Gジェネレーションズ ギレンの野望    作:公家麻呂

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28 日本独立戦争、ネオジャパン新生 前編

 

2月1日には共栄圏議会連合、地球連邦、プラントの講和会議が終了し終戦条約が履行されたのだが、その効力が発揮されるまでには暫くかかった。地球連邦及びプラント極右の戦争継続派が戦闘を継続していたからだ。

プラントでは元士官のメイア・シヴァによるテロ、地球連邦では南アメリカ等の独立運動の鎮圧、共栄圏議会連合は未だに独立派の援助をやめていなかった。1月10日のルウムでのソーラ・レイへの破壊工作の報復として、連邦の月面基地施設への攻略作戦等戦争再開への道筋は出来かけていた。すでに地球連邦は幾つかの派閥が独自に動き始めていた。

南アメリカ独立戦争。地球連邦軍の総司令部があったジャブローは自爆によって基地機能は消失、開戦初期に散布された弱毒性アスタロスが森林を破壊しており、南米地域の価値は激減していた。連邦政府からは完全に見捨てられ使えるものを毟り取られる段階にあった。

南米の諸勢力としては生き残りを賭けて独立戦争を挑むしかなかった側面もあった。

独立戦争としては南米の英雄エドワード・ハレルソンを中心としたドラマチックな王道展開を魅せている。南米で修行していたバリー・ホーやエドワードに敗れ和解したジェーン・ヒューストンも南アメリカ軍に加勢した。また、紛争末期にはザフトがユニウス条約の批准を名目に介入していた。紛争はユニウス条約締結まで続き、3月9日共栄圏議会連合が連邦政府に向けて南米への介入を示唆しHLVを伴った宇宙艦隊が南米の降下軌道に接近したことが決定打となり、南アメリカ合衆国の独立自治が認められた。

なお、紛争以前から駐留していたザフトの監視部隊は条約施行により撤退した。

南米の罷りなりにも自力での独立は連邦政府の弱体化の象徴であり、それに続いてユーラシアの小国ファウンデーション王国の独立が連邦政府の崩壊の決定打となった。

この時期自力で独立を勝ち取ったファウンデーション王国であるが大戦期にジオンからNTに伴う強化人間開発技術や独自のコーディネーター技術と言った尖った技術が勝利に貢献したのはジオンとファウンデーション王国の最重要機密である。(ファウンデーション王国独立戦争3月1日~12日)。

地球連邦の権威は地に落ち宇宙世紀00080年3月30日、遂に地球連邦軍は崩壊した。

地球連邦軍は自前の自治政府を抱えて幾つかの軍閥に別れた。

北米大陸並びに南西及び西ヨーロッパ、グリーンランド、サイド2ハッテを擁する大西洋連邦はブルーコスモスの影響力が強い。

中華人民共和国、朝鮮民主主義人民共和国、大韓民国、モンゴル国など旧極東地域とインド以東の南アジアが集合した東アジア共和国、サイド7はブルーコスモス色は薄いが生粋の強硬鷹派である地球至上主義のティターンズが掌握した。

ロシア連邦、中国の黒龍江省、南西ヨーロッパと南アジアの一部が統合したユーラシア連邦であり保守派のグリーン・ワイアット率いる地球連邦政府の影響力が残る唯一の勢力であった。

それ以外は、アフリカ大陸における非ジオンが集う南アフリカ統一機構。

独立を表明してからは急速に親プラント色を出してきたオセアニア地域の大洋州連合。

東アジア共和国に付随する形で独立した赤道連合は大陸の東南アジア、一部南アジア地域による連合国家を形成したが、数日で大量離脱を招いている。

そして、ノルウェー、スウェーデン、フィンランドからなるスカンジナビア連合王国。南太平洋上の群島群であるオーブ連合首長国が永世武装中立国として誕生した。

また、連邦軍崩壊に乗じてアイルランドと日本が独立宣言を行った。

連邦瓦解による残存欧州の大西洋連邦とユーラシア連邦の帰属問題にもめている間にアイルランド独立派が大戦時より友好を深めていたジオン地上軍へ介入要請を行い独立支援を行ったことで発生した経緯がある。最終的に残存欧州は大西洋連邦が獲得し、アイルランドのみが共栄圏議会連合に入って決着する。

ボアズの領有権は返還されず、再建の目途が立たないアルテミス要塞と宇宙に確固たる拠点を持たないユーラシア連邦宇宙軍の独断行動によるオーブ宇宙ステーション「アメノミハシラ」攻防戦はオーブ軍の勝利に終わった。

 

