超絶次元ゲイムネプテューヌ おーばーどらいぶ!   作:白宇宙

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え~、今回は結構アップダウンが激しい内容です。

それと、宗谷がある意味、大活躍です
それではどうぞ・・・


stage,7 俺、友達が出来ました

「・・・もう俺・・・お婿に行けないや」

 

昨日、正確には今日の深夜二時にノワールさんに全裸を見られた天条宗谷です。

絶賛ブルーが入っている俺は、今現在教会の外にある湖のほとりにある小さなコテージで湖でぷかぷか優雅に浮かぶ白鳥さんを見ながら一人、物思いにふけっております。

 

いいなぁ、白鳥さん・・・真白な体で・・・俺の醜悪な汚れ切った男の体とは大違いだ・・・。

 

まさか、この年になって・・・男性関係が全くなさそうな女の子に醜悪な男のエクスカリバーを晒してしまうなんて・・・。

一生の恥だ・・・俺もう帰りたいよ・・・。

 

今朝の朝ごはんのときなんか、ノワールさん目にクマが出来てたしね?たぶんショックで眠れなかったんじゃないかな・・・。

しかも、俺とは一切眼を合わせてくれなかったし・・・偶然目があったら顔真っ赤にしてそっぽ向くし・・・目のくまと相まってすごい顔色になってましたよ?

 

 

・・・もう、帰っていーすんに慰めてもらおうかな・・・。

 

この傷ついた心をいーすんのやさしい鈴の様な声で癒してもらいたい・・・やさしく頭を撫でてもらいたい・・・思いっきり抱きしめたい・・・あ、それやったら本の角を食らうだろうな・・・自重しよう。

俺といーすんは別にそう言う関係じゃない、うん、そうだ、あくまで上司と部下、頼れるお姉さんと世話の焼ける弟、世話焼きお母さんにやんちゃな少年みたいな・・・あれ?これって俺一方的にいーすんに迷惑かけてないか?

 

・・・でも、今はとにかくいーすんのちっちゃかわいい体からあふれんばかりの優しいオーラを浴びたい、そんな気分だ・・・。

本当にもう帰ろうかな・・・、そう思っていたら・・・

 

 

「あれ?宗谷さん?」

 

「うる?・・・ああ、なんだユニちゃんか」

 

 

いつの間にやら近くにユニちゃんがやってきていた。

俺を見て不思議そうな顔をするユニちゃん、何も知らないんだね、いいんだよ何も知らなくて・・・。

 

「あの、どうかしたんですか?朝から妙に元気がないし・・・」

 

「いや、別に気にしなくていいよ・・・これはね、男のプライドの問題だから・・・エクスカリバーの存在が俺を苦しめてるだけだから・・・」

 

「エクスカリバー?・・・ゲームか何か?」

 

そんなに考えなくてもいいよユニちゃん、それは絶対想像しちゃだめだ、少なくとも今は・・・

ところで、ユニちゃんは何しに来たんだろうか・・・

昨日は挨拶くらいであまり話したこともなかったし、この機会だ、ちょっとコミュニケーションをとろう・・・そうでもないと俺の心が持たないから・・・

 

「ユニちゃんこそどうしたの?こんなとこに来て」

 

「こんなとこって・・・ここ一応うちの教会の一部なんですけど?」

 

「ああ、そっか・・・まあ、それは置いといてさ、何でここに来たのかなってね?」

 

ユニちゃんは少し考えるしぐさを見せると、俺の隣にゆっくりとやってきた。

 

 

「ここ、白鳥がいるでしょ?・・・それを見に来たんです」

 

「白鳥、好きなの?」

 

「好き、と言うより・・・憧れかな」

 

 

ユニちゃんはそう言うと、調度空から飛んできて湖の水面に着水した白鳥をじっと見つめる。

その表情には、どこか曇りが見えた・・・。

悔しさとか、悲しさとか、怒りとか、そういうマイナス感情の表情のどれとも言い難い・・・複雑な悩みを抱えた表情・・・。

 

「白鳥って水に浮かんでる姿はきれいで、ついつい見惚れちゃうでしょ?・・・でも水の中では沈まないように、前進するために必死に足をばたつかせている・・・そんなこと、一見すると誰にもわからないでしょ?」

 

「・・・確かにね」

 

