「アハハハハッ!!楽しい、楽しいです!」
「こんのバトルジャンキーめッ!!」
私の振るう蛮竜を四本の処刑鎌を駆使して捌き、反撃を行う津村斗貴子との戦いに高揚し、今まで抑え込んでいた戦闘本能をさらけ出す。
最後の戦いだからこそ我慢はしない!
「金剛槍破ッ!」
「チッ、バルキリースカート!!」
百あるいは千の金剛石の槍の雨を高速駆動するバルキリースカートで弾き、切り落とし、往なす彼女の懐に蛮竜を放り投げ、石突きを前蹴りで更に加速させる。
大鉾の超重量に蹴りの威力を加えた加速する投げ槍を回避しようとする彼女の移動先に回り込み、彼女の左頬を殴り付けると同時に脇腹にバルキリースカートの刃が突き刺さり、私は血反吐を吐く。
「ゴフッ!?まだまだぁ!!」
「猪武者がッ、少しは怯めェ!」
「この一年近く、ずっと貴女と決着を付けることを夢見ていたんです!今更後ろに下がるなんていうことが津村さんに出来るんですか!!」
「出来るわけが、無いだろうッ!!私も同じだ、あの寄宿舎の裏、廃工場の上空、真夜中の森、幾度となく刃を交えて戦ったお前を倒したいと私も思っていた!」
私の叫びに応えるように叫んだ津村斗貴子は好戦的な笑みを浮かべ、私の繰り出した二重の極みを受けて尚も立ち上がり、四本の処刑鎌を振るい、縦横無尽の軌道を描き、私の事を狙う。
やっぱり、貴女は最高です!!
「蛮竜、雷撃を!!」
地面に突き刺さっている蛮竜を呼べば雷撃を放電しながら飛来し、私と津村斗貴子の身体を青白い雷撃が貫き、同時にダメージを受ける。───ですが、そんなことを気にしている暇なんてありはしない。
「
「勝つのは私ですッ!!」
私の繰り出した二重の極みの衝撃を加えた振り下ろしの一撃はバルキリースカートの駆動肢を切り裂き、彼女の胴体を斜めに斬り付けた刹那、私の身体も同じように斜めに切り裂かれていた。
「…がはっ…クソ…まだだッ」
「……フ、フフ…楽しいなぁ…」
ゆっくりとほぼ同時に立ち上がった私達はお互いを睨み付けるように武器を構えて、最後の一撃を放つために駆け出し、お互いの身体を斬り付け、同時に倒れた。
「チッ。結局、引き分けか」
「私が後に倒れたので私の勝ちです」
「なっ!?ふざけるなッ、それなら今すぐ立ち上がった方が勝ちだ!」
「それじゃあ、私の勝ちですねッ」
ボタボタと滴り落ちる血も気にせず、私は震える身体に力を込めて立ち上がり、まだ立てずにいる津村斗貴子を見下ろす。
「ほら、
「クソ、
ああ、やっぱり楽しいです♪︎
「全く、迎えに来てみれば何をやっているんだ」
「斗貴子さん、大丈夫!?」
折角の勝利の余韻を遮るように私達の大好きな人が現れ、傷だらけの私達を抱き締めてくれた。こうして本能のままに戦うのも良いですが、やはり私の居場所はお坊っちゃまの隣ですね。
そして、私はお坊っちゃまの居場所に。
────黒死の蝶の唯一留まる花でありたい。
このお話で原作本編「武装錬金」およびクロス本編「黒死の蝶の唯一留まる花」は終わりになります。
次は「ゴールデンカムイ」になるか「うしおととら」になるか、それとも「からくりサーカス」や「月光条例」の時代に物語は変わり、まだまだ糸色景と相楽左之助の子孫や家族の歩みは続いていきます。
蛇足編、いわゆるオマケ編も少し続きます。