超絶次元ゲイムネプテューヌ おーばーどらいぶ!   作:白宇宙

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どうも、白宇宙です。

新作のガンダム、鉄血のオルフェンズがなかなか面白かったです、いやぁ、ごちうさ二期といいゆるゆりといい、今期もなかなか期待が持てる作品が多い。

まあ、そんなことより!

今回のお話は、コラボストーリ第二話!
神隠しが噂される魔卿館に宗谷とイストワールが挑む!
しかし、そこには予期せぬアクシデントが……!

それではお楽しみださい、どうぞ。


stage,82 俺と魔卿館の亡霊

“魔卿館”。

 

 

 

その館はかつて、有力な富豪が居を納めていたとされる館であり、当時はきらびやかな外装が目を引く優雅な豪邸として有名だったとされている。

この館、魔卿館という名はどうしてついたのか、それについては当時の館の当主に由来する。

 

当時、この館を納めていた当主は、魔法、剣術、両方に長けた人物であり、逸材、神童、天才と言われた“魔法剣士”であり、付いた二つ名が“魔卿”。

魔法と剣を併せ持つ戦士として、一度はその名を馳せさせ、巨万の富を得た人物である。

 

しかし、その魔卿の一族は現代のゲイムギョウ界において名を残すことはなかった。

 

それは魔卿の一族を受け継いでいった子孫の内の一人が、その名を失墜させたのが原因だった。

 

 

なぜ、巨万の富を得た魔卿の一族が失墜するに至ったのか……。

 

 

原因は魔卿の名を継ぐ子孫の中で、一人、たった一人だけ“女性”がいたからだ。

彼女が生まれたと同時に、母親は死に、男の跡継ぎを生むことが出来なくなってしまった。

代々、男が当主とされてきた魔卿の一族の中で、唯一生まれてしまった女性の当主。

 

その存在を良しとしない物は五万といた。

 

そして、その女性当主自身の実力も、歴代の魔卿に遠く及ばない物だった…。

魔卿の名を汚すできそこない、不良品、落ちこぼれ、身内からの蔑みも酷く、彼女には人としての幸せも、女性としての幸せも訪れなかった……。

やがて、実力を持ってして富を得た魔卿の一族の名は失墜していき……これを好機と見た魔卿の存在に対し、怨みや妬みを持つ者達によって最後の当主となった女性はその者達の策略によって秘密裏に暗殺されてしまったのだ。

 

その当主を最後に、子孫も残すことなく、力も失った魔卿の一族は後の歴史に名を刻むこともなく、日の当たる道から消えたと言われている……。

 

歴史に名を残すことのなかった魔卿の一族が唯一残すこととなったこの館は、今となっては当時のきらびやかさを失い、廃れた廃墟として、ここプラネテューヌの外れに鎮座している…。

 

そして、今、この館にはその魔卿館の主の話になぞらえた噂が残されている……。

 

 

 

無念の思いで死んでいった、その女性の当主が今でも亡霊となって館の中を彷徨っている、と………。

 

 

 

 

 

「そして、その亡霊が件の神隠し事件を起こしている……ということらしいのですが」

 

イストワールは今回謎の事件の舞台となっている館、魔卿館がどんなものについて、一通り分かっている情報について話していた。

一通りの話を終え、その話を聞いていた人物の方にイストワールが目を向けると……。

 

「あの、宗谷さん………聞いてます?」

 

「え!? なに!? なんかいったいーすん!? 俺何も聞こえなかったけど!?」

 

「………まあ、聞こえないと思いますよ? 自分で耳を塞いでいたら」

 

今回の調査に同行すると言ってきた宗谷が両耳を塞いで小刻みに体を震わせていた。

イストワールの表情で、自分が耳を塞いでいることを指摘されたと理解した宗谷は渋々両手を両耳から外した。

 

「というか、自分から教えてくれって言ってきたのに………怖いなら最初から聞かなければいいじゃないですか」

 

「べ、別に怖いわけじゃないぜ? た、ただ、これはその耳の穴に虫が入らないようにしてるだけで……」

 

「そんなに頻繁に虫は入りませんよ……」

 

イストワールは宗谷の様子を目の当たりにして、無意識の内にため息をついた。

大分前から知ってはいたことだが、改めてこの調子だと先が思いやられる……。

 

なにせ、こう見えて宗谷は“幽霊とかの類の話”が大の苦手なのである。

 

それなのに、なぜこんな噂が絶えないとされている魔卿館を調査しようと言えたものである…。

………いや、この場合の宗谷にとってはこの表現は語弊があった。

 

今の彼は、噂を知っているのに調査をしようと言ったわけではなく、噂を無視して調査に乗り出そうとしていたのだから…。

 