今でもあの白鳥の足は必死に休むことなく動いているのだろう。一見すると、そんなことを感じさせないくらいに凛とした姿なのに・・・。

 

あれ?これってまるで・・・

 

 

「まるで・・・ノワールさんみたいだ」

 

「・・・はい」

 

 

普段はしっかり者で必死さを感じさせない、でも本当は・・・遅くまで仕事して、国民のために日夜頑張っている・・・。

まさに白鳥と同じだ・・・。

 

そうか、白鳥が憧れって、そう言うことだったのか・・・。

 

「私も・・・お姉ちゃんみたいに立派な女神になりたい・・・そのためにお姉ちゃんにもっと私のことを見てもらいたい、頼りにしてもらいたい・・・でも、そのためにはお姉ちゃんよりもうまく仕事ができるようにならないといけない・・・」

 

ユニちゃんは湖から目をそらし、コテージの壁にもたれかかる。

その姿はまるでまだ花が開いていないのに、しおれ始めたつぼみ・・・のように感じた。

 

今のユニちゃんはまさにそれだ・・・。

本当はすごい可能性を・・・花の開き方を知っているはずなのに知らないんだ。

 

ノワールさんと言う目標が自分の中で大きくなりすぎて、どうしたらそれに追いつくかが分からない、だから自然と目標が遠く、手の届かないものになってくる。だから彼女は悩んでるんだろうな・・・。

 

その気持ちは分からないこともないけどさ・・・

 

「そんなこと、無理なのに・・・」

 

 

「本当に?」

 

 

俺は出来る限り真剣なまなざしを彼女に贈る、こういう場でのおふざけはご法度だからな。

 

ユニちゃんは少し、驚いた顔をして俺のことを見つめていたけどすぐ表情が暗くなっていく。

 

「だって・・・お姉ちゃんはあんなにも・・・」

 

「完璧・・・っていいたいのかな?・・・残念だけど、それは違うよ」

 

俺はそう言うと、彼女との距離を詰めていく。

 

「ノワールさんがどんなに仕事ができても・・・どんなに強くても・・・どんなに立派に見えても・・・一人じゃきっと、苦しいはずだよ」

 

「・・・何が言いたいんですか?」

 

「・・・白鳥だっていつかは疲れて、どこかで休みたくなると思うんだ、どこか手頃な岸とかでね・・・だから、ユニちゃんもまずは岸になることを目指したらいいんじゃないかな?」

 

「岸・・・?」

 

よくわからないと言いたげな顔をするユニちゃんに俺は笑顔を見せて同じように壁にもたれかかる。

 

 

「どんなにがんばっても、人間だれしも疲れる時が来る・・・ノワールさんもきっとそうだ、だから、いざって時にノワールさんを支えられるようになることを・・・まずは目指したらどうかな?」

 

「・・・支えられるように・・・」

 

「そう、まずはそのくらいのスタートでいいんだよ」

 

 

俺もそうだ、スタートは小さなことからだった。

憧れた漫画やゲーム、ラノベに特撮のヒーロー、彼らに憧れるて、少しでも彼らのようになりたくて始めたことは小さなことだった。

 

始まりはボランティア活動の公園の清掃だったかな、それから電車の席譲りだとかに繋がって・・・まるで藁しべ長者みたいに、いつかそうなるんじゃないかって思ってそう続けてきた。

いきなり、彼らみたいなヒーローになれはしない・・・でも小さなことでいい、誰かが笑顔になれるならそれで・・・少なくとも俺は、満足できた。

 

 

「小さなことからレベルアップしていく、ゲームみたいにレベル1から始まって目標のレベル99までコツコツと・・・だからそんな焦らなくていいんだよ?」

 

「・・・私、そんな風にできるかな?」

 

「こんなの、誰だってやってきたことだよ、きっとノワールさんも、ネプテューヌもブランさんもベールさんも・・・俺だってそうしてきたんだから・・・」

 

 

俺はそう言ってユニちゃんの肩をぽんと叩くと右手でサムズアップを見せる。

 

「だからきっとユニちゃんも出来るって!」

 

ユニちゃんはしばらくきょとんとしていたが、やがてのその顔に笑顔を浮かべた。

うん、いい笑顔だ。やっぱ美少女は笑顔が似合う!

