魔法少女世界に転生したけど敵である魔女に転生したので狙われてます!?なので仲間を探そうと思います! 作:七蜘蛛
自分は少し無関心過ぎたのかもしれない。前世では幼い頃から何事にも興味を持たず、それがさも当たり前だと思い込んでいた。
興味を引く物がなく物欲が無い事。
祝い事で祝われても何も感じなかった事。
誰かと別れる時に情も何も無かった事。
何もかもが当たり前だと思って常に無関心でいた。テレビのアニメなども見た事はあるけれど、どれも現実にはあり得ないと心で決めて、直ぐに見る気も失せた。成長し、大人になっても与えられた仕事を着々とこなして終わるだけ。そんな当たり前の人生だとそう思っていた。
トラックに轢かれるまでは
ある雨の日の仕事帰りの時、突然と飛び出してきて、それに気づいた時には周りがスローモーションになったかの様に感じ、そのまま轢かれた。身体から血が流れ出る感覚がし、そのまま体温も雨と合わせて急速に下がっていくのを感じた。そのまま意識が保てず自分は命を落とした。
さて、そんな長々と話したがいい加減自分、僕の事を話そう。僕の名前は「
魔法少女を見るまでは
テレビを見た時、魔法少女が現代社会で奉仕活動や事故事件、異界からの敵に対応しているのが分かり、興味を示した。え?お前基本無関心でアニメとか興味ないんじゃって?それはあくまでフィクションだからだ。でもこの世界ではノンフィクション、興味が尽きないさ。魔法少女を組織している「魔法少女組合」が存在しており、素質や適正がある者などはスカウトされ、魔法少女として登録したりするが、他にも2パターン魔法少女として勧誘されたりする事がある。それは異界の敵に襲われている現場で突然覚醒するパターンとその現場で妖精が適性のある少女を魔法少女にするパターンだ。
死姫「余りにも非現実的な事が現実になった世界。興味が尽きないなぁ。」
そんな事を考えていると遠くから悲鳴が聞こえた。
死姫「何だ?」
悲鳴が聞こえた方に向かうと
「静カニシヤガレェ!ブッ殺スゾ!!」
街の象徴の「アカシックツリー」の頂上にて片腕がキャノン砲になっている二足で立っているライオンの様な異形がいた。その他にはソイツの部下と思わしきサイや鹿といった様々なサイボーグの様な異形とそれに怯える大勢の人間達がツリーの中にいた。
死姫「(「異界の敵」である魔物、タワーの中にいる人たちは人質か...。)」
僕はツリーの周りで観客となっている一般人の後ろからその様子を見る。
死姫「魔法少女の対策として大量の人質をアカシックツリーに押し込んだ感じかな...魔物は本来知性を持たないし、喋ったりもしない。そういう魔物は上位個体だって聞いた事があるね。」
そう考えていると
死姫「あ、魔法少女達が来た。」
ツリーの頂上にいるリーダーの魔物に人質を解放する様促すけど、あんな血気盛んな奴にそんなの通じないだろう。
死姫「でもどうすれば...。」
そうやって考えに浸って背を向けると
カシャンッ!
死姫「ん?」
突然変な音が聞こえると同時に首に違和感を感じる。目を向けると首に枷の様な何かが付けられていた。
死姫「は...?」
それを見て呆け、グイッ!っと勢いよく引っ張られる。
死姫「ぐぁ...!?」
引っ張られる方角は...アカシックツリーの頂上だ。引っ張られた僕はツリーの頂上にいたリーダーの魔物の腕の中に抑えられてしまった。
リーダーの魔物「ドウダ魔法少女!コレデハ尚更手出シ出来マイ!」
「卑怯よ!」
リーダーの魔物「何トデモ言エ!所詮ドノ世界デモ弱肉強食!コノ様ナ雑魚ハ俺達ノ様ナ強者ニ利用サレル事コソ生マレテキタ理由ダ!」
死姫「...百獣の王みたいな魔物なのにやる事姑息だね。」ボソッ
リーダーの魔物「アァ...?」
死姫「(!しまった聞こえてた...!?)」
リーダーの魔物「随分ト生意気ナ奴ダ...!マァイイ、ドノミチオ前ハ人質ノ役目ヲ終エタ瞬間、奴ラノ目ノ前デ殺スツモリダッタガ...先ニ殺シテ奴ラに絶望ヲ見セツケテヤル!!」
死姫「うわぁ!?」
リーダーの魔物は僕をツリーの外に投げ飛ばすと右腕のキャノン砲を僕に向けて放ってきた。
「危ないっ!?」
リーダーの魔物「行カセルカ!」
魔法少女達は僕を助けようと飛ぼうとするけど魔物達がそれを阻んでいる。
死姫「あぁ、結局また死ぬのか...。」
1度死んだんだし、そこまで大した事は感じない。
その瞬間、前世でトラックに轢かれた直前の光景を思い出した
死姫「...っ!?」
あの時に感じた、痛みや苦しみ、脱力、身体から血が流血する感覚、身体の体温がどんどんと失われていく感覚...自分の身体が自分の物では無くなる様な感覚。その時初めて感じた未知の感覚
死に対する恐怖
死姫「い...や、だ...!」
辺りがスローモーションになっていく、あの時と同じだ...!またあの時の、痛みや苦しみが...!
