鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

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皆様、あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします


Naver Say Naver ?

私がこのあすなろ市を結界で隔離した魔法少女達、正確には「救済者」と名乗る組織の一員になって数週間が経った

私はもう見滝原へ戻ることはできないだろう

でもそれで後悔することはない

あのまま見滝原にいたとしても、いずれは穢れを溜めての消滅しか私を待っていない

愛する男に身を委ねる悦びも、自らの愛の結晶を胸に抱くこともできず、誰にも看取られることなく死んでいく

 

「私は生きたい、そして・・・・・愛されたい」

 

『・・・・・?どうしたんだマミ』

 

真琴が準備してくれたスィートルーム

その床に寝そべっていた「同居人」が巴マミを見つめていた

 

「・・・・・・なんでもないわよ。ジュウベェ」

 

マミが「救済者」の一員になって、様々なことがあった

特に驚いたのは、あれだけの事を行った「救済者」が思ったよりも少人数であったこと

まぁ、真琴自身も協力者の存在については否定しなかったが、それでも予想よりもはるかに規模は小さかった

巴マミは未だに本拠地である、「アンゼリカ・ベアーズ」の全てのセクションを見せてもらっていない

・・・・それは相手にとって当然のことだ

いくら仲間達を裏切ったとはいえ、少なくとも彼女達の「敵」であったことは間違いようのない事実

そのため、ある程度防衛線を張ることも理解できる

しかし、彼女達はマミを監禁していた訳ではない

ちゃんとマミに外出の自由を許していた

ただ一つ条件があった・・・・・・・

マミは傍らの「生き物」を見る

「従属するインキュベーター」 ― ジュウベェ ― と呼ばれる存在

インキュベーターの遺骸を利用したある種の生体機器と呼ばれるモノで、これにはある程度の魔力が組み込まれていてあすなろ市を覆う結界を中和させる効果があるのだそうだ

つまりはこれを持っていることで、「救済者」のメンバーたちはこの大結界からの干渉を気にせず自由に動けるという種明かしだ

 

『どうしたんだマミ?』

 

白黒のジュウベェが私を見ていた

この子は「キュウベェ」と比べると本当に表情豊かだ

まぁ、これを生み出した青髪の少女の話によると、ジュウベェには自意識は全く無くてあくまで投げかけられた答えに用意された答えを組み合わせて返事する程度の知能レベルなのだそうだ

自意識さえないただの「おもちゃ」

とはいえ、それがただのおもちゃではないことはわかっている

このジュウべェは恐らく「首輪」

あの少女、宇佐美真琴は恐ろしいまでに計画的だ

まるでこれから起こることを「知っているかのように」

 

ジリリリリ!!!!

 

「?!」

 

咄嗟に身構える

しかし、そのけたたましい音は部屋に置いてある電話からのようだった

 

 

「どう?ホテル暮らしは」

 

ホテルのエントランスには宇佐美真琴が待っていた

真琴はいつもの紫色のドレスではなく、彼女としては地味な姿をしていた

とはいえ、黒のセミタイトスカートと白のブラウス、裾を留めている銀の留め具などよく見れば、そこここに彼女らしいこだわりが見え隠れする

 

「ええ、快適に過ごさせてもらっているわ・・・・」

 

「そうかしら?」

 

「え?」

 

「私には退屈しているように見えるわね」

 

「そんな・・・退屈なんて・・」

 

嘘だ

一人で過ごすにも、マギカ・カルテットの皆の顔がチラつく

それに・・・・

何故だか自分でもわからないが、目の前に「宇佐美真琴」が時折「真さん」の顔に見えることがある

同じ「宇佐美」という姓だけと思っていたが、見れば見るほどよく似ている

 

「そんなマミにスペシャルなイベントを用意したわ」

 

「スペシャル?」

 

「手品みたいなものよ・・・」

 

 

― アンゼリカ・ベアーズ地下 ―

 

「さあ入って。大丈夫ここは私のコレクション品しかおいてないから」

 

マミはその部屋に充満する鉄の臭いと、機械油の臭いが顔を顰めるが部屋の主である真琴は気にならないようだ

真琴がテーブルの上に置いてあるガラス容器に入った時計を見せた

 

「これはジャン=レオン・リュッターが最初期に作った空気時計のオリジナルよ」

 

透明度の高いガラスの中に安置された時計が静かに脈動するかのように時を刻む

 

「この時計の価値はかなりの物よ。特にこの時代のものは細かなパーツも全て手作業で作られていた。つまりは同じものはもう作れない・・・」

 

そう言うと真琴はテーブルから時計を弾いた

 

ガシャ―ン!!!!!!!

 

ガラスは砕け散り、解けた発条が内部の細かな歯車を辺りに飛ばす

 

「壊れるのは一瞬。それは人も同じ・・・・・」

 

私が事態を飲み込めずに、目を白黒していた時だ

 

「これから手品を見せるわ」

 

真琴は折りたたみ式の三脚のようなものを残骸全てを覆うように設置した

 

「見ていて・・・・」

 

不意に三脚の内部が歪んだかと思った瞬間だった

 

「?!」

 

ゆっくりと、しかし確実に砕けた空気時計だったモノが一人でに動き出した

それはマミの見ているうちにもとの空気時計になると、地面から数センチ浮かんだ

 

「えい!」

 

真琴が地面と空気時計の間にクッション蹴り入れた

そして再び空気時計が落下した

しかし、今度は壊れることはなく、クッションの上に乗るだけだった

 

「真琴さん・・・・・これって?!」

 

目の前で起きたことが信じられなかった

 

「今はただの手品。そういったはずよ?でも・・・・」

 

「でも?」

 

「約束する。これ以上の物を貴方に見せてあげるわ、時が来れば」

 

 

 

 

 




皆さん、お正月はどう過ごされましたか?
私は親戚のいる対馬で過ごしていました

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