私の大鉾と渡り合える武藤カズキの
「エネルギー、全ッッッ開あぁぁいッ!!!」
「クウゥッ、蛮竜ッ!!!」
地面を砕くほどに迸るエネルギーの余波を蛮竜の霊気で吹き飛ばし、相殺して瞬時に駆け出す。勝つ!勝つ!勝つ!と柄を握り締める程に欲求が溢れ出す。
横薙ぎの一撃が衝突し、強烈な爆風と共に武器が腕から離れると同時に二重の極みを撃つ。
しかし、武藤カズキも同じように考えていたらしく、私の胸に二重の極みの衝撃が走り、武藤カズキの顔に私の二重の極みが決まる。
「がはあッ!?」
「げふッ、ごぼぉ…ッ…?!…」
血反吐を吐いて地面に片膝をついてしまう。
こんなに強くなっているなんて、お坊っちゃまが羨ましく思えます。強くて心の底から怖くて魂が闘いたいと訴える人と好敵手になれるだなんて────。
「……武藤君、良いです。とても」
「……うん。賛さんも凄く良いよ」
二度目の二重の極みを放とうとした瞬間、私と武藤カズキの身体は反転し、地面に向かって倒れ込んでいた。いえ、押さえつけられていました。
「キャプテンさん、どういうつもりですか?」
「事情は知らないが家族で殺し合うのはダメだ。カズキ、お前もヴィクター化は収まっているとはいえ無闇に力を使えば再び発動する可能性もある」
「ゴホッ、これは殺し合いじゃなくて、蛮竜を使えるようになるために必要な訓練なんだッ」
「なにっ!?」
「……事実でございますよ。あとそんなに力強く乙女の柔肌を押さえつけるのは止めてくださませ。お坊っちゃまに勘違いされてしまいます」
そう言って私はキャプテン・ブラボーの拘束を弾いて解除し、血反吐で汚れたメイド服を瞬時に着替えて血塗れのメイド服をスカートの中に収納する。
「武藤君、合格です。蛮竜も呼べば駆け付けてくれるでしょうが、まだ継承権を有しているのは私のままですので本気で欲しければ、いずれまた」
「うん。その時は全力で闘おう」
武藤カズキの返答に満足して後ろで聴こえるキャプテンブラボーに苦言を申す彼の声を聴きながら蛮竜を拾い、ズキズキと未だに体内に残留する二重の極みの衝撃を同質の力で掻き消す。
「お坊っちゃま、見学はお済みになりましたか?」
「賛、今の俺は蝶・バッドな気分だ。俺以外の男がお前に触れ、血を流させているのを見るだけで腸が煮えくり返りそうだ。どうにかしろ」
そう言うのでお坊っちゃまの頬っぺたにキスをして、土埃と血で汚れた身体を清めるために錬金戦団のシャワールームへと向かう。
きっと、津村斗貴子もアレほど強くなっている。