ラブライブ!×仮面ライダー『インフィニティ マルチバース ワールド』 作:栗助
いよいよ今日は私の大好きな映画であるラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の映画である完結編第2章の公開日です!!
それに合わせて投稿したいと思った結果、前回の投稿から3ヵ月以上経ってしまいました!!(最初はわざわざ映画に合わせたいとは思っていなかったのですが、ある日を境にもう合わせたほうがいいのではと思いまして)
今回もお話を分けて投下していきます。よってこの物語の続きは明日投稿致します!!
それではいよいよライダー学園とラブライブ!の少年少女達が本格的にクロスオーバーしていく物語をどうぞ!!
「皆さんっ!!おはようございますっ!!」
大きい声を体育館に向かう道中に響かせる元気いっぱいな少女、名前は
「おはよう、今日も君は本当に元気だね…」
つい最近大怪我から復帰し、普通に動けるようになった風都の風を守る選択をした天気の戦士、
「本当にオメェ声がでけぇな、朝っぱらから頭に響くんだよ…ふぁーぁ」
大欠伸をして眠そうな様子を見せているのはミラーワールドの世界のライダー、
「相変わらず貴方は朝に弱いですね、日頃から規律にしっかりしていればそのような事にはならないはずです」
サイボーグの少女、
「まぁまぁ不二さん…でも臨時集会するの久しぶりだね、ディサイダーズの戦いが終わった時の報告以来かな」
「左様、しかし今回は何事も起こっていないのに集会を開いたという事は…これから何事が起きるのだろう」
同じく仮面ライダーである青年達、
ディサイダーズ襲来、それは先日行われた人の皮を被った悪魔達による死亡遊戯である。
昨日の夜、携帯に来た通知、それは再度の臨時集会の開始であった
月に一回、ライダー学園は全校集会を開いている。その集会は学校の理念の確認や、今後の授業の方針等…よく言えば普遍的な事、悪く言えばありきたりな事が話される。
だがそれに対し、臨時集会…それは学園長による判断により緊急連絡と共に開催される物である。
この集会は学園について大きなことが起こらなければ行われるものではない、故に多くの学生にとって良くも悪くも関心を集めやすいものであった。
「う~ん…想像つかないな…4人は以前の臨時会議の時に話聞いてないの?」
「あん時はディサイザーズに対して…今後行っていく活動と…例のタチバナという新入生の紹介だけだったなぁ」
「当面はあの悪い狩崎さんとメルキーを倒す為にタチバナさんと共に戦うという話でしたよね?」
先日行われた精鋭たちによる臨時会議ではディサイザーズに対して攻勢に出る事、その際にタチバナという新入生の力を借りるという事を聞いた…ノコの問いに答える為に次郎丸と広子は振り返っていた。
「それのメンバーを発表する感じでしょうか…?」
不ニは討伐メンバーの発表をする為、または募集する為に声掛けがあったのではと読んだが
「でもタチバナさんは僕たちの事を把握しきっていないだろうし、模擬訓練とかも重ねてから討伐はするべきだと思う、つまりブランクが短すぎると僕は思う…だからもしかしたらまた別の案件かもしれない」
シンクローは別の緊急の案件なんじゃないかと考えるが
(シンクロー氏の考えがもし正しいとするなら、我らはディサイダーズに対処しながらまた別の厄介毎を対処しなければならない…という事になるが…)
城介はシンクローの考えに嫌な予感を感じざるおえなかった
体育館は戦う為の体作りを多くの生徒達が行っている場所であり、構造としては我々が知る一般的な大学にある体育館と然程差はない普遍的な物であるようだ、教壇の正面に入り口が一つあり、そして体育館の入り口から見て右から順に疾風寮、雷寮、炎寮、静水寮の英雄の可能性を秘めた者達が整列している
そして最奥である舞台の右側には本来は仮面ライダーガッチャードデイブレイク、もとい未来の一ノ瀬宝太郎が背負うはずだった運命を背負う事になった九堂りんね、字は仮面ライダーマジェードデイブレイク
事実上のディケイドの後継者にして、全ての世界を輝かせる仮面ライダーレジェンドの変身者、鳳桜・カグヤ・クォーツ
かつてディケイドと共に旅をしていた世界中の人の笑顔の為に戦う仮面ライダークウガの変身者、デラ先もとい小野寺ユウスケ
…それから胡散臭い雰囲気を纏ったつい最近やってきたばかりである眼鏡をかけた男
等の様々な可能性の果てのライダーの先生達も揃っていた。
もっとも優れた者達がいるという疾風寮の集まりの中で…とある2人が会話を交わしていた。
「もう少しで始まりそうだね、社長」
先頭の方にいる精悍な容姿と灰色の髪が目立つ青年、
「うむ…ふふっ」
ティールブルー色のスーパーロングヘアを束ねたポニーテイルとそれに相応しい背高と豊満かつ整えられているスタイルが特徴的な声をかけられた少女、
「何がおかしいんだい?」
「私の勘が告げていてな、この集会、面白い事が起きる気がするんだ」
「面白い事…とは?」
「それは私にも分からないが、私の勘が外れたことはないだろう?楽しみにしているがいい!!」
「…そうだね」
「それは本当ですか?」
そう2人に声をかけたのは偉大なる先祖に似た顔立ちとパーマのかかった長髪が特徴的な凄まじい威厳を秘めている男…名をゲオクと言う。
「ああ本当だ」
「そうですか…その予感、当たっている事を願いますよ」
少しだけ笑みを浮かべながら2人から離れた。
「所で社長、その髪はイメチェンかい?」
「ああ、アイツらに負けた後、しばらく悶々としていたからな、気分転換にしてみたら…流石私だ、より美しさに磨きがかかった!!」
髪を撫でながら自慢げにする様子を見た彼は
「流石の自信家だね君は…だがそれが君の強さの理由かもしれないな、私も見習うべきかもしれない」
「フフン♪沢山見習うがいい!!」
呆れながらも、その顔は笑顔であった。
