれ、そこから大人数の工場の従業員と思われる人物たちと、警備用のセキュリティロボが数体入ってきた。
もう逃げ場はない……。
覚悟を決めたギャバンは隣に立つ日本一に声をかける。
「………厳しい戦いになるぞ?」
「承知の上だよ……」
互いにファイティングポーズをとった二人は目の前の敵を見据え、ぐっと息を飲む。
そして、
「行くぞ!」
「おう!」
互いに合図を躱した二人が駆け出し、目の前の敵の集団向かって飛び込んでいく。
「スパイラルキック!!」
「ジャスティスキィィィィック!!」
二人の蹴り技がセキュリティロボを最初に捉え、粉砕する。
それを合図に、その部屋の中は酒池肉林の激戦区となった。
迫りくる敵を、ギャバンは持ち前の経験と格闘技術で迎え撃ち、コンバットスーツの装備を活用して隙を見せない戦い方を見せる。
同様に日本一もたぐいまれなる身体能力を披露しながら格闘で次々と迫る従業員を打倒していく。
「てぇあ!」
ギャバンの重い拳が、セキュリティロボの装甲を穿ち火花を上げさせる。
さらに距離を取ったギャバンは左手をロボに向け、そこから青白い光線を放った。
「シルバービーム!」
放たれた光線はロボに止めを刺し、そのままロボを木っ端みじんに破壊する。
激闘を潜り抜けた伝説の宇宙刑事の実力は伊達ではない。
目の前にいる二人が只者ではないと知った集団は、徐々に疲弊の色を見せ始める。
これならば隙をついて逃げ出すことも可能かもしれない、ギャバンがそう思いたった時だった………。
その戦士は、突然現れた……。
「ほう、なかなかの腕をしているな……」
急に静かになった敵、何事かと動きを止めるギャバンと日本一。
敵の集団の間を悠々と掻い潜りながら、いやむしろ事前に開けられた間をゆっくりと進みながらその戦士はギャバンと日本一の目の前に立ちはだかったのだ。
純白にきらめく巨躯と勇ましさを感じさせる胸の獅子の装飾。
光り輝く目と、鋭利に洗礼された勇ましき顔がギャバンを見つめる。
「貴様は……」
「お前の力と、俺の剣、どちらが強いか………いざ尋常に、勝負!」
身の丈に迫るほどの大剣を抜いたそのロボットの様な姿をした何者かに、ギャバンは圧倒的な闘志を無意識のうちに感じた。
こいつは、強い………と
ギャバンが時間を稼いでいる間になんとかダクトから外に出ることができた俺達は、すぐにこの場から離れて対策を練るべく移動を開始した。
ギャバンは無事だろうか、そう考えるがそう簡単に彼がやられる訳がないと信じ、俺達は歩を進める。
するとここでユニがあることに気付いた。
「あれ、日本一は?」
そう言えば……いつの間にか彼女の姿が見えない……。
まさか、ギャバンと一緒にあそこに残ったのか!?
「無茶しやがって…!」
「落ち着きなさい宗谷、あの子も十分に強いしむしろギャバンが無事である確率がぐんと増えたと考えた方が妥当だわ」
引き返そうとした俺を、ノワールが制止する。
……確かにそうなんだけど、そうかもしれないけど……。
なんなんだ、さっきから感じるこの“悪寒”みたいな気持ち悪い感じ…。
どうにも落ち着かないこの感じはいったい……。
俺が困惑した表情を浮かべていると、どこからか激しい爆発音が響き俺達が今いる場所の地面をも揺さぶった。
方角はちょうど、工場の中の方だ、それほど遠くない感じ…。
若干だけど煙も見える。
「………おい、なんかこっちに跳んでくるぞ?」
銀さんがそう言って煙の上がっている方角を指さす。
すると、もうもうと立ち込める煙の壁を突き抜けて、何かが二つ……放物線を描きながらこちらに向かって飛んでくるのが見えた。
まず最初に俺達のすぐそばに落ちたのは見覚えのある縞模様の柄をした一本の長剣だった、たしかこれは……ギャバンの愛用している武器の“レーザーブレード”だ。
そしてもう一つは………。
「………日本一!?」
天高く打ちあがったそれは見覚えのある人型をしていた。
そしてそれは間違いなく、日本一だった。
程なくしてこっちに落ちてきた日本一をすぐさま反応した俺と銀さんの二人係で受け止める。
落ちてきた斧を受け止めることによって受けたそれなりの衝撃を何とか受け流して彼女をキャッチすることに成功した俺達はすぐに彼女が無事かどうかを確認する。
彼女の着ていた服の所々が破れ、そこからは切り傷やら内出血が目立っている。
酷いな、ここまで手痛くやられるなんて……。
「おい日本一! 日本一!」
「うっ……いっ…たぁ……」
「意識はあるみたいだな、しっかりしろ嬢ちゃん、なにがあった?」
銀さんが日本一にそう聞くが、程なくしてまた何かが俺達のすぐそばに落下してきた。
「ぐあっ!? ………ぐ、っはぁぁ………!」
「ギャバン!!」
遅れて俺達の元に落ちてきたのは、まぎれもない、ギャバンだった。
日本一と同じように、コンバットスーツのいたるところに傷を作っている。
一体どうしてこの二人がここまでやられたんだ……?
俺は戦慄にも似た空気を感じ始めた…。
そして、
「宗谷さん、危ない!!」
ユニの声が俺の耳に届いた時。
俺はそこでやっと気付くことができた…。
この工場に、飛んでもない強さを持った強敵がいることに………。
はっ、となって俺は真上を見上げるとそこには二人と同じように煙を突き抜けて俺達の元に降りてくる何者かの姿があった。
俺の身長よりもはるかにでかい大剣を振りかぶりつつ、俺達に向かって真っすぐに下りてくるその影に反応して、俺と銀さんは日本一を抱えたまま跳び退り、なんとか回避する。
ちょうどそのすぐ後、俺達がいた場所にその影は大剣を振り下ろしながら着地した。
大剣を振るったことによって発生したと思われる風圧を離れていてもはっきりと感じた。
「ほう、俺の太刀を避けるか……ただのネズミと思っていたが、どうやらそれなりには実力を持ち合わせている様だな」
「あなた、何者なの?」
後ろに下がった俺達と入れ替わるようにして前に出たノワールとユニが互いの武器を構えて目の前の何者かに問い詰める。
すると、そいつは純白の身体とその体に合わせて施されたのであろう装飾とかなりマッチしている大剣を悠々と振り回した後、切っ先を俺達に向けた。
「俺の名は“ブレイブ”、強さを求め剣を握る者だ」
これが、悪とは遠くかけ離れた見た目をした強敵との出会い……。
いかがでしたか?
今回登場しました、ブレイブ。
結構見た目が好きなキャラです、ガンダムとか勇者王とかも結構好きなんですよね。
さて、次回!
宗谷達の目の前に現れた強敵、ブレイブ。
彼の剣と黒の女神の二人が大激突!
次回でお会いしましょう、それでは……。