Black cat 黒猫 Re:   作:三毛子猫

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本作は、自分への挑戦として始めたリレー形式の小説です。
前半はAIによって生成され、後半は私自身が続きを執筆しています。


第五章(だいごしょう)
第五章-1《彼女は「助けたかっただけ」と言った》& 第五章-2《願いの池》


本作は二次創作作品であり、キャラクター設定の一部は以下の作品を参考にしています:

『漫画:矢吹健太朗「BLACK CAT」』、

『ゲーム:Quantic Dream「Detroit: Become Human」』など。

主要な事件の構成は『ネットドラマ「CODE:浮士德遊戲」』に着想を得ています。

 

第五章-1《彼女は「助けたかっただけ」と言った》(AI)

 

トーレの足音が、白すぎるほど眩しい病院の廊下にやけに響いていた。

左の肋骨はまだ鈍く痛み、呼吸のたびに胸の中で何かが滑っているような違和感があった。

彼はコナーには告げていなかったが、まだレントゲンを撮っていない。

 

「ハートネットさん、さきほどまた肋骨を押さえていました。」

コナーはすぐ隣を歩きながら、冷静かつ的確な口調で言った。

 

「大丈夫だよ、あとで撮るって。」

トーレは曖昧に答える。

 

エレベーターが7階に着き、二人は隔離観察病室の前に立った。

看護師が小声で告げる。

 

「患者さんは現在、不安定な状態です。なるべく刺激しないようお願いします。」

 

病室のドアが開くと、消毒液と湿気が混ざった匂いが鼻をついた。

山美子はベッドのそばに座り、窓の外を虚ろな目で見つめていた。

手にはくしゃくしゃになったティッシュを握っている。

制服には乾いた血の跡が残り、片方の袖はすでになくなっていた。

 

「……俺のこと、覚えてるか?」

トーレが静かに問いかける。

 

山美子の目がゆっくりとトーレの方へ向き、

ぼやけた写真にピントを合わせるかのように、しばらくの沈黙のあと、口を開いた。

 

「……ただ……助けたかっただけなんです……」

 

彼女の手はわずかに震え、視線は不安げに揺れていた。

 

「前から聞いてました……山田先生が後輩に……触ってくるって……

でもみんな、関わるなって言うんです……

あの人はコネがあるから……裏が強いって……」

 

唇を噛みしめながら、彼女は今にも溢れそうな感情を抑え込んでいた。

 

「だから……あの呪い掲示板に行ったんです……

あのサイトが本当に叶えてくれるのか、試したくて……」

 

「そしたら……指示が届いたんです──

『夜、ボイラー室へ行け』って……」

 

ここまで話すと、彼女の顔色は真っ青になり、

声は喉から絞り出すようなかすれたものになっていた。

 

「ただ覗くだけのつもりでした……

でも、本当に中から聞こえたんです……

女の人がもがいてて、泣いてて……

怖くて……でも、でも……録画はしたんです……」

 

彼女は顔をシーツに埋め、声がほとんど聞き取れなくなる。

 

「盗撮なんてつもりはなかった……

ただ、助けたくて……

これで救えると思ったんです……」

 

ゆっくり顔を上げ、目は迷子のように彷徨っていた。

 

「でも今は……

みんな、私のせいで彼が捕まったって言う……

彼も逆に私を責めて……

『人生を壊された』って……」

 

「呪いの掲示板で……

見たんです、あるコードネーム……

M…Z…S……

それが何なのか分かりません……

でも今、すごく怖いんです……

次は自分かもしれないって……」

 

そのアルファベットを聞いた瞬間、

トーレの指先がびくりと強張った。

ポケットの中の診断書を、今にも破りそうな勢いで握りしめる。

 

──

 

病院を出ると、空は急に曇り始め、風が木の葉をざわざわと鳴らしていた。

 

トーレとコナーは、校外の並木道を歩きながら、三民高校で恭子と合流する予定だった。

 

その途中、トーレが突然、くしゃみを連発した。

 

「ハクション──ハクション──ハクション──!」

 

一発一発のくしゃみが胸に響き、彼は思わず左脇腹を押さえ、痛みに耐えて腰をかがめた。

 

「……クソっ……」

顔をしかめながら、小さく呟く。

「くしゃみ一発で人生疑うほど痛ぇとはな……」

 

「ハートネットさん、風邪でしょうか?」

コナーは首を傾けて観察し、いつもの冷静な口調で問う。

 

「……違う、アレルギーだ。」

鼻をかみながら、トーレは不機嫌に言う。

 

泣き声のように鼻にかかったその音が、静寂の中でやけに目立ち、自分でも気まずくなる。

 

そのとき、ふと、沙耶の言葉が頭に浮かんだ。

 

──「よしよし、泣かないの。」

 

あのとき、沙耶は彼の頭を撫でながら、

背伸びして指が届くようにしていた。

トーレは「わざとらしい」と文句を言ったが、

その手のぬくもりは、もう二度と感じることはない。

 

「……違うって、アレルギーだ……」

彼は胸に手を当て、現実に戻ろうとするように小さく呟いた。

 

