個性【錠剤】で個性の薬をつくりながらヒーローになるアカデミア   作:黒鉄 玲

6 / 32
USJの戦闘①

今日は救助訓練をするらしい。相澤先生とオールマイト、あと13号というヒーローが担当するようだ。

 

(ヴィラン)退治も大事だが、同様に救助活動も大事だ。なんなら自然災害とかの方が大きい被害が出やすいしな。さらにただ殴って済む問題じゃないから自分の使える個性をどうやって被害減少に使うが難しそうだ。

 

どうやら災害訓練専用の施設を使ってこの授業をするらしい。学校からは少し遠く、バスでの移動となる。俺以外の全員が乗ったのを確認したあと、最後に俺はバスの中心である場所に乗る。だいたい座った座席を見たらクラスの交友関係がわかるかなと思ってだ。ただ、みんなテキトーに座っていた。残念。得られる情報はなにもなかった。強いて言うなら緑谷は女子に話しかけられると呂律が回らなくなることか。

 

バスが出発して数分。皆の会話が弾み始めた。その中で気になる話題を耳にする。

 

「私何でも言っちゃうの緑谷ちゃん」

「あ!?はい!?蛙吹さん!」

「梅雨ちゃんと呼んで……あなたの個性、オールマイトに似てる」

 

……なるほど、確かにあのパワーは俺の【剛拳】が霞んで見えるほどだ。その個性はオールマイトと連想してしまうのも無理はない。単にオールマイトが有名過ぎるだけの気もするが。

 

「しっかし増強型の個性はシンプルな個性はいいな!派手に見せつけられる上にできることが多くて良い!」

「それはそう。基本的に身体強化できる個性は俺もよく使っている。それはそうと【硬化】の防御能力も強いと思うけどな」

「まあ確かに対人じゃ強いけど、いかんせん地味なんだよなぁ」

「僕は凄くかっこいいと思うよ。プロにも通用する堅実な個性だと思う」

 

まあ俺以外の人は個性は一つしか無いわけだからな。やはり隣の芝は青く見えるのだろう。俺はお裾分けしてもらえるが。

 

「でも派手で強いっつったら爆豪と轟じゃねぇか?一目見でわかる大火力!って感じで」

 

確かに昨今のヒーローは救助っていうより芸能人みたいな印象だもんな。

 

「でも爆豪ちゃんはすぐキレるから人気出なさそう」

「んだとコラ!出すわ!」

「ほら」

「多分今の蛙吹の下した評価がこのクラスの総意だ。受け入れろ爆豪」

「テメェはどの視点から話してんだ」

第三者視点。

「でもある意味凄えよ。この付き合いの浅さでクソを下水で煮込んだ様な性格って認識されてんだぜ?」

「テメェのボギャブラリーはなんだ!殺すぞ!」

「おいそれは違うぞ。青酸カリと工業廃水とニトログリセリンのブレンドによって誕生したのがこちらの爆豪だ」

「てめぇ後で覚えてろよ。絶対ぶっ殺してやる」

「ほらな。こんな風に毒を吐くだろ。しかも言葉も汚い。的を射てるとは思わない?」

「よし、今ここで殺す」

「お前ら静かにしろ。退学させるぞ」

危ない危ない。先生の注意が無かったら絶対襲って来てたじゃん。

 

 

「「「すっげー!USJかよ!?」」」

 

へー、俺USJに行ったことないからわからないが、USJってこんな感じなのか。

この施設には自然災害に合わせたエリアがあり、水難エリアや土砂災害エリア、火災エリアなどがある。広大な土地に、数々のエリア、まあテーマパークに似ているか。

 

「あらゆる事故や災害を想定し僕が作った演習場です。その名も……(U)ウソの(S)災害や(J)事故ルーム!!」

 

(((マジでUSJだった!)))

 

お、あれがそのスペースヒーロー13号。宇宙服のような見た目のコスチュームを着ているな。個性に関係があるからあの見た目なのか、それとも単に好みなのか気になるな。

 

「スペースヒーロー13号!」

「わー!私好きなの!13号!」

 

緑谷と麗日が反応する。あの二人仲良いな。初日から話していたし、付き合わなぇかな。人の恋愛話と悪口は何より面白いからな。と、考えていたら13号が話をし始める。

 

「皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性は【ブラックホール】というものでして、どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます」

「その個性でどんな災害からも人を救い上げるんですよね!」

「ええ……しかし、簡単に人を殺せる力です」

13号は話を続ける。

 

話の内容はこうだ。

個性という特殊な力。その多くが身を守る力となり、反対に人を傷つける力となる。今の社会が成り立っているのは、個性の使用を厳しく取り締まっているからだ。その社会はあまりにも不安定で、一歩間違えれば簡単に死人が出るような社会だ。個性というものは便利な力ではなく、他人を簡単に殺せるような武器であることを自覚しながら、その力をどのように活かすか、よく考えて使うようにしないといけない。

 

 

「以上!ご清聴ありがとうございました」

 

そう言って話を締めくくる。

 

人とは当たり前のことこそ疎かにしやすい。生徒達は13号に心の底からの尊敬を向けていた。あの爆豪でさえ、他の生徒達と同じ反応をしていた。俺も同じように尊敬を向けた。

 

 

こうして、13号の話が終わり、相澤先生が授業の内容を説明しようとした時だった。

 

 

突然黒い渦のようなものがUSJのいたる所に現れる。

 

「!ひとかたまりになって動くな!」

 

「何だありゃ!?また入試ン時みたいな『もう始まってんぞー』パターン?」

 

「動くな!あれは(ヴィラン)だ!!!

 

どうやら今日は授業どころじゃなさそうだな。




感想、評価などがあったらお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。