魁霽紀   作:倖往はゆ

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序章 第伍話  静淵

静淵(せいえん)

 

 

 一昨日、れのんの家に呼ばれた。曰く、曲ができたから聴いて欲しい、ということらしい。彼女は自分の作った曲を流し、私が書いた歌詞を一緒に歌ってくれた。その時、なんとなく嬉しかったし、今でも興奮が冷めない。自分の書いた歌詞が、斯くも見事な旋律になるとは想像だにしなかった。

 それともう一つ、彼女は私にミクちゃんを歌わせてほしいと言った。歌詞を書いたのは私だからその方がいい感じになると思う、ということらしい。そこで彼女が使っているパソコンを借りて、色々いじって使い方がわからなくて今日に至る。学校のタブレットとは仕様が違うし、スマフォなどとは全くの別物の様相を(てい)していた。だからこそやりがいがある、などと常人なら思うところだが私はそういかない、残念。

 確かに昔から私は少しひねくれているが、或いはれのんのパソコンだからなのか、とにかく私には持て余しそうなものだった。でも興味もあったし、時間も腐るほどあるから、少しずつやっていった。寝る前、2時間くらい作業するのが、親への背徳感も相まって妙に楽しかった。

 

 それと、最近またnoteを書きたくなってきた。だいたい一ヶ月に一回くらい書きたくなり、それを本能のまま書き連ねている。

 だいたい書くことはその場で決めて何も考えずに書く、それが楽しい。私はどのSNSでもROM専(みることしかしない)から唯一まともに投稿しているnoteはなんとなく愛着がある。何か一つ思い出すたびに、何か思い出を失っていく気がする、脳みそのストレージは決まっているからこそそれを書き残しておきたいと思ってしまう。自分で何も手に入れたことがないから、何か一つでも失うのが怖い。

 親は最悪スマフォの一機や二機、買い換えればいいだろうが(そうでないかもしれないが)、私はスマフォがなければ何もできないだろう。同じものでも親と私では重さが違う、それは文章も恐らく同じで私はnoteに自傷の話まで載せているくらい依存している。それは別に承認欲求からではなく、それくらいしか書けないからだろう。「始めてみたはいいけど書くことがないからできるだけ自分を埋められるようなことを書いてみよう」という目標の最悪の結果がこれだと思う。

 でも書いてみたらどこかすっきりして、だからこそ書き続けてしまう、依存してしまう。

 

 そうこうしているうちに、打ち込みがだいたい終わって、ひとまず。れのんに送ってみる。彼女からすぐに反応があり、曰く曲と歌を合わせて形にしようとのことだった。嬉しい。それともう一つ、

 

「MVも作らない?」

 

 

あなたから風の色が変わったそう感じた私の色はないの




*初音ミクは、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社の登録商標です。
 今回、少し短くてすみません。読んでくださりありがとうございました。
 それと、以下に筆者自身がなりきって使ってる紫暮ちゃんのnoteのリンクを貼っておきます。お時間がある時に見てやってください。お願いします。

https://note.com/kaiseiki850720
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