時止めのキャロル〜かつての邪神はいま、少女となって魔をふるう〜   作:陸そうと

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50.友達と仲間と家族と

 騎士団アコルドのとある執務室。

 アーサーは情報伝達の際、上官である聖騎士プロキオンからここに呼び出されるのが常だった。

 

「……っていないし」

 

 立場上専用の仕事場は与えられているが、プロキオンがこの部屋に滞在していることは滅多にない。ほとんど物置と化しているスペースの奥には備え付けの机があり、仕事に関係ないであろう趣味の本やよくわからない雑貨が無造作に積まれていた。

 

 忙しい人だ。指定された時間に本人がいないときは机に書き置きがある。

 散らかった天板を探ってみると、やはり今回もゴミと間違えそうな紙きれに走り書きで記されてあった。

 

『またこんど!』

 

 あっそうですかと紙を握りつぶす。

 べつにイラついてるわけじゃない。よくあることだから考えるより先にメモを処分する所作が身についてしまったのである。

 さすがに数日後に控えている上層部への報告会くらいは隣にいてほしいが、この分だと難しそうだ。

 浅く息をついた後、アーサーは部屋を出た。

 

「あ……」

「お」

 

 廊下へ出てすぐ、横の壁に寄りかかっていた銀髪の少女が視界に入った。

 無表情のまま低い位置で小さく手を振ってきた彼女——キャロルは部屋から出てきたアーサーに短く問いかける。

 

「お仕事はもういいの?」

「よくないんだけど、よくなったよ」

「ふうん」

 

 待っている間もそうしていたのか、ぷらぷらと暇を持て余すように片脚で空を蹴っている。

 見ているだけなら、やはり純粋無垢な妖精のようだと改めて思う。

 この触れれば消えてしまいそうな幻にも似た少女が、王都の危機を救ったのだ。

 

「今回の件で、政府はもちろん……魔術連合や聖騎士に連なる各勢力からの注目が、一層キャロルに向けられると思う」

「そう」

 

 返ってくるのは興味の薄そうな声。

 キャロルにとっては自分の認識していないコミュニティの情勢などどうでもいいことなのだろう。

 それもそのはず。キャロルには自分の行く末を自分で決められるだけの力がある。

 誰の依頼を受け入れ、誰に協力するかをすべて自分の尺度で定めることができる。

 組織に所属する生き方を選んだアーサーとはちがう。キャロルは常に「キャロル=ベルスーズ」として生きている。

 ちょうど聖騎士最強の男であるプロキオンもそうであるように。

 

「依頼でも私生活でも、今後も困ったことがあれば遠慮なく頼ってくれ。序列十一位の聖騎士としてできることなら、可能な限り協力する」

 

 でも、そういう独りきりになれてしまう人間にこそ、周りにいる人間は自分から歩み寄らなくちゃいけないんだと、アーサーは知っている。

 

「うん。ありがとう」

 

 やけにまっすぐな兄の視線に瞳をぱちくりさせながらキャロルは返した。

 そうして壁から背中を離したキャロルが下へと続く階段のある方向に向き直る。

 

「じゃあ、行こ」

「ああ」

 

 邪神教の拠点制圧任務は当初の目的の半分が未達成に終わったものの、結果的には邪神教幹部の身柄と未知の生物の残骸を得た聖騎士たちの勝利に終わった。

 それから一週間が経過した今日、アーサーの権限でキャロルとその仲間を騎士団事務所の地下にある留置所へ連れて行く約束をしていたのだ。

 

「やっと来た」

「お疲れさまですわ、アーサー様」

「待たせてしまってすまない、みんな」

 

 どれだけ償いを重ねても清算し終えることのない重罪を犯した者たちが収容される最下層。その最奥にある部屋の前で待機していたのはキャロルの事務所に所属する魔術師ふたり。

 クラウディアとデビルーナの輪に加わったキャロルへ、アーサーは小さな鍵を取り出しながら語りかけた。

 

