【本編完結】黒死の蝶の唯一留まる花   作:SUN'S

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まひろの! 序

数ヶ月ぶりに訪れた寄宿舎のまひろさんの自室に集まった私と津村斗貴子、まひろさんのお友達の若宮千里河井沙織の四人はシリアルナンバー「X」の核鉄を構えるまひろさんを座って見つめている。

 

「じゃあ、行くよー武装錬金!」

 

可愛らしい声と共に発動した武装錬金はバトンの様な形状であり、両端には打突用のスパイクを搭載しているものの卵状の球体のため殺傷能力は低めですね。

 

「これは、戦杖(バトルロッド)の武装錬金でいいのか?ロッドのグリップを見るに伸縮する様だが、君達の家系は槍か棒が本当に好きなんだな」

 

「えへへ、可愛いでしょ!」

 

「私のキュートさは世界一です」

 

「「……本当に喋った!?」」

 

「さーちん、ちーちゃん、信じてなかったの!?」

 

お友達の言葉に「ショックが大きいよぉー」と項垂れるまひろさんの周りを浮遊しながら「そんなことはありませんよ、マスターまひろ」と励ます。

 

これはエンゼル御前様と同質の武装錬金でしょうか?

 

「貴女、私を桃饅頭と比較しましたね」

 

「……脳波を読み取るのですか」

 

成る程、さとりに近い能力ですね。

 

「あと変身も出来るよ!」

 

「「「「変身?」」」」

 

まひろさんがクルクルとバトンを新体操の競技のように回転させ、可愛らしくポーズを決めた瞬間、私達はキラキラしたエフェクトに包まれ、一瞬にして色鮮やかな、まるで日曜日の朝に放送する正義のヒロインみたいなコスチュームに変わっていました。

 

「……キュア」

 

「この年でそれは言われたくない」

 

「な、なんで私がピンクなのぉ?」

 

「イエロー、元気キャラかあ……」

 

私はバイオレット、津村斗貴子はスカイブルー、若宮千里はピンク……いえ、あれはマゼンタですね、河井沙織はイエロー、そしてまひろさんはホワイトです。

 

お坊っちゃまのプレゼントしてくれる破廉恥で過激な服に比べれば布面積は多いので恥ずかしくありませんね。ただ、ミニスカートなのは嫌ですけど。

 

「みんな、超かわいい!」

 

「まひろさんが一番可愛いですよ」

 

こんなところをお坊っちゃま達に見られたら大変な事になりますね。とくに津村斗貴子は直ぐに怒ってしまいそうで少し笑ってしまいます。

 

「津村さん、武藤君に見せます?」

 

「殺すぞ貴様」

 

「まあ、口が悪いですよ」

 

……それにしても私は一番年上なのに胸が最下位なのは凄く不服ですね。遺伝子は同じはずなのに、何故こんなにも差が生まれるのでしょうか。

 

「愛を育めば良いのです」

 

「成る程、百理ありますね」

 

「武装錬金に諭されるな馬鹿者」

 

しかし、彼女の言っていることは事実ですよ?

 

 

 

 

 

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