準決勝
第1試合
轟 VS 飯田
第2試合
切裂 VS 爆豪
『お待たせしましたッッッ!!! コレより準決勝を始めるぜェェェーーーーーーーッッッッッ!!!!!!! 準備はイイィィィかァァァァッッッ!!!?!? アーーーユーーーレディーーーーーィィィィィッッッッ!!!!!!!!!』
プレゼントマイク先生のテンションが段々と高くなっていってる気がした準決勝。スタジアムの歓声と共に、電光掲示板に最初の対戦カードが映る。
第1試合
轟 VS 飯田
クラスメイト達もこれから始まる激闘に、熱を帯びた視線で見守っている観客席には爆豪の姿がいなくなっていたが、それよりも重要な相手が俺達の所に帰ってきた。
「デクくんっ!!!」
「緑谷ちゃん! 手術は無事終わったのねっ!」
上半身は包帯だらけで、右腕はギプスで固定され、左腕も包帯に巻かれた体をジャージで羽織った、あまりにも痛々しい姿をした緑谷が帰ってきたのだ。
「うん……歩けるくらいには回復してもらった……」
「休んでた方がいいんじゃ……」
「ちゃんと見ておきたいんだ……ヒーローを目指す、みんなの活躍を!」
「……うん!」
麗日の心配を緑谷は諭して、彼はスタジアムの武舞台を見つめる。2人とも顔の同じ所にガーゼ貼ってあるのが、見ていて少し微笑ましい。
そんな所を見ていると、不意に緑谷と目が合った。
「あっ、切裂くん! ベスト4おめでとう! 白熱した試合だったねっ!!」
「アレっ? 見てたの!?」
「もちろんっ! 凄かったよ2人ともっ!! 見れたのは途中からだったけど2人の戦ってる姿を見てたら観客席に移動するのももったいなくってさお互いに似てる個性だし戦いの最中まで成長してるみたいだしでもやっぱりあの切裂くんの刃をチェーンソーにする…………ブツブツブツブツ」
「ストップ、緑谷ストップ!」
スイッチが入りそうになった緑谷を止めて、俺達は試合に集中した。
『準決勝、第1試合ッッ!!!! お互いヒーロー家出身の、エリート対決だァァッ!! 兄貴はターボーヒーロー《インゲニウム》ッッッ!!!!! ヒーロー科ッッ、飯田 天哉ァァァッッッ!!!!!!』
相変わらず飯田は角張ったお辞儀をしてから、足幅を軽く開いて構える。
『バァァァーーーーサァァーーーースッッッ!!!!!! 父親はNo.2《エンデヴァー》ッッッ!!!!!! ヒーロー科ァッッ!!!! 轟 焦凍ォォッッッ!!!!!!!』
対して轟は立ち尽くしたまま、動く気配がない。こうして見ると、いきなり氷結を飛ばす構えだってのがすぐわかった。
『未来のエリートヒーローの卵にィ、勝利の女神はどっちに微笑むのかァァッッッ!!!!?!! いざッッッ、スタァァァァーーーーーーーートッッッッッッ!!!!!!!!!!!!』
開始と同時に轟の冷気が広がって氷結が一気に飯田へと伸びるが、飯田も自慢のスピードで悠々と回避し、轟から旋回するように動く。
「加速の間を与えないつもりだ!」
「いけぇッ! 振り切れッ!」
轟は冷静に飯田の進行方向上に氷の壁を展開し、急ブレーキをかけた彼の動きを制限させる。
『あァーーッ! 飯田、囲まれたァッ!!!! 轟一気に決めにきたァーーーッッ!!!!』
「あっ!!」
「挟まれた!」
轟は壁の内側を全て氷漬けにする勢いで氷結を広げたが、全身を縮こませて更にはふくらはぎのエンジンの推進力も利用した、飯田の跳躍に回避された。
「おおっ!! 立ち幅跳びっ!!!」
「スゲえっ!!!」
その空中を飛ぶ最中、飯田のマフラーから放つオレンジの炎が、青白く強く激しく燃え上がった。
誰にも追いつけない、超高速のレシプロバーストが、発動する。
そしてその勢いを利用した飯田の回し蹴りが、回避した轟の頭を掠った。
「避けた!?」
「いや、まだだっ!!!」
誰が叫んだか、飯田は地面を蹴り付けて再び轟に肉薄し、彼の視界の外を狙った踵落としがブッ刺さる。今まで女子とばかり戦っていた飯田だが、今回は紳士になるワケにはいかない相手だった。
『直撃ィィィーーーーーーッッッッ!!?!!!!』
「だいぶ重いの入ったぞっ!!!」
「速すぎだろ、あの蹴りぃ!?!」