 

「・・・じゃあ、私もやってみようかな」

 

ユニちゃんはそう言って壁から体を離して、今度はユニちゃんの方から距離を近づけてきた。

 

 

「ありがとう、宗谷さん!」

 

 

その時見た、ユニちゃんの笑顔は明るくてさっきまでの沈んだ雰囲気はなかった。

どうやら、ちょっとは元気を出してくれたみたいだな。

まるで満開に開いた花のようなその表情に、俺は自然と笑顔になれた・・・。

 

「いいよ、別に、俺のただの貧乏根性を伝授したまでだよ」

 

「それでも、ちょっと見方が変わった気がするんです、だから・・・まずは女神化できるように頑張ろうと思う」

 

「・・・それも結構難しいんじゃない?」

 

「そのためにちょっとずつ実力を上げて行くの!」

 

ユニちゃんはそう言うと、少し早足にコテージを離れて行った。

少し離れると、またこっちを振り向いて手を振ってきたので、俺も手を振り返す。

 

「いつか女神化できたら、見せてくれよ~!」

 

「そんなに待たせないわ~!だから、期待してなさい!」

 

距離が明いたから自然と大声でやり取りする俺達は、互いにそう約束して、俺は去っていくユニちゃんの後ろ姿を見守っていた。

 

良かった・・・笑顔になってくれて・・・

 

彼女の笑顔、可愛かったな・・・まるで・・・

 

 

まるで・・・・・・

 

 

 

 

まるで・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

――――そう兄!

 

 

 

――――宗谷兄さん!

 

 

 

――――宗谷君

 

 

 

――――そうちゃん!

 

 

 

―――――宗谷・・・

 

 

 

 

 

 

「・・・・・みんな、元気にしてるかな・・・・・」

 

俺の守りたかった笑顔・・・。

俺が大好きだった笑顔・・・。

俺がもう・・・

 

 

 

もう・・・・・・“二度と見ない”と誓った笑顔・・・

 

 

 

 

「・・・ダメだな・・・恵理・・・俺、まだ未練があるみたいだ・・・」

 

たとえ元の世界に戻っても・・・

もう、お前たちに会うことは・・・ないのにな・・・

 

 

 

 

 

ああ!ダメダメ!!暗くなったらダメ!!

 

さっきあんなに大見栄きっといて、一気に落ち込んでたらかっこつかねぇぞ!!

うっし!気分を変えてクエストにでも行くか!うん!そうしよう!新しいスキルも試しとかないとな!!

 

 

 

 

 

 

 

さて、行くか・・・。

 

俺は変身状態になって、目の前に現れたクリスタルゴーレムと言うモンスターめがけて走り出す。

今回、赤剣は使用しない、素手での自分の実力を試すためだ。

 

「てぇえ!!」

 

装甲に覆われた俺の右手がクリスタルゴーレムの胴体にヒット、金属質の甲高い音を立てて、モンスターは後ろに後退する。

でも、倒しきれてないな・・・ならもう一発!

 

俺は意識を脚に集中させると、俺の足首から光が発生しつま先までを被いつくす。

そしてそれは新たな装甲となった。

今回の修行で、新たな装備の足甲を手に入れることができた、おかげで脚力と瞬発力が上がった。

上昇した脚力で放った前蹴りがクリスタルゴーレムにとどめを刺し、光の粒子となって消えたのを確認すると俺はほかのモンスターに狙いを定める。

 

 

そろそろ、新スキルの出番かな?

 

 

『Skill Link! NARUTO』

 

「うらららぁぁ!!」

 

『Skill Link! ONE PIECE』

 

「せぇえあっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・すっかり日が暮れてしまった」

 

調子に乗って受けすぎたなぁ・・・。

全部終わるのにかなり時間がかかったよ・・・。

 

でも、おかげで今の俺の実力を再確認することもできたし、活動資金も手に入れた、まあ、結果オーライってことにしとくか!

 

それにしても、今回のスキルはだいぶ使い勝手がいいな。応用次第でいろんな戦い方ができそうだ。

さて、教会に帰っていーすんに定期連絡しとかないとな、忘れると後でいーすんが怖いからな。

 

教会に到着、時刻は・・・10時過ぎあたりか・・・もうよい子は寝る時間だな。

 

教会のホールを抜けて廊下へと、そして今現在俺が借りている自室へつながる通路へ・・・

 

ん?

