◯T-07-59 孤独の遊園地
・分類①恐怖
・分類②融合
・発生場所◇位置不特定
・危険度 ◇A
・詳細
神聖魔法学科内にてある種の「寂しさ」を感じた人物だけが誘われる、徒花事案の固有異界である。
誘われる人物の選定基準は前述の「寂しさ・孤独感」だとされているが、より明確な判断基準は明らかになっていない。
基準に合致した人物には名称部位が掠れて読解不可能となった遊園地チケットが与えられ、チケットを所持した状態で眠ることで昏睡状態に陥る。
チケットの付与は、いつの間にか鞄に入り込んでいる、制服のポケットに入り込んでいる、枕の下に敷かれているなど多岐に渡るが、その多くは所持した人物に気づかれない方法での付与であり、所持者は気づくことができなかった場合眠りの中で小規模な古い遊園地らしき場所に立つ夢を見る。
夢の中での遊園地には大勢の客がいるが、それらの人物たちが複数人で行動しているのにもかかわらず、誘引された人物はただ一人立ち尽くしているところからスタートする。
遊園地の中に誘われた人物は必ず手中にチケットを握っており、現実と比べるとチケットの判読範囲が広がっている。夢の中でのみ、チケットがペアチケットであることが判読でき、さらに夢に誘われた人物は「誰か」とこの遊園地に来たはずだが、はぐれてしまったと認識する。
理性では徒花事案の手中であると理解していながら、心では誰かとはぐれてしまったことによる寂しさ・不安・孤独などを感じるのである。
夢の中から覚めるためには、自身の持つペアチケットの片割れを探す必要がある。
自身以外の大勢の客は顔も判別できないほどに明らかに生きているものたちではないが、探索を行う段階において多くの場合妨害行為に近い行動をとる。
人波に流すように特定のアトラクションから引き離そうとする、ぶつかる、あるいは武器を持って追いかけてくるなど、明らかな害意を示す場合も存在する。
妨害行為の中でペアチケットの片割れを持つ人物を発見、ともに遊園地の出口に辿り着き、ペアチケットの片割れを受け取って退園することができると夢から無事覚めることができる。ペアチケットを所持していた片割れは遊園地に留まるが、これに合わせて夢に誘われた人物が遊園地に留まる、別れを拒否するなどをすると昏睡状態から目覚めることなく、約二日で静かに死に至る。
数多くの体験談により、ペアチケットの主は観覧車付近に佇んでいることが多いことが判明している。
ペアチケットの片割れを持つ人物は、主に夢に誘われた人物がもう二度と会えないと寂しく感じている人物(生死は問わない)の姿をしているとされ、ともに観覧車に乗り、最後に退園する際に別れを受け入れることができたのなら、無事に生還することが可能である。
・補遺
夢の中での出来事ですが、イメージ次第で学内掲示板にアクセスすることが可能です。
理性ではもう会えない人物の偽物である可能性が高いと理解していながら、夢に誘われた人物は別れを惜しく感じます。
自身のみの判断では
この徒花事案は孤独・寂しさ・遊園地で誰かとはぐれる恐怖を元にしていると考えられています。
決して孤独に取り込まれないようにしてください。
かつてこの遊園地に取り込まれたと思われる生徒の姿が、遊園地内の客の「キャスト」の一人として紛れ込んでいるという証言があります。
昏睡状態に陥ってそのまま死亡した人物は孤独の遊園地に取り込まれ、二度と戻りません。
別れは辛いと思いますが、きちんと心の整理をつけて最後の言葉を交わしてください。
あなたが死亡した場合、あなたを思う人々もまた遊園地に囚われる可能性があることを忘れてはいけません。あなたを大切に思う存在がたくさんいることを忘れてはいけません。