轟は地面に叩きつけられても氷結を展開しようとしたが、飯田に難なく避けられてジャージを掴まれ、武舞台の外目指して引きずられる。
「掴んだッ!!」
「早くしないとレシプロが終わるっ!!!」
「いけぇッ、投げろ飯田ァっ!!!!」
クラスメイト達が飯田の応援で一気に湧き立った直後だった。
場外まであと少しだった飯田が、突然減速を始めた。
「アレッ!?」
「スピードが……!? レシプロはまだ……っ!」
「いや、氷でマフラーが詰められた!」
何が起こったのかわからないクラスメイト達に、複製腕をフル活用して武舞台を見る障子が叫んだ。
スピードが収まって起き上がった轟に体を掴まれ、飯田は一瞬にして氷漬けにされてしまった。
「ああっ!!」
「そんなぁ!!」
『飯田くん行動不能ッ!!! 轟くん、決勝戦進出ッッ!!!!!!』
『轟ッッ、炎を見せずに決勝戦進出決定だァァァァーーーーーーッッッッッッ!!!!!!!!!!!』
スタジアムの歓声が湧き立つ中、言葉を出すのもやっとな心情の緑谷と麗日は、武舞台で轟に解凍されている飯田を見ていた。
「飯田くん……」
「………………」
そんな2人を見届け、俺は席を立つ。
「じゃ、行ってくる……!」
「っ!! ヤイバっ、頑張って!」
芦戸の明るい声で、周りのクラスメイトは少し落ち込んでいた空気をすぐに元気にさせた。
「いっけぇ、切裂ぃッ!!」
「頑張ってね!」
「どうか、お気をつけて!」
「お前なら爆豪に勝てるってッ!」
「応援してるぜ!」
「麗日の弔い合戦だ」
「私死んどらんよ?」
「てかっ、お前もやられたじゃんか!」
クラスメイト達のいつも以上の声援を背に、俺はスタジアムの武舞台へと向かった。その途中の電光掲示板に、俺の対戦カードが映った。
第2試合
切裂 VS 爆豪
『準決勝、第2試合ッッッ!!!!! 攻撃は最大の防御ォォォォォッッッッ!!!!!!! ヒーロー科ァァッッッ!!!!!! 切裂 刃ァァァッッッ!!!!!!!!』
トーナメント表を見た時、こうなるのは心のどこかで予想していたのかもしれなかった。
『バァァーーーーサァァーーースッッッ!!!!!! 火力こそ最大のパワァァーーーーッッッッ!!!!!!!! ヒーロー科ァァッッッッ!!!!!! 爆豪 勝己ィィィッッッ!!!!!!!!!!』
轟を止めるのは緑谷の役目であり、俺の役目はもう此処で終わっているのではないのだろうか。
それでも、まだ登れる壁があるのなら、俺は行ける所まで行ってやるつもりだ。
芦戸も切島も、峰田だって1位を目指した。
目の前の爆豪だって1位を目指している。
俺も…………トガちゃんと約束した、明るくて優しい世界を作るのなら…………1位が良いに決まっていた!
『お互い攻め攻めのチョーーーーー攻撃的タイトルマッチィィッッッッ!!!!!! 果たしてッッッッ、最後まで攻め勝つのはどっッッッちなんだァァァァァーーーーッッッッ!!!?!?!!』
湧き上がる歓声とプレゼントマイク先生の放送の中、俺は武舞台の上に立ち、爆豪に向かって構える。
対峙する爆豪は、いつものチンピラみたいな姿勢ではなく、足幅を広げた構えで手の平から数回、小さな爆発を起こしていた。
今までみたいな相手じゃないと、判断されたみたいで……思わず俺は笑みを浮かべた。
『いざッッッッ、スタァァァーーーーーーートッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!』
試合開始の合図と同時に、俺は爆豪に向かって真っ直ぐに突進した。
『いきなり切裂が攻めたァァーーーーーーッッ!!!!!』
向こうはこれまでの試合で徹底的にこちらを調べてきただろう。
爆豪は突進してくる俺に爆破で迎撃するが、それよりも早く俺は横に飛び退いて、黒煙の中へと飛び込んだ。
『うおッ!? なんだぁ!!! 切裂が消えたぞォォーーーーッッッ!!!?!』
煙の中を駆け、真横から飛び出した俺は爆豪の側頭部を狙って、腕を振り抜く。
『と、思ったら出たァァーーーーーーッッッ!!!!!』
「ッ!」
しかし、頭を下げられて回避され、俺は再び爆煙の中へ飛び込もうとするが、爆豪は更に爆破を起こして煙を吹き飛ばした。
「ちょこまかウゼェッ!!!」
