個性【錠剤】で個性の薬をつくりながらヒーローになるアカデミア 作:黒鉄 玲
緑谷視点
「飯田君大丈夫かな……」
そう言って緑谷は飯田のいる場所へと駆けていく。飯田君から連絡があったからだ。きっとヒーロー殺しと戦っているに違いない。ヒーロー殺しは今までに何人ものヒーローを殺している。きっと飯田君1人では厳しいだろう。そう思うと自然と足に力が入っていく。
そして、目的地である飯田のところへと辿り着いた。
「飯田君!!………って、え……?」
「あ?……って、なんだ。緑谷か」
そこには気絶しているヒーロー殺しを縄で縛っているヒーローコスチューム姿の薬錠君がいた。
「えっと、……その人は?」
「ああコイツか、ヒーロー殺し」
「ヒーロー殺し!?」
「おう、飯田が襲われてたから助けた。」
薬錠視点
時は少し前、ヒーロー殺しに宣戦布告してから戦闘を重ね、5分後まで遡る。
「チィ、厄介な……」
薬錠はナイフに切り裂かれないように立ち回りながら、こちらも暗器である毒針を投げ、思考の時間を稼いでいた。
場所は路地裏の狭い通路。ここで最大火力の技を撃つわけには行かない。被害が
広範囲の技もさっきと同じ理由で使用不可。かと言ってチマチマ削っていってもダメだ。できる限り一撃で削りたい。だが
だからまずは動きを止める必要がある。しかし、下手に変な行動すると勘付かれてしまう。さて、どうしたものか……。
あ、動きを止められる個性あるじゃん。
白衣から(個性で作った)吸い込むと麻痺する粉の入った袋を取り出し、ヒーロー殺しに投げつけ、それを小型の爆弾で爆破させ、あたり一体に霧散させる。
「粗末だな……」
しかし、爆弾を先に壊したヒーロー殺しの咄嗟の判断で防がれ、袋を回収されてしまう。
「だって俺としてはどっちに転んでも拘束できるからな」
「ハ?……!?」
そのヒーロー殺しの足元には、自分の足元と同じサイズの蜘蛛の巣があった。足を蜘蛛の巣から離そうとしても、強力な粘着力で離れない。
「チェックメイトだ」
【伸縮】で天高く飛び、【冷却】で両足を凍らせる。
「ブリザードクラッシュ」
「グ!……ア───」
ヒーロー殺しに冷却させた両足でキックを放ち、体の内側から凍らせ、戦闘不能にする。
「……手加減して勝てると思ってるあたり、詰めが甘いな。さてと……」
自分の手のひらから【創造】で縄を作り出し、ヒーロー殺しを縛る。(亀甲縛り)
「飯田君!!………って、え……?」
そして、冒頭に戻る。
「ということがあってだな」
俺は緑谷に経緯を説明する。
「なるほど、そんなことがあったんだね。でも良かったよ、飯田君が助かって」
「スマン緑谷、それと薬錠。迷惑をかけた」
「いいっていいって。友達だろ?お互い迷惑かけていこうぜ」
「……ハハ、ありがとう薬錠君。励ましてくれて」
「まぁな」
「飯田!大丈夫か!?……薬錠?それはヒーロー殺しか…?」
いや
「……そんなことがあったのか」
緑谷の時と同じ説明をする。
「心配してくれてありがとう轟君、俺はもう大丈夫だ。この通りしっかりと動ける」
よし、それじゃあ璃瑠さんのところに戻るとす
「───うわっ!!」
「!?緑谷!!」
頭上を見上げるとそこには背中に翼の生えた脳無が緑谷を連れて飛んでいた。
クソ!油断した!!早くあの脳無に追いつかないと!!
【伸縮】で高く飛び、【
「テメェ待ちやがれ!!ソイツ置いてけ!!」
ちくしょう速え!個性を使い慣れてやがる。付け焼き刃の俺と大違いだ。こうなるんだったら飛行訓練でもしたら良かった!
ガブッ
突如脳無の片翼が
「
「璃瑠さん!!」
これまででこれほど璃瑠さんに感謝した日はない。ホントに助かった。すぐさま璃瑠さんの元へ向かう。
「璃瑠さんありがとうございます!」
「おい鎖、ヒーロー活動中は本名で呼ぶな、何のためのヒーロー名だ馬鹿タレ」
「す、すみません……」
「後これどうにかしてくれ……」
「すごい!グラトエル!?本物だ!確か個性は【暴食】で主に
ヤベェ緑谷ヲタクモード入っちゃってるわコレ……。
「おい落ち着け緑谷、今グラトエルが困惑してるから」
「ハッ!?すみません!」
「いや、大丈夫だ。ともかく無事みたいだな。それじゃ鎖、ヒーロー活動再開だ」
あ、そういえばそうだった。途中離脱したままだった。
「それじゃ緑谷、また学校で会おうな!」
「う、うん!」
そして、俺と緑谷は別れた。