「俺ひとりでの付き添いには許可が下りたけど、面会時間はきっかり十五分だ。例外は認められないから、把握しておくように」

「だってさ。大丈夫そう?デビルーナ」

「問題なし。……お互い長話する気なんてないだろうから」

 

 視線を下げながら口にしたデビルーナの返答を聞きつつ、アーサーが鍵を開け扉を押す。

 部屋のなかには鉄格子で隔たれた空間があり、そのさらに奥には浮遊する磔台に拘束具で固定された少女の姿があった。

 

「魔力を吸い上げる機能が付与された特注の拘束具だ。ここにいる間、彼女は魔術を使えない」

 

 そう付け加えた後、アーサーは譲るようにキャロルとクラウディアが控えている壁際へ後退する。

 入れ替わって鉄格子のそばまで出てきたのはデビルーナだった。

 

「メイ。…………メイリーン」

 

 穏やかな調子でぽつりと呟かれたデビルーナの呼びかけに反応して、その少女——メイリーンはゆっくりと顔を上げる。

 

「ずいぶんと大所帯ねぇ」

 

 昔馴染みとその背後に佇む少女たちを見据え、自虐のような嘲りを口元ににじませた。

 諦めに満ちた眼差しと向き合いながら、デビルーナが投げかける。

 

「体のほうはどう?」

「最悪の一言ねぇ。私はもう自分の魔力をコントロールすることができない。この窮屈で悪趣味な拘束ですら、いまの私を保つ生命線ってわけ」

 

 あらゆるものを「吸収」する力を持つ邪神サドゴワラ。その遺物を浸透させることで装着した者の魔力を吸い取る作用を持たせたものが、現在メイリーンがまとっている拘束具だ。

 貴重な遺物を材料とする以上量産することはできず、魔道具作成に長けたとある魔術師に特注した一点ものである。

 

 同じ階層に収監されているほかの魔術犯罪者と「深化」を内包するメイリーンではひとたび魔術が発動・暴走した際の被害想定規模が桁違いなため、その対応も特例が重なる。

 近いうちにこの留置所から「メイリーンを拘束するため」だけに特設された専用施設に移送される予定だった。

 

 メイリーンの自我が残っている状態——つまりは意識が覚醒した状態が続く限り、邪神の自我は彼女の精神を蝕んでいく。

 拘束具による抑制よりも邪神の自我がメイリーンの精神を侵食する力のほうが上回っている現状、彼女が起きていられるのは一日に三十分が限界だった。

 面会が終わったあと、残りの十五分で職員の手で睡眠剤が投与され、すぐに意識を沈められることになる。

 

「呼吸をして、生きているだけで私の精神は邪神の自我に侵食されていく。わかる? いっそ殺してくれたほうがマシって状況なの。あなたが一思いに腹を裂いてくれれば、少なくともこんな思いをしなくて済んだでしょうね」

「あんたにそんな資格があると思ってんの?」

 

 呆れきった顔で吐き捨てた後、腰に片方の拳を当てながらデビルーナが話す。

 

「身勝手な破滅願望に周りの人間を巻き込んでおいて、そのうえ自分の好きなタイミングで死のうだなんて虫がよすぎるってもんよ。それにどうせ死のうってんなら、頭に詰まってる情報を洗いざらい吐いて役立ててから消えるのが筋でしょ?」

「開き直ってよく口がまわるようになったじゃない」

「あんたに似たのかもね」

 

 邪神教幹部に対する対応は終わり、転じてデビルーナはどこか沈んだ表情に変わった。

 

「あんたがどれだけ落ちぶれようが、その責任はすべてあたしの親と、あたし自身にある」

 

 もう一度メイリーンと視線を交わし、続ける。

 

「あんたの罪はあたしの罪。あんたの怒りも嘆きも、ぜんぶ受け止めてあたしが清算する」

「……余計なお世話——」

「だからもう独りだなんて思わないでよ」

 

