魔法少女世界に転生したけど敵である魔女に転生したので狙われてます!?なので仲間を探そうと思います! 作:七蜘蛛
夜
空が暗くなり闇に包まれたとある路地裏にて青い光が照らされる。それはアカシックツリーにも出現した青い炎だ。青い炎はアカシックツリーの時と同じ様に少女の姿を形成し、やがて炎が消えるとアカシックツリーにて
魔女「...。」
魔女は自分の手を眺め、困惑した様子を見せる。
魔女「...魔物に投げ飛ばされた上、砲撃で
そう、この魔女の正体はリーダーの魔物によって見せしめとして消された筈の「
死姫「もしかしてこれが僕の"魔法"...?」
そう呟き死姫は先程の光景を思い出す。
黒い光に包まれた後
???
死姫「ハッ...!」
死姫は気がつくと真っ黒な空間にいた。右も左も前も後ろも上も下も分からない空間だった。自然と立っているという感覚ではなく浮いているという感覚だった。
死姫「ここは...?」
死姫は背後の方で気配を感じ、振り向く。そこには
「...。」
魔女姿の死姫がいた。
死姫「君は...?」
死姫は警戒しながら声を掛ける。
死姫?「"僕"は"君"だ。」
死姫「...っ!?」
死姫?の言葉に死姫は目を見開く。
死姫?「初めましてと言っておこう。僕は君の"死"に対するトラウマから生まれた"魔法"。"
死姫「"
死の魔女「君は僕だから魔女の誕生については知らないだろう。だからそこから簡潔に教えよう。」
死の魔女は死姫に魔女についての事を教える。
死の魔女「まず、魔女と魔法少女の力の根源は同じ"魔力の残滓"が原因だ。」
死姫「"魔力の残滓"...?」
死の魔女「魔法少女が生まれた原因はこの世界と異界が繋がった際、異界の力が流出してそれが適性のある者の中で徐々に増幅し、その者の強い決意によって力が開花する。正に"希望の光"の様に。」
死姫「という事は、魔女の正体は"人間"...!」
死の魔女「その通り。」
死姫「...同じ魔力で"希望の光"が魔法少女となるのなら対となる魔女の性質は...。」
死の魔女「"絶望の闇"。その者が心に抱える恐怖といったトラウマが心を蝕み、魔女へと変貌させる。要はこの2つは本人の心の問題による違いがあるだけだ。」
死姫「成程...。」
死の魔女「とはいえ、手数で表すなら魔女の方が上手だね。」
死姫「...?」
死の魔女「魔法少女は固有魔法を1つしか持っていないけど魔女は"2つ"の固有魔法を所持している。」
死姫「っ!?2つも...!?」
死の魔女「そ、魔法少女は"決意"という強い意志によってその魔法が決まる。けど魔女は"トラウマ"という強い恐怖とそれに対する強い"防衛本能"が魔法となる。言わば魔女の魔法はそれぞれ対を成す関係だ。」
死姫「それで君がいるという事は僕は魔女になった、という事だね。」
死の魔女「その通り、君、いや僕らは"前世"の記憶がある。その時感じた死の恐怖が僕を生み出した。」
死姫「それで僕の魔法は...?」
死の魔女「僕らの魔法、それは...。」
死姫「"死"と"転生"。痛みや苦しみを与える事なく命を奪う事が出来る"死"の力。そして記憶や人格の全てを所持して炎によって形成された新たな身体へと移す"転生"の力。"死"がトラウマで、"転生"が防衛本能って事か...。」
死姫は自分の魔法の起源に納得する。それと同時に魔女姿から元の姿に戻る。
死姫「...魔女として生まれ変わった以上、魔法少女に狙われる可能性は大いにありえる。それに僕は顔が知られてる。死んだ筈の人間が生きている事でも不審がられる。まともな生活は出来そうにないな。」
死姫は今後の行動を考えながら暗闇に包まれた路地裏を歩いていく。
魔法少女組合
「そうか...。」
「すみません、私達が弱かったばかりに...。」
死姫が路地裏で行動している同時刻、魔法少女を管理する魔法少女組合の建物では作戦室に署長と思わしき人物とアカシックツリーに駆けつけた魔法少女達がいた。
署長「多くの人質が囚われていた上、突然の攻撃や妨害にあったのだ。気を追い詰め過ぎるな。」
「でもぉ...!」
署長「今日はもう休みなさい。」
「...分かりました。」
「リーダーっ!」
署長の言葉に魔法少女達は部屋から退出する。
署長「...力があるとしても、全てを必ず救える訳ではない...。」
署長はモニターを見る。そこに写っているのは魔物のリーダーによって消し飛ばされた死姫の残った片腕だった。
署長「そして...。」
署長はモニターを操作するとある画像を写す。その画像は死の魔女となった死姫の姿だ。
署長「この魔女が技を使った時、魔物達は次々と倒れた、いや死んでいた。」
署長達は倒れた魔物達の遺体を調べている時、魔物の"
署長「魔女の力がどういう仕組みか分からない...それに魔物が彼女の魔法で死んだ事を考えると自分自身に魔法を使った以上、彼女自身は死んだと考えるべきだろう、だが...。」
署長は目を鋭くし、死の魔女の画像を見つめる。その脳裏には倒れた後、青い炎で燃やされた死姫の姿を思い出す。
署長「今までの魔女と比べ、彼女は...危険過ぎる。」