『爆豪ッ、切裂が煙に逃げるのを許さないッッ!!!!!』
「ッ!」
片手だけ刃にした手で地面を突き刺し、軸にして低姿勢のまま急旋回を起こし、放たれた爆破を極力浴びずに俺は爆豪に飛びかかった。
「チッ!」
爆破で迎撃してきたら、ソレごと切り払って彼にナマクラの斬撃を浴びせるつもりだった。
しかし爆豪は手を横に向け、爆破の推進力で回避を選んでいた。
「んッ!?」
俺の振り抜いた刃が空を切り、地面に着地した俺は一度停止して、回避した爆豪に構え直した。
『爆豪も避けたァーーーッ!!! お互い一歩も譲らない戦いだァァーーーーッッ!!!!』
「爆豪くん、まさか準備運動してきた?」
「フンッ、お前相手にスロースタートするワケにはいかねえからな……ッ!!」
爆豪は両手を後ろに向け、爆破の推進力で一気に俺に肉薄すると、至近距離で俺に爆破を浴びせようと手を伸ばす。
『今度は爆豪が動いたァァーーーーーッッッ!!!!』
「くっ!!!」
俺は彼の手を掴んで爆風が自分の当たらない、外へと向けながら彼に掴みかかる。
「ぐうッ!!」
ワケもわからないまま背後で爆発が起こり、俺と爆豪は絡み合ったまま爆風で地面を転がった。
「痛ッ!!」
「ぐおッ!!!」
すぐに彼を振り解いて立ち上がり、両手の指の刃で地面にしがみついてブレーキをかけ、俺はまだ転がっていた爆豪目掛けて刃を滑らせながら突進する。
「ッ!」
しかし爆豪は寝転がったまま地面に向けて爆破を起こし、煙幕と同時に跳ね起きると俺の真横まで爆破で高速移動し、俺の脇腹に至近距離で爆撃を浴びせた。
「んんッ!!!」
ジャージの脇腹部分が中のシャツごと破け、切島の殴打数十発分の衝撃が伝わって気持ち悪かったが、俺は咄嗟に腕を刃にして振り払う。
「クソッ!!」
「チッ!!」
俺の振り回す手足の刃を、爆豪は冷静に回避して次の攻撃を仕掛けようとしてくる。
「クソ髪と違って、見た目じゃ硬化してんのかの違いが全くわからねえッ、まるで金属の像がそのまま動いちまってる感じだ……ッ!」
「えっ?」
いきなり爆豪が喋り始めて、思わず変な声が出てしまった。
そしてその不意を突くかの如く、爆破で飛びかかってきた爆豪が俺の頭を掴み、そのまま至近距離で爆破を叩き込まれた。
「グウゥゥッッ!!!!?」
脳味噌にまで響き渡った衝撃に、俺は全身からジャージを破って刃を突き出し、全方位に伸ばした。
「ぐうゥッ!!!!」
すぐに俺から手を離し、爆破の勢いで後退しようとした爆豪の体を、数本の刃が掠る。
俺はすぐさま刃を引っ込めて駆け出し、空中でバランスを崩した爆豪に飛びかかるが、彼は更に下がろうと俺に向けて爆破を放つ。
「ラアッ!!!」
その爆風を切り裂いて逃げる爆豪の足を掴み、引き寄せながら刃を振り下ろした。
咄嗟に白刃取りをしようと俺の刃を両手で挟んだ爆豪だったが、威力を止め切る事はできずに金属の塊である俺の腕が、そのまま彼の身体に叩き下ろされた。
『切裂の一撃が入ったァァーーーーーーーッッッ!!!!!』
「グァぁっ!!!? クッッッッ…………ソォッッッタレェェェェェェッッッ!!!!!」
悶えた爆豪は、俺の刃を掴んだまま爆破を起こして弾き飛ばした。
「ぐおッ!!?」
お互い空中で弾かれて地面に転がったが、俺が立ち上がった時にはもう、爆豪は立っていた。浅くない一撃が入ったハズだが、それぐらいで倒れるとは思っていない。
「ハァ、ハァ……ッ! 爆破しようにもテメェの刃が切っちまって、半減以下の爆風は硬化した体で完全に防がれちまう……ッ!」
上鳴と瀬呂の言っていた事は、本当だったようだ。俺の対策を爆豪はずっと練り続けていたようだ。
「やっぱ凄いよ……爆豪くんッ!!!!」
話す爆豪の後ろがすぐ場外だった俺は、両腕を刃にして交差させながら接近し、彼が迎撃するよりも早い距離で彼の足元───武舞台の一部を場外へ切り飛ばした。
『うおォォォォッッ!!!? 舞台が吹っ飛んだぁァァァーーーーッッッ!!?!?』
プレゼントマイク先生も観客席も驚く中、グラウンドに押し出された武舞台の一部は空中でひっくり返ると、ガラガラと崩壊しながら場外へ転がった。
