明久Side
結局一日ずっと帰ってこなかった源二を探しに出ていた明久。
秀吉の様子も気になるが今はそうしてはいられない。
どこにいるの?源二?
耳を澄ましてみる
車の音などの雑音が酷かったがその音に混じって『ドカァッ』っと何かが殴りあっている音が微かに聞こえてくる。
まさかと思いながら明久はその音が聞こえてくる方向へと走り出した。
明久SideOut
雄二Side
おかしい…あの時と何かが違う?
雄二達は源二に助けられたあの日、源二はオルフェノクが変身した555をあっさり倒していたのを思い出した。
加減してるのか?
こっちもちょくちょく攻撃してはいるが…
効いてる気がしねぇ…
"これ"じゃ…コイツに勝てないな…
「頼むからベルトを渡してくれ…」
「無理だっつってんだろ…」
そう言いながらドーベルは右拳を数発叩き込んでくる。
555はその拳を防ぎながら召喚獣を使って攻撃を仕掛けてみるが先程のようには上手く当たらない。
「クソッ…当たれよ!」
「ミャーッ!」
その言葉に召喚獣は少しムスっとした表情になった。
そういえばコレ使った時は心が宿るとか言ってたか?
今はそんなの気にしてる状況じゃねぇってのに…
「なんだよ?」
555が余所見をしているとドーベルは後方へ下がって距離を取り飛び蹴りの体制に入った。
「ヤベェ…お前は戻ってろ!」
555は召喚獣を戻して555ショットを拳に付けEnterを押して飛び蹴りが来るタイミングを待っていた。
『パカッパカッ』
なんだ?
雄二SideOut
明久Side
アレは…
前の黒いやつ?と源二だよね?
知り合いなんじゃ…
もしかしてSMART BRAINが源二を始末するために近付いてきたとか?
555が何かを拳に付けてベルトのボタンを押す。
そして、その拳に赤い光が集まった。
アレは…とにかくヤバい!止めないと。
明久はオルフェノクに変身して555に向かって走り出し体を回転させて馬蹴りが555の腹部に思いっきり当たった。
ちょっとやりすぎたかもね…
「っ!?ぐあぁっ」
《Error》
それを喰らった555はベルトが外れて川の方へと飛ばされた。
ドーベルはホースに気付き蹴りを当てないように体制を崩しながら変身を解いた。
「明久…なんでここに?」
「なんでって戻ってこないから探してたんだよ!それよりあの黒いやつは知り合いって言ってなかった?
なんで戦ってたのさ?」
「それは…はっ!それより…」
源二は雄二が飛ばされた方向に走り出す。
「どうしたの?」
「いや!今日は絶対帰るから先に戻っててくれないか?」
「え?本当に帰ってくるの?」
「ああ!だから頼む!」
「本当に戻ってきてよ?先帰ってるからね!」
「ああ!」
明久SideOut
雄二Side
目を覚ますと雄二は川岸に寝かされていた。起き上がろうとするがホースオルフェノクに蹴られた上半身…主に腹部が痛んでお腹を抑える。だがなんか違和感があった…
「無いっ…ベルトが!?」
飛ばされた時にErrorとか…
「クソッ…やられた…」
なんで急にベルトを…それにアイツ…
あの時みたいにやれば555の俺なんて簡単に倒せたはずだ
なのに…あれじゃあただの喧嘩だ
そんな事を考えながら雄二はオートバジンに向かって歩きだした。
「いってぇ…クソッ…あの馬野郎…」
・
・
・
啓太郎の家に着くと雄二はいつも通りに振る舞おうと痛みを我慢しながら玄関を開けた。
源二にベルトを奪われたと知られたくないから…源二はきっと誰かに騙されているんだ。
だからといって源二が悪くないというわけではないとは思ってはいるが
人の心は残しているはずだ。
じゃなきゃとっくに雄二は殺られていた。
幸いにもアザができた部分は長袖で隠れる。
啓太郎達には気づかれないような場所だったがさすがに腹部の痛みは我慢するので精一杯だった。
「おかえりー遅かったね?」
「あ…あぁ」
「……顔色が悪い。何かあった?」
「そういえばそうだよね。
何かあったの?雄君…」
「別になんもねぇよ。ちょっと休むわ…」
「ちょっ…雄君っ!」
顔に出てたか?と気にしながら雄二は寝室へと向かっていった。
雄二Side Out
源二Side
雄二を川から引き上げた後、源二は明久と出会った廃工場に来て眼鏡の男と話していた。
「例のベルトを持ってきたぞ」
すまない雄二…こうするしか陽向ちゃんを守る方法が無かったんだ。
「意外と早かったですね!約束は守りますよ!………ですが。」
「なんか言ったか?」
「いえ、気にしないで下さい。
中身を確認させていただきます。
全部、揃ってますね!