「………そんなに怖いなら今からでもネプテューヌさんに代わって貰えばいいじゃないですか、足がくがくですよ?」

 

「だ、だからこれは怖がってるわけじゃないって!! べ、別に俺は当時の当主がどうとか知らないし? 暗殺された魔卿の怨念がどうたらなんて知らないしぃ? とりあえず館に入って謎を解けばそれでいいんだろ!?」

 

「ばっちり聞いてるじゃないですか………」

 

「うぐっ………!」

 

イストワールの指摘に宗谷は言葉を詰まらせると、反射的に目を反らした…。

 

 

 

「だ、だって……しょうがねぇじゃん……その屋敷が、こんな不気味だったなんて知らなかったんだからよ……」

 

 

 

宗谷がそう言って視線を向けた先、そこには問題とされている噂の屋敷、魔卿館が宗谷とイストワールの目の前にそびえ立っていた。

その外観は長い歴史の中に放置されたためか、古く、寂れた様子で、放置された木々や雑草がぼうぼうと生い茂り人の手が長い事加えられていないことが見て理解できる。

 

壁は所々ひびが入り、どことなく雰囲気もどんよりとよどんでいる気がする、心なしかあたりも薄暗く太陽の光が少ないようにも感じた。

 

まあ、それもそうだろう、何せここはプラネテューヌの外れにある森の奥、木々が生い茂っているせいもあってか太陽の日が差し込みにくい作りになっている様だった。

もう時刻も昼過ぎだというのに、この薄暗さはいったい何なのか、そんなに不気味な雰囲気を出す必要がどこにあるのか、宗谷はうんざりしながら魔卿館の門の前に立ち、屋敷を睨み付けた。

 

「古いって情報だけで十分だったんだよ……それなのに、ここまで不気味な雰囲気演出しなくてもいいじゃんよ……行きにくいんだよチクショウ……」

 

宗谷はそう呟くと、大きなため息をついてその場にしゃがみ込んだ。

 

「……やっぱり、無理しなくてもいいんじゃないですか? 今からでも調査を誰かに後退してもらっては……」

 

「……ネプテューヌとネプギアはこっちのプラネテューヌをプルルートとピーシェに案内してるし、アイエフは諜報部の別件で留守、コンパは看護師の仕事で忙しいって言ってただろ? ……今から頼んでもすぐに来てくれる可能性は低いよ……それに」

 

「……それに?」

 

宗谷はそう言うと、心配そうな目を自分に向けていたイストワールに顔を向けながら立ち上がった。

その表情はさっきまでのうんざりしたものとは少し違い、何処か真剣さを感じさせるものになっていた。

 

 

 

「……こうしている間にも、助けを求めている人がいるかもしれないんだ……足を止めているわけにはいかない」

 

 

 

それは、宗谷の揺るがぬ決意の表れだった。

 

かつて、宗谷は自分の怒りに捕らわれて大切な人を失った過去がある…。

そのため彼は自分よりも他人を優先することが多く、誰かの命がかかっているならなおの事放っておくことはできない、そう言う思考を持っているのだ。

 

単純で端的かもしれない、だがだからこそこうして苦手な物を前にしても信念を曲げようとはしない。

宗谷は今、自分の怖いという感情をねじ伏せてまでこのいかにも不気味な館に立ち向かおうとしているのだ。

 

「……まったく、宗谷さんは強がりすぎです」

 

「なっ!? だから強がってなんかいないって……!」

 

「しかたありませんから、私もしっかりとサポートさせてもらいます」

 

イストワールは宗谷の言葉を遮ってそう言うと、宗谷の傍によりそっと手を差し出した。

 

「せめて、暗がりで迷子にならないように……その……て、手を繋ぐくらいは……」

 

後半はどこか恥ずかし気にそう言ったイストワールの頬は、どこかほんのりと赤かった。

しかし、まわりがうす暗かったせいか宗谷には良く見えなかったが彼は差し出された手をじっと見つめる。

 

「……そ、そうだな…! こ、怖いわけじゃないけど、は、はぐれたらいけないもんな! ま、迷子になったら元も子もないしな! べ、別に怖いわけじゃないけどな!」

 

宗谷は声を張り上げ気味に言うと、イストワールの手におずおずと自分の手を近づけてやさしく、そっと彼女の手を握った。

白魚のように細い指と、自分よりも小さい手、しかしその手はほんのりと温かく、そっと握り返してきた握力がとても優しい安心感を宗谷に感じさせた。

 

(………初めて握ったわけじゃないけど………なんだろう、今のいーすんの手……すごく安心する)

 

それがさっきまで自分が不安を感じていたせいなのかはわからないが、宗谷はこの時、彼女と手を繋いだ時の安心感がとても心地よく感じ、僅かに心に余裕が出来たように感じたという。

 