『爆豪はァどうなったァーーーーーッッ!!!? んっ!? あァァーーーーいたァーーーーーーー!!!!』
しかし、爆豪は空中を連続で爆破しながら武舞台上へと舞い戻り、軽やかに着地する。
「俺に場外負けはねぇぞ、ナマクラぁ……ッ!」
「だよね」
爆豪は低空飛行で俺に突撃し、俺は横っ飛びで場外の側から離れようとする。がしかし、すぐさま爆破で方向変換した爆豪が横から俺に迫る。
「逃げれると思ってんじゃねぇッ!!!!」
「逃げるかよッ!!!」
スライディングで低空飛行する爆豪の更に下へと潜り込むようにして、彼の爆破を回避しながら交錯する間に脇腹へナマクラ刃を叩きつけた。
「グぅっ!! ……ッソがァァァァッッ!!!!!」
だか彼は叩かれた勢いで回旋し、俺の背後から爆破を浴びせて吹き飛ばした。
「うわッ!!?」
前のめりになってひっくり返るも、地面に刃を突き刺してブレーキをかける。その間に爆豪は地面に着陸して体勢を立て直す。
「まるでクソ髪の上位互換……ッ! いや……クソ髪に合わせて、B組のメタル野郎とカマキリ野郎の良いトコ取りってトコロだな……ッ! テメェは……ッ!」
「ッ!?」
思った以上に核心に触れられ、俺も驚いた。その瞬間を逃す爆豪ではなかった。
再び爆破で急接近した爆豪に踏み込みながら俺は刃を振り下ろしたが、爆破の連続で横スライドされ、空を切る。
「だからッ! テメェにキズをつけるにはなあッッ!!!!!」
彼の手の平が再び俺の脇腹に接着し、至近距離で爆破を撃ち込まれた。俺の体に、痛みが走った。
「ぐあァァっッ!!!!」
「刃の妨害を受けねえゼロ距離の瞬間最大火力ッ!!!! あるいは……ッ!!!!」
咄嗟に足から刃を伸ばして、吹き飛ぶのだけは防いだ俺が爆豪を振り払おうとするが、彼はそれよりも早く爆破も利用したバク宙で飛び上がり、両手をまるで一本の筒の様にして構えた。
「ヤばっ!!?」
避けようとした次の瞬間、今までの広範囲を狙っていた爆豪の爆破が、俺の身体だけを正確に浴びせる爆流となって襲いかかった。
「あ゛ぁァァッ!!!?!!?」
「ハンッ、悪くねェッ! 『A・P・ショット』とでも名付けるかッ!!」
『爆豪ッ!!! なんとあの切島と同等の防御力を誇る切裂を、爆破で追い詰めているぞォォーーーーーッッッ!!!!!』
『戦いの中でどんどんセンスを光らせていくよ、アイツは。根っからの天才肌だ』
本来ならもっと先で覚えるハズの技を、俺の対策のために考えついた彼は、本当に天才なのだろう。まだ完璧ではないのか、本来一点集中するハズの爆破は彼の手の平から四方八方に散るほど技に粗が目立つが、このままだと爆撃で追い詰められるのは時間の問題だった。
それでも、俺は勝つのを諦めない。
「フンッ!!!」
俺は両手を刃にして、爆豪に向かって突撃する。
「甘ェんだよッ!!!!」
すぐさま彼は爆破で迎撃しつつ、横に飛び退いて旋回しながら俺に攻撃を仕掛けようと両手を細めて構えるが、それを見抜いていた俺も跳躍して爆豪に飛びかかる。
「ンッ!?」
両手の指を互い違いに交差させ、彼の爆破に合わせて振り放った。
空中で爆破と斬撃が交錯し、俺と爆豪は弾かれて地面に転がった。
「ぐあァァぁあァッッッ!!?!!!!」
「グァァァアぁァッッッ!!!!!!!」
『両者同時に吹っ飛んだァァーーーーーッ!!!!!』
手を刃にして地面を掴み、俺は立ち上がる。分散させた爆破は俺の体のあちこちに響いたが、まだ動けないほどじゃない。
対して爆豪はヨロヨロと立ち上がったが、その起き上がった瞬間、彼の手の平から鮮血が垂れる。
「ハァ、ハァ……ッ! いッ…………ッ、……クソがぁぁぁッッッ!!!!」
「ゼェ、ゼェ…………ッ!!!」
彼の両手の平には、俺がつけた切り傷が何本も走っていた。コレで爆破するたびに、彼は傷を爆破で広げる事になる。
「ナメたマネしやがって……ッ! こんなんで俺が怯むと思うかァァッ!!!!? ア゛ァ゛ッッッ!!!!!」
傷も構わず爆破で急接近した爆豪だが、痛みを誤魔化せるワケではない。さっきより表情が苦しくなっている。
その痛みで判断力を狂わせれば、十分だ。
『うぉォォォッ!!? 爆豪そのまま行ったァーーーーーッッ!!!!!』