(この臨時集会があるという事は大きな出来事があるという事ズラ…ま、どうせオイラには関係の無い事ダラ)
老け顔と坊主頭という渋さを感じさせる容姿の男、
その隣の雷寮の人達の中では特に会話は無い、比較的目立ちやすい広子が来ていないからというのもあるかもしれないが
(早く集会始まって終わんねぇかな…立ってるのダリィんだよ)
先頭にいる茶髪のウルフカットと右目が赤く左目が青のオッドアイの少年、グッズという名前を持つ少年がヘッドフォンを付けてゲーム機…ワンダースワンに目線を向け続ける、間もなく集会が始まるが彼は聞く耳を持つ気はさらさらないだろう
「………」
彼の名前は
更にその炎寮の人々の中でも特に会話はなく、それぞれの姿勢で待機している。
「ZZZ………」
右は赤髪、左は青髪であるミディアムヘアのツインテール、そしてそれ以外の髪の色は真っ白な長い白髪という奇妙な髪型をしているブラウンレンズのメガネを掛けている女の子、
(早く終わるといいが…鍛錬の時間が減ってしまう)
先頭の黒髪のパンチパーマとがっしりギチギチに締まりすぎている上半身が目立つ男らしい容姿の男、
「………」
この少年は天空寺タケル、言わずもがな正史にて仮面ライダーゴーストという英雄になっていたはずの男、だがこのタケルは本来とはまた違う運命を取っているようだ。
そして更に隣の集まりでは…静水寮の人々のうちのとある3人が話していた。
「楽しみだねぇ、どんな大きいニュースが来るのかな」
濃いオレンジのハンサムショートヘアの中世的な学生、
「僕は留学生がたくさん入ってくるのではないかと考えています、もしそうだったら、入ってきた留学生と共に切磋琢磨したいです」
赤髪のマッシュルームヘアの弱弱しい様子の男、ゴウドンが望みを言う。
「ゴホッゴホッ…私はもし留学生が入ってくるなら、切磋琢磨もいいけど仲良くなりたいよぉ、一緒に色んな本読みたいなぁ…」
牛乳瓶メガネをつけていてマゼンダ色のミディアムヘアの女の子、
「ま、正糵君はどう思う?」
「あ?」
そして彼女は…あろう事か他の人達はしっかり立っているのに、一人だけ黒い縁で金色の椅子に肘をつきながらマゼンタ色の包紙に入っていたウィスキーボンボンを食べながら座っている男、
「ま、またあの人に声をかけているのですか!?辞めた方がいいって僕達何度も」
「ご、ごめんね、どうしても聞いてみたくなっちゃって…」
「聞きたいんだったら金でも寄越せ、そうだな、精々20000円ぐらい払ってもらおうか」
「に、20000円…えっと…た、足りない…無理だよぉ…ショボーン」
さわやかツーブロックの黒髪でツリ目のクールな容姿が台無しになるような言葉を財布の中身を確認までしていた真美矢を睨みながら平然と吐いている。
「払うのが嫌ならお断りだ、さっさと元の場所に戻るんだな」
「全く…君は何で彼にいつも絡もうとするかな?」
「だ、だってぇずっとひとりぼっちって辛いんじゃないかなって…」
「彼が辛そうには僕は思えませんと前も言いましたよね?」
「そ、そうだけどぉ…」
…露骨に落ち込んでいる彼女、果たして彼女は彼に何を思っているのだろうか
「お腹減ったなぁ…早くお話終わんないかなぁ…」
そして清水寮の列に並んでいた…かつてダークショウマと呼ばれていた…アナザーショウマはそう言って黒飴を舐めていた。
それから少し経ち広子達がそれぞれの場所に並んだタイミングで…臨時集会が始まった。
「おはよう諸君、今日臨時集会を開催する理由は他でもない。君達に伝える事があるからだ」
演台にてライダー学園の学園長であるオーマジオウの秘書である先生の一人、青ウォズが話し始めた瞬間、体育館は静まり返っている、この世界に呼ばれた若き仮面ライダー達は流石に一定の礼儀はわきまえているようである…怪しいヤツがいない訳では無いが
「…祝うがいい、このライダー学園に短期留学生が入ってくる事になった」
「…えええっ!?」
「ちょっ、広子ちゃん、静かに」
「ご、ごめんなさい!!つい驚いてしまいまして…」
「そして君達はその短期留学生と交流していってもらう…その詳しい交流については彼女達に入ってきてからにしようか」
そういうと青ウォズは舞台裏の方を向いた
「短期留学生…広子みたいなとんでもなく変なやつじゃねーだろうな?」
「彼女は特殊な例だと思いますけど」
次郎丸はかつての初対面の事を思い出し、寮は違うが近い場所にいた不二はそう彼に指摘した。
そう言うと舞台裏から…
黒髪の先端が緑色のツインテール、黒い制服を着ている
「は、初めまして!!私は
高咲侑という名前の少女が入ってきて下がっていた青ウォズに変わって演台に立っていた
(サポーターという事か…あれは…!?)
行矢は彼女が持っている…逢魔降臨暦に関心を寄せる
「これから20人、私の大切な仲間が入ってきます、皆さんと一緒に、仮面ライダーについて共に学び、鍛錬させて頂きたいと思っています!!」
これを聞いた生徒達はこう思っただろう
…20人?多くない?と
「私達は仮面ライダーについて詳しく知りません、なので皆さんよりは仮面ライダーとしては後輩です、ですがそれでも私達はやるべき事、大切な人、助けたい人達がいます!!皆さんに負けないぐらい全力で努力していきます、よろしくお願いします!!」
演台にて立っていた少女、侑は生徒達を…この学校における同級生達をしっかり見ながら深くお辞儀をした
「…サポーターの様子を見る限り一応彼女の仲間達も仮面ライダーとしての最低限の心構えはありそうだね」
「うむ…しかも20人とは…かつてない大事になるのかもしれん」
城介とノコは短期留学生達によって何が起こるのか、楽しみになったようだ。
「それでは仲間達に入ってきてもらいます!!皆ー!!」
舞台裏に手を振ると…それぞれの学校の制服を着ている20人の女学生達が入ってきた。
そして彼女達は演台の前に順番に並んでいった。
(…師匠の推しと同じ感じがする少女たちですね)
(…えっ、えええええーーーーーーー!?)
