個性【錠剤】で個性の薬をつくりながらヒーローになるアカデミア   作:黒鉄 玲

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騎馬戦。要するに逃げるが勝ち。

次の種目である騎馬戦では順位によってP(ポイント)をもらえ、そのPを奪い合い、最終的にPが多い上位4チームが次の種目にいける。ちなみに1位は特別1000万Pらしい。いやバラエティ番組でしか見ねえよその数字は。

 

幸い、15分という比較的短い時間だから使える個性は色々ある。チームは2人〜4人らしいが、誰をチームに入れようか。

 

「よかったらチーム組まない?」

 

取蔭が俺に声をかける。後ろには新奈がいる。

 

「いいのか?そっちの物間とかいうヤツがなんか言ってきそうだが」

「そこは大丈夫。でも後一人入れるけど誰にする?」

「そうだな……。俺としては逃げ切れれば勝ちだから索敵ができる個性がいたら俺の負担が減るんだが…、B組でできそうな生徒はいないのか?」

 

取蔭は少し考え込む。

 

「うーん。柳って子の個性が【ポルターガイスト】で、私の目を切り離してそれを操ってもらえば出来なくは無いけど……。一人で簡潔にこなせる子はいないわね」

 

「そうか…。耳郎あたりを引き入れるか……?」

 

「なら私に任せてください!」

 

ゴーグルをかけた髪がピンク色の女子に話しかけられる。

「いや誰?」

ほんとに誰だコイツ。

 

「おっと申し遅れました!私はサポート科の発目(はつめ) (めい)です!個性は【ズーム】!遠くのものがよく見えます!どうやら索敵ができる人が欲しいよう!入れてください!」

 

押しが強いなこの人!?まあ索敵ができるんなら全然いいんだが。

 

「どうするの?この人入れるの?」

 

新奈が聞いてくる。

 

「まあ、いいんじゃないか?索敵できるなら別にそれ以上を望んでいるわけではないし」

 

「じゃあこの4人でけってーい!んで、作戦はどうするの?」

「なんも考えてないなら仕切るな。まあそれは俺がもう考えてある」

「さっすが薬錠!チームの頭脳(ブレーン)!」

「褒めてもなんも出ないぞ」

というか俺さっきコイツ無視したよな?なんでコイツいつもの対応できるの?怖。

 

 

『さあ起きろイレイザー!15分経ったぜ!フィールドには12組の騎馬が出揃った!』

 

最終的なチーム編成はこうなった。

[薬錠チーム]

薬錠(騎手) 発目 取蔭 古 10000045P

[鉄哲チーム]

鉄哲(騎手) 骨抜 泡瀬 塩崎 680P

[緑谷チーム]

緑谷(騎手) 常闇 尾白 麗日 665P

[爆豪チーム]

爆豪(騎手) 切島 瀬呂 芦戸 645P

[轟チーム]

轟(騎手) 飯田 上鳴 八百万 595P

[峰田チーム]

峰田(騎手) 蛙吹 障子 耳郎 510P

[心操チーム]

心操(騎手)口田 庄田 佐藤 385P

[物間チーム]

物間(騎手) 円場 回原 黒色 285P

[拳藤チーム]

拳藤(騎手) 小森 柳 190P

[小大チーム]

小大(騎手) 凡戸 吹出 145P

[宍田チーム]

宍田(騎手) 鱗 115P

[鎌切チーム]

鎌切(騎手) 角取 60P

 

申請する際に、鉢巻を渡された。そこにはこのチームのPの合計が書かれており、それを取られるとPが減るようだ。

先に作戦で使う個性の薬を飲んでおく。そしてあえてスタジアムのど真ん中に移動する。

 

 

 

 

『よォーし組み終わったな!!?準備はいいかなんて聞かねぇぞ!!いくぜ!!残虐バトルロイヤルカウントダウン!!3!!!2!!1…!START!!』

開始の合図が鳴り響く。狙いは皆、もちろん……

「早速だけど取らせてもらうよ!」

「わざわざ取りやすい真ん中に来てくれてありがとね!」

1000万Pの俺らだ。

だがそれも計算のうち。まずはできるだけひきつける。

 

「おら!1000万貰い!」

 

 

ちょうど鉢巻に手が掛かる寸前。ここでワープする。と、同時にあらかじめ【トカゲのしっぽ切り】で分裂してテキトーに配置していた体の一部と本体から別の個性で煙幕を展開する。

 

「わ!?なんだこれ!?何も見えねぇ!」

「クソ!ワープで逃げられた!」

「視界が遮られて他の騎馬がどこにいるかわかんねぇ……!」

 

この煙幕で使った個性は【霞】。名前の通り霞を出すだけの個性だ。時間を確認できないのが残念だが、隠れるにはいい。しかも俺の肉片は肉片の水分がなくなるまで際限なく霞を出し続けている。15分持つかは知らないが。さらにダメ押しに移動しながら新奈にスタジアムの草を成長してもらい、上手い具合に肉片が隠れられる場所をつくってもらう。

「……ねぇ鎖、私の役割薄くない?」

「…発目、周りに他のチームはいるか?」

「今のところは大丈夫そうです!」

「無視すんな!」

「まあまあ、落ち着いて新奈。他のチームに見つかるから」

 

発目のゴーグルにはサーモグラフィもついており、持ち前の目の良さと

組み合わせて霞の中でも索敵できる。いやぁ、これ以上に最適な人材はいない。受け入れて正解だった。

 

できる限り周りの騎馬を引きつけておいたから他の騎馬は真ん中に集合しているはず。そこでスタジアムの端へワープする。真ん中は多分混戦状態だ。どさくさ紛れに鉢巻を取ろうとする人を現れるはずだ。そうなったらもう一位を狙うどころの話じゃない。霞も相まって特定のチームを狙うのは困難だろうしな。

さ、終わりまでだいたい後13分くらいか……?

危険と判断したら反対側に逃げればいいか。

 

 

 

 

 

 

残り1分。そのアナウンスがかかる。霞は結構持ってくれた方だ。そろそろ霞の放出をやめるか。これ以上はこの後の競技に支障が出そうだ。まあ、一応【幻映(ホログラム)】も出しておいたし、こっちに来たらワープすればいい。

「前方からものすごい勢いで誰か来ます!単独で動いてます!」

 

 

「やっと見つけたぞ逃げ腰野郎!!」

 

「げ、このタイミングで爆豪か……」

「あ、あれが前言ってた」

「なんだろう。この一瞬でなんとなくコイツの性格がわかった気がする」

 

【霞】と【爆破】は相性悪いからな。しょうがねぇ。

「取蔭、頭下げろ。ワンチャン髪が燃え移る」

「その鉢巻よこせやゴラァ!!」

 

 

爆豪が頭上から鉢巻を取ろうとする。俺は容赦なく爆豪の顔面に【爆破】をぶちかます。そして、それと同時にアナウンスが入って騎馬戦は終わり、なんとか鉢巻を守り抜いた。

 

爆豪はどうなったか?顔に爆破入れられてメチャクチャにキレてたよ?爆破に耐性があったのか骨折とまではいかなかったけど。




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