3月1日、第1次降下作戦が開始される。欧州方面軍司令に就任したユーリ・ケラーネ少将率いる第1地上機動師団と宇宙基地制圧隊がコーカサス地方のオデッサ・バイコヌールに降下、3月4日にもマ・クベ率いる資源発掘隊が天然資源の多いカスピ海および黒海沿岸部に降下して占領する。この時の主力はザクⅡJ型であり、宇宙用の装備の取り払いが間に合わなかったF型もいたが現地で取り外しが行われ、後にすべてがJ型に置き換わった。この降下はHLVで行われた。連邦軍宇宙艦隊は降下を妨害しようとしたが、ジオン軍護衛艦隊に撃退された。また、ユーリ・ケラーネ少将は黒海や地中海、イギリス海峡は北海を掌握するためにある程度数があったザクマリンや量産に踏み切っていなかったゴッグ、アッガイ、ズゴックなども投入した。27日にはにゴッグ、アッガイ、ズゴックは正式に量産もしくは生産開始される。
一方で3月3日プラント最高評議会議長シーゲル・クラインによる、地球連合非参加国には優先的に物資を提供する「積極的中立勧告」の声明をジオン公国及び親ジオン系サイドやサイド6が受諾した。親連邦系のサイド2ですら妥協案を模索し交渉を継続しており、突っ撥ねたのは連邦軍が駐留するサイド7くらいであった。
以後共栄圏勢力は順次受諾していく。これによって、ジオンの物資の問題は万全な状態に改善された。
3月11日の第2次作戦ではガルマ・ザビ大佐率いる第2地上機動師団とウォルター・カーティス大佐率いる第3地上機動師団が北米大陸旧アメリカ合衆国中央部に降下し、二手に分かれて進軍を開始、12日に東海岸の大規模基地ニューヤーク基地が陥落した。13日には後の一大拠点となるキャリフォルニアベースをはじめとした大部分を占領。また、「闇夜のフェンリル隊」が先行降下し橋頭堡を築き上げていたことも北米侵攻がスムーズに行われた要因であった。この時の主力もザクⅡJ型であったが、エースやベテラン用にグフが支給され始め、ドムキャノンの量産を待って量産化の見送られたドムも生産されていた分をすべて投入した。また、試作されていたイフリート派生機の多くは彼らの持ち出しとなった。さらに、ジャブロー侵攻のブラフとして生産されていたアッグシリーズもこちらの所属だった。また、キャリフォルニアベースでは多くの潜水艦を鹵獲し、ジオン海軍構想が練られ始める。引き続く3月18日の第3次降下作戦では、ノイエン・ビッター大佐第4地上機動師団がアフリカ・キリマンジャロ他数拠点を支配下に置いてアフリカ民族解放戦線に武器を供与しアフリカの独立を支援する動きを見せた。欧州方面軍の侵攻は西アジアにまで及んだ。欧州方面軍は現地の反連邦思想の組織であるドバイの末裔と接触している。地球の約4割がジオン軍に占領された。
3月30日にプラントのザフト軍による第1次作戦を発動し、降下部隊が降り立ちイベリア半島と黒海沿岸にジブラルタルやディオキアが占領された。ビクトリア湖周辺にも降下しビクトリア湖を干拓して造られた宇宙港とマスドライバー施設「ハビリス」を占領。
また、未だ完成の目途が立っていない軌道エレベーター「ラ・トゥール」もザフトの手に落ちた。ザフト軍は地中海にも侵入しジオン海軍と挟み撃ちをする形で連邦海軍を殲滅した。
4月にはMIP社にてMAビグロが開発され、生産が決定する。
連邦ではV作戦が発動。また、艦隊再建を目指したビンソン計画も発動される。
サイド5防衛隊が宇宙革命軍として改編、ザイデル・ラッソが総統となりルウム革命政府として国家元首に治まった。さらにジオンの基礎援助を受け国産MSジェニスの試作開発に成功、量産を目指して生産ラインの確保を行った。
この時、ジオン・連邦の想定外の事態が発生する。
プラントのある種の暴挙であるニュートロンジャマーの散布によって核分裂炉の原子力発電をエネルギー供給の主としていた地上では、それらが使用不可能となり、同時にNジャマーの持つ電波妨害作用から地球全土での深刻なエネルギー不足と情報網の寸断、核分裂炉の発電停止により発生した深刻なエネルギー問題から、地上のあらゆる産業は麻痺し、社会システムが崩壊寸前にまで追い込まれることとなり、ジオン・連邦共に対応に追われることとなった。幸いプラントは、このニュートロンジャマーを背景として友好姿勢を持つ地球国家に対してエネルギーの輸出を表明し、ジオンはMS、MAに核融合炉を採用しており、サイド3のコロニーで民需発電に一部採用されてはいたが基本的に門外不出の技術であった。
また、ニュートロンジャマーの散布に対してジオン側は通告を受けた当初より強く反対していたのだが実行に移され、ジオンの現場では相当な混乱が発生した。核融合炉は共栄圏理事国のみで共有され門外不出であった事もあり地上の占領地で民需に回すと言うことは出来ず、占領地で少なくない数の民間人が困窮し死者も発生した。とは言えジオン本国の核融合発電所等発電施設から電力をフル充電させた蓄電池やソーラーパネルが輸出され、さらには「積極的中立勧告」における最優先輸出国に指定することでジオン占領地及び地上同盟国へプラントからも蓄電池やソーラーパネルを輸出することである程度関係を改善した。