 

「明り?」

 

途中で見つけた謎の光、それはどうやらノワールさんの部屋からの様だ。

昨日のことを考えると、たぶんノワールさん・・・今も仕事中かな?

 

・・・あ~・・・会いにくい・・・

 

でも、このまま何も言わないままって言うのも申し訳ない気がするし・・・何よりこのままぎくしゃくしたままってのもなぁ・・・

せめて、誤っておくか・・・

それで、ついでに仕事の手伝いとかもしとこう、今日一日はフィールドワークばっかだったけど残業くらいこのまま微妙な関係が続くよりましだ!

 

よし、宗谷、男を見せろ!

 

俺は意を決してドアの前に立ち、ドアを二回ノック・・・すると、返事は予想よりも早く帰ってきた。

 

『は、はい!どちら様!?』

 

ん?妙に声が上ずってるな・・・

 

「あの~・・・天条宗谷ですが、ノワールさん・・・ちょっとお時間頂けますか?」

 

『そ、そそそそ宗谷!?ちょ、ちょっと待ちなさい!ちょっと!待ってなさい!!』

 

なんかかなり慌ててるな?

もしかして、まだあの時のこと引きずってるのかな・・・まあ、俺もそうだけど・・・大丈夫かな、このドア開けて瞬間、剣でぶっ刺されたりしないかな?

 

なんか、部屋の中からガサゴソ物音がするんだが・・・何の音かな?

俺を始末する道具探しじゃないよね?

 

 

『あっ・・・』

 

―――ドタンっ

 

 

なんか、中から何か鈍い音が!?

・・・まさか、倒れたりとかしたか?

 

ノワールさん昨日の仕事づかれもあるだろうし・・・まさか何かあったとかじゃないだろうか!?ああ!どうしよう!?俺、このまま入ってノワールさんに殺されるか!?それとも死にそうなノワールさんを見捨てるのか!?

 

いや、考えても答えは決まっている!元より殺されるのも承知の上!たとえこの命尽きようとも、目の前で倒れた女の子を見捨てるなんて男失格だ!!

 

俺はドアに手をかけて、いざ!ゲートオープン開放!

 

 

 

「いたたた・・・・・・・・・っ!?」

 

「・・・・・・わぉ」

 

 

 

これはまた、予想外の展開ですな・・・。

 

ドアの向こう、ノワールさんの部屋の中で見たものは・・・

 

 

足もとに何かの衣服を絡めさせて、それが原因で仰向けに転んだと思われるノワールさんの姿、その姿は・・・所謂、下着姿。

 

ノワールさんの黒い髪とは対照的なまでに白い肌、その中でも特に目を引く純白の二枚組の布。

何とも言えないきれいな脚、その付け根にある魅惑のフリル付きの白い三角系の布、そして、ネプテューヌよりも断然サイズが上の胸にある二つのふくらみ、それを被う純白の俗に言うブラと呼ばれる布によって包まれたそれは・・・まるで真っ白できれいな大福のよう・・・すっげー柔らかそう・・・。

 

 

どうやら、俺はあることに気付かされたようだ・・・。

風呂場だと男の全裸を見られる確率があるが・・・よくよく考えれば自室なら着替え中のばったりがおきる確率が高かったじゃないか!?

俺とした事が・・・典型的なお約束イベントの可能性の一つを見逃していたなんて・・・

 

だが、結果オーライ。

これで全裸を見られた俺、下着姿を見られたノワールさん。これである意味イーブンだね!いやむしろそっちの方が有利なくらいだよね!

これで対等に話が出来る!

 

「ば、ば、ばっ・・・・」

 

おっと、でもさすがに急に入ってきたことには謝らないとな?そりゃあ、見てしまったのだし・・・それに関しても誠意を見せないといけない・・・。

ちゃんとここは、ふさわしい謝り方を見せてやる・・・。

 

そう、伝家の宝刀!DO☆GE☆ZAを!

 

俺はその場に膝をつきゆっくりと正座、そして床に両手をついてそのまま腰を直線に真っすぐ伸ばして・・・頭をゆっくりとおろしながら謝罪を・・・

 

 

「すいませんでしごべはぁっ!!?」

 

 

謝りきる前に分厚い本が俺の顔面にヒットした・・・。

何だろう俺って本に呪いでもかけられてるのかな?

