本編の最終回後の一幕。
平穏な日々を過ごすマチュとニャアンの元にシャリア・ブルから急の報せが入る。
そして二人の前に現れたのは…。

1 / 1
最終回後の一幕、という良くあるネタです。
タグに付けている独自設定の通り、中身はひたすら好き勝手のやりたい放題。できる限り整合性は取ろうとしてますが…。

個人的なポリシーとして、二次創作でもキャラの容姿の描写等はなるべく細かく書くようにしています。
なのでクドい部分も多々ありますが、そこはご容赦下さいませ。

ちなみに、続きモノのような締めにしてますが、あくまでもそれっぽくした短編なので。続きはありません…多分。

↓第一作目はこちら
https://syosetu.org/novel/379203/1.html
※百合モノ注意


第1話

 澄み切った青空はどこまでも遥か高く。大海原は水平線の向こうまで広がり、空と海の境目は一つに混じり合っていた。スペースコロニーとは違う、正真正銘の空と海。それを一望する砂浜の波打ち際を一人の少女が歩く。

 長い濡れ羽色の髪に少し日に焼けた肌。黄色いワンピースの水着に麦わら帽子を被り、檸檬(れもん)色の双眸(そうぼう)は足元の砂浜に向けられていた。

 白く輝く砂浜を一歩、二歩と進み、大きく打ち寄せた波が少女の足を時折濡らしてゆく。彼女はそれにさして気にする様子も見せず、とても真剣に砂浜である物を探していた。

「あった……!」

 そしてしばらくして喜びの声が上がる。手のひら程の二枚貝の貝殻を見つけ、長身を屈ませて拾い上げた。

 砂浜に負けず劣らずの白さで、放射状に幾条もの筋が走っている。付着した砂を払って裏返すと、少女の顔は一層明るく輝いた。

「綺麗――」

 光の加減で七色の彩りを見せる貝殻。それを太陽にかざし、黄色い水着の少女――ニャアンは満足げに頷く。

 そして視線を少し離れた方へ向ける。その先にはだだっ広い砂浜にポツンと立つビーチパラソルと、その影で微睡む少女がいた。

 

〇 ● 〇 ● 〇 ● 

 

 もう一人の少女はビーチパラソルの影にチェアを置き、バカンスさながらに寝転んでいた。襟足を残して赤く染めたショートボブに、顔の大半を隠すかのような大きなサングラス。

 赤いラインが入った白いビキニを身にまとい、小柄ながら豊かな胸元はゆっくりと隆起(りゅうき)を繰り返す。わずかに開いた唇からは(すこ)やかな寝息が(こぼ)れていた。

 アマテ・ユズリハことマチュ――ジークアクスを駆り、シャロンの薔薇を巡る一連の騒動を収束に導いた立役者である。

「マチュ――」

 砂浜で見つけたキラキラの貝殻を片手に、ニャアンが彼女の元へ戻る。

 

 先の騒動でギレン・ザビならびにキシリア・ザビが命を散らし、それにより生じた軍部の混乱。この一瞬の間隙(かんげき)を狙い、シャリア・ブルの手配でマチュとニャアンは念願の地球への移住を果たしたのだった。

 そして選んだ先は海と空が煌めく南国の島国。ここで誰にも邪魔されずに気ままな二人暮らしを満喫している、という訳だ。

 