「………そ、それじゃあ………行きましょうか」

 

「……お、おう」

 

手を繋いだイストワールと宗谷はそのまま目の前にそびえ立つ、魔卿館へ向けて歩を進め始めた。

 

こうしていれば、何も怖くない。

これなら大丈夫かもしれない……。

 

何せ隣には、頼れる相棒がいるのだから…。

 

ほんの少しの安心感を勇気に変えて、宗谷は今不気味な館に隠された神隠しの謎に自ら飛び込んでいった。

 

今ならこの雰囲気に負けない気がする………。

そう胸に刻み込んで………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いた時があったのだが……。

 

「…………」(そわそわきょろきょろ

 

やっぱり怖い物は怖いのか、宗谷は館に入った瞬間に辺りをきょろきょろと見回し始め、そわそわと落ち着きをなくしてしまった。

 

「………あの、宗谷さん、もう少し歩くペースを速めてくれませんか? なんだか私が宗谷さんを引っ張ってる感じになってて、重いんですが………」

 

「そ、そうか? お、俺はいつものペースのつもりなんだけどなぁ……ははっはは…」

 

イストワールの言うように、ひきつった笑顔でそう返す宗谷の足取りは明らかにいつもより遅い。

一歩一歩の歩幅が小さいうえに、心なしか後ろに体重を乗せている気がする。

さっきまでの大丈夫そうな雰囲気はどこへやら、今の彼は余裕というものが微塵も感じられないほどに落ち着きをなくしていた。

 

「………それにしても、屋敷の中ちょっと暗すぎないか? なんか外よりも暗い気がするんだけど?」

 

彼が落ち着きをなくしている理由、それについては単に宗谷自身がこういう場所や雰囲気を極端に嫌っているというのもある。

だが、何においてもその嫌いという感情を引き立たせるに値するものを感じたり、目にしない事にはそんな感情は普通抱かない。

そして、今彼が足を踏み入れている屋敷の内部は彼の嫌いという感情を際立たせるには十分すぎる不気味さを持っていた。

 

古びた大きな玄関のドアを開けて中に入ってみれば、そこはまさに“幽霊屋敷”と呼んでも過言ではない状態だった。

 

中は外よりも暗く、どんよりとした雰囲気があたりに充満し、かび臭く、埃っぽい上に床もぎしぎしとなるほどに痛んでおり嫌な雰囲気をより際立たせるには十分すぎる。

それに心なしか中の空気はひんやりと冷たい、日の光が入ってきていないためだろうか。

とにかく、この屋敷はあれこれの要因が重なり合って宗谷の最も苦手とする場所を演出するには十分すぎるポテンシャルを秘めているのだ。

 

「あぁ、せめて懐中電灯持ってくりゃ良かった……光が、光が恋しい……」

 

この嫌な状況に少しでも安心感が欲しいと感じたのか、宗谷はない物ねだりを呟いた。

だが、それを聞いたイストワールは宗谷の方を振り向くと彼がいつも来ているジャケットのポケットを指さした。

 

「ブイホについているライトは使えないんですか?」

 

「あ……そうかその手があった!」

 

彼女に言われて初めて気づいたのか、彼はすぐさまポケットの中に手を突っ込みV.phoneを取り出し、構えた。

画面に指を這わせ、ライトをつけるための操作を素早く行うと程なくしてV.phoneのカメラの横についていた小さなライトに光が灯った。

 

「おっしゃぁ! これなら薄暗いところでも平……」

 

文明の力万歳と宗谷がガッツポーズを取った時、宗谷は反射的に言葉を詰まらせた。

そして、なぜか体を先程以上にわかりやすく小刻みに震わせ始める。

 

そして………。

 

 

「う………うぉぉぉぉぉぉぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!?」

 

「宗谷さん!?」

 

 

突然叫び声を上げた宗谷はその場にV.phoneを投げ出し、ものすごい勢いで近くの物陰に身を隠した。

何事かとイストワールが宗谷の隠れた物陰に駆け寄る。

 

「どうしたんですかいきなり!? あんな大声出して……」

 

「ききき傷だらけ………! 傷だらけのおっさんがサーチ&デストロイ!!」

 

頭を抱えてその場に身をすくませた宗谷は震える声で意味不明の語源を並べた。

それを聞いたイストワールは彼が何を言いたいのかいまいち理解できず、どういうことなのかと彼が落したV.phoneを拾い上げて彼が今先程視線を向けていた方を照らし出した。

 

暗かった空間がライトの光によってぼんやりと照らし出される。

 

 

 

そして、その光の中である物が浮かび上がった……。

 

 

 

そこにいたのは………。

 

 

 

「………っ!」

 

 

 

全身に不気味な傷を刻み込んだ、不気味な男の姿……。

 