生徒達からみて左から…
暗い紫の髪を低い位置で二つ結きにしている少女、紺色の長髪が似合う大和なでしこな少女、赤色のセミロングボブで毛先をいじっている少女、オレンジ髪ショートヘアの少女、オレンジがかった茶色の髪の少女
ツーサイドアップの赤髪の少女、姫カットのロングヘアと右側にあるシニヨンが目立つ黒髪の少女、赤紫色のロングヘアーの少女
ピンク色のボブカットと横髪が団子状に編まれている少女、金髪のセミロングヘアーと高めのポニーテールが目立つ少女、ダークブラウンのロングヘアーに赤いリボンが目立つ少女、ピンクのセミロングの短冊ヘアーの少女、緑寄りの黒髪ボブと八重歯が目立つ少女、右目が隠れたショートボブの銀髪な少女、薄桃色のロングヘアーを両側で結んでいておでこが広い気品を纏った少女
茶髪の長いおさげが目立つ少女、青いショートヘアが目立つ少女、紫色がかったロングのウェーブヘアの少女
淡いオレンジ色のウサギの髪留めで結ばれているボブヘアーの少女、毛先が黄色いピンクヘアと黒いリボンで結ばれた「玉ねぎアレンジ」のヘアが目立つ少女
様々な少女達が、仮面ライダーの運命と交わった天使達が舞台に立っていた。
(そ、壮観です…!!)
(皆可愛らしいなぁ…)
(皆オシャレしっかりしてるよぉ…凄いなぁ…)
ゴウドン、希竜、真美矢は彼女達を見ながらそういう感想を抱いた
「これから留学生の皆に簡単な自己紹介をしてもらいます、では希さんお願いします!!」
そういうと『希さん』は演台に立ち…自己紹介を始めた。
「うち…ううん、私の名前は
手のひらの『指輪』をかざすように翡翠色の目の少女が自信気に言い、演台を次にくる子に譲った
「私の名前は
水色の瞳の少女は元気よくはきはきと話し、
「
凛とした姿勢でオレンジがかった黄色の目の少女がキッチリと話し
「
肩にとまった『眷属』を撫でながら紫色の瞳で見据え
「みんなこんにちは!!
黄色い瞳を輝かせながらそう言葉を紡ぎ
「
少し間があったがそれでも頑張っていきたいという意思を示し
「く、
たどたどしい口調で妙な独り言をしながら自己紹介をした
「え、えっと…
妙にたどたどしい自己紹介をしながらワインレッド色の瞳の少女も言葉を発した
「次は私だよね…皆さん、初めまして!!
黄色い瞳の少女が真心を込めて言葉を発し
「皆さんこんにちは、
ライトブルーの瞳で多くの人達を見ながら言葉を発し
「こんにちは!!
茶色い瞳を輝かせた満面の笑顔を見せながら自己紹介をして
「私、
金色の瞳で多くの人達を見据えながら表情を全く変えずに伝えた後にお辞儀をした。
「こんにちは、ボクはミア・テイラー、14歳の3年生、好きな食べ物はハンバーガーとホットドッグで、得意なのは作曲とbaseballです、仮面ライダーについてはまだ成長中だと思います…ですがここにいる生徒達にも、ボクの仲間達にも、負けないぐらい強くなってみせます、よろしくお願いします」
紫色の瞳の少女が英語を交えて言葉を発し
「はじめまして、虹ヶ咲学園生徒会長、
赤い瞳で多くの学生達を見渡しながら告げた、すると懐から…小さく白い彼女のパートナーが現れる
「もう、栞子ちゃんったら~♪相変わらず堅いんじゃないかしら~?」
「し、静かにしてください!!どのように自己紹介をするのかは私の自由です!!」
飛び回る彼女をジロリと見ながらきっちり反論していた。
「
天真爛漫な様子を見せながら朗らかに皆の事を見ながら大きい声で自己紹介をした
「お、お初にお目にかかるっす...
緑色の目を泳がせながら凄く自信がなくても皆と仲良くやっていきたい事を話し
「私の名前は
金無垢の目を人々に向けながら淡々と話し
「…私の名前はウィーン・マルガレーテ…侑先輩、本当に隠さなくちゃダメなの?」
「…我慢してほしいかも、この世界ではみんなは『仮面ライダー』じゃなくちゃいけないと思うから…集中したほうが良いと思う…」
青緑の瞳で侑を睨みながら…渋々と自己紹介を再開し
「…好きな動物は狼とサメ、小さい頃は歌の天才と呼ばれてました、以上です」
仮面ライダーとしての言葉は何も残さず自己紹介を終えた
「みんなー!!こんにちはー!!
満面な笑顔を咲かせながら自己紹介を終えて
「皆さんどうも~、はじめまして~、
空色の瞳を輝かせながら学校の皆に宣戦布告を交えた自己紹介をした。
「以上20名です、皆さん!!よろしくお願いします!!」
最後に侑が演台に立ち、締めの言葉を話し、留学生達の自己紹介は終わった
「女性ライダーがこんなに沢山!!嬉しいのですっ!!」
「ウィーン・マルガレーテって少女…問題児かもしれないな」
「男が一人もいないってのが残念だな」
「彼女達がどんなライダーなのか、気になりますね」
「…黒澤ルビィって子からイマジンの気配が感じる…」
「………」
「ふっ…幾らか猛者がいそうだ…やはり私の勘は当たった…!!」
「彼女達に仮面ライダーとしての資格があるのか…見定めたい所だ」
「フハハッ!!ここまで一気に新たな仮面ライダーがこの学校に来るとは…退屈しないですみそうです!!」
「うっひょ、美人ばっかりダラ~!!(…希ちゃん、愛ちゃん、ランジュちゃん、四季ちゃんとかと仲良くなりたいズラ)」
「…へぇ、ゲーマーが何人かいるのかよ」
「………」
(こ、こんなに女性が仮面ライダーになるだと!?先生達は何を考えている!?)