「……ねぇ、起きてる?」

 声をかけても反応がなく、ニャアンはじっとマチュの顔を覗き込んだ。サングラスが大きすぎて起きているかも分からない。

「――起きてるよ」

 マチュはサングラスのブリッジを指でついと押し上げる。しかしその動きは実に緩慢(かんまん)であった。

「ウソだ。寝てたでしょ」

「……はーい、ね〜て〜ま〜し〜た〜」

 サングラスを頭上にずらし、おどけた口調でマチュが上体を起こした。ついで体勢を変え、ビーチチェアの開いた部分に二人並んで腰かける。

「見て。綺麗な貝殻」

「へぇ、貝殻――」

 ニャアンが表、裏と見せるソレをしげしげと眺める。緩やかに変化する彩りは生命の神秘。地球に移り住んでからというものの、驚かない日はなかったと言ってよかった。

 しかしあえて、マチュは両の掌を上に向け、呆れたかのような仕草をする。

「貝殻一つで喜ぶなんて、ニャアンはこどもだね〜」

「……マチュは大人だって言うの?」

「そりゃま、人生経験山程積みましたから?」

 したり顔でニヤリと笑う。

 少し前まで一学生だったのが、ひょんなことから急転直下の事態を経験することとなった。非合法のクランバトル参加に始まり、イズマコロニーでのテロ容疑、人知れずこの世界を救い、大切な人との別れ……。

 一般人が一生かけてもなし得ない経験をほんの数ヶ月の内に潜り抜けてきたのだ。人生経験と簡単に言えるようなレベルではない。

「それなら、私だって……」

 頬を膨らませながらニャアンはそっぽを向く。

「私だっ、て……っ」

 しかし、ビーチチェアの縁を掴む彼女の手は小さく震え、顔は怯えて強張っていた。それを見たマチュは後ろから肩を優しく抱きしめる。

「ごめん。意地悪しちゃった」

「……ひどいよ、マチュ」

 イオマグヌッソによって起きた、ア・バオア・クーを駐留艦隊ごと異空間へ葬り去るという惨事。それがニャアンに知らされたのは、シュウジが元の世界に戻ってから程なくしてのことだった。

 非情な事実を突きつけられたニャアンは絶句した。何も知らされず、キシリアの指示のままに動いただけとはいえ、その手で数千もの命を無慈悲に消し飛ばしたのだ。

 マチュは言うまでもなく、エグザべやシャリアも一連の行為の責任はないとニャアンを全面的に擁護した。それでも一方的な虐殺を行なったという罪の意識が彼女の中で消えることはなかった。

 

 ――そしていつしか、ニャアンの心にはヒビが入ってしまったのだ。

 

「ね、さっきの貝殻……もっかい見せて」

「うん」

 誰もいない、誰も知らない島に移り住んだのはニャアンのためでもあった。心に走るヒビを、海と空と風が埋めてくれることを期待して。

 彼女の肩越しに、砂浜で拾ってきた貝殻をもう一度一緒に眺める。いつか見たキラキラを彷彿とさせる、綺麗に輝く裏面。

「シュウちゃん……また、会えるかな」

「会えるよ、絶対……強く願えば、きっと現実になるから」

「うん」

 後ろから抱きかかえるマチュの腕に、ニャアンが空いている側の手を添える。確かな温もりで心が繋がるのを感じ、二人は安らかに瞳を閉じて波と風に聞き惚れる。

 

 ――♪♫♪♫♪♫

 

 しかし、不意にマチュのスマホから着信音が鳴り響く。ビーチチェアの(かたわ)らに置いていたバッグの中からだった。

 

〇 ● 〇 ● 〇 ● 

 

「ヤバ、サイレント解除してるの忘れてた」

「マチュ、油断しすぎ」

「ごめんごめん。にしても着信? わざわざ掛けてくるって――」

 無造作にバックに手を突っ込み、画面がひび割れたままのスマホを取り出す。多目的の接続ポートには黒いケーブルが繋がっており、その先には緑色の無骨な機器があった。

 地球へ移り住む際、シャリアが便宜を図ってジオン軍の通信網を間借りさせてくれたのだ。軍用無線機による強力な暗号化により、通信の傍受等での探知を妨げられるようになっている。サイド6ではテロ容疑でいまだ指名手配中という立場上、秘密裏に動かなければならないのである。

