雄二Side
なんだコイツら…何睨んでんだよ…
そう思いながら舌打ちをしてクラス全体を睨むとクラスメイト達は一斉に目をそらした
「雄二?どうしたの?」
「あぁ…いや、なんでもない」
『あの…席について貰えますか?』
声のする方向を見ると
よれよれのネクタイにシワだらけのスーツを着たオジサンが立っていた。
(雄二…もしかしてこの人…)
(あぁ…担任だな…)
「皆さん席に着いてください」
「席分からないんだけど」
といいながら明久はオロオロし始めた。
「明久君…自由席ですよ…」
と結花が小声で教える。
「雄二達は座るとこ決めてる?」
「ああ‼窓際の後ろの方だ。お前の席は窓際の一番後ろだ。」
「取っといてくれたんだ!みんなありがとう!」
「吉井!スルーしないでよ!」
雄二達の座っていた席から少し離れたところに島田美波が座っていた。
「や…やぁ!島田さん。」
「アンタ腕の怪我はどうなったの?」
島田が明久に近づこうとすると啓太郎や康太が守るように立ち塞がった。
「ケガってどういう事だ?」
「火傷の痕があったじゃない!」
その言葉を聞いて結花がフォローに入る。
「し…島田さん…それは気のせいじゃないですか?」
「そうだよ島田さん…ほら!どこにも火傷の痕なんて無いでしょ?」
そういって明久は両袖を捲って見せた。
「そんな…」
「あの皆さん、席に着いてください。」
「はい…」
と静かな返事を返して島田は席に戻っていった。
「私の名前は…」
と先生が名前を書こうとしたかと思えば突然書くのを辞めた。
「ねぇ、なんで書くの辞めたのかな?」
「チョークが無かったんだろ」
「その前に何か足りない物はありませんか?」
クラスメイトが卓袱台の足が折れてるなどいろんな不満を言っていると福原先生は取りに行ってきますと言って引き戸を引いた。
『遅れてすいません…保健室に行っていたもので…』
声のする方を見ると小柄で長いピンクの髪をした奴が入ってきた。
やっぱりか…と雄二は軽く頭を抱える
明久含めた他のメンバーも残念そうにしていた。
「姫路さんですか!どこか空いている席に座って下さい」
姫路は明久がいるのを確認するとすぐ近くの席へ座ろうとするが雄二達が明久を囲むように座っているために近づけなかった。
結局雄二達を睨みながら仕方なく島田の隣に座る姫路。
『なんでこんなクラスに姫路さんが?』
「それは…体調が悪くて保健室に行ってしまって」
『チッ』
『今誰か舌打ちしなかったか?』
確かに今舌打ちが聞こえたな、誰だ?
それはともかく姫路は貴重な駒だからな…どう扱おうか…
そんな事を考えながら福原先生が出ていくのを見て勉強会メンバーを廊下へ呼び出した。
「なんで呼び出したかは分かってるよな?」
「はい…」
「明久…お前もっと点数出せなかったのか?まあFクラスの中ではギリギリ良い方だが…」
「まあ…日本史と世界史に集中してたからね」
「康太と秀吉は調整したんだろ?」
「…そうだ」
「うむ!」
「でも低すぎはしないか?島田と姫路以外の他の連中は50越えるか越えないかだ!ぶっちゃけ三○無双のEasyの兵士並みに雑魚だ…」
「なんとそこまでかの?もう少し本気を出しとくべきじゃったか!」
「雄君!俺は?」
「お前は……………………まあ大丈夫だ」
「答えになってないよ?」
「長田はテストを受けていないな…何点取れる自信がある?」
「まだ分からないですが…最低でも全教科150以上かと!優子さん達に分かりやすく教えてもらいましたから!」
「なるほどな…」
と話していると先生が戻ってきた。
雄二SideOut
明久Side
それからしばらくするとクラスメイトの自己紹介が始まりまずは…
「姫路瑞希です!宜しくお願いします。」
同じクラスになりたくなかったな…
「島田美波です!趣味は…」
明久の方を見ながら何か考えているが…
「吉井を…」
と言おうとすると雄二達が一斉に島田を睨む!
「見ることです!」
それはそれで怖いよ‼
(((やるぞお前ら)))
突然背筋がゾクゾクしてきて
何かが一致団結した瞬間だった。
「アッ君?どうかしたの?」
「なんか一瞬寒気が…」
・
・
・
・
・
「…土屋康太」
名前だけ名乗ってすぐに座った
(アイツ確か彼女居なかったか?)
(マジかよ…許すまじっ土屋っ)
(でもアイツって確か…)
「木下秀吉じゃ!趣味は…なんでもない」
演劇が趣味って言わないのかな?どうしたんだろ…
『秀吉って確かAクラスの木下優子さんの妹だろ?』
「…」
なんで黙ってるんだろう?