「…フン」
「………」
「新たな仮面ライダーがこんなに来るなんてね」
「う、嬉しいですが…ぼ、僕は大丈夫でしょうか…接する事を考えるだけで顔が熱くなってしまいます…!!(赤面)」
「すっごい照れ屋だもんねぇゴウドン君…私は普通に嬉しいかもぉ…私と同じように本が好きな子もいるみたいだしぃ…」
「あっははぁ!!ご主人様が好きそうなライダーもいるのかなぁ?」
可能性を秘めた英雄の卵達は彼女達の来訪に対し様々な反応をしていた。
「…あ…あ…!!」
先程立ち寝していた少女…兎美は彼女達を見ながら呆然としていたが…次の瞬間にはうっかり大きな声を上げてしまっていた
「…アイドルだぁぁぁ!!」
その瞬間、周りの人達そして留学生達は全員大きい声を上げた少女を注視していた
少しだけ前に進んで、留学生達に問いかける。
「あ、あの…もしかして皆、アイドルだったりしないかな…?何かうまく言い表せないけど、纏っている雰囲気がアイドルなんじゃないかなって思ったんだけど…」
ツインテールをピョコピョコ動かすという奇妙な現象を起こしながら21人それぞれ違う反応をしていたが…何れも『図星を突かれたような反応』に近いのは確かだった。
「…そうy「か、勘違いさせちゃってごめんなさい…私達はアイドルじゃない…です…」
マルガレーテが返答しようとしたタイミングで…侑が返答を返した
「そうだったんだ、ごめんなさい!!」
「だ、大丈夫です…」
「ハッ…!?ほ、本当に皆さんごめんなさい!!集会中なのに…すみません、すみませんでした!!」
顔を真っ赤にしながらアタシの勘はずれちゃったのかな…と呟きながら彼女は元いた場所に戻っていった。
「…コホン、さて、ここからは彼女達がどのような境遇にあるのか、私から説明しよう」
再び演台に立った青ウォズの言葉と同時に彼女達の背後にプロジェクタースクリーンが展開される…そこに映っていたのは
巨大な球体…それにかなり多くの数の様々な同じサイズの球体が多重に重複し、重なってしまっている姿であった。
「…ねぇ城介、これって…」
「うむ、拙者の世界に似てはいるが…いくら何でも数が多すぎる…!?」
「君たちの知る通り、この学校に来る者達の出身世界は様々だ」
世界の摂理によって破壊されかかっている世界
運命の悪戯によって本来あるべき形から離れた世界
世界の外からの侵略によって蹂躙された世界
世界同士が融合してしまう現象によって異なる世界が一つになってしまった世界
それぞれの事情によって本軸の世界から逸脱していた世界の代表になるべき者達の集まり、それがライダー学園の人々だ。
「だが今回やってきた彼女達の世界は特異中の特異だと断言できるだろう」
「彼女達が元いた世界、それは様々なライダー由来の世界とそれ以外の様々な世界がひきつけられて融合してしまった…世界だ…その世界の数は…ざっと100にも及ぶだろう」
その瞬間、話を聞いていた生徒達からどよめきが起きた…大半の生徒が動揺しているようである。
「ひゃ…ひゃ…100…!?そ、そ、そんな数の世界が融合する等ありえるのか!?」
「私の出身世界であるオーマジオウの世界において似たような前例は起きた事はあるらしいが…それでも今までこの学校でそこまでの事例は起きた人達が来ることはなかったはずだ…!?」
「そもそもそこまでありえない数の世界が多重融合した世界は非常に脆く、早いうちに崩壊しているはずですからね」
ゲオルがいう事は真実である。
多種多様の存在が交わる事による世界の改変、そして発生する矛盾により世界の摂理は意味をなくし、それに合わせて世界も道連れに崩壊していく
それが普通だったはずだ。
「信じられないと思う人がいるのは無理もない、実を言うとここまで世界が融合して崩壊しなかったケースは今回が初めてだ…恐らくそこまでの奇跡が起きたのはきっと」
青ウォズは…21名の少女達を顧みて言葉を続ける。
「彼女達が理由かもしれないねぇ…ここから先はカグヤ君に任せるとしよう」
教壇に立つ人物が青ウォズから鳳桜・カグヤ・クォーツへと変わる
「…ここからはカグヤ様が話すとしよう、そして青ウォズの言う通り、世界が保たれているのには彼女達に理由がある」
改めて彼女達を見ながら話を続ける
「2つ目の重要な事、それは彼女達の持つ仮面ライダーの力は本来それぞれの仮面ライダーがいる世界の変身者達が持っていた物であるという事だ」
「つまり本来の変身者は彼女達ではなく、別の人だったはずという事でしょうか?」
「そういう事になるね」
広子が抱いた疑問にシンクローが肯定する。
「だが不幸にも世界同士が融合した衝撃で…その変身者自体の消失が起きた」
「そんなあり得るのでしょうか?」
「う~ん…変身する人が消えちゃうことは飛羽真先生達みたいに…ありえない事じゃないと思う…うぅっ…」
「思い出したくない事わざわざ思い出さなくていいから(でもあのアメイジングセイレーンによる消失は人為的に起こされた物…世界融合の影響でも起きる事あるんだ…)」
「恐らく世界の融合による摂理の変化に変身者が不都合となってしまったからだろう、そこにいる白咲城介等生き残れた変身者もいる以上、消えてしまった変身者達はよほど運が悪かったのか…は断定できない、何故なら彼女達に付随してきた者達にも話を聞いたが、一人だけ例外がいたからだ、ただこれについては詳しく話すのは後にしておく、重要な事ではないからな」
一呼吸おいて、再び話を再開する。
「そして変身者が消えて、残っていた仮面ライダーの資格は…融合の大本の世界である仮面ライダードライブの世界にいたとある繋がりをもった60人の少女のうち、ここにいる20人に行き渡った…つまり同じ集まりの少女達に結集したからこそ、世界の崩壊が起きる程の不安定な状況にならなかったかもしれない…とカグヤ様は考えている。あくまでも推測に過ぎないがな…ここからは小野寺ユウスケ、貴方に任せよう」
(要はコイツら無理やり仮面ライダーの力を持たされたって事かよ、ハッ、ごしゅーしょーさまー)
何処か自虐も含めた言葉をグッズは心中で吐いた
「ここから次はこれから行っていく事も含めて俺が話す、俺達の今からの目的、一つ目は彼女達を仮面ライダーとして本格的に鍛える事、もう一つは『平和連合』を倒す事だ」
「平和連合…?」
「名前だけならいい感じだけど、どうせろくなやつらじゃねぇんだろうな、このパターンはよぉ」
不二が倒すべき団体の名前に違和感を抱き、次郎丸が簡単な推測を述べる。