 

 

「………?」

 

 

 

ではなく……。

 

「………これ、ただの絵ですけど」

 

「………え?」

 

壁に掛けられた一枚の絵画だった。

イストワールに言われて宗谷が恐る恐る物陰から顔を出してみると、確かにそこには壁に掛けられた一枚の肖像画が飾られていた。

誰かを描いたのであろうその肖像画は長い月日を重ねたせいか、使われていた絵の具が剥げてまるで傷のようになっている。

 

どうやら宗谷は、これを見間違えてしまった様だ。

 

「………こほん」

 

間違いだと気付いた宗谷は咳ばらいを一つして、その場に立ち上がるとそっぽを向いてわざとらしくジャケットの襟を正した。

 

「ま、まあ、人間っていうのは見間違いの一つや二つあるもんだよな? この世に完璧な人間がいないように、人間っていうのは間違いをたくさんしてよりよく成長するための糧にするのであって………」

 

「………」

 

「………あの、いーすんごめん、お願いだからそんな目で見ないで………」

 

さっきまでの自分を無理矢理なかったようにしたかったのか、無駄に知的な発言をする宗谷に対し、ばっちりとビビりまくっていた宗谷の姿を見ていたイストワールは冷ややかな眼差しを彼に向けた。

 

「……もう、本当にそんなことで大丈夫なんですか? そんなに怖がっていたらいつもの調子も出せないと思うのですが」

 

「だ、だから大丈夫だって! 俺は平気だし! それに俺は別に怖がってるわけじゃないって何度も……」

 

 

 

―――バキッ…

 

 

 

「おわぁぁぁああああ!?」

 

イストワールの言葉を弁解しようと強がる宗谷、だが突然聞こえた物音に驚いた彼は先程以上の反射神経で体が拒絶反応を起こし、飛び上がるほどに驚いた。

 

そして…。

 

「え、ちょ、ひゃっ!?」

 

そのまま、目の前にいたイストワールの無我夢中で飛びつき、彼女の胸元に己の顔面を押し付けてしまった。

しかし、今はそんなことに気付く余裕すらないのか、彼はイストワールに抱き付き、彼女の胸元に顔をうずめた状態で小刻みに身を震わせる。

 

「そ、宗谷さん落ち着いてください! とりあえず一旦離れてください!」

 

「だ、だって今バキって!? すぐ近くでバキって音がしたじゃん! なんかいる、絶対なんか近づいてるってぇ!!」

 

「ひあっ!? ちょ、だからやめっ……! ……もう!大丈夫ですから!」

 

完全に取り乱している宗谷を無理矢理引き離したイストワールは両手で胸元を隠しながら、視線を館の天井へと向けた。

 

「ああいう音はこういう古い建物ではよく起こる現象なんです、おそらく使われている材木にひびのようなものが入って音が出たんですよ」

 

「え、そういうものなの……? ……なんだよ、びっくりさせやがって……」

 

「………びっくりしたのはこっちですよ………もう、行きますよ、こんな所で立ち止まっていられないって言ったの宗谷さんなんですから」

 

「ちょ、ちょっと待ってくれよ、いーすん! 先に行かないでくれマジでお願いだから!」

 

物音だけでここまでの驚きよう、今の状態の宗谷ではこの先心配だと、イストワールは感じていた。

 

だが、先程宗谷が言っていたようにこんな所で調査を止めるわけにはいかない。

彼女は宗谷を先導する形で屋敷の奥へと進んでいった。

古びた廊下をぎしぎしと音を立てながら進む二人、もともとこの屋敷には窓が少ないのか暗闇で足を取られないように足元をV.phoneのライトで照らしながら進み続けると、やがて突き当りにぶつかり、二人はそのまま廊下を右に曲がった。

 

 

 

―――ォォォォ……

 

 

 

その瞬間、不意に何か妙な音が響き、イストワールの頬を冷たい空気が撫でた。

 

(……今のは?)

 

それが何だったのか、イストワールはあたりを見回して確認する。

すると、やがて彼女は近くの壁に僅かな隙間があることに気付いた、ほんの少しだがそこから風が吹いてきている様だ。

恐らく今の音もこの隙間風によって起きた音かもしれない。

 

気の弱い女性なら、今の音や風だけでも相当驚くと思うがイストワールは特に驚くような様子は見せず、冷静さを見せている分、こういう場面には強い様だ。

意外と肝が据わっているのだろうか…。

 

しかし、それは彼女がそうであるだけで……。

 

 

「ちょ、声!? 今、声がぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああ!?」

 

 

後ろの宗谷が同じというわけではない。

 

「ふあぁっ!?」

 