 しかも、ごく数名を残して直接の着信はシャットアウトしている。ということは……。

「うわ。ヒゲマン」

 発信者の表示を見るなり、マチュは露骨に眉間に(しわ)を寄せた。

「ヒゲマンさん? 珍しいね。電話かけてくるなんて」

 マチュがシャリアにつけたあだ名だが、ニャアンは少し気を使ってさん付けで呼んでいる。シャリア本人も特に嫌がる素振りもなく、あだ名で呼ばれるのも満更ではなさそうだった。

「なーんか嫌な予感がする……」

 しかし、色々と便宜(べんぎ)を図ってくれた恩人である。そのまま無視することはできなかった。着信ボタンをタップし、スピーカーモードに切り替えた。

「――もしもし? ヒゲマン?」

『マチュ君。お久し振りです』

 スマホのスピーカーから流れる、落ち着いた成人男性の声。イケオジと称されても差し支えない魅惑の低音ボイス――間違いなくシャリア・ブルのものであった。

 

〇 ● 〇 ● 〇 ● 

 

『今、少しだけ構いませんか?』

「構わなければ出てないって。ニャアンも一緒だけどいい?」

「……ご、ご無沙汰してます……」

『それは勿論(もちろん)。ニャアン君も二人とも、元気そうで何よりです』

 ニャアンはぺこりとスマホに向かって頭を下げた。丁寧で物腰低いがどことなく怖い人、というのが彼女が持ったシャリアと初対面の印象だった。

 実際の所、ギレンとキシリアのザビ家両名を亡き者としようとしていたのだ。その感覚はなんら間違っていなかった。

「――前置きはいいから。何の用事?」

 怪訝(けげん)な顔のまま、マチュは大胆にも両足を大きく広げて胡座(あぐら)に座り直した。咄嗟(とっさ)にニャアンが周囲を見回し、誰も居ないことを確認して安堵のため息をつく。

『少し前に送信したメール、見ていただけました?』

「うん。見たけど――」

 (さかのぼ)ること数日前、シャリアより軍部でも極秘の資料がメールによってもたらされていた。

 地球上の各地で大小様々なゼクノヴァの反応が観測されている――というのが主な内容である。ゼクノヴァを引き起こしていたシャロンの薔薇こと、向こうの世界のララァ・スン。彼女はシュウジ・イトウと共に元の世界へと帰っていった。

 しかし、その際の影響で空間に歪みが生じ、各地でのゼクノヴァ発生に繋がっているという。それはさながら、大岩を水面に放り込んだ際、数多(あまた)水飛沫(みずしぶき)が生まれるがごとく。

『それなら話は早いですね。マチュ君とニャアン君には――』

「いや、それはいいんだけど」

 地球へ移住した後の主な収入源はシャリアからもたらされる依頼の報酬だった。混乱の極みにあるジオン軍にとって、自由に動け腕が確かなモビルスーツパイロットは非常に稀有な存在なのである。

「メールの送信者名……あれ、なに?」

『おや、何かおかしい所でも?』

「おかしいというか、パプテマス・シロッコって……何この変な名前」

『そうですか? しかし大逆人(たいぎゃくにん)シャリア・ブルは死んでますから』

 キシリアは生存していたシャア・アズナブルによって討たれた。しかし、彼の存在自体を秘匿したいシャリアの思惑によって以下の筋書きが立てられたのである。

 

 ソーラ・レイ暴発事故に乗じ、逆臣シャリア・ブルがキシリア・ザビを誅殺(ちゅうさつ)。そして忠義の軍人エグザべ・オリベが激闘の末辛くも敵討ちを果たす、という――。

 

『という訳で、今の私はパプテマス・シロッコです。それ以上でも、それ以下でもありません』

 突っ込みたい所は山程あるが。本人がそう言い切る以上、マチュは何も口を挟めなかった。

 

〇 ● 〇 ● 〇 ● 

 