ガルマ・ザビら地上軍の司令官陣は核融合炉発電所の地上運用を申し入れたがすべて却下された。ジオン本国及びルウム革命政府は少なくとも今次大戦中の開示はしないと申し入れ者に伝えている。ただし、民間人への道徳的配慮から電力提供するためにHLVや貨物シャトルを用いて大気圏よりの蓄電池他物資投下も行われた。その一部が連邦にも回収され利用されると言う失態も発生した。その後はジオン地上軍は電力確保のため最優先で資源確保に走った。欧州方面はオデッサ基地司令マ・クベ大佐主導でバクー油田やテンギス油田などのカスピ海沿いの油田開発を進め、北海の海上油田を巡ってベルファストの連邦軍と激しく争った。北米方面軍もコリアンガ油田やエクスヒルズ油田、ドレーク油田などの占領地の石油資源確保を急ぎ開発を進めた。また、後に紹介するアラビア首長連合の共栄圏入りが加速したのは石油資源確保の問題もあった。
油田のない南部アフリカの連邦軍は補給線に壊滅的なダメージを受けることとなる。石油火力発電に加え、さらに旧式な石炭火力発電施設をも再稼働させた。欧州方面軍も欧州各地の炭鉱の掘削を再開させ、北米方面軍も各地の炭鉱を再開させた。天然ガス田も同様に動いた。また、アフリカ方面軍は地元のアフリカ民族解放戦線と共に主要油田・天然ガス田全てと主要炭鉱を確保することに成功した。南部アフリカの連邦軍は戦略資源に乏しく壊滅的ダメージを受けたのであった。
その混乱に乗じてザフトは第2次作戦を発動し地上降下を開始する。第2次作戦ではオセアニアに降下し、カーペンタリアを中心にその大部分を占領した。また、カーペンタリアへ潜水艦隊が降下して補給線を確保しようとしているのを連邦がキャッチし、連邦太平洋艦隊を迎撃に差し向けたが大敗している。また、イベリア占領軍とヴィクトリア湖占領軍はスエズ強襲を実行し同地を占領した。この戦闘で地球連合軍の車両が多く撃破され、バクゥの恐怖を生き残った地球軍将兵に知らしめた。
31日、ジオン公国軍の補充部隊及び宇宙革命軍の援軍先遣部隊が地上へ降下する。宇宙革命軍はジオン、プラントに続き地上侵攻を行った宇宙国家の3か国目である。
ジオン公国、ルウム革命政府、アフリカ民族解放戦線によるサイド共栄圏構想の拡大解釈を視野に地上勢力との同盟を締結。サイド共栄圏の名称変更を検討予定。
ザフト軍、エジプト・スエズに降下。同地域を占領。
統合整備計画が本格的に軌道に乗り、武器規格の統一化が始まった。
MSにおいてもゴッグからハイゴッグ、ズゴックからズゴックEへさらに両腕のアイアンネイルと頭部のロケットランチャーを廃し、クロー装備シールドと対艦攻撃用のヒート・ラム(大型衝角)を装備した、改良を加えラムズゴックEが開発され、現行機から置き換えられた。また、著しく機動性を損なっているある種の試作機扱いを受けていたゾックであるがアッガイ4機分の収納機能を備えたモビルフォートレス(MF)としての改修が現行機に施されている。
また、すでに少数がロールアウトしていたドムであるが総帥府と軍部の要請で中長距離のショルダーキャノン増設が決定し、左前腕部甲にミサイル・ポッドの付いた増加装甲を装着することで更なる火力強化が行われ、東欧やアフリカ戦線の要望が盛り込まれ荒地・砂漠地・酷暑地仕様として機体各所に防塵用エア・フィルターや拡張冷却装置が装備されているほか、装甲がブロック化されており内部に入り込む砂の排除を容易にしている。熱核ジェットのインテーク周りの構造などが抜本的に設計し直され、重装甲化とそれに伴う機動性低下を補うための大型スラスターの増設が行われた結果、ドム・トローペンとして同じく現行機と置き換えられていった。さらに、砂漠戦に特化させたのがドワッジである。
宇宙戦力としてもリック・ドムが配備されていたが生産数は地上優先もあり、ドム以上に少数であった。これも同時期にリック・ドムⅡに置き換えられた。
統合整備計画において高い難易度を持ち立ちはだかったのはザクとゲルググであった。ザクにおいてはすでにバリエーション機が多く強行偵察機やサイコミュ仕様など専門性の高い機体も多く、規格統一は困難を極めた。上層部は主力量産機の統合で妥協する形となった結果ザクⅡ改に置き換わった。以降ザクの派生機の中心はF型ではなく改型に切り替わった。次に統合整備計画の難所となったゲルググは主武装のビーム兵器開発が遅れたのだが、前線の強い希望によって本機の逐次投入が行われた為、統合整備計画に則っていない規格のものが多く送り出された。先行量産型が前線に送り出され、高機動型や中距離支援型、陸戦型、海兵型、狙撃型と言った派生型が多くロールアウトしたが規格の統合が為されたのは戦争終盤であった。また、マ・クベ大佐らキシリア派の将校の強い推薦でギャンをキシリア派近衛仕様機扱いにして数量生産を行っている。
ゲルググ、ギャンの統合整備計画対応後の11月ガルバルディαの開発が完了している。