個性【錠剤】で個性の薬をつくりながらヒーローになるアカデミア 作:黒鉄 玲
「それじゃ、演習試験を始める」
そう相澤先生の気怠い合図がかかり、その横には多数のプロヒーロー兼雄英の講師が並んでいた。
これって本当に演習試験だよな?
そう思っていると、校長先生である根津先生が試験内容の説明をする。
話によると、前まではロボットを使った試験をやっていたらしいが、それだと対人戦としてはあまり良くないよね、という意見が出たことにより、今年からは生徒対先生(弱体化)でやるらしい。
「というわけで、諸君らにはこれから
というわけで、こうなった。
轟・八百万VSイレイザーヘッド
緑谷・爆豪VSオールマイト
芦戸・上鳴VS根津校長
青山・麗日VS13号
口田・耳郎VSプレゼント・マイク
蛙吹・常闇VSエクトプラズム
瀬呂・峰田VSミッドナイト
葉隠・障子VSスナイプ
砂藤・切島VSセメントス
飯田・尾白VSパワーローダー
「……俺の名前は?」
『確かに薬錠君だけ呼ばれてないね』
俺だけ呼ばれないことに疑問を覚えつつ、先生に質問する。
「俺は誰と戦うんですか?あとペアも」
「お前はB組の生徒といっしょに、プロヒーローのレディ・ナガンと戦ってもらう」
うん?聞き間違いかな?今なんかナガンって単語が聞こえた気がしたんだが……
まぁ多分合理的虚偽ってやつだろう。さ、指定された場所に向かいますか。
〜移動中〜
「お、きたきた。体育祭の騎馬戦以来じゃない?」
「おう、今回の相方は切奈か」
「にしても、なんで私達だけあのレディ・ナガンなのよ……。はぁ、頼りにしてるからね?」
ん?ん?ん???
「…………マジで?先生方の冗談じゃなくて?」
「冗談だったら……どれほど良かったでしょうね……」
「嘘だろ?あのレディ・ナガン?あの見た目で意外と可愛いもの好きで、フリフリスカートとかが好きなあ ズパァンアウチッ!?」
突如としてきた後頭部の痛みに耐え、後ろを向くとそこにはレディ・ナガンが銃口をこちらへと向けていた。……真っ赤な顔と人を殺すような目つきをしながら。
「……誰から聞いた」
「……あー、えーと、その「もう1発くらいたいようだな」御喰璃瑠サンカラキキマシタ」
その名前を聞いた彼女は「やはりアイツか……」といった顔をしつつ、俺へと質問する。
「てことはお前が薬錠鎖か」
「はい、そうです」
「マジか……アイツほんとに弟子とってたのか……!ちなみにアイツからどこまで聞いた?」
「どこまで……って、幼少期から今に至るまで嬉々として話してくれましたけど……」
「よし、アイツを殺す」
「一旦落ち着きましょう!?」
そう言って銃を構え出したレディ・ナガンを止めるのに5分かかった。
さてさて、そんなわけで今回のルールは、なんと簡単レディ・ナガンを相手にハンドカフスにかけるだけ!
簡単だね!な訳あるか。
制限時間は30分。また、逃げても合格らしい。
なお、それだと流石に理不尽なので体重の約半分の重量がある『超圧縮おもり』をつけてもらう。つまりはその重さががわかれば、彼女の体重がわかるということですね。あ、冗談です……銃口をこちらに向けないでくださいお願いします。
フィールドはビル街。ナガンが動きやすい場が選ばれている。
「はぁ、それじゃあ索敵はお前に任せるよ」
「はいはい了解」
「最悪の場合容赦なくゴリ押すけど」
「はいはい了解……くれぐれも範囲ミスって他所に迷惑かけないでよ」
「あれは酷かった。まさか新奈に手を貸してもらうと思わなかった」
あの時は学校が半壊したからな。あんまり思い出したくない。あぁ……本当に思い出したくない。
そうこうしている内にリカバリーガールの声で合図がかかる。
『準備はできたね』
『それじゃあ今から雄英高の期末試験を始めるよ』
『レディイイーゴォ!』
「お、始まったな。んじゃとりあえず『眼』貸してくれ」
「あいよ」
切奈がそう答えると片目を渡してくれる。
俺はそれを思い切り振りかぶり、【剛拳】を使って天高くぶっ飛ばす。その高さ約70m。
「なんか見えた?」
「うーんとね……
ドパンッ
「あ」「あ」
銃声からわずか数秒で切奈の肉片が落ちていき、少しの間思考が止まる。
あの人安全の都合上ゴム弾しか使わないとか言ってなかったっけ?確実にBB弾並みの硬度はある気がするんだが……。
「……多分今のでワンチャン場所バレたくね?」
「とりあえずこの場所からは離れた方が良さそうね。弾の方向としてあっち側に逃げるわよ」
「了解」
ドパンッ
そんな会話をしている内に足元に2発目の弾丸が撃ち込まれる。
「これそんな悠長にしてられないな。急ぐぞ!」
「言われなくてもわかってる!」
撃たれた弾丸の後を尻目に、クソゲーの匂いのするプロヒーローによる鬼ごっこが始まった。