死姫「死...にたく、な...い...!」
死にたくない...死にたくない...!
死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくないシニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイシニタクナイ...!
放たれた砲弾が僕に直撃すると同時に
僕の身体がドス黒い光に包まれた
ドォォォォォォォォォォォォォンッ!!!
魔法少女達「...っ!」
人質達「...っ!?」
魔法少女や人々はリーダーの魔物に投げ飛ばされ、砲撃で消し飛ばされた死姫を見て、唖然とした。
リーダーの魔物「ガッハッハッハ!呆気ナイ最後ヲ迎エタナ!」
「お前ぇ!!」
魔法少女の1人が武器を構えてリーダーの魔物を睨みつける。
リーダーの魔物「オット動クナヨ、マダ人質ハ沢山イルンダカラナ?」
「くっ...!」
その言葉に魔法少女達は悔しがり、動きを止めてしまう。
リーダーの魔物「サァ!コレカラハ俺達ノ時代ガ始マルノダァ!!」
リーダーの魔物の言葉に配下の魔物達が叫びを上げる。それにより人々は絶望し始める。そんな時...
リーダーの魔物「ン?」
魔法少女達「...?」
突如リーダーの魔物と魔法少女達の間に青い炎が現れる。
リーダー「何ダ?」
その炎は徐々に大きくなり何かを形成していく。それはまるで"人型"の様だった。そのまま炎が完全に人型を形成すると"ソレ"は少女だった。全体的に青い薔薇と黒い茨があしらわれた黒と白のツートンカラーの肩を露出させたドレスを思わすローブで頭はフードを被り、顔は目元を覆う黒と白の半々のペストマスクを付けていた。その手には青い薔薇と黒い茨の装飾がついた一冊の本があった。
「この気配...まさか!?"魔女"...!?」
「でも、こんな魔女見た事がない...!」
「まさか新しくこの世界に来た魔女!?」
"魔女"...それは魔物が襲撃してきたと同時にこの世界に突如現れた存在。魔物と比べると目撃数が圧倒的に低く、現在確認されている魔女は精々2人位だ。他にもいたが魔法少女によって倒された様だ。危険度的には魔女の方が強く、魔法少女の持つ"希望"の性質と対を成す"絶望"の性質を持っている。とは言え魔女が自発的に人間を襲った例はない、精々その力を危険視もしくは兵器として利用しようとした者達を返り討ちにした程度だ。
リーダーの魔物「フン!ドウヤラコノ世界ノ神ハ俺達ニ味方シタ様ダナ!」
「くっ...!」
リーダーの魔物「サァ!魔女ヨ!魔法少女共ヲ始末シヤガレェ!」
リーダーの魔物の言葉に魔法少女達は武器を構えて現れた魔女を睨む。その視線に目を向けた魔女は持っている本を開き、1ページを綺麗に破り取る。
魔女「...《
するとその破り取られた1ページに青い炎が発火し、燃やし尽くす。
リーダーの魔物「フハハハハ!コレデオ前達ハ終ワ、リ...ダ...?」
リーダーの魔物は勝ちを確信し高笑いするも突然言葉が途切れ、倒れる。
「えっ...?」
「何が起こったの...?」
さっきまで優勢だった魔物達のリーダーが突然倒れた事に魔法少女や人々は戸惑う。それを無視し、魔女は更に本から数十枚のページを破り取り、ばら撒く。
魔女「《
ばら撒かれたページの1枚1枚が次々と青い炎で燃え、それと同時にアカシックツリーにいる魔物達が次々と倒れていく。
「魔物達が次々と...!?」
「どうなってんの...!?」
やがて全ての魔物が倒れると魔女は魔法少女達に身体を向け、また1ページを破り取り、燃やす。
魔女「《
その言葉と同時に魔法少女達は身構える。
しかし倒れたのは魔女の方だった。
「「「...っ!?」」」
それだけでなくそのまま魔女の身体に青い炎が発火し魔女の身体は塵も残らず消滅した。
「一体...何が起こって...!?」
魔法少女達は先程まで魔女がいた場所を唖然と見つめる。