魔法の世界で守る者達   作:妄想野郎

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3話

 「状況は?」

 

 BHに戻ったマクミランは、直様既に集まっていた隊長達に情報を求める。するとプライスの代行でSASを率ているギャズが喋る。

 

 なぜギャズがいるのかはSASの役割にある。

 

 SASは情報の収集と処理、デルタは広場の警備、TFとレンジャーは周辺を調査、といった役割がそれぞれ有りこれらをマクミランが指揮している。

 

 今はマクミランがトップにいることで落ち着いているが、来た頃は指揮系統の違いで兵士達に戸惑いがあったが階級的にマクミランが上だったので今に至る。

 

 「今のところナイト隊に被害の報告は来ていません。ですがそれも時間の問題かと」

 

 マクミランは「そうか」と言ったら矢継ぎ早に次の情報を求める。

 

 「接触ポイントは?」

 

 「南と南西、西に偵察に行ったナイト隊の1~3がそれぞれ違うところで接触。また、キラー隊とサンダー隊からは接触の報告は入っていません」

 

 「キラー隊とサンダー隊に戻るように伝えろ。今接触されたら対処しずらい」

 

 「了解」

 

 敬礼して返事をしたギャズはプライスに近づくと数枚の紙を渡すと何も言わずにブラックホークの中に消える。

 

 呆気に取られていたプライスは渡された紙を見て口を緩めた。

 

 (いつもこんな感じだったな)

 

 プライスの脳裏には色あせつつも未だ輝いているSAS時代、尚且つギャズとの関係が思い出されていた。SASの同期で隊長と副隊長になっても面倒なことの押し付けて付けられの日常を。だが、重要な時の判断や場面はプライスがするので二人もそこは理解している。

 

 「プライス、ナイト隊は今何処にいる?」

 

 軽く感慨に浸っていたプライスはマクミランの少し呆れが込められた声に気を引き締める。

 

 「今は接触ポイント周辺を逃走。だが、そう長くは飛べんだろう」

 

 プライスの報告を聞いていたフォーリーの低い声が口をはさんで聞く。

 

 「その物体についての報告は無いのか?攻撃をされたなら何かしらの武装している筈だろ」

 

 フォーリーの質問に対してプライスは紙に視線を落とすと僅かに眉間に皺を寄せた。

 

 「あぁ・・・、何というか、おそらく無人兵器の可能性が高い。と思う」

 

 「詳細は?」

 

 マクミランがプライスに聞く。

 

 「ナイト隊から、カプセルのような形をした物体が浮いて移動、人間がとても乗れる大きさとは思えない。と来ている。この世界の住人が小さかったら話は別だが、周りのビルの大きさを見る限りその線は薄いだろう」

 

 「そのカプセルの武装に関する報告は?」

 

 続けて問いかけるマクミランにプライスは一枚捲って口を開く。

 

 「銃器やミサイルの類は確認できず。代わりに青い塊が飛来している。威力は未知数。以上」

 

 マクミランは「ご苦労」と言うと、腕を組み片手を口元に当てて情報の整理を頭の中で始めて、結論を出す。

 

 (不利だな。・・・だがそれがどうした、不利はやり方次第でどうとでもなる。今までと同じだ)

 

 「司令、何か思いつきましたか」

 

 ソープの言葉に正気に戻ったマクミランは腕を解くとプライスの方に視線を向ける。

 

 「プライス、先に仕掛けたのはどちらだ?」

 

 「ここにはいきなり攻撃を《された》と書かれているが、詳しくは知らん」

 

 紙を翳して答えるプライスだが、マクミランの意図が分かったらしく一言付け加える。

 

 「やられたらやり返すてもいいと思うがな」

 

 プライスの言葉にソープ達隊長陣は何も言わずにマクミランを見る。そして、その視線には同意見という思いを込めて。

 

 視線を受けたマクミランはため息を吐く。

 

 「プライス、お前みたいな考えでは戦争はなくならんぞ」

 

 予想していた返答と違っていたプライスは鼻で笑う。

 

 「はっ、何をいう「だがな・・・」?」

 

 「時にはその考えが必要になる時がある」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「周辺の地形を分かっている範囲での報告を」

 

 ヘリの横でテーブルの変わりにとAMMOが置かれそこには各隊の指揮官が囲っていてマクミランが報告を聞いている。

 

 そして、周辺の調査に出ていたレンジャー部隊のフォーリー軍曹が其処らへんから拾った棒と小石を置いていき簡易的な地図を作っていく。

 

 「ここの広場は、北と東、西を八階建のビルに囲まれており、南は4車線の道路を挟んでビルが立っています。道路は西と東に伸びていますが、西は50mほどのところで崩壊したビルがふさいで通れません。逆に東は200mの地点に南に続く車道が確認され、そこから東に20mほどでまたビルが崩れてふさいでいます」

 