「平和連合はそれぞれの世界の敵達が連合を組んだ奴らだ、奴らはそれぞれの野望の為に全世界を支配しようとしている、だがその支配は完了していない…とある親子がビルドの世界にあったパンドラパネルを利用してスカイウォールを創造し、ごく僅かである正気を保てている人類達を守護しているからだ」
(スカイウォール…そんな使い方される事あるんだ)
兎美はスカイウォールの在り方にそのような形があるのを初めて知った
「だがそのスカイウォールによる防御も限界が来ている…防御が破られて、全世界の支配が完了した場合何れ…全ての世界を巻き添えに、彼女達の世界は消滅するだろう、軸が完全に消失する可能性が高いからだ」
「そんなにたくさんの世界が…!?」
「数えきれない数の命が消えちゃうのぉ…?」
「…成程」
真美矢、ゴウドンはそれによって起きる事に震え、希竜はここまで大きな出来事になった理由に納得がいったようだ。
「その為、これからこの学園は数えきれない数の命がかかっている彼女達の世界を救うために最優先に行動する事になった…本当はディサイダーズ打倒を優先したかったけど、流石に滅びてしまう世界の数が多すぎるからな、今までの授業もより厳しく、だが確実に成長する物にしていく、追加でプログラムも組む予定だ、そして彼女達と俺達が時間いっぱい使って強化したら、彼女達の世界に向かい、偽りの平和を作った平和連合を打倒する」
「私達も強くなれるなんて…!!嬉しいですっ!!マミィやダディに良い報告がしやすくなるのですっ!!」
「そうだね…でもそれくらい強い相手と戦う事になる…という覚悟もした方が良いかもしれない」
広子が自分の成長の可能性に喜びを見せる中で、シンクローは立ち塞がるであろう敵に対し警戒を強める。そして青ウォズが再び教壇に立った。
「以上をもって臨時集会を終了する。君達はそれぞれの教室に向かって先生達から指示を受けるがいい、留学生達は九堂先生についていってくれ」
こうして臨時集会は終了し、生徒達はそれぞれの場所に向かっていった。
時が経ち…再び体育館にて
留学生達はここである程度の仮面ライダーとしての鍛錬の精度、そして戦闘技能を確認させられていたのだ。(因みに彼女達は最初に体育館を離れた後は空き教室でライダーとしての知識を確認されていたようである)
それを終えたそれぞれが元の世界で着ていたジャージを纏っているほとんどのメンバーが…
「皆さん、お疲れ様…です…」パタリ
ぶっ倒れていた
「栞子、何倒れているのです!?本気の戦いでは倒れている暇なんてありませんよ!?」
「海未ちゃん厳しすぎるにゃー!!凛達全員これでも仮面ライダーになる前よりは体力上がってるんだよ!?」
精々立ち上がっていたのは海未、愛、ランジュ…ぐらいである。もっとも
「…全員合格、カグヤの元でしっかり技能は鍛えられているみたいね…体力と運動神経の素質は元々歴代の仮面ライダーの変身者達に匹敵していたというカグヤの話も嘘じゃなかったみたい」
一応全員仮面ライダーとしては認めて貰えるだけの力はあったようだ。ただ
「園田海未、高坂穂乃果、貴女達は肉体的には十二分に問題ないけど、仮面ライダーとしてはまだ強くない、何とかして全体的な向上を目指しなさい、後星空凛は運動神経は素晴らしいけど体力が他の2人に比べて少ないから体力を重点的に訓練しなさい」
3人とも強さのバランスが欠けているようで、全体的に強いと判断されたライダーになれる少女は
「鐘嵐珠、宮下愛、今の所強いのは貴女達みたいね、貴女達の大切な仲間達の強さの方針であれるように頑張りなさい…でも油断しないように」
「「あ、ありがとうございます!!九堂先生!!」」
ランジュと愛の2人だけだったようだ
「これからも鍛錬と戦い方を知る事を忘れないように、貴女達は全員強くなれる可能性を秘めているわ、それを腐らせるか、可能性の果てをガッチャするのか、選択するのは貴女達…でも今日は仮の寮に戻って、無理をする事はよくないから」
これらの言葉を残し、九堂は職員室に戻っていった
「いやー、やっぱり凛ちゃんと海未ちゃんは凄いね、今の私と互角なんて…でも負けるつもりはないよっ!!」
「落ち着きなさい穂乃果、九堂先生も言ってたでしょ、無理をする事はよくないって(…やっぱり穂乃果、運動神経の伸びが私達とかなり違うわ…本当に大丈夫なのかしら…)」
「その通りやで穂乃果ちゃん、焦りすぎると体調を崩して鍛錬が出来なくなっちゃうかもしれないやん?うちらはうちらなりに頑張ればいいんよ♪」
「体力…体力かぁ…海未ちゃん、どうすれば他の4人と同じくらいの体力を身に着ける事が出来ると思う?」
「私としては問題はないと思ってはいますが…しいていうなら私達以上に訓練の回数を増やせば自然と私達以上の体力はつくと思いますよ?」
穂乃果は成長に向けて貪欲な姿勢を見せて、希と真姫は進みすぎてしまうかもしれない穂乃果にブレーキをかけるように促して、凛は体力についての相談をして、海未はそれに答えていた。
「ハァ…まだまだ先は長いのね…」
「鍛えが足りないまでは言われなくて良かったよ…」
「二人とも大丈夫だ!!九堂が言っていた通り着実に成長している!!自分を信じて歩き続けてみるといいと俺は思う!!」
梨子は鍛えてきた事が無駄にならなかった事を喜び、ルビィは毛先が緑色になっており、善子は励ましてもらってやる気がわいてきたようだ
「ゼェ…ゼェ…I'mexhausted…本当こういう時に何時も凄いってランジュと愛は言われるよな…」
「当然じゃない!!だってランジュなんだもの!!」
「本当にランジュさんと愛さんが羨ましい…璃奈ちゃんボード、『しゅん』…」
「力貸してくれる皆のおかげで愛さん褒められたよ~!!これからも愛さんに沢山力貸してね♪眼魂(アイコン)だけに♪」
「うぅっ…仮面ライダーへの道のりはまだまだ遠そうだよ…」
「歩夢さん、自信を無くさないでください、未熟なのは貴女だけではなく私達全員なんですから」
「栞子さんの言う通りです、私達はまだまだ強くなれます!!」
ミアは疲れ果てていて、ランジュは自慢げに喜び、璃奈は自分の力不足に己の抱いている感情をボートに描きながらしょんぼりして、愛は手元の存在に声をかけて、歩夢は少し自信を無くしていたのを栞子としずくに励ましてもらっていた。
「ほ、褒めてもらったのは嬉しいっす…で、でも…」
「…きな子、そろそろあの人と自分を比較しないようにしたほうが良いと思う、あの人と同じくらい強くなりたい気持ちは分かるけど…」
「で、でもそれくらい強くならなくちゃ皆を護れないんじゃないかって思っちゃうっす…」