正面衝突する軌道で俺と爆豪は突っ込んだが、彼は更に連続爆破で上昇すると、一気に降下した勢いで俺に爆破を浴びせようとするが、さっきの収縮した爆風ではない。
俺は飛び退いて爆風を回避してから、着地の瞬間を狙って爆豪に回し蹴りを叩き込もうとする。
が、爆豪はそれも爆破で回避して、逆に俺に向けて両手を構える。
「死ねェッ!!!!」
「ッ!!!」
俺は空中で回転しながら、両手を合わせてひとつの大きな刃に変化させた。
両手を合わせる事で刃渡りが大きくなった刃で、俺は構えていた爆豪の爆破よりも早く、彼を刃のフルスイングで弾き飛ばした。
「グァぁあァァぁァァァッッッッ!!!?!!!」
『直撃ィィィーーーーッ!!!! 今のはイテェェぞォォォォォォォッッッ!!!!!』
『両手で合わせる事で伸びたリーチを利用したな。コイツも大概な天才肌だ……!』
吹き飛んだ爆豪は地面をバウンドしたが、場外に出るよりも早く爆破で俺との距離を縮めて肉薄してきた。
「クソッッッタレェェェェッッッッ!!!!!!!」
「っ!!!」
さっきよりもスピードが上がっている爆豪に、俺は切りかかろうとするも、刃の振り下ろしを回避され更に一気に背後まで回り込まれた。
「クソっ!!!」
咄嗟に後ろ蹴りを飛ばしたが、爆豪はそこにはおらず、一瞬完全に見失った。
「どこ見てんだァ…………バーーーーーカッッ!!!!!」
「あッ!!?!」
俺の頭の上を通りすぎて、正面に戻ろうとしていた爆豪が着地し、俺は咄嗟に肘を合わせて防御に回る。
「吹っ飛べェェッ!!!!!」
しかし、両手の平を俺の腹に押し当てた、爆豪による本気の爆風を叩き込まれ、武舞台の地面を踏み締めていた俺の体が、そのまま場外ラインへと滑り飛ぶ。
「グゥぅぅぅぅぅっッッ!!?!!!!!」
『あァァーーーーーー直撃だァァァーーーーーッッッッ!!!!!! 切裂体を止められねェェーーーーーーーッッッッ!!!!!!』
「ヤイバぁ!!!!」
足で必死にブレーキをかけている最中、芦戸の声援が聞こえた気がした。
「───ッ!!!!」
そのまま場外スレスレまで滑走した俺の体が、突然テレビの一時停止みたいにビタリと停止し、俺は某SF映画のアンダーソンくん顔負けの体幹で大きく上半身を仰け反らせ、戻した。
『止まったァーーーーーーーーッッ!!!?! そんで戻ったァァーーーーーーッッっ!!?!!! トンでもねェーーー体幹だァァァーーーーーーーッッッ!!!!!!!!』
『違う。よく見ろ』
片足を上げた俺の足から、ズボッと砂利の音を立てて刃が地面から引き抜け、俺の足の裏へと戻っていく。足の裏から地面に刃を伸ばして、無理矢理止まったのだ。
穴の空いた靴下ごと靴を武舞台の外に脱ぎ捨てて、俺は素足になる。コレで足の指まで使えるようになった。
『お互い、個性の使い方に関してはプロにも肩を並べる者同士の対決だ。センスはもちろん、どれだけ自分と相手の個性を理解して戦えるかが、勝敗の鍵になるな』
俺は向かいでニヤリと笑っていた爆豪に向かって突進し、両手の指を刃にして地面を滑らせながら引っ掻き上げる。
「ぐおッ!!?」
地面を削りながら俺の指先から伸びた斬撃が、回避しようとする爆豪へ襲いかかると同時に、後ろにあった審判台の脚が切断され、傾いた。
「キャアっ!?」
上に乗っていたミッドナイト先生が、可愛い悲鳴を上げて倒れて転がった。
「あぁ! ごめんなさいっ!!」
「ヨソ見してんじゃねぇェェッ!! クソがァァァッッッ!!!!!」
髪の毛を掠られ、頬と脇腹に浅い切り傷を作られた爆豪が、俺に掴みかかって至近距離で爆破を連続で浴びせる。
「ぐあァァぁッっ!!?!!!!」
振動と痛みが全身に走るも、俺は爆豪を掴んで膝蹴りを打ち込み、よろめいた彼に向かって足を蹴り上げる。
「ゴホッっ…………ガアぁァァっッ!!!!!!」
弧を描いて吹き飛ばされる爆豪に飛び上がった俺は彼の足を掴んで場外へ投げ捨て…………ないで、そのまま肘打ちを爆豪に叩き込み、地面にまで叩きつけた。
「ガあァァあ゛ァぁ……ッ!!」
吐血する爆豪だったが、痛みで覚醒したか、彼は俺に掴まれたまま爆破で空中に飛び上がり、スタジアムのド真ん中で宙返りを決めながら俺を振り解き、今度は爆破で急降下しながら俺に掴みかかった。
