個性【錠剤】で個性の薬をつくりながらヒーローになるアカデミア   作:黒鉄 玲

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なんでたかだか1500字程度なのに二ヶ月も更新してなかったかって?
本当に申し訳ございません。


個性の拡張性

「ぜぇ……ぜぇ……オメェだけバスに乗ってたなんて、ずりぃぞ……」

「しょうがないだろ。降りる前に出ちゃったんだから」

「嘘つけ」

 

皆が頑張って来たときには昼を大きく過ぎており、全員がボロボロの姿になっていた。ちなみにその間なにをしていたかというと、なんてことはないプロヒーローとの戦闘訓練を軽く(1対3)やっていた。多分だが他の生徒よりかはキツい訓練だったと思う。

 

「とりあえず部屋に荷物運び入れてこいよ。俺は先やっといたけど」

「うん……、わかっ……た……」

 

やはりみんな大変だったのか、今にも倒れそうである。

 

「ちなみに六時から風呂だってよ」

『風呂!早く入りたい……!』

 

さ、伝えるべきものは伝えたから、俺は先に風呂入ってよ。先生には許可もらったし。

 

 

 

 

「あ゛あ゛〜〜〜、気持ちいい〜〜〜」

 

一人露天風呂。これほど気分の上がるものはない。誰もいないことの解放感が凄まじく気持ちいい。

 

ダメ元で頼んでみるものだな。ここなら、リラックスしながら集中して考えられる。

 

「俺の個性の弱点……」

 

今後、ヴィランと戦うことになるとき、重要になるのはどう弱点を克服するか。それを自己分析して対策しなければならない。

 

そして、俺の個性の弱点は、

 

1.個性の使うのに薬を使う工程が必要

 

2.元の個性の8割しか能力を使えない

 

2は最悪手数で攻めればどうにかなる。そもそもそれがこの個性のメリットだ。どっかのAFO(アホ)も同じように戦っていたし。

 

何より最もネックな点が1である。いちいち個性を使う際に薬をキメてたら時間がもったいない。より高度な戦闘になってくるとそんなことをする時間もないし、そもそもさせてくれない。

 

「さて、どうしたもんかなぁー……」

 

「……!そうか、そういやお前はさきに入っていたのか」

「!あ、相澤先生」

声の方向に振り向くと、そこには相澤先生が立っていた。

 

「……ん?どうした?俺の顔に何かついてるか?」

「いやぁ、先生が風呂入ることに対して意外だなぁ……、と」

「……お前にとって俺のイメージってどんなだよ」

「寝袋で寝てる人ってなんか不潔そうじゃありません?風呂とかも入ってなさそうでしたし」

「しっかり入ってるぞ……二日に一回は」

「毎日入ってください。汚いです」

「……」

「……」

 

少しの間沈黙が流れる。俺は別に会話がSTOPしても全然平気なのだが、意外にもこの沈黙を壊したのは相澤先生だった。

 

「何か悩んでいることはないか?」

 

 

ザパァ

 

 

「………すげぇ、なんで分かったんすか?」

 

ドンピシャなタイミングで考えていたことを当てられ、驚いて立ち上がってしまう。

 

「珍しいな。お前は何かに悩むようなタイプじゃないだろう」

「大した悩みじゃないですけどね。個性のことで少し悩みがあって……」

「なるほど、聞かせてもらおう」

 

 

 

「……確かにそこは課題点だったな」

「ですよねー、こればっかりは先生みたいにサポートアイテムに頼ることができないですし」

「そうだな、その物質自体を変化させることは出来ないのか?」

「一応頑張ってはいるんですけどね、難しそうです」

 

先生にも聞いてみたがなかなか結論が出ず、だいぶ考えあぐねていた。

 

「……なあ、薬錠の持っている個性に古の個性はないのか?」

「ええと、確かあったと……。!」

 

そのとき、自分の体に電流の走った。そして最後のピースが嵌まったような、どっと疲れが抜けたような感覚に陥った。

 

「先生、ありがとうございます!おかげでこの問題、どうにかなりそうです。さっそく風呂出て準備しますね!」

「役に立ったなら何よりだ」

 

 

急いで風呂から上がる薬錠をみて相澤先生は、誰もいない露天風呂で静かに、そして僅かに微笑んだ。

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