「きな子ちゃん…」
「………」
きな子は褒めてはもらったが自信を取り戻せずにいて、四季はそんなきな子を励ましていていたがうまくいなかったことに悲しみの表情を見せていて、マルガレーテは…どこか不満を抱いた様子を隠せないでいた。
そしてそんな彼女達…というよりきな子を近くにいた少女達が見ていた…案じる目で
「ふぇぇぇ~…やっぱり大変だよ~…梢センパイの時より段違いに厳しいよ…」
「あたし、バトルシミュレーションゲームとかプレイした事ありましたけど、戦力強化って実際にやるとやっぱり簡単に上手くいかないって改めて思いました…花帆先輩、無理しないでくださいね~」
花帆は求められるレベルとそれに向かって必要な物の厳しさに泣き言を言い、姫芽はゲームと現実のギャップを改めて実感していた。
「…お疲れ様ぁ…皆ぁ…」パタリ
そして全員のサポーターである侑も…例外なく倒れていた
「お疲れさまって…もうっ、侑ちゃんこそすごく疲れたでしょ?サポーターとして戦場に行く可能性もあるから特訓は必要って言われて、慣れていない運動する事になったんだから…」
そう、サポートする人達といえどもいざという時は生身で戦ってきたのが仮面ライダー、故に侑も例外なく鍛錬する事を定められて鍛錬する事になったのだ。
「うう…仕方がないよ…これが私の役割なんだから…出来る限り頑張ってみるよ…」
「…分かった、でも無理はしないでね?」
「うん…」
…それから10分経ち、彼女達はスポーツドリンクを飲み終わっていた
「よしっ、それじゃあ明日からはそれぞれの授業、頑張ろうね!!」
こうして仮の寮に戻っていく…はずだった。
「…ねぇ、侑先輩…本当に最後まで隠し通すつもり?私達がスクールアイドルであるって事」
腕を組みながら鋭い目線で見つめてくる…マルガレーテの言葉が発せられるまでは
「マルガレーテちゃん…その事は前に話して我慢するって決めたよね?」
「…決めたけど…決めたけどっ!!やっぱり一切合切のスクールアイドル活動をしないようにするなんてやりすぎじゃないかしら!?提案された時からずっと思ってたわよ!!」
マルガレーテの言っている事は実を言うと他のスクールアイドルにとっても同じ意見を抱いた人達もいたようである。
「…侑ちゃん侑ちゃん、あたしもマルガレーテちゃんに…賛成かな、最初は我慢しようって思ったけど…これからずっと厳しい訓練だけやり続けると考えると…これからしばらくの間、まるで牢獄の中にいるような息苦しい気持ちを感じ続けるのかなって思っちゃった」
「あ、あの~…侑先輩~、あたしもスクールアイドル、少しだけでもやりたいです…、我慢しなくちゃいけない時かもしれないのは確かですけど~、好きな事を我慢し続けるのは良くない事というのは実体験で知っているんです…だから両立させるやり方…ウラワザってないですかね~?」
「…侑ちゃん、やっぱり私も賛成かな、私の場合音楽に向き合う事が強くなれる、輝ける方法だと思うから…大好きなスクールアイドルという音楽を封じ込めるより、奏で続けた方が、私にとって大切な居場所が心のそばにあり続けた方がきっと強くなれるって信じたいの」
「…愛さんも賛成かな、やっぱり愛さんはアラン君ともっと仲良くなる事が大事かなって思うし…そのためには愛さんの大好きなスクールアイドルを知って欲しい…あたしの心の叫びをこめたスクールアイドルを見て欲しいって思っちゃった…我儘かもしれないとは思うけど…」
花帆、姫芽、梨子、愛がそれぞれ賛成の意見を言う…それぞれ後ろめたそうな様子を見せながら
「…前にも言ったけど、ボクも歌を作る事、そして歌う事が大好きだからマルガレーテの気持ちは分かる、でも…同好会の皆が早く帰ってきてくれる事を願っていると考えると…我儘なんじゃないかと思うよ」
「私も同じよ、にこちゃん達だって本当は平穏は来ないんじゃないかという不安に駆られながらじゃなくて、心の底からスクールアイドルを楽しみたがっていると思うの、だから一刻も早く強くならなくちゃいけない私達にとって…スクールアイドルは…諦めるしかないんじゃないかしら」
音楽が大好きな真姫、ミアが共感を示しながらも我慢するべきという意見を言う。
というより実を言うとこの話し合いはさっき侑が言ったようにこの世界に来る前に1度している。その時は我慢する方向で決まっていた。
故に多くのスクールアイドル達は言葉を発さない。意見は前もって言っていたから…或いはもしかしたら再び悩み始めたのかもしれないが
だが今になってその話し合いが復活したのかというのは複数の理由がある。1つはライダー学園でのカグヤの世界よりも厳しい鍛錬を受けたから、もう1つは
「じゃああの変わった髪型の子に嘘つき続けるつもり?絶対無理だと思うんだけど!?」
そう、海藤兎美の天性のドルオタ魂によって正体を察知されてしまった事にある。
「そ、それは…」
「あの子、アイドルが好きそうだったからきっとスクールアイドルの事も好きになってくれると思う…本当はそんな子の為に私も歌いたい気持ちは…あるんだよね」
「あ、歩夢まで!?」
歩夢も少し心が傾きつつあった。
「…それでも、ミアさん達の言う通りだと私も思います。私達には仮面ライダーとしての適性があるからこそ持たされたこの力を大切にしていくべきだと思います…だから例え辛くても…後ろめたく思ったとしても…耐え続けるしかないのでは?」
栞子は生来の真面目さゆえにそれでも我慢したほうが良いのではと告げる
「…本当にかたいわね栞子は、スクールアイドルが禁止になった時から聞きたかった事、貴女達に一つ質問していいかしら?」
「…キバーラ」
そういって栞子の懐から飛び出した蝙蝠…キバーラが彼女達に問いかける。
「貴女達は確かに仮面ライダー、世界を守る為に戦う必要のある戦士よ、でもその前に貴女達はスクールアイドルなんじゃないの?…別にそこまで大切じゃないならいいわよ、好きにすればいいわ、でも本当に大切に思っているなら自分の中の大切な物を守れないで何で他の人の事まで守る事が出来ると思っているのかしら?」
その瞬間…多くのスクールアイドル達がハッとしていた。
「き、キバーラ!?貴女そんな前から考えていたのですか?何故今になってその質問を…?」
「…あの子の想いに同調したのよね、改めて私も聞いてみたくなったのよ、偉大な姉から受け継いだという貴女に流れている音楽を」
「っ………!!」
栞子もまた…考え直し始めたようだ
「…ハァ」
すると…黒澤ルビィが大きなため息を吐いていた
「これだから人間は…」
