「蛮竜、使うかい?」
「ありがとうございます」
お婆様に蛮竜を返して頂くと同時に駆け出し、結界破りの赤い蛮竜に刀身を変化させて魍魎丸の胸に現れた赤ちゃんを覆い包んだ球体状に蛮竜を叩き付ける。
白童子に酷似した赤ちゃんがいる。
「なんだ、儂を見下ろすな」
「成る程、あなたが俗に言うモンスターチャイルドというものですね。───そして、奈落の臭いが強いあなたが奈落の心臓で宜しいですか?」
「魍魎丸!」
「離れろ、貴様ッ!!」
蛮竜を引き抜きながらお坊っちゃまの隣に着地し、お婆様に「あそこに自分を偉いと思っているモンスターチャイルドがいました」とお伝えする。
暫し悩んだお婆様は困ったように右手を頬に添えて、わざとらしく悩んでいるという態度を魍魎丸に向けて挑発している。流石です、お婆様。
「賛、此方に寄れ」
「あっ」
いきなり肩を抱かれて引き寄せられた瞬間、私の立っていた場所に津村斗貴子を抱き抱えたまま武藤カズキが落下し、中村剛太も続くように落ちてきた。
「イテテッ。斗貴子さん、大丈夫?」
「大丈夫なわけあるかぁ!?お前はいきなり抱き締めるなり『飛び降りる!』と言ったんだぞ!?」
「あらあら、娘が薙刀を貸した子ね」
「ど、どもっす」
そういえば中村剛太は私のお母様の薙刀を白童子に奪われる原因を作った張本人でしたね。それについて、あとで問い質すとしましょう。
しかし、だんだんと揃ってきましたね。
「武藤は相変わらず騒々しいな。賛、核鉄は返す」
「……ああ、そういうことですね」
「うむ、派手に使ってしまえ!!」
倫さんが必死に使うように言っていたのは、こういうときのためだったわけですか。では、僭越ながら二度目の武装錬金を使わせて頂きます。
「武装錬金────」
「「「は?うぉおぉおおおおおおおっ!!!?」」」
「含牙戴角、飛びなさい」
私の発動したサテライトキャノンの武装錬金の重さに耐えきれず、地面は倒壊し、次々と飛び乗っていく方々の反応を見定めつつ、しっかりと照準を合わせる。
「サンライトフラッシャーッ!!!」
「フフ、ナイスアシストです」
サンライトハートの放つ
凄まじい熱量と破壊力、地下で使ったときよりもエネルギー伝導率はアップしていたおかげで、見事に妖怪城を真っ二つに出来ました。
「……賛、あとでお説教です」
「何故ですか、倒しましたよ?」
「えぇ、外側は倒していたけど。あの赤ちゃんを破壊することが出来るのは蛮竜だけだったわ、今から追い掛けて奈落と同化する前に倒すわよ」
これは私の失敗ですね。