転生しても必ずしも人生は良い方向に進まない件   作:筋肉ムキムキのマッチョマン

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タグに艦これついてますが艦これのキャラは出ません。要素だけです。


暴風竜って響き良いよね…

 右も左もわからない状態で洞窟内を彷徨っていると甲殻トカゲと出会った。

 その形状は体全体に装甲のようなものを纏い、触覚のようなものが数本生えている前世では見たことすらない異形の怪物。前世とは全然違う異形の生物。前世の常識はここでも使えるのかすらわからん。

 

──システム更新中…3%

 

 先生もこの様子だしな…ならば、することは一つ。逃げるは恥だが役に立つ!

 前世なら背に臣民達の命が懸かっていたから逃げる選択肢なんてなかったが、今は背に守るものなど何もない。逃げることに躊躇いなんて一欠片もないのである。

 

ヒュッ! ドゴォ!

 

 トカゲの触覚が私の事を逃すまいと伸びてきて、顔のすぐ横を通り過ぎて横にあった岩を砕く。

 

 「あぶな!?」

 

 寸前で避けることができたが、直撃したら…。想像するだけでも恐ろしい。

 背後を見せたらやられるか?逃げることは出来ない。話し合いなんてできるわけがない。

 私がそう思考している間にもトカゲはこっちにジリジリと近づいてくる。

 戦うしかないのか?素手だけの状態で?せめて刀があればやりようがあると言うのに…

 

 私がそう考えた瞬間、目の前に光が現れる。光が晴れるとその中には刀があった。

 …刀?なぜ刀が目の前に?いや、ここは異世界だ。起こること全てに反応してはキリがない。

 結局やるしかないんだ。

 

 私は刀を握り締め、決意を固める。深く息を吸って集中力を高め、相手の動きを注視する。

 触覚、手足、尻尾

 相手の動きの起こりを見逃さぬよう。全神経を集中させる。

 何も行動を起こさない私に痺れを切らしたのか、突進してくる。

 相手を真正面から受けると刀が折れるだろう。

 上半身を左回転。刀を重さに任せておろしつつ右に引き逃げる!

 装甲のない内側を切る。骨は切れないが肉は切れる。今はこれで良い。

 

 トカゲは自身が傷を負うと考えていなかったのか予想外の傷に戸惑う。

 そして激昂したのか雄叫びを上げる。しかし、知性は失ってないのか、同じように突進してくることはなかった。触覚を鞭のように使いこちらを追撃してくる。

 

 目では追えるのに身体が反応出来ない。なんて不甲斐ない身体なのだ。

 触覚はそのまま私の体を横に薙ぎ払う。馬車に轢かれたような衝撃が私を襲う。

 なんの抵抗も出来ないまま私の身体は吹き飛び、洞窟の岩に激突する。

 意識が飛びそうだ。視界は赤く染まっている。頭から血が流れているのか?

 脚が動かない。もう逃げるのは絶望的だ。腕はまだ動くが動かす度に激痛が奔る。

 

 生まれ変わってすぐに殺されるとは…なんとも運のないことだ。

 もう生まれ変わるなんて奇跡はないだろう。だとしたら私の魂はどこに行く?

 靖国には戻れない。なら地獄か?ここに地獄は存在するのか?

 はは、なんだかよくわからなくなってきたな。頭が回らない。痛みが感じれなくなった。

 

 いっそ死ぬならこのトカゲに一矢報いてやりたい。

 

復讐者(シカエスモノ)が使用可能です。・・・使用しますか?》

 

 ああ…叶うことならこのトカゲに仕返してやりたいさ。

 

復讐者(シカエスモノ)の使用を確認しました。》

 

 ドックン!

 

 んぐぅ!?

 一瞬私の体内が脈動した。脳に何かが送り込まれる感化が襲ってくる。

 なんだ、これ?脳が耐えられないのか頭が痛い。鼻血が出てきた。私の身体は大丈夫なのか?