じゃあ僕はこれで…」
「待て!」
「なんです?」
「本当に手は出さないんだな?」
「ん~まあ写真見て顔は覚えときましたから。手は出しませんよ。彼女に手を出したオルフェノクがいた場合はどうぞご自由に…あくまで僕の出来る限りですが…上にも黙ってますから。…あまり殺りすぎられても困りますがね。」
「信用していいんだな?」
源二に余り体力は残っていなかった。
別に戦いすぎたとかそんな理由じゃない。
初めて友達に襲いかかったのだ。自分の為に…
加減をしたとはいえ雄二の攻撃は意外と重い反撃だった。
主に精神的に…
「えぇ。それでは」
そう言って眼鏡の男は去っていった。それと同時に携帯が鳴る。陽向からの電話だった。
『今どこにいるんですか?』
「今は…どこだろう…」
俺は…何をしている?
『どこだろう…ってなんですか?』
「ちょっと迷っちゃって…」
『何してたんですか?勉強会にも来ないで』
「何してるんだろうな俺は…」
信じてくれる奴を裏切り信じてない奴を信じようとしている。
『はい?』
「とりあえず大丈夫だよ!俺は!」
でもこの子の為だ…
『はい?』
「また学校でね!」
『ちょっと…源…』
・
・
・
家に帰ると明久が見慣れないケースを足下に置き説明書のような物を読んでいた。
あのケース…555のベルトを入れていたケースに似てるような…
「源二君…今までどこに?」
「まあ…ちょっとね…」
それより明久…それは?」
「なんかババアに渡されたんだけどね…オルフェノクと戦う時に使うらしいんだけど…」
ケースにはSMART BRAINと書かれている。
「913って書いてカイザ ギアって言うらしいんだけど、なんか物騒な事を言われたんだ。」
これは555とは別だ…奪う必要は無い
「なんて?」
ババアとは恐らく学園長だ。
雄二も学園長にはそんな扱いだった。
「人間が使ったら死ぬんだって…」
「人間が…って事はオルフェノクなら使えるって事ですかね?」
「明久…それ奪われたりしたら恐ろしい事になるぞ?」
「分かってるよ!」
「明久君、それ使うんですか!?」
学校に持っていく気ですか!?」
「だって…これならオルフェノクにならなくてもみんなを守れるし…」
「それはそうですけど…」
「盗まれたりしてみろ…冗談じゃ済まないぞ?
これは、人を殺すベルトだ。
君がそのベルトを探している間に人が死んでるかもしれないんだ。」
「だったらこのベルトで変身するところを見られなきゃいい…
オルフェノクが出てきた時にはサモン!」
「ミーッ!」
「アッキー!会いたかった!可愛い可愛い」
結花が明久の召喚獣を抱き締める。
「うあぁ…苦しいけどちょっと胸の感触がああぁ…」
召喚獣はちょっと蔑むような目で明久を見ていた。
明久も召喚獣を…
源二Side Out
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