 

「バカスケベエッチ変態!!急に入ってこないでよ!!!」

 

ああ、そのリアクション・・・本当、ノワールさんは想像通りのツンデレさんですね?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい・・・本ぶつけたりして・・・」

 

「いえ、それに関してはなれてるので大丈夫です・・・それよりかどうもありがとうと言いたいくらいです」

 

「・・・あなた、反省してるの?」

 

「反省もしてますよ!?ちゃんと!!」

 

あまりのことでついつい素が出てしまった。それほどまでにさっきの光景は俺に衝撃を与えてくれたみたいだ。

 

あの後、ノワールさんはいつもの服装に着替えて俺を部屋に入れてくれた。俺はそれまで部屋の外で三角座りで待機していたわけだが・・・。

でも、おかげで俺はノワールさんの秘めたある秘密を知ることができた。

 

俺は、正直言って・・・迷っていた・・・

これを追求してしまったら・・・ノワールさんとの距離がさらに離れるのではないか、とでも・・・俺も俺のエクスカリバーを見られた・・・ノワールさんも俺に下着姿を見られた・・・これだとまだイーブンじゃない・・・イーブンじゃないんだ。

だから、俺はそれが危険な橋を渡ることにいなっても・・・状況を平等な位置に持って来てやる・・・。

 

やるぞ、宗谷・・・覚悟はいいか?

 

 

 

「・・・それでつかぬことを聞きますがノワールさん?」

 

「な、なにかしら・・・?」

 

「・・・『あなたもこれでメイド様! ~誰でもできるコスプレ大全集 メイド編~』・・・こういう本、好きなんですね?」

 

「!!?」

 

俺の顔面に投げられた本のタイトルを読み上げるとノワールさんは案の定顔を真っ赤にしてくれた。

よし、予定通り、作戦を第二段階へと移行する・・・。

 

「それと、さっき足もとに絡まってた服って・・・あれ、俺がここに止めてもらうことになった日に来てたメイド服ですよね?」

 

「い、いや!違うの!あれはたまたま私が掃除とかするために使ってる作業着を着て出てきただけで!別にその本とは全く関係は!」

 

「一緒のデザインのメイド服がこの本の555ページにあるんですが?」

 

「うぐっっ!?」

 

 

よし、第二段階クリア・・・。

それにしてもこの本どんだけ分厚いんだよ・・・良くこんなの発行できたな・・・。それを投げてきたノワールさんもノワールさんだが・・・

 

でも、予想通りノワールさんの図星をつけた。

作戦をフェイズ3へ移行する・・・。

 

俺の予想では・・・おそらく・・・。

 

俺は部屋の中にあった大きめなクローゼットに近づく、普通、女性のクローゼットを開ける行為は下手をすれば大変なことになる可能性が極めて大きい・・・。

だが、俺の予想が正しければ・・・ノワールさんの秘密は・・・ここにある!!

 

「あ、あの・・・そっちはちょっと・・・」

 

ノワールさん、これはね・・・俺とあなたの距離を縮めるために必要なことなんだ・・・。

さっきのイベントであなたは俺に下着姿を晒すことになった・・・でも!それではまだ足りない!もっとさらけ出すんだ!!本当のノワールさんを!!ありのままの姿見せるの!!

俺はクローゼットに手をかけて思いっきり、開放!!

 

「な!?なあああああああああああああ!!?」

 

「・・・やはりか」

 

予想通り、クローゼットの中には彼女の私服・・・ではなく・・・

さまざまな種類の衣装、所謂“コスプレ衣装”と呼ばれる伝説の聖衣!

 

証拠は掴んだ・・・これで言い逃れはできない・・・だが、ノワールさんなら・・・

 

「ち、ちがうの!それは別にコスプレとかそんなんじゃなくて私が最近の国民の流行りに合わせてリサーチしたりとかしてみた結果手に入れたものなの!女神である以上国民が何を好んでいるのか知っておく必要があるからいろいろ調べておく必要があるじゃない!?だから別にその衣装は自作したとか自分で着るためとかじゃなくて保管!そう保管しているだけなの!!」

 

想定内・・・この状況でここまでの反論をやってのけるとは、さすがツンデレノワールさん、でも、ごめんなさい・・・もうチェックメイトです。

 

「机の上にミシン、そしてサイズを測るためにあるのであろう巻尺、そして・・・本棚の目立たないところにさりげなく隠しているコスプレ関連の本に、隣のクローゼットにはコスプレに使うであろう小道具・・・」

 

俺はゆっくりと部屋を歩き回りながら次々と証拠を見つけそれをノワールさんに提示していく。するとノワールさんの表情は見る見るうちに赤くなり恥ずかしさのあまりかもうやめてと言いたげに両手で顔を被う・・・。

 

これで、とどめだ!