 ため息まじりにこぼされたメイリーンの声を打ち消す。

 

「あんたは人よ、メイ。怪物になんてなれない……いや、あたしがさせない。最後まで人として裁かれて人として生を終えるの。そのためにも……あたしとあんたはこの先、邪神教殲滅のために人生を捧げる」

 

 邪神教幹部という立ち位置に身を置いていた時点でメイリーンの極刑は免れない。それでもこうして騎士団から命を保障されているのは、情報源としての利用価値を見出されているからだ。

 

 もう自分の生き方を決める自由は彼女にない。

 だがそれでも、もう孤独ではないのだとデビルーナは言った。

 

「だから生きて、メイリーン。あたしがあんたの……世界になるから」

 

 メイリーンからの返答はない。

 彼女はただ観念するように言葉を呑んだ後、現状を受け入れるかのように黙り込むことしかできなかった。

 

 言いたいことは済んだのか、未練を振り切った顔つきのデビルーナが踵を返したところで、今度はキャロルが鉄格子の前まで歩み寄る。

 

「わたしからも少し、聞きたいことがある」

「……なに?」

 

 黒髪の隙間から見える力ない眼を正面にしながら、淡々とした調子でキャロルは言った。

 

「邪神教には複数の派閥が存在していて、以前まではまるで統率が取れていない組織だったと聞いている。でもいまは違うんでしょ? きっかけはやっぱり……あの“教皇”って呼ばれてた男なのかしら?」

「あぁ……それ。最初の取り調べで聖騎士の連中にはもう話したことだけど」

 

 気怠げに漏らしたメイリーンが回答を繋げる。

 

「————邪神とは突如として世界に根を下ろした超常の存在。それぞれが独立した生物としての完成形。これまで邪神教徒たちのなかで、邪神に対する認識はそんなところだった。でもあるとき突然あの男が現れて……幹部たちに言ったの、『邪神には親が存在する』って」

「は?」

 

 思わず漏れた声がメイリーンの言葉を遮る。

 邪神ゾアの生まれ変わりであるキャロルにとっても意味不明な言い分だったからだ。

 

「ごめん、続けて」

「……最初は真面目に取り合うやつなんか誰もいなかった。多くの邪神教徒たちにとっては一神教を信仰しているようなものだから、それを覆すあの人の主張は……当然看過できないものだったわけ。私はまぁ……その辺りはべつにどうでもよかったけれど」

 

 現存する魔術が複数存在するという事実が示すとおり、かつて邪神と呼ばれる存在は複数存在した。そこまでは常識である。

 だがメイリーン——正確には邪神教の教皇が提示したのは、その邪神たちには大本となる存在がいるという前代未聞の新説だった。

 

「でもあの人は力でそれを示してみせた。……気づいてた? あの人、()()()宿()()()()()()()()()()()()使()()()()()()()

 

 メイリーンの問いかけに対してキャロルは無言で返す。

 教皇と呼ばれる男が外部から魔力を引っ張ってきていることには気づいていたが、まさか魔術そのものも外付けだったとは。

 いや……思い返してみると、教皇が使う魔術をキャロルは知らない。

 あれだけの規模の魔術を操る存在ならば、邪神大戦の際にゾアが記憶していないわけがないはずなのに。

 

「異論を唱えて教皇を殺そうとした者もいたけど、すべて返り討ちにあったわ。借り物の魔術だけで、ほかよりも完全に上位の存在であるとあの人は示してみせた。離反した人間もいたけど、だいたいは組織に残ったわね。みんな単純だから」

「あなたもその一人ということ?」

「さっきも言ったでしょ。誰が偉いとかどうでもいいのよぉ、私は」

「……そう」

 

 不意に背後から「そろそろ時間だ」とアーサーの声が聞こえてくる。

 ひとまず気になっていたことの大部分は聞き出せたので、キャロルもそれ以上なにかを問いただそうとはせずに出口のほうへと振り返った。

 