宗谷の驚く声に遅れてイストワールの狼狽の声が響いた。

それもそのはず、なにせ今先程驚いた宗谷はそのまま前にいたイストワールに抱き付き、彼女をそのまま前に押し倒してしまったのだ。

しかもそれだけでなく、四つん這いになった彼女の上に覆いかぶさった宗谷はその両手で偶発的に彼女の胸を鷲掴んでしまったのである。

 

「やっ…! だから、宗谷さん……んっ! 大丈夫ですからぁ…! あっ……!」

 

「だ、だって! いーすんだって聞こえたろ!? 今声が、声がしたんだってマジで!!」

 

「ただの隙間風ですからぁ…! だから、手を……やんっ……は、離してください…!」

 

「え? ………あっ!? ご、ごめんいーすん!?」

 

彼女に言われて初めて気づいたのか、宗谷は慌てて手を引っ込めると彼女の上から慌てて飛びのいた。

イストワールは再度胸元を両腕で隠しつつ起き上がると宗谷の方を見て、むっ、と頬を膨らませながら不機嫌ですと言いたげな表情を見せた。

 

「……まったく、このお屋敷に入る前の意気込んでいた宗谷さんはどこに行ったんですか……」

 

「………めんぼくありません………」

 

三度目の正直なのか、弁解する余裕もなく宗谷は落ち込んだ様子で俯いた。

 

「……まあ、今に始まったことではありませんから咎めるつもりはありませんけど……ほら、早く先に進んで終わらせましょう? 宗谷さんもその方がいいでしょうし」

 

これ以上ここに長居していては宗谷も自分の身も持ちそうにないと判断したのか、イストワールは先を急ぐようにそう言うと再び彼に手を差し出した。

宗谷は俯いていた顔を上げると、どこか申し訳なさそうな表情を浮かべてその手を握った。

 

彼の手を引きながら、イストワールは曲がり角をまがった先にある廊下へと歩を進める。

 

すると、やがて二人は二階へと通じる階段へとたどり着いた。

 

「ここからは二階に通じてるようですね、薄暗いですから足を踏み外さないようにしてくださいね?」

 

「あ、ああ、ライトで足元照らすから……」

 

二人はそうやり取りした後、ゆっくりとその階段を上がっていった。

みし、みし、と二人が足を階段の上に乗せるたびに階段から物音を上げる。

今にも足元が抜けてしまいそうにも感じるほどの古さを足で感じつつ、二人は階段を上がっていき、ようやく二階にまでたどり着いた。

 

雰囲気はそこまで変わらない様子だった、ただいくつかの部屋と思われるドアが廊下の左右にいくつか備え付けられている。

 

かなり古ぼけ、傷だらけになったドアがあるほかに何か目立った物はないかとイストワールがあたりを見回していた、その時………。

 

 

 

「ひっ!? く、首! 首!? 生首がぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!?」

 

「きゃっ!?」

 

 

 

また宗谷が何かを見つけたらしく、声を上げてイストワールにしがみ付いた。

どうやら今度は近くに置いてあった胸像を生首と見間違えたようだ。

 

彼に後ろからしがみ付かれたイストワールはそのせいで体勢を崩し、そのまま後ろ倒しに二人は倒れそうになる。

 

後ろには今先程まで自分たちが昇ってきていた階段があり、近くに捕まれるような物もない。

 

「うおわぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああ!?」

 

「きゃぁぁぁぁああああああああ!?」

 

そのため二人は万有引力の法則にしたがい、階段の方へと体を倒していき、そのまま派手な音を立てて二人まとまった状態で階段を転がり落ちて行ってしまった。

 

盛大に階段の下まで転がり落ちていった二人、辺りにはその際に舞い上がった埃が充満して異様なまで埃臭い。

 

「………ぅっ」

 

そんな中イストワールは反射的に閉じていた目を開けた。

どうやら意識を失うこともなく、大した痛みも感じにため、怪我をすることはなかった様だ。

結構な高さから落ちたのだが、うまく受け身を取れていたらしい。

 

しかし、何やら体が動かしづらい……。

天井を見上げた状態であおむけに倒れているイストワールは足を動かそうとするが、何かに押さえつけられているのかうまく動かすことが出来ない。

具体的に言うと、仰向けに寝た状態から両足を太腿の裏から持ち上げられて押さえつけられているような……。

 

一体何がどうなっているのかとイストワールが目線を自分の身体へと向ける。

 

「………っ!?」

 

「あ、あの……これは……その……」

 

その時、彼女はようやく自分がどのような体制を取っているのか気付いた。

自分は今確かに仰向けに寝た状態で両足を上に押し上げられ、押さえつけられていた……宗谷によって。

階段から転げ落ちる際にどのようにしてこのような状態になったのかはわからないが、今彼女は宗谷の手によってこのような状態にされ、両足をはしたなく開脚させられスカートがまくれ上がり、見事に彼の目の前に今日自分が履いていた白の下着を露わにしてしまっていたのである。

