「ム~ン。ちょっと予想外の展開だけど、まだまだ挽回する余地はたっぷりとある!」
「そんなモノは貴様には残っていない!!」
「グウッ!?不意討ちとは卑怯なッ」
「とっととその
武藤カズキがムーンフェイスの一人を倒したところで後方に控えていたムーンフェイスは再び武装錬金「サテライト30」の特性で増殖を行うとした刹那、彼の背後に現れた津村斗貴子に手首を切り落とされ、その全身をバルキリースカートで切り刻まれる。
流石は私の好敵手、情け容赦がありませんね。
さて、残るのは機械を弄っている灰色の三日月状の顔をしたムーンフェイスだけですが、私は核鉄の治癒能力で傷を癒やしているものの、今すぐ無傷の彼と戦えるほど回復し切っていないです。
「倫さん、巧さん、ソウヤ君、最後は任せます」
私の言葉にキョトンとした顔をする三人に「賛のお墨付きだ。好きなだけ暴れろ、ここはおじいちゃんズの所有地だからな」とお坊っちゃまも付け加えてくれたおかげで、三人の顔付きが変わる。
「任せなさい、ママ!」
「頑張ろうね、ソウヤ」
「……嗚呼、必ずムーンフェイスを倒す!」
そう言うと三人は核鉄を構える。
そんな三人を見守るために私はお坊っちゃまに身体を預け、回復に専念する。流石に血を流しすぎました、気を抜けば一瞬で気絶してしまいそうです。
「「「武装錬金!」」」
聞き慣れた掛け声と発光を見つめる。
倫さんは手足と背中に噴進弾の具足を纏い、ソウヤ君はエネルギー内蔵型の突撃槍を構え、そして今まで武装錬金を使って来なかった巧さんの武装錬金が形成される。
浮遊する鉄拳が、そこに存在した。
「これこそ、ありとあらゆる物を物理的に粉砕し、殴り砕く打撃力ならば全武装錬金中最強の
「わーお、流石は奇の娘ですね」
余りにもゴツい見た目の武装錬金にパチパチと拍手してしまいます。いえ、それよりもこれはロケットパンチというものなのでしょうか?
武藤カズキとお坊っちゃまの目がキラキラしている。
「クッ、相変わらずカッコいい…!」
「スラスターもいいでしょうが!?」
どうやらソウヤ君もセンスは似ているようです。
津村斗貴子に視線を送ると首を傾げ、私に視線を向けていました。やはり、ロボットやロケットというものに男の子は弱いのでしょうか?
「戦略NO.3で行くわよ、倫、ソウヤ!」
「「OK。料理した!」」
そう言うと倫さんとソウヤ君の二人は浮遊する鉄拳に飛び乗り、両腕を引き絞って構える巧さんの動きに合わせて射出された鉄拳ごとムーンフェイスに飛んでいき、そのまま直撃すると思った瞬間、三十人に増殖したムーンフェイス達がパンチの衝撃を受け止める。
それほど、あの機械は大事ということですね。
【概要用語解説】
本作の単語や転生者、その親族を解説します。
【火渡巧】
本名「火渡巧」。繋ぎ読みは「
年齢は16歳。身長157cm。
「さよなら絶望先生」および「るろうに剣心」および「うしおととら」に登場する御三家のハイブリットな血筋を受け継ぎ、「秋葉奇(糸色奇)」と「火渡赤馬」の間に生誕した現地人。ソウヤと倫の一つ年下だが、三人の連携の要を担うことが多い。
自称・武藤ソウヤの恋人を名乗っているものの、従姉妹の倫とならソウヤを共有の夫にして良いと考えて、重婚可能な某国のパンフレットや某国の言語を二人に内緒で勉強している。
ちなみに父親の二股の話を聞いたとき、最初はドン引きし、のちに母親達の強行だと知って更にドン引きし、現在はその手法を得ようと考えている。また、異母兄妹の兄との関係は良好である。
浮遊する超大型鉄拳。火渡巧の思考とリンクしており、自由自在に軌道や速度、十指の動きを操作でき、加速すれば加速するほどその破壊力は増す。物理に限れば大戦士長の「