そのルビィの毛先は銀色に染まっていた。
「完璧な守護者になる為にお前達は戦うと決めてはいなかったのか?情に流されて、少し説得されただけで決意を簡単に曲げるとは」
「…スクールアイドルとしての時間も過ごしたことがないアンタなんかに私達の気持ちなんてわかんないわよ!!それにさっきも言ったけど私達のやるべき事を放棄するつもりはないってば!!…一応」
ルビィの…いや、ルビィの中にいる別の何かの見下す感情も隠さない言葉に対しマルガレーテは毅然と反論する。
「…その通りっす」
「きな子ちゃん…?」
それまで黙っていたきな子に四季が反応を見せる
「きな子は…きな子達はあんなに凄いレジェンド達ぐらいにならなくちゃいけないっす!!そんなすごい人達みたいに強くならなくちゃ先輩達も、お母さん達家族も守る事なんて出来ないっす!!きな子達、元々はただの学生だから…強くなる為には時間がいくらあっても足りないっす…だから…だから今の私達にスクールアイドルをやる時間なんて…ないっすよぉ!!」
苦痛にゆがんだ顔を見せながら…きな子は言葉を吐いた。
「…きな子ちゃんっ!!私は」
「…来なさいッ!!」
「ふえっ!?」
「あっちょっと!?」
穂乃果が声をかけた瞬間、マルガレーテはきな子の手を掴み…体育館の裏口に動いていた。
「マ、マルガレーテちゃん…?どうしたんすか…?」
「…なんで…何で今のアンタがスクールアイドルやりたいって…言ってくれないのよ!?」
マルガレーテがスクールアイドルをやりたがった理由の3つ目、それは
「いい加減気づきなさいよきな子先輩!!今のままのアンタが…自信が全くなくて焦り続けているアンタが本当に誰かを守れると思ってるの!?」
「………」
その理由は他でもない
「そんなアンタがやりたい事まで我慢して…摩耗し続けるアンタなんて…私見たくないのよっ!!」
「マルガレーテちゃん…!!」
自分と同じグループで先輩で友達でもある桜小路きな子の事を案じているからであった。
「私だけじゃないわ、皆アンタの事ずっと気にしていたの気づかなかったの!?…このままのきな子先輩だとずっと気になって鍛錬もままならないかもしれないのよ、本当にきな子先輩はそれでいいの?」
「で、でもやっぱりあの人の事は考えちゃうっす…」
「…それについてはそれでいいわよ、無理に辞めなさいとは言わないわ、でもせめてスクールアイドルとして活動して…笑顔な貴女を見せてくれたら私も皆も心配しないで済むんじゃないかしら」
「ううっ…自分の気持ちを隠せない未熟な自分を呪うっす…確かに心配させてはいけないっすね…」
「そういう事やったんやね、マルちゃん♪」
「ハッ!?」
希の声に反応して振り向くと体育館裏に…他の学生達20名が来ていた。
「ち、ちょっと!?こういう時は付いてくるのは辞めるのが普通でしょ!?」
「マルガレーテ、ハッキリ言うけど声が大きすぎ…」
「だからさっきまでいた場所から聞こえてたよ、マルガレーテさん、せつ菜さん程とは言わないけど、声大きいんだね…」
「それで侑ちゃんが二人に話したい事ができたみたいだから…話が終わったタイミングを見計らって来ちゃったんだ♪」
マルガレーテは動揺しながら抗議するが、四季としずくが声の大きさを指摘し、歩夢が来た理由を説明すると恥ずかしかったのか赤面していた。
「…あのね、マルガレーテちゃん」
「え?」
「…正直に言うけどね、私、死ぬ程嫌だったよ?あんな提案するの」
侑は後ろめたそうに話し始めた、本当は世界を救うまで言うつもりが無かった本心を
「だって…だってだってだって皆の踊りと歌とライブ、大大大大好きなんだからっ!!」
彼女は全員のマネージャーとして見てそして支えてきた、μ’s、A-RISE、Aqours、SaintSnow、虹ヶ咲、Liella!、SunnyPassion、蓮ノ空、EdelNoteそれぞれのスクールアイドル達が自由に奏でてきた歌、ダンス、そして輝きと色彩を
「…知ってるわよ、かのん並みに距離感おかしいっていつも思ったし…だからこそ貴女からあんな言葉が出るなんて思わなかったわ」
そう、スクールアイドル禁止を提案したのは他でもない、スクールアイドル達が大好きなはずの彼女だったのだ。
「…あのね、大好きだからこそ、本気で我慢するしかないんじゃないかなって思ったの。今の私達の世界の人達の笑顔を見る為には…中途半端にスクールアイドルやっても意味ないんじゃないかなって」
絶望的な状況の世界を救う為には大切な人達を護る為の力をつけるしかない、その必要性が高い状況でスクールアイドルをしていても、罪悪感に苛まられて中途半端になるんじゃないか、それが侑の出した結論だった。
「…でも、私達って考えてみれば少し前まで普通の学生だったのを考えると…スクールアイドルという心の支えがきっと私達には必要なのかなって気もしてきたかなぁ…」
きな子の事は元々侑も気になっていた、そして彼女の事を考えるうちに薄々思っていたのだ…私達が大好きを我慢する事は逆効果になるんじゃないかという事を
「…ですが侑、鍛錬は集中力が大事です、当てる事が出来る的も集中できなければ当てれなくなってしまうように、私達が先日決めた通り中途半端はかえって毒になってしまう可能性もありますよ?」
「………」
海未は元の世界にいるスクールアイドル達の事を考えると…このまま我慢を解いたら結局世界を救えない可能性も補足せざるおえなかった
「…だったらさっ!!」
ここで大きい声を出せるのは…根っからの熱血気質であり、リーダーでもある
「見つけてみない?私達がアイドルで仮面ライダーであり続ける方法を!!」
高坂穂乃果以外いなかった
「ほ、穂乃果…本当にそんな事出来るの?」
真姫が疑問を不安そうに問う
「出来るよ!!私達いざという時は話し合って、力を合わせてやってきたじゃん!!だからきっとこの世界でも私達なりのやり方を見つける事、出来ると思う!!」
穂乃果の言葉は皆を引っ張っていく力強さを持っていた
「いいやん、スクールアイドルとしても仮面ライダーとしてもあり続ける事が出来たら、うちらはとっても幸せに…希望に満たされ続ける事が出来るやん♪難しいかもしれないけど探してみないで諦める必要はないんやない?」
「…凛知ってるよ!!穂乃果ちゃんがやるって言ったら何でもやれちゃうって事!!」
同じスクールアイドルのグループであるμ'sの凛と希が真っ先に賛同の意見を言い
「…やりましょう侑先輩!!時間の使い方とか、スクールアイドルとしての在り方をしっかり考えればきっとどちら共に手をのばせると思います!!」