 

「そして衣装のすべてがノワールさんのサイズドンピシャ!!」

 

「はうぅ!?」

 

俺はクローゼットから取り出した衣装の一つを彼女の体に合わせると、丈がピッタシ一致した。

 

 

「・・・ノワールさんあなた・・・コスプレイヤー、ですね?」

 

「う・・・うぅ・・・うぅぅぅぅぅ・・・」

 

 

その場にうずくまるノワールさん・・・。

もう言い逃れはできないだろう・・・ここまでの証拠を提示したら・・・いくらツンデレノワールさんと言えど・・・言い逃れは・・・

 

 

 

「うっ・・・ひぐっ・・・ぐす・・・」

 

 

 

え・・・?

 

えっと・・・これは・・・どうしよう・・・

何でかな?え?・・・

 

OKとりあえず落ち着けブラザー、今の状況を整理しよう・・・。

さっきまで俺の真実はいつも一つのバーロー張りの名推理でノワールさんの隠されたコスプレ趣味の秘密を解き明かした・・・。

そしたらなんでか・・・ノワールさんが・・・

 

泣き出した・・・。

 

 

・・・・・・あれ?これって・・・俺かなりヤバいことしたんじゃね?

 

・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

うわああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!

やってしまったああああああああああああああああああああああああああ!!!!

 

 

もういろいろなことが起きすぎていろいろ暴走してしまったぁぁぁぁぁああ!!

さっきのノワールさんの下着姿で萌えモードが作動したのがきっかけか!?

それにさっきまで悩んでた全裸を見られたことやらツンデレノワールさんを可愛がってたこととかコスプレ趣味の可能性とかが相まってとんでもないこうどうにうつしてしまったというのかあああああああああああああ!!

 

やばいやばいやばい!!

いくらなんでも今回は俺が悪い!!いくら何でもやりすぎだって俺!!もしかしたらノワールさん!誰にも知られたくなかったのかもしれないのに!!

どうしよう!とりあえずどうしよう!?謝るか?謝っておくべきか!?玉砕覚悟で謝るか!?ええいもう!!ままよ!!

 

「あ、あの・・・ノワールさん、ごめ」

 

「そうよ!!」

 

謝ろうとしたらノワールさんが涙声でそう言って来たのでびっくりしてしまった・・・。

え?もしかして話続いてます?

 

「ぐすっ・・・あなたの言うとおりよ・・・っ・・・私、コスプレが好きで・・・アニメやゲームのキャラの衣装作ったりとか・・・着てみたりとかしたわよ・・・」

 

なんか、いろいろ本心を語ってるみたいなんですが・・・。

えっと・・・こう言う場合どうしたらいいのかな?

誰か教えて!!マジで切実に!!

 

「・・・・・幻滅するわよね?・・・・・一国の女神がコスプレ好きだなんて・・・」

 

え?何?

俺に聞いてるの?そんな涙目で・・・俺を見るってことは、俺に聞いてるの!?確かにこの部屋にはノワールさんと俺だけしかいないけども!!

 

こう言う場合本当にどうしていいのかわからないんだけど!どうしよう!!マジでどうしよう!!

ああああああああああああああああ!!もうヤケクソだ!!

 

 

 

「俺は好きだ!!」

 

 

「・・・え?」

 

 

気付いたら、俺はそう言っていた・・・。

この言葉は俺の心からの言葉、ウソ偽りは全くない、本心からの言葉だった。

 

もう考えるのはやめた、ありのままを伝えるしかない!

