【本編完結】黒死の蝶の唯一留まる花   作:SUN'S

34 / 215
夏の海水浴にはご注意を 序

千葉県の海豚海岸にやって来ました。

 

お坊っちゃまとデートした際に立ち寄った蝶・ハイセンスなファッション店も夏季シーズンのアイテムや服、水着を取り揃えていたため、お坊っちゃまはとても楽しそうにしていました。

 

そもそもV字もY字も私には無理です。

 

私の貧相な身体を隠すにはハイネックビキニやセパレートタイプの物が合っているんです。パレオを巻けばお尻も見えませんし。

 

しかし、津村斗貴子はアレですね。

 

「随分と大胆なビキニですね」

 

「これしか無かったんだ!」

 

「左様でございますか。まあ、お坊っちゃまが私に着せようとしていた物に比べれば布面積は多いので問題にはなりませんね」

 

「たまに思うが、断るときは断るなお前」

 

お仕えする御方の間違いを正すのもメイドの役目です。まあ、お坊っちゃまは間違えるのは蝶・ハイセンスなファッションだけですけど。

 

「斗貴子さぁーーん!」

 

「ん?ああ、来たかカズ…キ…!?…」

 

大きく手を振る武藤カズキの身体を見て、ビックリしている津村斗貴子。当然と言えば当然ですね、彼の身体は一般的な高校生と比べると、かなり筋肉質で無駄な脂肪を削ぎ落とした蝶・完璧な肉体美を誇っています。

 

「えっ、どこか変かな?」

 

「津村氏は初めて見るのか。カズキは顔に似合わず、中々に筋肉質な男だよ。プールの授業後、よく女子生徒に声を掛けられるのも岡倉のジェラシーを集める事が多かったりする」

 

そう言ってポージングを取る武藤カズキの解説を始める彼の友達の六舛孝二にこめかみを押さえつつ、チラチラと武藤カズキの腹筋に視線を向けている。

 

「津村さん、筋肉フェチですか?」

 

「違う!握手を求めるな!」

 

お坊っちゃまもホムンクルス化して以降、かなり筋肉質になりましたので私も最近になって男の人の筋肉にドキドキすることが増えました。

 

つまり、私達は同好の士です。

 

これからも仲良くしましょう。

 

「全く、私達は敵同士だぞ」

 

「やれやれ、怒りっぽい女はモテんぞ。少しは賛が俺にする様に愛くるしい顔や態度を武藤にしてやったらどうだ?津村」

 

「パピ……ヨ、ン………ッッッ!!?…」

 

「お坊っちゃま、お似合いです」

 

「蝶・セクシーな水着だろう!」

 

ようやく着替えを終えたお坊っちゃまの登場に誰も彼もが唖然としています。まあ、そうなるのも仕方ないでしょう。お坊っちゃまの水着はV字水着、いわゆるスリングショット等と呼ばれる水着です。 

 

しかもバイオレットカラーです。

 

「蝶野、やっぱりお前は良いセンスだ!」

 

「フン。当然だろう!」

 

「お兄ちゃん、やっぱりお洒落を間違えてるよ!」

 

まひろさんの言葉にみんなが頷き、津村斗貴子は頭を抱えて溜め息を吐いている。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。