康太Side
『陽向!』
陽向と明久を探しにきた康太。
ホースオルフェノクは、康太を見るなり逃げていく。
気のせいか?俺を見て逃げていったような…
「…怪我はないか?」
「大丈夫…あのオルフェノク?が
助けてくれたから…ってもういない!?」
「…そうか、人間を守るオルフェノク…か」
康太は呟くように言った。
だが陽向の様子がおかしい…何かあったのか?だがそれより…
「そういえば明久を見なかったか?」
「…えっ?あ、明さん!?来てるの?」
なんだ?今の間は…
「…優子がいたからなアイツも今日は一緒のはずだろ?」
「ううん、見てないよ…って優子さんもいるの?無事なの?」
「…愛子に任せて逃がした。だから大丈夫だと思うが…」
明久は一体どこにいるのやら…
「だったら探そうよ!」
「…ああ、とりあえずまずは電話するか」
『プルルルル…もしもし?』
「どこにいるんだ?」
『どこって…えっ?康太達は愛子さんとデートじゃ…』
「ショッピングセンターだ!如月ハイランドが出来る予定の場所だ。
お前たちも近くにいたんじゃないのか?」
『そ…そうなんだ!僕トイレに行ってたんだけど、出たら周りに人が一人も居なくて…
大きな音がしたんだけど何かあったの?』
「こんな時に何をしている?オルフェノクが現れてパニックだったんだ。
それに…」
『そうなの!?だったら優子さん見なかった?』
「…大丈夫!偶然会って愛子と一緒に
逃げてもらった。」
『一旦電話切るね
優子さんが心配だから!』
「…待て!とりあえず合流だ。
映画館に来てくれ」
『分かったよ』
そこで電話が切れた
「ぶ…無事だったの?」
康太はコクリと頷き
「…合流するぞ」
しかし、さっきの感覚は何だったんだ?
あの犬のようなオルフェノクを見た時…
源二のオルフェノクの姿を見た時、康太の脳裏に15~20人ほどの小学生たちがBBQをしたり花火をしたりして笑っている姿が浮かんできた。
まるでチャプターを飛ばしながら映画を見ているように途切れ途切れの映像が流れてくる。
そしてあの犬のような姿をしたオルフェノクのシルエットそのオルフェノクが何かと戦っている姿…
あれは…昔の俺の記憶か?
「うっ…」
突然の頭痛が康太を襲う
「どうしたの?」
「ただの立ち眩み、気にするな。」
康太SideOut
明久Side
良かった…陽向ちゃんに見られたからどうなることかと思ったけど…
源二の正体も知ってるんだし隠してくれたのかな?
『もしもし…明久君どこにいるの?』
「今から康太と合流するんだけど…それより優子さん大丈夫?
ケガしてない!?」
『えぇっ…大丈夫よ!犬みたいなオルフェノクが助けてくれて愛子と避難したから…』
犬みたいなオルフェノクって源二の事だよね…
そういえば源二は?
『それよりちょっと聞きたい事があるんだけど!』
「長くなりそうなら後で話さない?源二が…」
『その源二君の事な…ツーッツーッ』
ゴメン優子さん…
『もしもし…』
いつになく元気のない声が聞こえてきた。
「もしもし源二?電話に出るって事は
あのオルフェノク倒したんだね?」
『ああ…だが…
優子さん達に正体を見られた。』
「それって…」
優子さんが話したいって
言ってたのって…
『もう…いつも通りにはいかないかもしれないな』
「そんな?源二は多分優子さん達を
守ろうとしてたんでしょ?
ならきっと分かってくれるよ!」
『ああ…』
話していると
康太と陽向の姿が見えた。
「とりあえず家に帰ってて」
『ああ…じゃあまた!ツーッツーッ』
明久SideOut
秀吉Side
その頃、秀吉は駐輪所に向かい帰ろうとしていると…
「おや?木下君、帰るのかい?」
「楠さん、はい!今日もお疲れ様です。楠さんも帰ろうとしてたのでは?」
「あっ…いや、彼女から電話が来ててね…まあ車の中で軽い口喧嘩さ。これからサボった分、片付けとか手伝わないといけないからね。」
「そうじゃったのか…いろいろ大変ですね。」
「まあ、しょうがないさ!
また練習しに来なよ木下君!
気を付けて帰ってね。」
「はい、お先に失礼します。」
そう言って秀吉はバイクに跨がり帰っていった。
「フフフ」
秀吉の背中を見送る男は不気味な笑みを浮かべていた。
雄二Side
「いらっしゃいませ~」
無気力に接客をする雄二の目の前には…
「「はぁ…はぁ…」」
「いきなり恋する乙女がそんなに息を切らしながら汗まみれになって…
何しに来た?啓太郎の8×4とか持ってこようか?