 

 私が戸惑っているとトカゲは確実に息の根を止めるために突進してきた。

 変化が起きる前なら確実に当たっていたであろう攻撃。なのに、なぜか私は避けられた。

 身体が思うように動く。

 

 この状態なら…殺せるかもれしん。すぐ傍にあった刀を手の中に納め、再度トカゲに身体を向ける。

 

 「今度はこっちから行かせてもらうぞ」

 

 構えるは居合いの構え、狙うはトカゲの装甲のない胸。これで仕留めることがなければ私の負けだ。トカゲが咆哮を上げるために上を向く、今!

鞘から刀を抜き出す。その初速は音をも置き去りにする。

 トカゲの認識速度を遥かに越えるスピードで、決着。

 

 「…生きてる」

 

 極度の緊張と疲労からその場に崩れ落ちるように寝転ぶ。心臓の鼓動を感じ、生を実感する。

 しかし、あの声とこの刀はなんなんだろう。確か声の方仕返す者?と言っていた気がする。こればっかりは考えていても仕方がない。先生が帰ってきたら聞いてみよう。

 

 私は刀を握り締めてまた外を目指して歩みを始める。と言ってもこっちの方向が正しいかなんてわからんがな。

 

 歩いている途中、変な草を見つけたので擦り潰して傷口に塗ってみるとすぐに良くなった。そこら中にあるので持てる範囲で毟り取って、なぜか生まれたときから着ている服の胸元に突っ込む。

 

 ふむ、乳が大きいせいで肩が重かったので不便しか感じなかったが、草を入れてみると乳に挟まれ、落ちる気配を見せない。やはり、人体というのは何かと使えるようにできているのだな。

 

 そういえば先生の更新は今どれだけ進んでいるのだろうか。

 

──システム更新中…59%

 

 結構進んでいるな、この調子だと外に出る頃にはこの世界のことも把握できそうだ。

 しかし、一人でこうもずっと歩くと寂しくなるな、さっきの怪物みたいなのは嫌だがそろそろ生きてる者と会いたくなってきた。

 

 そんな私の思いとは裏腹に出会うのは、吸血蝙蝠、大きな蜘蛛、ムカデの化物。

 私にはもう戦う気力は残されていないかったので、発見した瞬間に逃げた。

 転生してから不幸なことしか起きてない気がする。

 だが、そんな私にも救いはあった。

 歩いている途中に大きな地底湖を見つけた。もう喉はカラカラで、しかも頭には血がついており、服の白い部分が赤く染まっているので、今地底湖をみつけたのはとても幸運だ。

 

 血を洗い流すために服を脱ぎ、早速地底湖に入る。地底湖は冷たいと思い、身構えて入ったが存外そんなことはなかった。調子良い温度で心地がよく、思わず寝そうになってしまった。

 出たくない。そう私の身体が叫ぶがもう服は乾いていて、これ以上入っている理由も無くなったので、心を強く持ってなんとか上がることに成功する。

 

 気を取り直して歩みを進めると光が見えた。

 日光か?そう思い、私は足早に光の先に向かった。

 そんな期待に満ち溢れた私を待ち受けていたのは、

 

 

 

ドラゴンだった。

 

 「聞こえるか?小さき者よ」

 

 私以外にこの周りに意思を持つ生命体はいないので、話しかけられているのは私以外にありえないだろう。しかし、なぜドラゴンが日本語を喋れているのだ?また先生に聞くことが増えたな

 

 「…ああ、聞こえているぞ」

 

 「こんなところに人間が来るとは…なんの用だ?」

 

 「特に用はない。ただ死んで目が覚めたらこの洞窟だったんだ」

 

 「死んで目が覚めたら…?なるほど貴様、転生者だな…前世はどこの国の生まれだったのだ?」

 

 「大日本帝国だ」

 

 「だいにっぽんていこくだと?…聞いたこともないな…もしかして我が封印された100年間の内に新しくできたのか?」

 

 「?…すまない、先に言い忘れていた。私は元々この世界の生まれではない」

 

 「異世界からの転生者ということか?しかし、珍しいな。異世界から人間に転生する者はいないという訳ではないが、世界を超える事に耐えれる程、強い魂を持つ者は少ない。よく耐えれたな」

 

 「異世界…あぁ、そうだ。我々大和民族には大和魂があるからな」

 

