Walkure Romanze 戦乙女の加護をあなたに   作:天神神楽

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はくのんISが終わってないけど、書いてみました。
こちらは気が向いたら投稿していきます。


新作タルトの後に

桜の花びらも舞い散り、春の盛りを感じさせるヘレンズヒル。そんな中、ウィンフォード学園の生徒会室では相も変わらず書類仕事に追われていた。

「ふぅ……取り敢えず一休みするか。珊瑚、すまないが」

「お茶なら今入ったわ。気付いてなかったの?」

人数分のティーカップを持ってきた清涼院珊瑚は、仕事熱心な新会長に向かって笑いかける。その新会長スィーリア・クマーニ・エイントリーは、少し困ったように微笑み返した。

「ははは、すまない。つい、仕事に追われてしまってな。うん……やはり珊瑚の淹れる紅茶は絶品だ。これを飲めるというだけで、生徒会長になって良かったと思えるよ」

「もう、大袈裟よ。私の方は終わったから、ほら、いくつか渡しなさい。早めに終わらせて、タルトタイムで新作ケーキ食べにいきましょ」

「ふふ、じゃあお願いするよ。でも助かったよ。玲奈まで用字があるとは思わなかったからな」

今日は休日で、生徒会室には珊瑚とスィーリアしかいなかった。それにも拘わらず、午前中で仕事を終わらせるのだから、二人の能力の高さがうかがえる。

二人で仕事を終えて、約束通りお目当てのお店に向かっていた。

「新作ケーキ、どんなのかしら」

「柊先生のケーキはどれも美味しいからな。楽しみだ」

新作ケーキの話題に花咲かせ、楽しそうに話す二人。そんな二人は街中の人から注目されていた。

とはいえ、そんな視線を気にすることなく、二人はタルトタイムに入った。

「綾子先生、こんにちは。新作ケーキ食べに来ましたよ」

「こんにちは、柊先生」

二人が中に入ると、カウンターの店主、柊綾子が二人を出迎える。

「あら、いらっしゃい。貴女たちの分、取っておいてあるわよ」

「流石綾子先生。じゃあ、そのケーキと紅茶のセットで」

「私も同じもので」

「はい。ちょっと待っててね」

二人が席につくと、そこにウェイトレスの希咲美桜が水を持ってきた。

「いらっしゃいませ、珊瑚さん、スィーリア先輩」

「あら、美桜。可愛いメイドさんね」

「えへへ、ありがとうございます」

珊瑚に褒められて嬉しくなった美桜は、えへへと微笑む。そんな姿を見て、珊瑚は頭を撫でていた。

「はい、お待たせしました。新作のタルトよ。旬のフルーツを使ったものだから、美味しいと思うわ」

綾子が持ってきたタルトには、苺やオレンジなど色とりどりのフルーツが飾られていた。

「わ、美味しそう。じゃあ、いただきます」

「いただきます、柊先生」

二人揃って、タルトを口にする。その瞬間、目がキラキラ輝き、その反応に綾子は満足げに頷いていた。

「さっぱりとしていて美味しいわ。もう毎日食べに来ちゃう」

「私としては嬉しいけど、そんなに食べたら太るわよ?」

「大丈夫です。私殆ど太らないので」

少し殺気が増したような気がしたが、珊瑚の腰回りを見れば納得でもある。

「そこまで気にすることでもないが……珊瑚。この後、一勝負お願いできるか?」

「んむ? ムグムグ……うん、いいわよ。じゃあ、ジェームスさんに連絡しておくわね」

何事もなく了承した珊瑚は、携帯でメールを送っていた。が、店内にいたウィンフォードの学生は、その発言に驚愕していた。

前回のジョストの大会においての優勝ペア。騎士科であるスィーリアはもちろん、珊瑚もベグライター科でありながら、二年前のジュニア最大の大会においてスィーリアを破り優勝した騎士であった人物である。ベグライターとしての実力も先の大会で存分に証明し、スィーリアと共に学生あこがれの存在である。

そんな二人が模擬戦をするというのだから、注目されないはずもなく。店の一角で何気なく交わされた約束は五分後には殆どの学生に知れ渡っていたのであった。

 

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