「も、もう今は出てこないでねっ…ルビィも…スクールアイドル、大好きだからっ…スクールアイドルであり続けたら、きっと仮面ライダーとしても、がんばルビィ出来ると思う!!だからルビィもやりたい!!」
しずく、ルビィも賛成の意見を言い
「ほ、本当に大丈夫でしょうか…私はまだ不安なのですが…」
「…無問題ラ!!アタシ達ならきっとやれるわよ!!アタシ達は皆、それぞれが特別で最高なスクールアイドルなんだから!!…勿論、きな子もよ!!」
栞子の不安を払拭するようにランジュが励ましながらきな子も励ます。
「み、皆さん…ほ、本当に良いんですか?きな子の為に皆やる気になってくれているわけじゃないっすか!?」
「…クックック…安心しなさいリトルデーモン」
するとここできな子を励ましにかかるのは…津島善子
「魔物から全てのリトルデーモン達を護る為に暴力による戦いを良しとする修羅…地獄がこの堕天使ヨハネとリトルデーモン達がいる世界…だからこそっ!!我々スクールアイドルはこの世界を歌と踊りという魔術を行使する必要があると思うわ!!」
もといどっからか持ってきた黒い衣装を学生服の上から纏った堕天使…ヨハネである。
「故に我々は使命の為にも仮面を纏っているだけではいけない…時には仮面を外し我々の魔術でこの世界を極楽浄土へと作り変えて士気を向上し、我々の運命と戦う時に備えるのだっ!!」
両手を広げながら壮大な口上を告げたのであった。
「…流石善子ちゃん、こういう時に励ますの上手よね」
「ヨハネよっ!!」
梨子のせいであっけなくメッキははがれてしまったが
「…私は信じたい、スクールアイドルを通してこの学校の皆と繋がれば、それが大きな力になって…元の世界にいるみんなの夢を守る事が出来るんじゃないかなって…だからきな子さんも一緒にやってくれたら、嬉しい」
「…きな子ちゃん、私もやってみたいと思う、ダメって言われたら、鍛錬が疎かになったら辞めればいい、やった事ないのに諦めたらきっと後悔すると思う…もしやってみて、何方とも上手くいったら…最高なんじゃないかな?」
璃奈と四季もそれぞれのやり方できな子を励ます。
「ほ、他の人達に遊んでいるって思われないっすかね…?」
「…ねぇきな子ちゃん」
「ふぇ?」
きな子の心配に応えたのは…花帆だった
「あたしが好きな物語で知ったんだけど…強くなる為にはよく動き、よく学び、よく遊び、よく食べて、よく休む必要があるんだよ?…だから、本気で鍛錬させてもらって、仮面ライダーについて学んで、食堂で美味しいご飯食べさせてもらって、寮でゆっくりさせてもらいながら…スクールアイドルを楽しもうよ!!もしそれでなんか言われちゃっても、ごめんなさいって謝ってからまた考えてみたいって思ったんだけど…どうかな?」
「………!!」
そして花帆の言葉を受けて…10秒ほど考えて…その結果
「…分かりました、皆さんの話を聞いているうちに…きな子も仮面ライダーとして頑張りながら、スクールアイドル、やりたくなったっす!!」
きな子も両立が出来る気になったようだ
「…みんなの考えは大体わかったわ…いいわよ、やってやろうじゃない」
髪の毛をくるくると弄りながら真姫が
「OK、皆がやる気になったんなら僕も賛成するよ、本当は全く音楽を我慢するなんて無理なんじゃないかって思ってたし!!」
指パッチンしながらミアも
「…全く穂乃果達は、しっかり管理しますからね?」
少し呆れながら海未も
「…本当の事を言うとこの選択は私にとっても喜ばしいものです。ですがリスクもあるのは事実です、まずは先生の皆さんにお話を聞いて頂いてからにしましょう」
リスク関係を考えながら栞子も
「皆を、スクールアイドルを応援するのが私のやりたい事、大変かもしれないけど…本気で両立したいって皆が言うなら…私は…それを応援したい!!」
真剣に考えて…侑も
賛成の意志を伝えた。
「よーし!!今から作戦会議して、先生達に相談だー!!」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「おーー!!」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
穂乃果の声に答えるように21人は声を上げた
…21人?
「…にゃ?」
「え?」
「ハッ!?」
集まりの後ろの方にいた凛と梨子か振り向くといたのは
「…う、兎美ちゃんんんんんんんん!?」
いつの間にか紛れ込んでいた少女の存在に梨子は驚きの声を上げた。
「ば、バレちゃったぁ…えへへ…」
右手を頭の後ろにおきながら海藤兎美は照れくさそうに笑っていた
「…いつからいたのよ」
マルガレーテが疑わしそうに睨む
「え、えっと…元々貴女達の事は気になってたんだよね、やっぱりアイドルなんじゃないかって…だから授業が終わった後に体育館の様子を見てたの、そうしたらマルガレーテちゃんが体育館から出て、話を聞いていたら確信して…その後他の皆が出てきたからさりげなく後ろの方に紛れてみたの…」
「気づかなかったにゃ」
「潜伏能力は凄いみたいですけど…盗み聞きは良くないのでは~?」
ちゃっかり話を聞いていた兎美に対し凛が気付かなかった事を言い、姫芽がジト目で指摘する。
「ご、ごめんなさい…だ、だから話を聞いちゃったアタシも…手伝わせてくれない?」
「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「え?」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」」
「貴女達があの時で噓をついた理由もさっき聞いたからそれについては何も思ってない、だからアタシも在校生の立場で貴女達がスクールアイドルとしても頑張れるように学園長と交渉のサポートをしたいんだけど…いいかな?」
兎美の提案は彼女達にとって非常に都合のいい物であった
「あ、ありがとう…でもいいのかな?もしかしたら成績とかに影響するかもしれないのに…」
「ううん!!全く問題ないよ侑ちゃん!!…その代わり!!もし活動が認められたら、特等席で貴女達の歌を聴かせてね~!!」
その瞬間、ツインテールが一瞬ピョコンピョコンと動いていた。
「どんな髪の構造しているのよ…」
「愛さんは可愛らしくて良いと思う!!(何かこの子ゆうゆに似てる気がする…)」
真姫がそんな髪の妙な変化を気にして、愛はそんな髪の変化を可愛らしいと思ったようだ
続きはまた明日投稿致します!!