 

「あ………ぁあ…!」

 

ようやく自分がいまどれだけはしたない格好をさせられているのか気付いたイストワールはものすごい勢いで顔を真っ赤にする。

そして、自分を押さえつけている宗谷を何とかして押しのけると………。

 

「いやぁぁぁぁぁああああ!!」

 

「あべしっ!?」

 

伝家の宝刀、いーすんの本の角を宗谷の眉間に繰り出した。

 

「いい加減にしてください宗谷さん! さっきから私の胸に顔を押し付けたり、掴んだり……挙句の果てにはあんな恥ずかしい格好までとらせて……本当はわざとやっていませんか!?」

 

「いや違う!! これに関してはまじで違うから!! 俺確かにこういうラッキースケベは大好きだけど、自分からやりに行くような邪道なことはしないから!! 本当に不可抗力だから!!」

 

「でも、さっきだって私に抱き付いたときさりげなく私の胸を……も、揉んでいたじゃないですか!」

 

「いや、だからあれは不可抗力で!」

 

「知りません知りません!! 宗谷さんのえっち! スケベ! ヘタレ! ロリコン! ペドフィリア! 貧乳好き! そんなに小さいのが好きならまな板でも揉んでいればいいじゃないですか!」

 

「後半に行くにつれて罵り方がおかしいよ!? と、とりあえずいーすん、いったん落ち着いて!? いつものいーすんらしくない! あと本を仕舞ってお願いだから!! さすがに二回連続は俺もやばいから!!」

 

殴られたところを手で押さえながら必死に弁解しようとする宗谷に対し、顔を真っ赤にしたイストワールはらしくないほど取り乱した様子でご立腹の様である。

まあ、もともとこういうことに慣れていないというのもある上に立て続けにあんな目に合ったせいでいつもの冷静さを欠いてしまったようだ。

らしくない発言を続けながら、聞き耳持たないと言いたげに彼女は本を再度構える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――みつけた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「っ!」」

 

それははっきりと聞こえた。

 

その声は、二人の耳に響くようにはっきりと、そして重くのしかかるように聞こえてきた。

 

冷たく、凍り付くような不気味な、女の声。

 

どちらの物でもないその声をはっきりと聞いた宗谷とイストワールは慌ただしく騒ぐのをやめてその場で動きを止めて、その声がどこから聞こえているのか周りをきょろきょろと見回しはじめた。

 

「………今の声は?」

 

「な、なんか……すっげー、嫌な感じの声だったけど……」

 

冷静に周りを見回すイストワールと、対照的に忙しなくあたりをきょろきょろと落ち着きなく見回す宗谷。

暗がりの中、一体その声がどこか聞こえてきているのか判別できるのは己の耳とV.phoneのライトによる僅かな光だけ…。

光が右往左往とする中、二人も視線を周りに向け続ける。

 

 

 

………そしてこの時………。

 

 

 

「………?」

 

 

 

宗谷はあることに気が付いた。

 

どこからか誰かに見られているような感じがする……。

強い視線のような何かを……。

 

いや、これは気にしすぎだ。

きっとこれも気のせいだと宗谷は必死に言い聞かせようとする。

 

だが、一度気付いてしまったその感覚を宗谷は簡単には消すことが出来ず、次第に彼は声の出所がどこからかではなく、その視線がどこからなのかを探すようになってしまった。

 

一体、どこからその感覚を感じているのか………宗谷は知りたくないと思う反面、不安という感情からその正体を知ろうと無意識に辺りを探してしまっていた。

 

 

 

そして、彼は………見つけてしまった………。

 

 

 

「………っ!!」

 

 

 

自分の相棒、イストワールの真上。

 

その天井に“張り付いていた”、人影を………。

 

それを見つけてしまった途端、宗谷は体の全身から血の気が引くのを感じた。

叫び声すら上げられない、身動きすら取れない、目を背けることもできない。

出来るのは暗闇の中でじっとこちらを見下ろしている天井に張り付く何者かを見上げることだけ……。

 

そして、彼は………合ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

―――お………い………し………そ………う………

 

 

 

 

 

 

 

逆さになった口をそう動かしながら、こちらへと目を向けてきた謎の影。

 

その長く垂れ下がった髪の毛の間から覗く、ぎょろりとした不気味な目と、自分の目が合ってしまった。

 

逃げろ、逃げろ!