「————アザフォース……とか言っていたかしら。あの人が信仰する主の名前」

 

 聞き覚えのない名がやけに胸を揺さぶり、キャロルは一瞬立ち止まる。

 その場にいたアーサー、クラウディア、デビルーナも大きな挙動は見せなかった。初めて見聞きする情報に対する反応そのものである。

 キャロルも同じ立場であるはずだったが、その表情には微かな動揺があった。

 

 それは存在しないはずの邪神————その可能性を示唆する情報だったから。

 

 

 

 

「え〜! キャロルお姉ちゃん、リコ姉と一緒にお仕事してたの⁉︎」

「うん」

「とても勇猛な御方でしたわ」

 

 王都からドリスに帰ってきてすぐ、待ち構えていたように歳のはなれた友人であるララが遊びにやってきた。

 クラウディアがタイプライターで報告書を作成している横で、キャロルはソファーに腰かけながら王都で買っておいたケーキやらクッキーやらを頬張っている。

 

「そっかぁ〜いいなぁ〜ララもリコ姉のかっこいいところ見たかったなぁ〜」

「わたしの可愛いところならいくらでも見せてあげられるよ」

「また変なとこで張り合ってるし……」

 

 隣り合って菓子類を食べているお子さまふたりを眺めているうちに、デビルーナの表情がすこしずつ暗くなっていく。

 やがて重たそうにゆっくりと腰を上げた彼女は、まっすぐに玄関のあるほうへ歩いた。

 

「買い出し行ってくるわ」

「あ、でしたら卵を買ってきてくださる? ちょうど今朝使い切ってしまいましたの」

「へ〜い」

「お菓子もおねがい」

「お菓子食いながら言うことじゃないだろ」

 

 少女たちの笑顔を背にして廊下を進み、玄関の扉に手をかける。

 迷うように立ち止まること十秒。

 意を決して外へ出たデビルーナは商店街のある方向とは真逆、()()()()()()()()()()()

 

 ————自分はもう、キャロルたちと一緒にいる理由がない。

 デビルーナの頭にはぐるぐると後ろめたい感情が渦巻いていた。

 

 メイリーンの犯した罪を自分が背負うと決意したときから、キャロルの事務所を離れることは考えていた。

 最初にデビルーナが望んでいた「人類の魔術レベルの向上」とはつまるところ、自分が怪物になるための方便だ。メイリーンにすこしでも寄り添うための言い訳だ。

 

 だがメイリーンを捕らえ、人間としての彼女を取り戻したいま、デビルーナ自身もまた人間としての生涯を受け入れなくてはならない。

 

 自分もメイリーンも怪物になる必要はない。だから怪物になるための近道としてキャロルを利用することはもうできない。

 そして同時にキャロルという少女を…………怪物の道に誘うような真似はしてはいけない。

 キャロル=ベルスーズとデビルーナ=ナイトゴーンの魔術師としての関係は、完全に当初の意味を失った。

 

「ま、なかなかに悪くない日々だったよ」

 

 黄昏時の燃える空。

 街を訪れる者、去る者、駅を行き交う人々はまだ周辺に多くいるが、この時間帯ならば後者のほうが割合を占めているだろうか。

 

 列車の代金は安くないが、日が落ちる前に街を離れるとなれば仕方がない出費だ。

 視界の情報を増やすと足を止めてしまいそうだったから、俯きながら階段を上がって駅の施設を目指す。

 

「————しょうがないなぁ、デビルーナったら」

 

 大きな車輪が回る音がよく聞こえるようになってきたそのとき、

 

「商店街は逆方向だよ?」

 

 事務所でくつろいでいたはずの白い少女が、顔を上げた先にいた。

 

「……な、ん…………」

 

 魔力を抑えて身を隠しながら石化魔術を併用して移動してきたのだろう。直前までまったく気配がわからなかった。

 