 大和魂を持っていれば竹槍で米帝の航空機を撃墜させることだって可能である。ならば、世界を超えることも造作もないことよ。

 

 「そうなのか…異世界人はすごいのだな。我のような巨大な存在を見ても恐怖の一つも抱かない。我、ちょっぴり感心したぞ」

 

 「そうか…そうだ。まだ私の他にも異世界からの転生者はいるのだろう?」

 

 「ああ、あまりたくさんはいないがちょくちょく聞くな…。まさか会いに行くのか?」

 

  もうこの世界に天皇陛下はいない。大日本帝国は存在しない。ならば私が作ってやろうではないか、大和民族を中心とした国家を。そのためにもこの洞窟からさっさと出なくては

 

 「そうだな。私と同じ大和民族がこの世界にいるなら会ってみたいな…。この洞窟の出口を知らないか?」

 

 「もう少し、ゆっくりして行っても良いのだぞ…?」

 

 そう寂しそうな顔を浮かべられると、ここから離れるのは気が引けるな…。話によればもう100年もこの洞窟に一人ぼっちだったのだろう。私は数日洞窟を一人で歩くだけで寂しくなった…。

なら、このドラゴンは100年間誰とも会えず、喋れず、どうだったのだろうか。

もう少し、ここに居てもいいかもしれんな。

 

 「どうせ、異世界のことなど何も知らんのだ。是非教えてくれないか?」

 

 「おお!そうか!そうか!知りたいか!ならばこのヴェルドラ様が教えてしんぜよう!」

 

 このドラゴンはヴェルドラというのだな…。ふむ、私は転生したが前世の名前をそのまま使っても良いのだろうか…。ヴェルドラに聞いてみるか

 

 「ヴェルドラ。さっそく質問なんだが私の前世の名前は今も引き継がれるのか?」

 

 「ふむ、名前というのはこの世界の魔物にとって重要な要素だ。しかし、貴様は人間だからなそこは個人の自由であろう。どうしても名前が欲しいと言うなら?つけてやってもいいんだけぞ?」

 

 ヴェルドラが爪と爪を合わせてモジモジする。ドラゴンなのに結構乙女なのだな…。

 さて、どうするか……そうだな。もう前世の桐ヶ谷和茂は死んだのだ。ならばもうその名前を使ってはいけないだろう。新しくこの世界で生きる決心を持たなくてはな。

 

 「ああ、是非つけてくれ。新しく名前をつけてもらえるならヴェルドラがいい」

 

 「〜〜ッ!クァーッハッハッハ!そうか!我がいいか!良いだろう我がとびきりカッコいい名前をつけてやろう!」

 

 ヴェルドラはそう言うと腕を顎につけ、考えている人のポーズをとった。こんなに真剣に考えてくれるとは、つけられた名前を大切にしなくてはな。

 

 「確かさっきヤマトダマシイと言っていたよな…。ヤマトダマシイ…。長いな、やま、やまと、ヤマト!!貴様の名前は今日からヤマトだ!」

 

 ヴェルドラがそう言った瞬間その名前は、私の魂に刻まれた。自分という存在がこの世界にこの身体に受け入れられた気がした。

 

 「おお!すごいな、名付けというのは!」

 

 「え?なんで人間なのに魔素の量が増えているのだ…?もしかして人間ではない

……そうだろう!すごいであろう!」

 

 「ああ!これからよろしく頼む!ヴェルドラ!」

 

 「ああ!こちらこそ頼むぞ!ヤマト」

 

 転生してから不幸なことが続いていて、この先が不安だったが、存外これから楽しくなりそうだ。




日米講和条約
・独立の維持(国名は変えてもらう)
・軍隊の制限(軍隊は持ってもよい)
・民主化(米国指導の元)
・領土の制限(第一次世界大戦後の領土に固定する)
・戦犯の処罰
・経済の維持(安定するまで米国が支援する)
・自由な開かれた世界にするための協力(共産主義に敵対すること)

物理耐性を持っていても傷を負った理由は、まだ魂と身体が馴染んでおらず素の耐久値が紙並みだから。あとヤマトの種族は人間じゃないです。

これからの展開

  • 一気に原作
  • しずさんとの冒険
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