「今度こそ死ねやァァァァァァッッッ!!!!!!」
「いやなこったァッ!!!!!」
俺は掴みかかる爆豪に数本の刃を伸ばして彼を弾き、そのまま体を丸めて地面に落下する。
「ぐっッ!!!」
武舞台に亀裂が走って、俺は地面にめり込む。普段ならなんて事ない高さだったのだが、爆豪の爆破を受けすぎて、硬化に綻びが出始めていた。
爆豪は俺から距離を離して地面に着陸し、すぐさま丸まった俺に向けて両手を構えた。
「クソォォォォッッッ!!!!!」
そのまま放たれる収縮された爆流に、俺は四肢を刃にして跳ね上がり、直撃を回避する。片足片腕が巻き込まれ、空中でスピンしながらも立ち上がった俺は、両腕を刃にして駆け抜けながら刃先を地面から火花が出るほど擦り上げ、爆豪に向かって振り上げた。
「オラァァァァッッ!!!!!」
「クソがァァッ!!!!!」
再び地面を這って放たれる斬撃に、爆豪は爆破で横スライドして回避しようとするが、俺は1発目を囮にさせて、2発目を偏差で爆豪の回避先に向かって振り抜いた。
その2発目が、爆豪の肩から胸元までを浅く切った。
「ぐあァァァァッッッ!!!!?!」
堪らず声を漏らした爆豪が地面を転がったが、俺の1発目のスカした斬撃は、武舞台からグラウンドを滑って観客席を隔てる壁にまで余波が走り、客席から悲鳴が上がった。
「うおぉッ!?!」
『ウオォぉぉっっ!!? アブネぇぇーーーーッッッ!!!?!?』
『制御しろ切裂ッ、客席に入ったらゴメンじゃ済まさねえぞ…………ッ!!』
爆豪を警戒しながら、放送席の相澤先生に手を振る。そして、刃となったもう片方の手を見た。
「………………」
……特に何も起こってないという事は、素で斬撃がデカくなってるって事で、イイんだよな?
その内、斬撃が飛ぶんじゃないかと考えていた直後、爆豪が立ち上がって構え直す。
「オイ、ナマクラぁ……なんでクソ髪に使った技を使わねえんだ……!? テメェも俺をバカにしてんのかッ!!?」
「え……?」
爆豪は飛びかかりながら連続で爆撃を浴びせてくる。普通の爆破だから刃で切り裂けるが、すでに体力の半分以上を消耗している今、全て凌ぐのもジリ貧だった。
「ぐっッ!!!!!」
「俺じゃあ力不足ってかァァァァッッ!!!!」
再び収縮して放つ爆風に、俺の体が容赦なく吹き飛ばされる。地面を転がって両手の指でブレーキをかけた俺が武舞台の両側を見れば、審判台に座っているセメントス先生が首を横に振って、傾いた審判台に立つミッドナイト先生は、迷っているみたいだった。
「周りなんか気にすんじゃねえナマクラぁッ!!!! 俺が許可を出してやるッ!!!」
俺の視線に気付いた爆豪が、俺を呼び戻す。爆破でブースト移動する彼は、俺に向かって飛び上がりながら、絨毯爆撃の如く爆破を連発する。
「俺が取んのは完膚なきまでの1位なんだよッ、全力のお前を叩き潰さねえと、意味がねぇんだよッッ!!!」
「くぅッッ!!!!」
これ以上の真正面からの消耗戦はできなかった俺は、飛び退いて彼の爆撃を回避する。
「逃げんじゃねえェェッッ!!!!」
爆豪は空中を移動して、俺の目の前に降り立つ。衝撃で身体から血がポタポタと武舞台の床に垂れるも躊躇わず、彼は俺の前で血みどろの拳を構えた。
「テメェも1位狙ってんだろうがァァッ!!!!! 舐めプの半分野郎なんか気取ってんじゃねえッッッ!!!!!! 全力で叩き潰しにきやがれェッッ!!!!!!!」
あぁ……本当に緑谷とソックリだ。
果たして、本人は気付いているのだろうか。もしも、彼との関係が修復されるのなら、いつか聞いてみたくなった。
「ゴメン、爆豪くん…………ありがとう……!」
俺は両手の刃をゆっくりと流動させていく。不快な金属音と共に、刃から煙が上がっていく。
「ヒーローになったらヴィランを殺してはいけない……! 寸止めも、これからは必要な訓練かな…………爆豪くん。今度、一緒に特訓しよっか!」
「ハァ゛ッ!!? フザけんなッッ、誰がテメぇとッ……!」
「ワガママ言ったんだから……コッチの要望ぐらい乗れ゛ェェェェェェェッッッッッ!!!!!!!!」
