【本編完結】黒死の蝶の唯一留まる花   作:SUN'S

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未来の戦士 序

おそらくキャプテン・ブラボーの息子と思われる少年のパワフルさに戸惑いつつ、武装錬金を解除して私に近付いてきた彼を見つめる。

 

「大丈夫だっ……賛さんか!?」

 

「未来ではお知り合いなのですね(未来の私の交遊関係が気になるけど。今は離反組のムーンフェイスを追い掛けているお坊っちゃまの事を探さなければ…)」

 

モニタールームの非常用出口を開き、そちらに向かって行けば外に出ることが出来ますと彼に伝えて、モニター越しにお坊っちゃまの勇姿を見つめます。

 

全画面で撮影しているのでお坊っちゃまの華々しく美しく舞う姿を見ることができ、倫さん達と共闘する武藤カズキと津村斗貴子も映り込む。

 

『エネルギー全開ッ!!』

 

『行け、黒死の蝶よ!』

 

『負けないわよ!噴竜突貫!!』

 

サンライトハートの突進を後押しするようにニアデスハピネスを爆発させ、凄まじい勢いで満月型のマークを刻まれた人工ホムンクルスを打破していくお坊っちゃまと武藤カズキの二人に負けじと倫さんも突撃し、人工ホムンクルスの胴体を蹴り貫く。

 

やはり二重の極みと相性の悪い武装錬金ですが、使い方は教えた通りにヒット・アンド・アウェイに空中飛行も加わって戦場では間違いなく強敵に成り得る。

 

───流石は私とお坊っちゃまの娘です。

 

『フン。流石は賛の……おっと』

 

「フフ、お坊っちゃまはおっちょこちょいですね」

 

『パピヨン、いい加減に答えろ。彼と彼女達は何者なんだ。パピヨニウムなんていう、ふざけた名前の鉱物に、この特殊核鉄の効果も現代では作成不可能だ』

 

『ソウヤは何か知ってるんだよね。教えてくれないか?君が蝶野と一緒にいる理由も、どうしてムーンフェイスを倒そうとしているのかも』

 

そう言って確信を獲ようとする武藤カズキに向かって、先程の彼が突撃していき、その武装錬金にキラキラした眼差しを武藤カズキは向ける。

 

『マスクドブラボー、何者なんだ!?』

 

『いや、どう見ても戦士長の息子だろう』

 

津村斗貴子は冷静に物事を聴きつつ、攻撃し合う二人を止めようとしている。倫さん達も彼の登場に驚き、両目を大きく見開いている。

 

無鉄砲さと武装錬金の防御性能の高さを合わせてしまえば、如何なる人も止めることは不可能……いえ、津村斗貴子が怒って止めましたね。

 

『賛、次の道は何処だ?』

 

「はい。左側のルートを進めばムーンフェイスの使っていたラボ施設になります。おそらくムーンフェイス謹製の人工ホムンクルスはそこからかと」

 

『お前も来い』

 

「承知致しました」

 

お坊っちゃまの命令に頷き、最短距離を行ける滑り台のような通路に飛び込み、木々の間をすり抜けて、お坊っちゃまの近くに着地します。

 

 

 

 

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