 「そうなると南の道しかないな」とゴーストが呟き、他の隊長も小さく頷いていた。

 

 「キラー隊とサンダー隊はいつ戻ってくる?」

 

 マクミランが視線を地面に置かれた小石を見ながらプライスに聞く。すると、大声でギャズを呼ぶとBHの中からギャズが出てきて寄ってくる。

 

 「あと3分以内だそうです」

 

 「物体の数は?」とサンドマンが聞く。

 

 「現状ではナイト隊にそれぞれ5体ずつの計15体確認」とプライスが答える。

 

 「ナイト隊はまだ飛べるか?」とマクミランが聞く。

 

 「ナイト1はすぐには落ちない、ナイト2と3も同様の報告が来ています」

 

 マクミランは「そうか」と答え地図を見る。

 

 プライスたちも地図を見つめる。

 

 「ではここで迎撃する」

 

 マクミランは視線をずらしてフォーリーに向ける。

 

 「フォーリー軍曹、サンドマン曹長、グリズリー曹長。必要な装備を持って出動の準備をしてくれ。なんならストライカーとハンヴィーを持って行っても構わん」

 

 すると反射的に敬礼の姿勢をとり「Yessir!!」と答える三人。

 

 そう言ってマクミランは南にのびる交差点に指をさす。

 

 「10分で用意しろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 交差点の南の道の中央にストライカーを配置。その両隣にハンヴィーを1台ずつ配置。その前に自動機銃を2つ設置。そして車両やビルのかげにレンジャー部隊が展開。

 

 車両はグラニットチームが射手の担当。

 

 北側の4階建てのビルの屋上にメタルチームが黒光りするバレットM82を使い狙撃できるようにしていた。

 

 SASとTF・オニキスは広場の護衛のために残っている。

 

 

 

 

 

 

 

 《ナイト1があと3分で到着する。各員は現状を維持したまま待機》

 

 マクミランからの通信を聴きながらフロストはバレットのスコープを覗いていた。

 

 その横で、サンドマンがうつぶせの状態で双眼鏡をのぞいている。

 

 ちなみに、バレットは調整の必要が無い。

 理由は分からないがこれも魔法の力だろうと判断されそのままにされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 《残り1分。距離1000mで狙撃手は攻撃しろ。各車両の射手は800m。レンジャーは500mで始めろ》

 

 すると、無線が切れるやいなや南から一機のBHが見えた。車道の真ん中を飛んで高度はビルの四階ぐらいの高さだ。その後ろには五つの物体が浮いたまま追いかけていた。

 

 「本当に、浮いてますね」

 

 フロストがスコープを覗いたまま口にする。

 

 「浮いてるな」

 

 双眼鏡を覗いているサンドマンも同意する。

 

「右端の奴に照準を合わせろ」

 

 「了解」と答えたフロストはサンドマンに「タイミングは任せます」と伝える。

 

 フロストは無言のまま双眼鏡を覗いている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 近づいていたBHが突然高度上げる。

 

そのおかげでフロストの射線を邪魔する物がなくなり狙い易くなる。

 

 「・・・・・・・ファイヤ!!」

 

 その瞬間を見逃さずサンドマンの声と同時にフロストがバレットの引き金を引く。

 

バレットが火を吹き、叩き出された12.7✖99mmの弾丸は直進して行く。

 

本来バレットM82はヘリコプターや装甲車に損害を与えられるように作られた対物ライフルだ。

 

それがいかにも薄い装甲の物体に撃てばどうなるか。想像するに難くはない。

 

そんな弾丸を正面から受けた右端の物体はくの字に曲げられ爆散、鉄(?)屑の出来上がり。

 

続けざまに今度は隣の物体に照準を合わせ引き金を引く。

 

そして、同じような鉄屑の出来上がり。

 

だが、その間に残りが近ずいて行く。

 

 すると、ストライカーのブローニングが、ハンヴィーのミニガンが、待っていましたと言わんばかりにそれぞれ火を吹き、弾の群れとなって物体に向けて走っていく。

 

 BHの下をいくつもの群れがとうり過ぎて行く。

 

 そして、弾の群れはそのまま浮いている物体に当たり残るすべてが爆散、鉄屑となって落ちて行く。

 

 そして、BHはそのままフロストたちの頭上をとうり過ぎて行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 《皆よくやった。このままナイト2と3のストーカー共を退治していくぞ》

 

 

 

 南からまたBHが近づいてきて、後ろにはストーカー、もといカプセル型の物体がいる。

 

 《こちらナイト2、まもなくポイントに到着する》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 《ナイト2のストーカー共の処理を確認》

 

 サンドマンの報告を無線で聞いたソープはLBに寄りかかってタバコを吸っていた。

 

 広場ではTFが展開していて、戻って来たキラー隊とサンダー隊、ナイト1が止まっておりナイト2はもうすぐ降りてくる。

 