叫びながら俺は流動させた刃の腕を、地面に滑らせて振り上げる。
斬撃で、武舞台が真っ二つにカチ割れた。
『おぉおォおォォおいおいッ!!? ミッドナイトっ!!? だっ、大丈夫かコレッ!!?!』
『ん〜〜〜ッッッ、ギリギリまで許可します! ちょっとイレイザーっ!! ソコから出てきて!!!』
『ハァ……便利屋じゃないんだがな……!』
先生達がなんか話をしていたが、俺は刃を滑らせながら、爆豪に切りかかる。ナマクラ刃とは言え、流動は高速だから触れたら堪ったモノではないが、爆豪はそんな俺を見ながらこれ以上ないぐらい凶悪で、楽しそうな顔をしていた。
「オラァァァァッッッ!!!!!」
空中から放たれる連続爆撃も、流動させた刃で引っ掻けば面白いぐらいに切り裂けた。そのまま俺は飛び上がり、流動していない膝で爆豪に蹴り込む。
「何度も喰らうかよッ!!!」
その膝を蹴り付けられ、弾かれた俺は彼の頭を掴んで、硬化させた俺の頭とぶつけ合わせた。
「ガアァァッっ……はッ…………!!?!」
今のは流石に効いただろうが、頭から流血する爆豪は……それでも意識を途切らせずに俺の顔に手の平を押し当て、爆破を起こした。
「ゴぼッッッッッッっ!!?!?!!!!」
視界の半分が真っ白になるぐらいの光を受け、俺は地面に叩きつけられて大きく跳ね上がる。顔から煙が上がり、火傷みたいな痛みが走るが、俺は立ち上がって爆豪を見上げた。
「ゼェッ……ゼェ……クソッ!!!」
「ハァ……はァ…………ゲホッ、ゴホンッッ!!!」
地面に着地した爆豪が、そのまま片膝をガクリとつかせる。彼の両腕はブルブルと震えていた。向こうの爆破も、もう限界が近いのだろう。
「まだだァ…………ぺッ! テメェを倒して……ッ、俺が完璧なナンバーワンだッッッ!!!!!」
血溜まりを吐き捨て、爆豪が再び突進する。
俺は流動した刃の指を交差させ、地面を削って下から一気に振り抜いた。
「芸が無ぇェッ!!!!!」
武舞台が更に亀裂を走らせて崩壊し、地面と並行な場所がなくなっていた。
地面を走る斬撃は、跳躍した爆豪に回避され、再び爆破で急激な方向変換を行い、俺を翻弄する。
「お前もそろそろ限界かァッ!!?! 刃のスピードが落ちてんなァ!!!!」
「っッ!!?」
刃を動かしているのも自動ではなく俺の力だ。それが弱まっている事に気づかれた俺の背後に着地した爆豪が、両手を接着させる。
「死───ッ!?」
足を軸にして体を捻り、軸じゃない足は刃の伸縮で加速をかけ、最低限の動きで爆豪に振り向く。爆破は俺の背中を丸々持って行ったが、それで更に加速がついた俺は、刃になった指で爆豪の顔を引っ掻いた。
「グウゥゥっッ!!!?」
顔に数本もの切り傷が入った爆豪が目を瞑り、俺は畳み掛けるようにして彼の腕を掴み、殴りかかった。
「ぐふゥゥッっ!!!」
何度も続く殴打に、爆豪は堪らず俺の腕を掴んで爆破したが、向こうの爆破も威力が弱くなっていた。それでも今の俺には痛みと衝撃で手が痺れたが、構わず俺は爆豪の首の後ろに腕を回して彼の首を引き寄せ、そのまま彼を引き倒す。そして頭を固定させて首を腕で締め上げた。
「ゥゥぐッぅうグゾっだレぇぇッッ!!!!!」
「お゛ぉオ゛ぢろよ゛ォォおォぉッッっっッ!!!!」
彼は空いた手ですぐさま俺の顔に向かって手の平を向けたが、片方の腕は俺の空いた手で掴み、もう片方の手は、顔の近くにきた瞬間、大口開けて腕に噛み付き、歯を刃にして固定した。
「う゛ぉお゛ォぉ゛おォぉ゛ォォォォッッッッ!!!!!!」
しかし、爆豪はその状態のまま、常闇の時に見せた閃光弾を放ち、俺の視界を奪った。
「あ゛ッッッッ!!?!!!」
視界を両方潰され、何が起こっているのかもわからないまま、連続する爆破と同時に俺の体が上下左右にブレる。地面に叩きつけられているのかもわからない衝撃を受けた瞬間、不意に俺の視界が晴れた。
「オラ゛ァァァァッッッッッ!!!!!!」
「ぐぶゥゥぅうぅッッッ!!!?!?!!?」
何も見えないせいで無意識に硬化を切ってしまっていたらしく、爆豪の拳が頬に突き刺さると同時に、全身に熱した湯をかけられた様な痛みが走った。
