「らあっ!!」
「うぉらっ!」
オレの蹴りを片手でガードして受け止めたひいひいおじいちゃんのパンチを顔に受け、吹っ飛ばされながら左胸の核鉄が熱く燃え上がる程に身体の動きが増し、直ぐに立ち上がって右拳を振るう。
「まだまだァ…!」
「グッ、気合いが乗ってきたなカズキィ!!」
今まで戦ってきた誰よりもタフネスとパワーが上のひいひいおじいちゃんの拳を受ける度、それを上回るようにオレは殴り返してく。
サンライトハートも蛮竜も使っていないシンプルな力比べのはずなのに、オレはひいひいおじいちゃんにパワーで押し負けるッ……!
ブラボーや賛さんよりパワーがあるな!!
「グウッ!?」
「退がるなッ、突っ込め!」
「負け、るかアァァーーーッッ!!!」
ひいひいおじいちゃんの二重の極みで意識が持っていかれそうになった瞬間、斗貴子さんの掛け声に突き動かされ、オレは初めてを自分の意志で、偶然やピンチの時にがむしゃらに撃って偶々成功した訳じゃなく、二重の極みを撃ち込めた。
「……上出来だ。ゴブッ!!」
「おじいちゃん?!」
そう言うと同時に彼は血反吐を吐き、倒れるのかと思って支えようとしたけど。当たり前のように袖で口許を拭いながら手を突き出して、オレを制止した。
「だから止めろって、まだ左之助で良い」
「……左之助さん、大丈夫?」
「昔、和尚に受けた二重の極みの方が痛かったよ。ほら、あそこで見てるのが二重の極みの開祖の悠久山安慈和尚だ。挨拶しとけ」
「あの人が開祖、武藤カズキです!!」
「嗚呼、紹介されたが悠久山安慈だ。お主が左之助と景殿の子孫なのは聞いている。私の破壊の極意が彼らの血筋に受け継がれ、未来で平和のために役立っているのなら私も安心できる」
ひいひい……左之助さんより背が大きくて筋肉の要塞の様なお坊さんが二重の極みを作ったのかとビックリしながらも、この人のおかげで幾度となく世界の平和を守ることが出来たんだ。
「ありがとうございます、安慈和尚!」
「此方こそ有り難う。武藤カズキ」
穏やかに笑う安慈和尚に斗貴子さんを紹介しようとしたけど。いつの間にか道場から斗貴子さんは居なくなっていて、首を傾げながら道場の外に向かう。
「何者だ貴様はァ!!」
「うんうん、景が気に入るわけだ!」
ひいひいおばあちゃんに似た男の人がバルキリースカートを展開した斗貴子さんと戦っていた。左之助さん達に視線を向けると「なんでアイツも核鉄を持っていやがる?」と静かに呟いていた。
そ、そういえば斗貴子さんが明治時代の錬金戦団は糸色家と敵対していたとか聞いたような気がする。どう、しよう。いや、どうやって左之助さん達の誤解を解けば良いんだ!?