 

必死に本能がそう告げている。

体が震え、言い知れぬ恐怖が体を支配する、身動きを奪う、体から意識を遠のかせる。

 

 

 

「………宗谷さん?」

 

 

 

ここで宗谷の異変にようやく気付いたイストワールが彼の方に目を向けた。

ある方向に目を向けたまま、息を荒げ、体を震わせ、目を見開く宗谷。

 

一体どうしたことかと、イストワールが彼に手を伸ばそうとした時だった。

それを遮るように、突然館の中に凄まじい突風が吹き荒れ始めたのだ。

 

「っ! きゃぁあ!?」

 

その風はイストワールの体を悠々と弾き飛ばし、宗谷から離れさせる。

あまりに強い風の中でイストワールは必死に目を開けようとするが、あまりの強さに開くこともままならない。

 

 

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああ!!」

 

 

 

 

 

不意に宗谷の叫び声が聞こえた。

 

「宗谷さん!? どうしたんですか!? 宗谷さん!!」

 

何があったのかと心配になったイストワールは必死に彼の名を呼ぶが、返事が返ってこない。

今、目の前で何が起こっているのかわからない彼女は必死に風に抗おうとするが、風はそれを許さず、結局吹き止むまで彼女は目を開けることすらできなかった。

 

そして、ようやく目を開けることができた時………。

 

 

 

「………宗谷、さん?」

 

 

 

そこには、宗谷の姿はなかった。

 

 

 

さっきまでそこにいたはずの彼の姿がない。

 

 

 

辺りを探しても彼の姿は確認できなかった。

 

 

 

「宗谷さん!? どこに行ったんですか!? 宗谷さん!! 返事をしてください!! ………宗谷さん!!」

 

呼びかけても返事は帰ってこない。

一体どこに行ってしまったというのか、イストワールが必死に彼の姿を探そうとすると……。

 

「………?」

 

暗がりでよくわからなかったが、何やら細長い物が地面に置かれているのに気が付いた。

彼女はそれに近づいてそっと手を近づけて、手で触れる。

そして、目が慣れてきてそれが何なのかを識別できるようになると、それは宗谷にとって、そして彼女にとっても馴染みある物だということが分かった。

 

「これは……赤剣……でも、なんでこれだけが……」

 

それは宗谷が愛用していた剣、赤剣だった。

V.phoneは落ちておらず、この赤剣だけが地面に置かれていたのだ。

彼女は赤剣の柄を両手で掴み、持ち上げる。

 

宗谷の姿が消え、なぜかこの赤剣だけが残されていた……。

 

一体、この短時間で何が起きたというのか……。

 

まさか、これが“神隠し”というものなのだろうか……。

 

だとしたら、今度の被害者は宗谷ということに……。

 

様々な不安がイストワールの中を駆け抜けていった、こうしてはいられない、一刻も早く彼を見つけ出さなければ……。

彼女がそう思い、顔を上げた、その瞬間………。

 

 

 

「えっ!? きゃっ!?」

 

 

 

不意に何者かが横から飛び出してきて、イストワールの腕を掴み、そのまま足を払って彼女を床に叩き伏せた。

背中から床に叩きつけられたイストワールは背中に走る鈍い痛みに耐えながら目を開けて、誰がこんなことをしたのかを確認しようとする。

 

もしや、宗谷が姿を消したのに関係がある人物なのだろうか?

彼女がそう思っていると……。

 

「ひっ!?」

 

自分の目の前に怪しげな炎が灯った。

“緑色”に揺らめく怪しげな炎が自分の眼前に灯され、イストワールは反射的に息を飲んだ。

その炎に照らし出され、今自分を床に押さえつけている人物の顔が確認できる。

 

宗谷よりも年上だろうか、茶髪に鋭く、冷たげな眼差しが特徴的な青年だった。

体を白のロングコートで包んだその人物は、ライターのような物で灯された緑の炎を彼女に向けたままじっとイストワールの目を覗き込むように見つめている。

 

「………外れか」

 

「………え?」

 

青年がそう呟くと、炎が消えた。

そして、彼女を地面に押さえつけていた手を放すと、手に持っていたライターの様なものを閉じてそれをコートの中に仕舞った。

 

「ホラーじゃないのならいい、さっさとここから………!」

 

青年が何かを言おうとした時、なんかに気付いたのか青年は階段の上の方に向けた。

 

 

 

「はぁぁぁああああ!!」

 

 

 

遅れて、裂帛の気合いと共に何かがイストワールの体を押さえつけていた青年を弾き飛ばした。

一体何が起こっているのかとイストワールが体を起こし、視線を青年が弾き飛ばされた方向に向ける。

すると、そこには暗がりの中でもみ合う二つの人影があった。

 

「せっ! はぁぁ!」

 

「ちっ……! ふっ!」

 

白いロングコートを着た青年ともみ合っているのは対照的な黒のロングコートを着た人物だった。

鋭い拳や蹴りを白いロングコートの人物に放ち、攻撃している。

それに対し、白いロングコートの青年はその攻撃を片手で受け流し、鮮やかな身のこなしで回避している。

 