「意外と方向音痴なんだね、あなた。まあ力量も計れずにわたしを襲おうとしたうっかりを考えれば、納得ではあるのかな」

「なんで」

「気づいてないとでも思った?」

 

 追い詰めるように近づいてきたキャロルの瞳が目の前にくる。

 顔色ひとつ、表情ひとつ変えないまま、彼女は落ち着いた声をデビルーナにかけた。

 

「目的を失った以上わたしとは一緒にいる意味がない、なんて考えているんでしょう。変なところで責任感があるよね、デビルーナは」

「っ…………だって」

「でも、わたしは悲しい。そんな簡単に切り捨てられるほど、デビルーナにとってわたしたちはちんけな存在だったのかな」

「ちがう!」

 

 咄嗟に返した言葉に続いて、まくし立てるようにデビルーナは言った。

 

「そりゃ最初は、どうでもいいと思ってたから……あたしは自分の野望にあんたを巻き込めたんだよ。ただのビジネスパートナーだから、利用する価値があるヤツだからって……。でも改めてメイリーンと向き合って、あいつが立とうとしてた場所がどれだけ残酷なものだったのか理解して……それで」

 

 息を整え、自身の心と声を落ち着かせる。

 

「……キャロ坊にクラ子……ふたりと一緒に居すぎたんだよ、あたしは。あんたたちを他人だとはもう思えないから、巻き込みたくない。こんな身から出た錆、あんたたちに背負わせられないよ」

「わたしたちが大切だから、わたしたちの前からいなくなるって?」

 

 矛盾してるね、とキャロルは笑う。

 申し訳なさそうに肩を落としているデビルーナの隣に立って、街の景観を視界に収めながら彼女は続けた。

 

「大事なものが増えるのがこわいんでしょ、デビルーナ。でもそんなんじゃあなたは、いつまで経っても独りのまま」

「それくらい慣れてる」

「慣れてもつらいのが消えないんじゃ意味ないでしょ」

 

 姿勢は変えずに、視線だけをデビルーナへ流す。

 すこしずつ距離を縮めるように、キャロルは言葉を編んでいく。

 

「いいよ、迷惑かけても。わたしたちの関係はとっくのとうに魔術師のそれを超えてる。友達とか仲間とか家族とか、そういう感じのやつになってるわけでしょ」

「……いいかげんね」

「じゃあ全部ってことで」

 

 すこし楽しそうにキャロルの声が弾む。

 

 兄がそうしてくれているように。

 独りに慣れた人間を独りにしないために、近くにいる誰かが手を差し伸べなければならないのだから。

 

「一緒にいよう、デビルーナ。わたしの世界には、あなたが必要だよ」

 

 無意識に涙を呑んだ自分を俯瞰して、デビルーナはそれが自身の求めていた言葉なのだとようやく理解した。

 

「…………本当に、いいの?」

「いいよ」

「邪神教とも真っ向からやり合うことになるかもしれないんだよ?」

「アイツらのことなら、わたしも気に食わないと思ってたし」

「後悔、するかもしれないよ?」

「じゃあ後悔しない未来を築くために、まずは後悔しない時間(いま)を歩もうよ」

 

 そっと触れた手を包み込みながら、キャロルはやっと目を合わせてくれた彼女に微笑みかけた。

 自然とデビルーナにも笑顔が灯る。

 

「なるほどね。……こうやって広がるんだ、世界ってのは」

 

 にじんでいた涙を拭い、デビルーナは自分から街のほうへと歩き出す。

 その背中を追いかけながら、キャロルはふと星が浮かび始めた空を見上げた。

 

 綺麗な景色のその先にはなにが広がっているのだろう。

 漠然とした彼女の疑問に答えてくれる存在は、まだいない。

 




これにて3章完結です。
次回以降はしばらく短編的なお話を投稿しようかな……?と考えてたりします。
変わる可能性も大いにあります。
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