アイツ結構汗とか気にして使ってるのか分からんが未開封のとか何本かあるぞ。
それとも風呂入るか?」
汗まみれになった愛子と優子がいた。
「もっとアナタは
デリカシーを身に付けなさいよ!」
「さすがにボクもかなり引いたよ…」
「雄君?騒がしいんだけど
今度はなんなの?」
ドタドタと明らかに少し怒ってるような足音を鳴らしながら啓太郎がやってくる。
「優子さんと愛子さん?
どうしたの?汗まみれだけど…」
「「「はぁ…」」」
「空気読め啓太郎」
「アナタもよ?一応使わせてもらうけど!」
「悪かったよ!とりあえず取ってくるわ。」
「とりあえず休ませて…」
「なんか二人ともヤケに疲れてるね。
どうぞ上がって上がって!
忙しいから
あまり相手出来ないけどさ」
「「お邪魔しまーす。」」
・
・
・
「……冷えた麦茶淹れてきた」
「ありがとう翔子!」
「はぁ…生き返るネ。」
「で…どうしたんだ?
愛子は源二達とダブルデートで
優子は明久と
デートしてるはずだろ?」
「それがね…実は…」
・
・
・
助けてくれた
オルフェノクっていうのは、
源二か…それか馬の奴か
「優子さん、それ本当なの?なんで電話しなかったのさ?
そういえばアッ君は?康君と陽向ちゃんは無事なの?」
「落ち着け啓太郎、一気に聞いたらややこしくなる。」
「そうだね…ゴメン。」
「明久君たちは大丈夫みたい。
康太君達と合流するって言ってたし…」
「で、その助けてくれた
オルフェノクってのは馬の奴か?」
「違う…ちょっと黒い…犬みたいな…」
だったら源二か、だがなんでこんな言いにくそうに話すんだ?
「でも4体の内1体は、馬みたいな姿してたネ」
アイツもその場に?
「それでね…実は…」
優子がまた言いづらそうに話を始めようとしたのだが…
「ゴメンなさい…
やっぱなんでもないわ!」
「優子…」
「そういえば…バスを降りたらね。
誰かにつけられているような気がしたの!」
「優子気づいてたんだ?ボクもなんか視線を感じて…」
「なんだと?」
それを聞いた雄二は、ベルトを持って店の外へ出ていった。
「……走ってここまでやって来たの?」
「「(ええ…)そう!」」
「……お風呂入る?」
「そこまでしなくていいわよ…」
「……二人共、とりあえず休んできたら?」
「そうだね…上の階で休んできなよ!」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
「ボクもなんだか疲れたよ。」
そう言って二人は二階へ上がって行った。
雄二は外に出て見回ってみるが誰もいなかった。
雄二SideOut
?Side
菊地クリーニングの向かいの建物の屋上で
白鳥のようなオルフェノクが、16~17ぐらいの少女の姿に戻って景色を眺めていた。
目的地まで無事に見届けられたしそろそろ帰ろ。明日も部活あるしね。
?SideOut
源二Side
はぁ…これからどうなるんだろうな…
優子たちに正体を見られた事で、今まで通りにはいられるとは到底思えない。
陽向や秀吉、雄二たちのように受け入れてくれる者は珍しい方だ。
普通ならばオルフェノクである源二を恐れ近づかないのが当たり前なのだから…
康太と愛子と優子、この3人全員が受け入れてくれる可能性は限りなく低い。
受け入れてくれた雄二たちの場合は、ちょっと特殊なのだ。
あくまで源二の考えではあるが、まだ啓太郎と翔子は少し源二に怯えているようにも感じた。
「とりあえず、帰る前に少し見回りでもするか…」
・
・
・
・
源二が見回りを始めて1時間20分ぐらい経った。
この日は人通りの少なそうな道ばかりを見回っていた。
今日もヤツはいないか…はぁ…
出来るならば早く仕留めたい、そう思ってため息を吐いていると
なんだこの匂い…まさか血の匂いか?
血の匂いの場所を嗅ぎ付けて辿りついたのは、周りには木々が生い茂る坂道だった。その坂の20m先にはカーブがあり、ベッコリ凹んだガードレールとライトやタンクがぐしゃぐしゃに潰れたバイクが倒れていた。
事故か…曲がりきれなかったんだろうか?だがこのシートに染み付いた匂いはまさか、まさか、まさか…
凹んだガードレールから10mほど離れた木には血の痕がついていた。
ガードレールにぶつかった時に飛ばされたのだろう。
それを見た源二は左手で頭を押さえる。
そしてその木に向かって走り出した。
どうか、どうか冗談であってくれ。
源二SideOut
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