「……まぁ、いいや。んで、何をすればいいの?」

 多少の脱線はあったが本題へ。こうして通話しているだけでも、居場所がどこぞの誰かに気づかれる危険があった。

『実に簡単ですよ。各地で観測されたゼクノヴァらしき反応を調査して頂きたい』

 やはり――。

 マチュとニャアンは互いに顔を見合わせる。ゼクノヴァという現象を把握しているのはジオン軍部でも一握りしかいない。不案内な者が簡単に触れていい代物ではないのである。

「いいよ。でも、それって一日二日で終わる話じゃないよね?」

『お察しの通りです。ジオン内部の安定を図るため、私はズムシティから離れられません。少なくとも、閣下の御足元が固まるまでは』

 ジオンを統べていたザビ家を消滅させた代わりに、シャリアは先代統治者の遺児(いじ)であるアルテイシアを擁立した。ジオン公国生みの親を血を引く者が再び現れたと国民は沸き立ったのである。

「アルテイシアさん、だっけ。ニュースで見たことある」

『――むしろ連邦との折衝(せっしょう)の方が楽なくらいですよ。とかく、現状は身内は敵ばかりと言っても過言ではありませんから』

 スマホの向こうのシャリアの声は疲れているようだった。

 なにせ、アルテイシアは市井(しせい)の者ではない。かつては地球連邦軍のエースパイロット、セイラ・マスとしてドズル・ザビをその手にかけたのだから。

 ジオンにも穏健派はいるものの、この擁立にはギレン派ならびにキシリア派、更に旧ドズル派までもが(くすぶ)る次第。連邦との折衝と同時に、ジオン内部を纏め上げなければならない。二重の労苦を抱える負担たるや相当なものだった。

『なので今回はエグザべ大尉とコモリ中尉を向かわせます。連邦との軍事交流の一環として、共同開発した新型機の実地試験、という名目ですが』

「あ、コモリんも来るの?」

「大尉……偉くなったんだ、エグザべさん」

『ええ。二、三日したらマチュ君の所に到着すると思いますので準備をしておいてください。では、またいずれ』

「うん。またね」

 通話を終え、サイレントモードに設定し直す。マチュはチェアに腰掛けたまま両手を空に掲げ、大きく背中を伸ばした。

「ん〜……コモリんとエグザべ、元気してるかな」

「二、三日後って随分急だけど」

「前にも何回かあったし。ヒゲマンも忙しいんでしょ。さて、荷物まとめとかないとだ」

「冷蔵庫も空っぽにしないと……」

 拠点はあるとはいえ基本は根なし草。気の向くままぶらりと二人旅に出ることもしばしばである。今回はシャリアからの依頼という変化球だか、急な出立は既に慣れっこである。

「とりあえずお腹空いちゃった。ニャアン、お昼作ってよ」

 二人の共同生活、炊事は(もっぱ)らニャアンの役割である。土地柄エスニック系の食材がほとんどだが、そもそも彼女の得意料理なのでむしろ好都合だった。

「いいよ。何食べたい?」

「う〜ん……」

 マチュは人差し指を頬に当て、ひとしきり考える。

 そして導き出される答えは。

「何でもいいや」

「……それ、一番困るヤツ」

 料理を作る側にとっては悪魔の台詞。溜息混じりにニャアンは湿った視線で抗議する。

「え〜……じゃあカオマンガイトートがいいな! 揚げ鶏大盛りで!」

 鶏のスープで炊いた米に、蒸し鶏を乗せて甘辛いソースをかけたカオマンガイ。カオマンガイトートは乗せる蒸し鶏を揚げ鶏に変えたもの。

「それは良いんだけど……」

「良いんだけど?」

 ニャアンの指がマチュが着るビキニの腰付近につつっと動いた。

「――太るよ?」

 そして、水着の上にわずかに乗る――マチュのちょっとした油断(あまったおにく)を軽く摘む。

「だってニャアンの料理がどれも美味しくてさ、つい食べすぎちゃって……幸せ太りってやつ?」

「もう、調子いいこと言うんだから」

 褒められて満更でもなく、ニャアンの顔が緩む。マチュは何を作っても美味しそうに食べてくれるので、作る側としても非常に作り甲斐がある相手だった。

 とはいえ食べ過ぎというのも、年頃の女子にはあまりよろしくなく……。

「パッタイでもいい? お昼」

「いいよ! エビ沢山入れてほしいな」

 やはり諸々の影響を考え、米粉麺の焼きそば――パッタイに決定。

「分かった。じゃあ先に帰って支度するから」

「ヨロシク。パラソルとか片付けとくね」

 マチュはビーチの後片付け、ニャアンはランチの準備。それぞれのやるべきことを片付けるため、別れようとしたその時だった。

 

 ――ゴゴゴゴゴ……!