いつもならワシは男じゃって言うはずなのに
『結婚して下さい!』
「…すぞ」
秀吉っ!抑えて!と目で合図するが秀吉は見ていなかった…
どうしよう結花さん…
笑顔でなんて言ったかは分からないが秀吉からもの凄い殺気を感じた気がした。
『秀吉は彼氏いるの?』
(((空気読めよテメェっ殺されるぞ⁉
あっ!いや殺されてもいいのかライバル減るし)))
「…まれ」
『はい…』
そんな秀吉の様子に雄二達は驚きながらもまたクラスメイトの自己紹介が続き
「次は長田さんお願いします。」
何故か結花は手を合わせて祈っていたように見えた。
「えっと…長田結花です。あの…皆さん仲良してくださいね…」
とクラスの雰囲気に怖がっていた。
『俺達仲良しだよ!大丈夫だよ?長田ちゃあん!』
『好きな人居ますか?』
「あの…えっと…」
「答えなくていいんじゃぞ…」
そう言った秀吉の顔は勉強会メンバーには分かるぐらいの優しい顔になっていた。
「は…はい…」
「次は菊地君ですね。」
「菊地啓太郎です。夢は…」
『誰だ?菊地啓太郎って』
『なんかショボいな』
「今言った奴…覚悟しとけ…」
「雄二なんか言った?」
と明久が聞くと雄二はニコッと笑って誤魔化して
「代表の坂本雄二だ。呼び方は自由で構わないが啓太郎以外で変な呼び方した奴は覚悟しとけ!次はお前だ」
「吉井明久です!えっと…」
明久が名前を言い終わると雄二は教壇に向かった。
「まだ挨拶終わってないんだけど?」
「いいから座れ!教室入る前にAクラスの設備を見た奴は何人いる?」
明久含めたクラスメイト約20名が手を挙げる。
設備は確かクーラーにパソコン、冷蔵庫それとドリンクバー…ドリンクバーって普通カラオケとかにあるもんだよね?他にもいろいろあるんだろうな暖房床とか…椅子や机も高そうなのばかりだったし…
「分かった。見てない奴もいるようだな…見た奴は近くにいる見てない奴に何を見たか教えとけ。」
『なんだと?いくらなんでもこのクラスと差がありすぎるだろ…』
『地と天の差だな!』
惜しい!
「逆じゃろ…」
と秀吉がコメカミを抑えながら小声でツッコむとそれに続いて康太もコクンと静かに頷く。
みんなこの差に納得いかないようで段々ざわざわし始めた。
まあ当然の反応だよね…と思いながら明久は苦笑いする。
「静かにしろ!」
雄二の一言でクラスは静かになった。
「お前ら…このクラスに不満はないか?」
『『『『大アリじゃああぁああ!』』』』
「だろうな…だから俺は試召戦争を仕掛けようと思う。」
『負けたら設備が下がるんじゃなかったか?』
「大丈夫だ!このクラスにはAクラスに挑める戦力がある。」
『そんな戦力いるのか?』
「ああ…まずは姫路は言わなくても分かるな!」
『おぉ!姫路さん!俺らの安らぎ』
料理が最悪だけどね…
「次に秀吉だ」
『木下優子の妹!』
「のう…お主よ…」
秀吉を妹扱いした馬鹿のあごを掴む。
『ふぁい?』
「冗談か本気か知らぬが次はないぞ?」
そう言った瞬間馬鹿は白目を剥いて気絶した。
今一体何が起こったの?
「私はこの……………モブ太君を保健室に運んできます。」
名前覚えようよ先生…
福原先生がモブ太君(仮)を保健室に連れて行く。
「おほん…とりあえず続けるぞ…
次は土屋康太だ。」
『土屋?誰だ?』
「ムッツリ商店を知っている奴はいるか?」
なんとクラスの全員が手を挙げていた…
『中学の時お世話になったなー』
『俺もだ!』
「コイツはムッツリーニというあだ名が有名だったんだ。保健体育は常に現Aクラス生徒を抑えて学年1だったんだぞ!」
『マジかよ!』
『すげえな』
「次に長田結花だがコイツは試験を受けられなかった。だが全教科少なくともCクラス並みだ!」
『おぉ!長田ちゃん!』
「そして最後に…吉井明久がいる!」
『『『『『…………………誰だ?』』』』』
「僕だよっ!みんなシーンってなったよ今!なんでなんもしてないのに僕が…」
「雄君!俺は!?」
「お前はまあCかDクラスまでならいけるだろう」
「評価低くない?」
「ちょっとウチは?」
「島田は数学はBクラス並みだったか?」
「そうよ!戦力になるでしょ!」
「はあ…分かった…まあいいだろう。
須川って奴はDクラスに宣戦布告に行ってこい。」
「嫌だけど?」
「美少女いるかどうか見てこい」
「はい!喜んで!」
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数分後ボロボロになって須川が帰ってきた。
「どうしたんだ須川?」
「美少女なんて探してる暇無かった…」
「代表は誰だ?」
「確か平賀とかいう奴…」
「チッ役に立たねぇ…明久行ってこい!」
「なんで僕なの?」
「代表が源二だ!お前なら絶対大丈夫だ」
「まあ源二が僕を須川君みたいな目に合わせるわけないもんね!行ってくるよ!」
明久SideOut
open your eyes the next faizΦ
編集終了です。