「やあああああっ!」

 

黒のロングコートを着た人物が白いロングコートの青年に横薙ぎの蹴りを放った。

しかし、それに対し、青年はその蹴りを腕で受け止めるとカウンターの拳を黒いロングコートの人物に叩きこみ、さらに追い打ちで鋭い後ろ回し蹴りを撃ち込み、黒いロングコートの人物を壁際まで蹴り飛ばしてしまった。

 

「ぐはっ……!?」

 

「っ!」

 

蹴られたところを抑え、怯んだ黒色の人物、それを好機と見たのか白い青年が左手に持っていた細長い何かを手を掛けた。

それは、赤い鞘に包まれた細身の長剣だった。

青年はそれを抜き放つと、銀色に輝く刃を翻しながら黒い何者かに目がけて走る。

 

 

 

『待て鋼牙』

 

 

 

不意に何者かの声が聞こえ、その瞬間、白い青年が動きを止めた。

黒の人物に向けて振り下ろされそうになった刃がすんでの所で止まる。

 

「………なんだ、ザルバ」

 

『急に襲い掛かってきたがこいつはホラーじゃねぇ、よく見ろ、どうやらこいつは“同業者”みてぇだ』

 

「……同業者?」

 

姿が見えない何者かの声に反応したのは黒の人物だった。

彼はそう言って視線を持ち上げると、その視線を白い青年の左手へと向ける。

 

「それは……ザルバ……!? なんで……」

 

「それはこっちのセリフだ、なぜお前もザルバを持っている……それに、少なくともこの世界には“魔戒騎士”のオリジナルは存在しないはずだ」

 

白の青年の言葉に、黒い人物は驚いたような反応を見せる。

そして、すぐさま立ち上がると身に着けていた黒のコートから先程白い青年が取り出したライターのような物と同じものを取り出して、火を灯した。

同じく緑色の炎がともされ、二人の間をぼうっと照らし出す。

この時呆然としていたイストワールは初めて黒の人物の顔をはっきりと見ることが出来た。

 

ショートヘアーの黒髪に、黒色の瞳を持った宗谷と同じくらいの年の青年だった。

髪と瞳の色が同じなことから、どことなく宗谷に似ている気がするが、違うのは確かだ。

 

黒い青年は先程の白い青年のようにしばらく彼の事を見つめた後、ライターを閉じて火を消した。

 

「……どうやら、奴らが化けてたわけじゃないみたいだな……すまない、俺の勘違いだった、てっきりホラーが誰かを襲っているのかと思ってな……それにしても、まさかこの世界にも魔戒騎士がいたなんて」

 

「俺からしてみればあり得ないことだ……さっきも言ったがこの世界には本物の魔戒騎士は存在しない、お前はいったい何者だ……?」

 

「あ、あの!」

 

完全に蚊帳の外にされていたイストワールが目の前で話を続けようとする二人に声を掛ける。

彼女の呼びかけに初めて気づいたのか、黒と白の二人の青年は彼女の方へと視線を向ける。

 

「ん? ………イストワール? いや、でも彼女は体が妖精サイズだったはず……他人の空似か?」

 

「え? なぜ、あなたは私の事を……? って、そうじゃなくて!」

 

なぜか自身の事を知っているようなそぶりを見せた黒の青年にイストワールは疑問を抱いたが、問題はそうではないと頭を振ると再度二人に視線を向けた。

 

「あなたたちは何者なんですか? 突然襲ってきたかと思ったら、互いに争い合って、“ホラー”とか、“魔戒騎士”とか……詳しく話してください!」

 

「あ、ああ……すまない、突然で訳が分からなくなるのは当然か……」

 

「………必要があるとは思えないがな」

 

「まあ、そう言うなって、さっき彼女が言っていた感じからするとあんた突然彼女を押さえつけてホラーかどうか見分けようとしてたんだろ? 説明してやるくらいやぶさかじゃないと思うが?」

 

「………ふん」

 

黒の青年の言葉に、白の青年は気に入らないと言いたげな態度を見せる。

だが、一応利害は一致したのか、二人は視線をイストワールの方に向ける。

 

 

 

「俺は“叢雲 稜牙”、訳があってこことは違う世界から来た……魔戒騎士、牙狼の称号を受け継ぐ者だ」

 

「………“冴島 鋼牙”、オリジナルではないが……俺は黄金騎士だ」

 

 

 

これが、二人の魔戒騎士と、史書の出会いだった……。

 




如何でしたか?

次回は、二人の魔戒騎士と出会ったイストワール、この三人の出会いが何を示すのか…。
そして、姿を消した宗谷はどうなってしまったのか!

次回でお会いしましょう、それでは!
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