鉄仮面の魔法少女   作:17HMR

299 / 322
ではではでは投下


三悪人

食後の会談は問題なく進んだ

お互い含むところはある

しかし、同時に協力しなければこの事態が打開できないこともよくわかっていた

 

「お互いカードを場に出しましょうか」

 

「もちろんさ」

 

だからこそ、軽はずみであると思えるかもしれないが、お互いの情報を擦り合わせするためにそれぞれ得た情報が公開することになった

敵の組織「救済者」

彼らの目的は「全ての魔法少女の救済」

その目的は崇高ではあるが、しかしここにいるユウリとあいりなど罪のない少女達を襲っている

それどころか、魔法少女ですらい「プレアデス聖団」の皆を拉致した

どのような理由があっても、その行為を認めるわけにはいかない

それ相応の償いはあってしかるべきだ

「救済者」のリーダーと思われる人物である「ウサミマコト」と名乗る少女

それは佐倉杏子が何よりも「奪還」したい人物の名前に酷似していた

そう

彼女の元舎弟にして少年から少女へと変化できる存在、「鉄仮面」の魔法少女 ― 宇佐美真 ― に

 

「なぁ、ニコ。そのウサミマコトってヤツはどんな姿をしていたんだ?」

 

「私がコネクトした記憶だと、金髪で紫のエンパイアドレスを着た何処からどう見てもお嬢様ってヤツだったよ。さすがに覗いた記憶を映像に焼き付けることができないので、記憶は残っていてもキミ達にそれを見せられないけどね」

 

ニコの固有魔法「コネクト」は基本的に読み取った記憶を他者と共有することはできない

つまり、彼女が物体から固有の記憶を読み取ってもそれを伝えようとするのなら、原始的な言葉や文字でそれを伝えるより他ない

それがニコの限界だった

でもここには「織莉子」もいる

 

「ニコさん、私に身体を委ねる勇気があるかしら?」

 

織莉子が蠱惑的に囁く

 

「ちょっ!いくら同性ならノーカンといっても・・・・・!」

 

流石にキリカとて黙っていない

 

「ナニを想像しているかはわからないけど、私が言いたいのは私の魔法をカンナの魔法で繋いで、記憶を結界内に映像として出力するってことよ?」

 

「そ、そうか・・・・そうだよな・・ハハ」

 

キリカが取り繕ったかのように笑みを浮かべる

 

「ニコはどうする?安全なら私が保障するわ」

 

「こちらこそ頼むよ。実際、コネクトで固有の記憶が見れてもそれを伝える際に、私の口や手を経由したら自分でも知らないうちに主観が入ってそのままの記憶じゃなくなってしまうからね」

 

ニコは織莉子に深々と頭を下げた

 

 

「へぇ~それがニコの魔法少女姿か~」

 

キリカの目の先には魔法少女形態に変わった神那ニコが立っていた

ダークグリーンの光沢のあるボディスーツと同じ色の外套、そしてレモン色の髪には同じ色の帽子

見ようによってはセクシーなボンテージスーツやキャットスーツにも見える姿に、程よく引き締まった肢体

正直、あまり女性に興味のない真でもこの場にいれば見惚れるような艶姿だ

 

「それじゃあ、準備できたわねニコ?」

 

それに対する織莉子は何時もの白いロングドレス姿

彼女もまた、女性的な美と豊かさに溢れていた

 

「コネクト!!!」

 

「アカシックレコード展開!!!!!」

 

ニコの触手が織莉子に接続されたと同時に、織莉子が彼女の固有武装でもある金色の円盤を空中に広げた

 

「どこから始める?」

 

「とりあえず、会ったことのある敵の姿をお願い!」

 

「まずは優木紗々ね・・・・」

 

空中にぐにゃぐにゃしたモノが浮かびそれが人型をとる

明るい色合いのショートボブ

オレンジと茶色の道化師のような姿をした少女が現れた

 

「すげぇ・・・・」

 

「ここまで再現できたのはニコさんの記憶が明確だったからよ。彼女が優木紗々で間違いないわね?」

 

「ええ。でも一つ付け加えるなら彼女はかなり個性的な変顔が特徴よ」

 

「修正は簡単よ」

 

織莉子の言うとおり、紗々はそうそうできるレベルではない変顔をする

 

「彼女の固有魔法は洗脳。彼女自身の戦闘能力はそうでもないけど、彼女の洗脳は厄介だよ。実際に喰らった私が保障する。」

 

ニコは優木紗々の手によって「洗脳」を受けている

もし、彼女自身が記憶の相違に気が付かなければ今この場にはいなかっただろう

 

「でも対処法はないわけじゃないよ。まず、彼女が完全な洗脳を行うには対象が完全に意識を失った場合だけだよ。戦闘中でも可能だけど、その際は痛みなど精神に強く作用する刺激を与えれば簡単に解除される」

 

「つまりは雑魚って事?」

 

「過信はよくないわよキリカ。彼女はその性質から推測するに補助型の魔法少女よ。敵もそれをよくわかっている。戦闘力に難のある彼女を積極的に前線には出さないはずよ」

 

「ちぇ!折角、雑魚相手に無双してやろうと思ったのに・・・」

 

「頼りにするよキリカさん。でも次の相手はそうはいかないわよ・・・・」

 

ニコの言葉と同時に紗々の映像がグネグネと姿を変える

金色のロングヘアー、深紫のエンパイアドレス、そしてエメラルド色の瞳

その佇まいは自らの信念を胸に処刑に臨む聖女の姿を彷彿とさせた

 

「彼女がウサミマコトよ」

 

「・・・・・おい・・・本当か?」

 

杏子が声を絞り出す

杏子は彼女に会ったことはないはず、だ

しかしその姿はどこかで見たことがある

間違いない

でも何処で?

同じ疑問はキリカもそして織莉子も抱いていた

その答えは心の中にある

 

 

 

 

 

 

 

 




魔法少女大戦

悪くはないんだけど・・・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。