ムーンフェイスのアナザータイプの凶行を止めることに成功したソウヤ君達は帰るのかと思えば、帰るために必要なエネルギーを蓄えるために、ほんの数日だけ此方の時代に残るそうです。
あとソウヤ君が武藤カズキと津村斗貴子の二人が自分の両親だと伝えたときの驚愕した表情は思わず、大きな声を出して笑ってしまいました。
あの津村斗貴子まで大口を開けて驚いているのですよ?あんなもの笑わないなんて無理です。
「お兄ちゃんと、斗貴子さんの子供?」
「はい。ソウヤ君です」
パピヨンパークの開園と同時にやって来てくれたまひろさん達とソウヤ君を会わせてあげるとクラスメートの岡倉君はそれはもう盛大に叫び声を上げ、武藤カズキに詰め寄って、今までの出来事を聞き出そうとしています。
「クワァァァズキィイィイッ!!?」
「ハハハ、いやー、そういうことみたい」
「斗貴子さん、斗貴子さんもなのか!?」
「エロスはいかんと言っているだろ!?」
ギャーギャー、ワイワイ、とても楽しそうに言い争っている皆様を見ているとホッコリします。……しかし、倫さんと巧さんは戦闘時は蝶・パーフェクトなコンビネーションを発揮していたのに、またどちらが第一夫人になるのかを白熱して言い争っている。
此方も変わりませんね。
「賛、傷はもう大丈夫なのか」
「ムーンフェイスとお坊っちゃまの核鉄をお借りしたので問題なく傷跡も残っていませんよ。そもそも傷を縫合したのはお坊っちゃまですよね?」
「一応の確認だ。……しかし、武藤のヤツは妻子を紹介する社会人のようだな」
「そうでございますね。ついでにお父様とお母様にも倫さんをご紹介に行きましょうか?巧さんも奇に会わせてあげたいですし」
そう言うとお坊っちゃまは「ならばドレスコードは必要だろう!」と言い、倫さんの襟首を掴んで何処かに……いつものファッション店に向かっていく。
お坊っちゃまと私の娘ですからね、きっと蝶・気に入る服に出会えるはずです。とはいえ、奈落の所在も分かっていない今、動き回るのは危ない気もします。
「賛さんはどうする、一緒に回る?」
「いえ、私はモニタールームにいます」
武藤カズキのお誘いを断り、全館を見ることの出来るモニタールームに戻ることを伝えつつ、予備の鍵を彼に手渡しておきます。
いつでも遊びに来るのは構いません。ただ、お坊っちゃまが帰ってくるのは夕方か夜になるまで掛かるかも知れないのでお相手は出来ませんけど。
「糸色、今回の件は錬金戦団の内部で意見が分かれている。余り派手に動くなよ、お前との決着をつけるのは私だからな」
「フフ、当然でございます」
そう言って武藤カズキを追いかける津村斗貴子に微笑みを浮かべて園内に向かっていく彼らを見送りつつ、楽しい想い出を作ってほしいと願う。