連邦軍の崩壊による治安悪化は防ぎようもなく脱走兵が野党化したり、戦時に発生した傭兵たちが多様化した末にバルチャーと呼ばれる禿鷹野盗集団が誕生した。それ以外にもソレスタルビーイングを自称するテロ組織も懸念事項である。

サイド2の親連邦の富裕層と親ジオンの平民層の対立は日に日に強くなっていった。

新興の独立国が多く合流した地上の共栄圏議会連合と地球連合の対立。

共栄圏議会連合、地球連合、プラントの火種は未だに燻っていた。

 

 

 

 

ネオジャパン独立戦争。0080年4月5日から同年5月まで続いたこの独立戦争はジオンが最も介入した独立戦争であった。3月28日、古の時代から現在に至るまで日本地域の象徴として存在した天皇家へ親善訪問としてノーマ・ザビらジオンの使節団が派遣されていた。

10日あった訪問日程の半分が過ぎた4月3日。ノーマ・ザビはある人物たちと秘密裏に会合の席を設けた。

 

「これです。」

「これが、アルティメット細胞の変異株。」

 

地球連邦軍日本戦区の司令官であるウルベ・イシカワ大佐から特殊容器に入ったDG細胞を受け取り、感嘆の声を上げているノーマ。

ウルベの視線を受け、ノーマが応じる。

 

「安心なさい。すでにうちのフェアトン・ラーフ・アルギスがサイド1よりブリガドーンコロニーを譲り受けたわ。今は指定の場所にコロニーを移しているわ。」

「アルティメット細胞からの変異事故で旧日本保有コロニーを失ってからは研究が停滞していた。ナノテクと言う毛色は違うが研究施設コロニーを用立てて頂いたのは非常にありがたい。」

「えぇ、ジオンも私も貴方達には期待しているわ。ところで…」

 

ノーマに視線を向けられた仮面の男。ファウンデーション王国からの同行者オルフェ・ラム・タオは返事をする。

 

「こちらからも研究者を送りましょう。女王陛下も了承済みです。」

「それは、何よりです。」

 

 

 

「イシカワ大佐、DG細胞の研究成果は…。」

「もちろん、共有させていただきます。」

「ギニアス、そちらにもデータを回します。役立てなさい。」

 

親衛隊技術少将としての役職を得たギニアス・サハリンは側近然として恭しく応じる。

 

「っは。ご期待ください。」

 

 

3月16日

インドネシア港湾労働者組織。

 

「マレーシア側の同胞がやられた!?」

「あんな、訳の分からない連中と組むから…。」

「だが、決起は…。」

 

「少し待ってくれ。」

「あ、あんたは?」

「ジオン公国東南アジア方面シンブ根拠根拠地隊隊長ヨンム・カークス少佐だ。」

 

カークス少佐の背後からユーコン級潜水艦が浮上してくる。

そして、彼らに譲り渡すマリンザクやザクⅡが並んでいた。

 

「近日中に日本が独立する。あんたたちはそれに合わせて決起すればいい。武器の供与は共栄圏議会連合が行っているんだ。足並みを揃えて貰いたい所なんだが?」

「それは解っている。」

 

引き渡されるMSは連邦の鹵獲機や革命軍のジェニスが混ざっており、ジオン系もある程度言い訳ができる様にFZではないザク系機体だ。

 

「では、決起は日本が独立宣言をするのに合わせて…」

 

 

 

 

3月15日~28日

連邦軍の内部崩壊は避けられぬものとなっていた。分裂後の形は凡そ出来上がっていた。

連邦軍内における後の東アジア共和国に属する者たちは所属予定地域に予め追従するように自治区の首長たちに事前に通告した。その際に大いに反抗したのが後のネオジャパン、経済特区である日本の首長であった。

 

ジオンが背後にいた日本特区は呉や横須賀の軍港から軍艦を領海に展開した。

対する東アジア共和国軍も日本側と睨みあう形で艦隊を展開。

 

沿岸には日本仕様に改修されたドートレスや軽キャノンが配備されていた。

 

「宇宙人どもとつるみおって…捻りつぶしてくれる!」

 

東アジア共和国軍はブライアン・エイノー大佐を司令官として朝鮮半島や大陸沿岸に集結させた。

また、台湾島はプラントから連邦へ引き渡される予定であったが情勢悪化によって撤収作業は中断され、警戒態勢に入った。心情的にはどちらかと言えば日本側ではあったが介入はせず。両軍に領域を犯す勢力には問答無用で攻撃すると宣言した。

オーブ外務省外郭団体国際協力機構管轄団体組織国際災害救助隊の活躍でマレー半島の独立派が武装解除する。インドネシアの独立派へジオン東南アジア方面軍から援助が行われる。

日本は東アジア共和国に対して独立を宣言。共栄圏議会連合への加盟を申請。

 

 

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