俺は地面を転がったが、傾斜になった武舞台に押し止められ、膝を立てる。
「がはぁッ、ゴホッ、ゲホっッ……お゛ッ、お゛ェェェェッッッ!!!」
「ハァ゛ッ……ハァ゛ァッ、ハぁ゛ッ……ゲホッ、グゾッっだレぇェェ……ッ!!!」
胃の中身を逆流させながら、俺は火傷の痛みに耐えて立ち上がる。対する爆豪も、喉を押さえながら吐血を繰り返し、顔に流れる血を腕で拭っていた。
それでも俺達は同時に、相手に向かって突撃した。
「オ゛ラぁァァぁア゛ぁッッ!!!!」
流動する刃を容赦なく振り回し、避けようとする爆豪の体が刀身に掠れて、ジャージごと皮膚が破ける。対して爆豪も爆撃を繰り返して、硬化している俺の体にヒビを入れていく。
「クソがァあ゛ぁァァっッ!!!!」
もはや作戦らしい作戦も考えつかなくなり、俺と爆豪は取っ組み合いになって闇雲に攻撃を行う。爆撃と金属の殴打が何度も繰り返される乱闘へと変化し、人の焦げる匂いと飛び散る鮮血の香りが武舞台に広がった。
「クたばれ゛ぇェェえェェェッっ!!!!!」
プレゼントマイク先生の実況も、会場の歓声も、よく聞こえない。なんか騒がしいのはわかるけども、俺には爆豪の声だけが鮮明に聞こえた。
「逝ね゛ヤぁァあ゛ァァぁァァァッッッ!!!!!!」
そうしてお互いに爆破と斬撃が命中し、俺と爆豪が互いに吹っ飛ばされる。それでも俺達は地面に手をかけて足を踏ん張り、倒れるのを防いだ。
「「グぅゥゥう゛ぅゥゥゥゥッッッッ!!!!!!」」
よろけながらも爆豪から視線をずらして横を見ると、セメントス先生が無線機で何か話をしている。これ以上続けると止められてしまいそうだった。
「ハァ゛……ハァ゛ぁ……ッ!!! ナマクラぁ゛…………次でッ、終わりにすっぞ…………!!」
「ゼェ゛ッ、ぜーっッ、ゲホッっ! わ゛……わがった……ッ! ゲホッんッ、ゴホっッ、……べッ!!!」
口内の吐瀉物を血ごと吐き捨て、俺は両手の刃を流動させる。これが最後の衝突になると確信して。
「コレ゛で…………最後だァ゛ァッッッ!!!!!!」
「オ゛ラ゛ァァァァぁっッッ!!!!!!」
俺と爆豪は同時に接近したが、彼は爆破で上空へと飛び上がり俺を下方に捉えてその体をしならせる。
「い゛くゾぉオ゛ぉォォォォッッッ!!!!!」
その空中にいる間に、爆豪は両手を左右逆方向に向けて爆発を連続発生させ、爆風を利用して錐揉み回転しながら俺へ向けて突撃した。
俺は流動する両腕を交差して、足の刃の伸縮も限界まで利用して、鮮血を散らしながら飛び込んでくる爆豪に向かって、飛び上がった。
その時、気づいたんだ。
爆豪はわざわざ上空に舞い上がってから、俺に向かって急降下した。
飛べない俺は必然的に、上に向かって斬撃を打ち込むしかなかった。
だから、観客席の事なんて考える必要、なくなっていたんだ。
思いっきり、本気をお前にぶつける事が、できたんだ。
俺は彼に向かって、溜め込んだ腕の力を解放した。
「
「
爆豪に習って、俺もテキトーに考えた必殺技を叫んだ。
必殺技を叫ぶってのも、悪くはないなと思った。
武舞台を丸ごとクレーターに変貌させる爆発と同時に、爆風を切り裂く俺の十文字の斬撃が爆豪に命中し、バツの字型に彼の体には軽い切り傷がついた。
俺は爆風で武舞台に叩きつけられ、そのままスタジアムの壁まで吹っ飛ばされて止まった。爆豪は斬撃に弾き飛ばされて、スタジアムの空中で大きな弧を描いてから、クレーターとなった武舞台の中に落下した。
「ぐぅゥゥッ…………ガハぁッッっ!!!!! ゲホッ、ゲホぉっ…………ッ、く…………クソぉッ…………ッッ!?!! きぃ…………効いたぞ……あのヤロウ…………───ッッ!!!!!」
口から血反吐を吐き出して咽返りながら、爆豪はヨロヨロと立ち上がろうとしたが、そのままもう一度倒れ込んでしまった。
『き……切裂くん場外ッ! 爆豪くん決勝進出ッッ!!!』
ミッドナイト先生の声と歓声を最後に、俺はそのまま意識を失った。
次回『体育祭終了』
次の投稿は土曜日です。
そして、いつもご覧頂きありがとうございます。
大量の高評価と感想、本当にありがとうございます。助かりました。
評価のケージが満タンになるのを目指して、頑張ります。