 

 突如大きく震える砂浜。周囲の木々もその身を激しく揺らし、驚いた極彩色の鳥達が我先にとけたたましく飛び立った。

「ニャアン!」「マチュ!」

 揺れが続く中、二人は互いの名を呼びつつ駆け寄った。

「しっかり掴まって! 離さないで!」

 言いつけ通り、ニャアンはマチュの腕をしっかりと抱きかかえた。大地の鳴動が収まらぬ中、マチュは緊迫しながら遠く水平線に目をやる。

 

「地震……ならマズイかも。手荷物持って高台に……!」

 島で地震が起きたなら、次に来るのは大津波。

 この島に移り住むにあたり、シャリアから映像つきで注意を受けたのを思い出した。海を知らないコロニー生まれではあるものの、ありとあらゆる建物が押し流される様は想像を絶するものだった。

「マチュ見て! 空が!」

 一方でニャアンは空の異変を察知した。彼女が指さす先にマチュが視線を向ける。

 

 ――その光景に、言葉を失った。

 

 そこにあるのは――紅く輝く光の奔流(ほんりゅう)。様々な色の光の欠片が渾然(こんぜん)となり、命を持つかのように煌めきが迸る。

「ゼク、ノヴァ……!?」

 何者にも侵すことが適わない、こことは違う別の世界への通り路。ゼクノヴァがすぐ目と鼻の先に発生していたのだ。

 (かす)れ声を上げるのが精一杯だった。光の渦から溢れ出る怒り、悲しみ、そして失望……ありとあらゆる感情がマチュとニャアンの体を貫いてゆく。

 何かが、誰かが、来ようとしている。だが――。

「シュウジじゃない……!」

 二人は直感で察知した。

 シュウジのものとは似ても似つかない禍々(まがまが)しい負の波。その発生源がゼクノヴァの渦から顔を出そうとしている。足が(すく)み、固唾(かたず)を飲んでただ眺めることしかできなかった。

「キタゾ! マチュ!」

 いつの間にか足元に転がってきていたハロががなり立てる。

 光の奥からやって来たもの。それは――。

「白い、モビルスーツ……!」

 マチュには白鳥に見え、ニャアンには百合の花のように見えた。

 鳥の(くちばし)のように先端が尖り、前後に長い流線型の頭部。紫を主体にした小振りな胴体に、オーバル型で白く長大な翼のような肩部。

 そして、白いモビルスーツは一目で分かるほどに損傷していた。戦闘で両腕と下半身が失われた形跡があり、既に大破しているかあるいはその寸前か。

(ララァさん? いや、違う)

 マチュの脳裏にシャロンの薔薇がよぎる。どことなく彷彿(ほうふつ)とさせるフォルムであるが、あの時とは感覚がまるで違う。もっと圧倒的で、凍てつくような(おそ)れ。南国の島国であるのに自らの肌が粟立つのを覚える。

「ララァさんじゃないなら……誰が乗ってるの……!?」

 絞り出すマチュの声に呼応するかのように、白いモビルスーツのツインアイが弱々しく灯った。左右をゆっくり確認し、やがて砂浜の二人の姿を認めたらしく、流麗な頭部の正面を向ける。

「――マチュ! こっちに来る!」

「くっ……!」

 悲鳴を上げるニャアンを(かば)うように前に立つマチュ。言いようのない圧力を全身に感じながら、白いモビルスーツを精一杯睨み返すのだった。

 


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。