 

「俺も漫画とかゲームとかアニメとか特撮ヒーローとかラノベが大好きだった!だから別にノワールを幻滅したりしない!!むしろすごいって思ってる!!」

 

「そ・・・そんなこと・・・」

 

「俺、衣装作ったりとかそんな技術ないから・・・むしろノワールがそう言うことで着るってわかって、今すごいうらやましいなって思えた!」

 

俺はそう言うと、俺もその場にしゃがみこんでノワールと目を合わせる。

 

「・・・だから、泣かないで・・・俺もやりすぎたって思ってる・・・ごめん、ノワール・・・本当に、ごめん」

 

「・・・・・」

 

俺は彼女の目に溜まっている涙を指でぬぐってやる。

俺に出来るのはこれが精いっぱいだ・・・これで許してくれないなら、どんな制裁も受ける覚悟だ。

その場に沈黙が流れる、しばらくしてノワールさんがバッ、と両手で涙をぬぐうと俺を睨みつけてきた。

怒られるか、そう思ってると・・・。

 

 

 

「なら・・・付き合いなさい!!」

 

「・・・・・・はい?」

 

 

え?どゆこと?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ノワールはどうやら、そこまで言うんならあなたも私に付き合いなさい、と言うことを言いたいらしかった。

今、俺は所謂燕尾服を身にまとい、執事の姿になっている。

隣にはメイド服を身にまとったノワール、正面にはカメラ・・・。

 

「まさか、男物の衣装も作ってたなんて・・・」

 

「サイズは男の人の平均身長を元にしたから心配だったんだけど・・・あなた、身長がちょっと大きいくらいでサイズ直しにそんなに時間がかからなかったわ」

 

確かにそんなに時間はかからなかった。

というか、ノワールの作業が手慣れすぎててびっくりしたくらいだ。

 

「・・・あんなことして、あれだけのこと言ったんだから・・・これくらいのことはしてもらわないと、許さないわよ?」

 

「・・・ははは」

 

なんやかんやで、ノワールも楽しんでるし・・・。

でもまあ、泣いているよりかは断然ましか。

 

ここは俺も楽しむことにしよう、たまにはこういうのも・・・いいよな?

 

「・・・仰せのままに、お嬢様?」

 

「あら、今の私はメイドなんだけど?」

 

「おっと、これはうっかり」

 

「・・・ふふっ」

 

「・・・はははっ」

 

互いに笑い合った後、俺達はそれぞれのポーズを決めて白い背景をバックにカメラで撮影、メイドと執事のコラボ写真を撮影した。

ノワールがその写真を見ると、表情が一気に明るくなった。

 

「うん、やっぱりいい出来ね!」

 

「自身あったのか?」

 

「ええ、なんて言ったってこの私が作ったんですもの!」

 

そう言ってノワールは、俺が見た中じゃ初めて笑顔を見せてくれた・・・。

心から楽しんでいる笑顔を・・・。

 

「そう言えばあなた、いつの間にか私のことさん付けで呼ばなくなったわね?」

 

「・・・おろ?そう言えば・・・」

 

あまりのことでつい・・・

でも、まあこの際どうでもいいや。

今の状況でさん付けなんて野暮ってもんだろ?

 

「じゃあ、ついでに・・・」

 

俺はそう言って右手をノワールに差し出す。

ノワールはその手を見て不思議そうな顔をする。

まあ、誰だってそうなるか・・・。

 

「もう、この際・・・友達って事で、どうかな?」

 

「え!?と、友達!?」

 

「うん、友達・・・コスプレ、俺も興味あったし」

 

ノワールはその言葉を聞いてとても驚いたようだが・・・すぐにうれしそうな表情を顔に浮かべた。

 

「ま、まあ・・・あなたがそこまで言うなら、なってあげないこともないわよ?」

 

「ツンデレ乙」

 

「ツンデレ言うな!」

 

あの時と同じ言葉を言うと、ノワールはすぐに反論した。

でも、それがいい、それでこそツンデレノワールだ。

 

ノワールはしばらくそっぽを向いてたが、ちらりと俺を見ると右手で俺の右手を握った。俺とノワールはそのまま固い握手を交わすとどちらからと言うこともなく互いに笑みを見せる。

 

「よろしくな、ノワール」

 

「こちらこそ、よろしく、宗谷」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日、俺は・・・・・・ノワールと友達になれた。

 




いかがでしたか?

ノワールと友達になれた宗谷、何気に彼が友達、という存在を自分で作ったのはノワールが初めてです

それではまた、次回でお会いしましょう!
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