俺はアリーナに出てしばらく待っていると
「わり、待たせたな」
そういいながら一夏がやってきた
「ん、まあいいさ、さてととっとと始めようぜ」
「そうだな、全力でいかせてもらうぜ」
「ああ、お前の今出せる力を出し切って見せろよ。一夏、
そう告げ両手に複合銃を展開して銃口を一夏に向ける
「行くぜ!」
そう叫んで雪片弐型を展開して斬りかかってくる一夏
俺はその刃を複合銃に取り付けてある刃で受け止める
「一夏、おもいっきり斬り込んでくるのは構わないがちゃんとやらないと」
そういいながら受け止めている雪片を払い流し
「簡単に墜ちちまうぞ」
雪片を流されがら空きになった一夏の脇をすり抜けながら脇腹に二丁の銃を向け弾を叩き込む
「くっ」
「ほらほら、流されても瞬時に体勢を立て直さないと追撃されるぞ」
そういい一夏の背中にさらに撃ち込む
「くそっ」
一夏は少し毒づきながらスラスターを吹かして回避運動に入る
俺は一夏の進行方向の先に残弾を全て撃ちこみ複合銃を収納する
「なんで銃をしまったんだ?」
一夏は不審に思ったのかこちらに体を向けてそう問いかけてくる
「いや、お前がどの程度できるのか見せてくれって言っただろ?」
俺はそう返しながら背中に手を伸ばしバックパック『紅葉』を切り離す
するとバックパックが大剣へと変形する
「だから、
「そっか、わかったよ。んじゃ、いくぜぇ!」
一夏はそう叫びまた斬りかかってくる
俺と一夏は何度も切り結ぶ
弾き、流し、切り結ぶ
すると鍔迫り合いの状態になった瞬間に一夏に剣ごと押される
「これでぇ!」
一夏は押した瞬間に刀身を輝かせ斬りかかってくる
(っ!やばいっ!)
俺は直感的にそれをまずいと感じ取り後方にブーストするが切っ先がかすかに掠る
(なっ!たかが掠っただけだぞ!?)
視界の隅に表示されている残シールドエネルギーの量が予想以上に削られている
なんなんだ?
「ちぃっ」
俺は舌打ちをしながら剣先を一夏に向ける
すると剣身が二股に分かれ中央にあった砲身が顕わになる
すぐさまエネルギーをチャージして一夏に向けて放つ
一夏はまさかそんなものが出てくるとは思わなかったのか驚きのまま撃ち抜かれる
ビーッ!
『試合終了。勝者――ユウヤ・ローゼンベルグ』
「……やっぱりすげえなユウヤ。俺なんかじゃ手も足も出なかったよ」
ピットに戻ると一夏はさっそくそう俺に言ってきた
「そうでもないだろ。おまえだって死に物狂いで鍛えればあのぐらいならいけるさ」
すぐには無理だろうけどな
「そっか……まあ、これからもたのむぜユウヤ」
「ああ、頼まれれば見てやるよ」
「さて、話はそれくらいにしておけ。今日はこれで終了だ。各自寮に戻っていいぞ」
そう告げる千冬
「了解っと。んじゃ、帰らせてもらいます」
俺はそういい退室しようと出口に向かう
「ああ、一夏、専用機が来たし、次からもっと厳しく逝くぞ。……オルコットにも負けたしな」
俺は出る直前に思い出しそう言って出ていく
後ろから『ノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ』って叫び声が聞こえたが……まあ気のせいだろう
「………まぁ、思いのほかよくやったよ一夏…」
(俺をひやりとさせたんだしな)
俺はそう小さくつぶやいた
「あ。一夏に最後のあれ何やったのか聞くの忘れた」
部屋に戻ってしばらくしてからそう思い出すのだった
ああ、そうそう
一夏の試合、結果から言わせてもらうと
一夏は負けた
あとちょっとという惜しいところまでいった
だが負けた
対戦相手のセシリア・オルコットもあれはやられただろうと思ったかもしれない
だが負けた
観客たちもあれは勝っただろうと思っただろう
だが負けた
最後はあっけなく負けた
まあ、どんな試合だったのだろうといわれると
最初一夏はISの動きに戸惑ったのかなんだか知らんがわけのわからん動きをしていた
開始早々左肩の装甲を吹き飛ばされ、オルコットのISの特殊兵装ブルー・ティアーズを使われめっためたにされたらしいが
試合開始30分後ぐらいには動きがだいぶ良くなり特殊兵装のブルー・ティアーズを落とし始めオルコット自身に肉薄するが
オルコットが隠していた2基のブルー・ティアーズ
そこで運よく
迫ってきたブルー・ティアーズ(以後ビットと呼称)を両断し、斬りかかろうとしたところで
シールドエネルギーが零になり負けとなった
本当に惜しいところまでいった
あそこまで被弾していなければ勝っていたかもしれない
だが、負けは負けだ
かも、などのifは言ってもしょうがない
負けは負け
惜しいもなにもないのだから
ああ
それと一夏は専用機を持ったことによって新たな