 「残りはナイト3だけですね」とネッグウォーマーで口と鼻を覆いヘルメットのベルトで締めてるローチが隣に立つ。

 

 「このまま何もないといいんだがな」と煙を吐く。

 

 しかしうまくいかないのが世の常である。

 

 

 

 《こちら、ナイト3!》

 

 ナイト3から悲鳴のような通信がマクミランに入る

 

 「どうした!?」

 

 《物体からの攻撃がテイルローターに接触!機体の制御が不安定でポイントまで持つか分からない!》

 

 「今どの辺りだ!?」

 

 《ポイントからおよそ8キロ!》

 

 「できる限り近づいてくれ。こちらも援護にヘリを出す!」

 

 《了解!》

 

 無線を切るとマクミランはすぐに指示する。

 

 「マクダビッシュ大尉!すぐにLBで出動できるように」と無線で伝える、

 

 《了解!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 《後30秒で墜落ポイントに到着する》

 

 先行するキラー1ー1のパイロットからソープは「了解」と返事する。

 

 数分前に迎撃ポイントから南西に約5キロの地点にナイト3が墜落した。

 

 墜落直前に無線が入り方角と距離だけ伝えて切れた。

 

 出撃の準備ができていたソープたちはすぐに出撃する。

 

 キラー1ー1がミニガンを装備して先に進み、キラー1ー2もミニガンを装備していて右後方についている。

 

 サンダー2-1にソープとローチ、ユーリと他1名の4人が、2-2にゴーストと他3人の4人が乗っていてキラー隊の後ろについている。

 

 迎撃ポイントからの応援は少しかかるらしい。

 

 「ソープ!作戦目標は!?」

 

 LBのエンジン音に負けないようにソープの後ろにいるユーリが大声で聞いて来る。

 

 「BHのパイロットの救出!それと物体の撃退!もしくは撃破が目標だ!」

 

 当然返事をするにも大声になる訳でソープは後ろを向いて大声でユーリに答える。

 

 ユーリは「了解!」と答える。

 

 ソープは前に向くとマイクのスイッチを入れる。

 

 「総員安全装置解除。繰り返す、安全装置解除」

 

 マイクを切ってソープは自分のACRの安全装置を解除し構える。

 

 

 

 

 

 ヘリは建物の上をとうり過ぎてと行くとそこは十字路になっていて中央にBHが墜落している。見た目は特に被害は見当たらない。しかしカプセル型の物体が西から20mのところまで近づいている。

 

 《キラー1-1。先に仕掛ける》

 

通信が切れると同時にキラー1-1は群れに向かって突っ込み7.62×51mm NATO弾の雨を浴びせるが、気付いて退避したのがいたが2体を蜂の巣にして撃破した。

 

 キラー1-2も残る3体に仕掛けるがかわされてしまう。

 

 「サンダー隊、東の道路に降ろしてくれ」

 

 サンダー隊の二機は素早く高度を落としていき、砂埃を巻き上げなら着陸する。

 

 素早く降りたソープは周囲を警戒しつつゴースト達と共にBHに近づいて中に入る。

 

 「大丈夫か!?」

 

 中に入ってパイロットに声をかけると「やっときたか」と返事を聞いて、もう一人に声かけると足が折れているらしく、それ以外は大丈夫みたいだ。

 

 ソープは外にいるユーリ達を呼び2人をヘリから出してゆく。

 

 外ではゴースト達が3体の物体に向けて牽制している。ソープはその中を北東にある三階建ての建物にパイロットを担いで入って行くと、そこは何かの事務所らしく机がたくさん並ばれていて、ソープは担いでいたパイロットを机の影に降ろす。

 

ゴースト達も続いて入ってくる。

 

 ゴースト達は建物の窓から外を見て物体を見つめるが、そこには何もいなかった。

 

 「物体は?」とソープが隣に来たゴーストに聞く。

 

 「西の道路に隠れたままだ」と少し悔しそうな声で答える。

 

 そのままソープ達は西を見ていたがいきなり壁が少し砕け散った。

 

 ソープ達はすぐに陰に隠れる。

 

 「どこだ!?」とソープが怒鳴るように聞く。

 

 「上空10mに5体確認!!」とローチが答える。

 

 「ローチ、確かか!?」

 

 「はい !」

 

 ソープが窓から確認しようとすぐに攻撃されて顔を出すことができない。

 

 「チッ!」

 

 ソープは舌打ちしながらどうしようかと考えていると外で女性の声が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ディバインバスターー!」

 

 

 

 

 

 

 すると空が桃色に光る。

 

 

 ソープは静かになった外を見るため少し窓から顔を出して空を見上げる。

 

 

 そこには20歳ぐらいの少女が二人いた。

 

 

 いや、浮いていた。

 

 

 一人は白を基調とした服を着用。もう一人は黒い服に白いマントを羽織っている

 

 

 「こちらは時空管理局です。安心して出てきてください」

 




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