コナーはすぐに提案する。

 

「AJ-000に抗ヒスタミン剤を申請することをお勧めします。

もし季節性の花粉症であれば、環境アレルゲンの検査も有効です。」

 

「薬ぐらい自分で飲むよ……」

トーレはバッグからマスクを取り出し、

ぼそっと言いながら装着した。

「もう、泣いてるみたいな声は聞かれたくないし。」

 

ちょうどその時、前方から聞き慣れた声が響いた。

 

「黒──さ──ん──!」

 

手を振りながら駆け寄ってくるのは、恭子だった。

期待に満ちた顔で言う。

 

「呪い掲示板の書き込み、見せてあげますね。

黒さん、きっとびっくりしますよ!」

 

トーレは彼女の姿を見つめ、そっと鼻に触れる。

 

「驚きすぎて、くしゃみが増えなきゃいいけどな……」

 

 

第五章-2《願いの池》

 

【都市伝説 - 呪い版・第13の告知】

ID:匿名

呪い版の第13の告知は、午前3時にアクセスしないと見えないって聞いたんだけど、本当かな?

なんでもリンクが表示されて、「願いの池」ってサイトに繋がるらしい。

どんな願いも叶えてくれるって話……

—— 昨日 23:09

(人気コメント)

 

ID:AAA

午前3時まで待てば分かるんじゃね?

B1, 昨日23:12

 

ID:カイ兄

「らしい」多すぎ〜

B2, 昨日23:25

 

ID:J

今、結果待ち。

B7, 今日00:24

 

ID:KK

で、結果は〜?

B22, 今日02:29

 

ID:あつ森ラブ

寝ないで何やってんだコイツら、笑う

B38, 今日02:38

 

ID:匿名

(画像)

B53, 今日03:05

 

ID:KK

マジかよ!?

B55, 今日07:15

 

ID:ワタシハ誰

嘘に決まってんじゃん、皆幻覚見てんのか?

B57, 今日07:20

 

ID:5512

自分で作ったやつじゃね?サイトのデザイン超しょぼいし。

グラフィックセンス0点。

B62, 今日08:02

 

「これは昨日呪い版に出てきた話題で……山美子の件と関係あるかは分からないけど。」

 

恭子は先生に簡単に報告した後、トレイとコナーを連れて図書室へ行き、校内の掲示板にログインした。

 

トレイは反射的に時間を確認した──午前10時46分。コメント数はすでに80を超えている。

 

「この画像、拡大できるか?」彼はB53の投稿を指さす。

 

「うん、できるよ!」

恭子がマウスを動かすと、画像が画面いっぱいに表示された。

 

それは真っ黒なウェブページ。中央に数文字だけが表示されていた。【願いの池】

その下には白い入力欄があり、【あなたの願いを入力してください】と書かれている。

スクリーンショットの時刻は昨日の午前3時ちょうど。

 

トレイの脳裏に、山美子が言っていた言葉が蘇った──

 

──「それで……呪い版に行って……このサイトを見て、試してみたくて……」

 

これだ。彼女が言っていたのは、このサイト。

 

「今、呪い版の告知は何項目ある?」

 

「12項目だよ。」

恭子はマウスホイールを素早くスクロールし、画面の一番下まで表示した。

 

「投稿者の身元は追えるか?」

 

恭子が匿名ユーザー名をクリックするが、何の反応もない。

 

「無理だね。匿名モードだと記録が残らないから。」

 

願いの池。

本当に存在するかどうか、今のところ証拠はない。

 

ただ、明日の午前3時に、再度アクセスすれば確認できるかもしれない。

 

「それと、黒先生に見せたい絵がもう一つあるんだ。」

恭子がふと思い出すように言った。

 

「絵?」

 

 

美術室の隅に、1枚の絵が静かに立てかけられていた。

 

絵の中の女性は顔を片手で隠しているが、その手には指が4本しかない──描き間違いか、意図的かは分からない。

彼女はベージュのコートを着て、水の溜まった建物の前に立っていた。

全体から重苦しさと悲しみが漂っており、まるで絵の具の中に嗚咽が隠れているようだった。

 

「この絵も先輩の作品。背景がボイラー室の外観に似てて……たぶん、みんなに何かを伝えたかったんだと思う。」

 

恭子の声は柔らかいが、瞳には寂しさがにじむ。

 

トレイの視線は絵の右下にある白い署名に留まった:【M.Z.S】

 

「……これは……」

彼は喉が詰まり、声が止まった。

 

L先輩の遺体は、先ほど鑑識課により確認されたばかりだ。

ボイラー室の地下の溜まり水に沈んでいた遺体、それが彼女だった。

 

彼女は絵を通して悲劇を予告していた。

けれど──彼女自身、その悲劇から逃れることはできなかった。

 

「この構図、先輩が言うにはIGの写真を参考にしたって。これ、その自撮りなんだけど……ほぼ一致してるよ。」

 

恭子がスマホを操作して検索し、画面をトレイに見せた。

 

嘘だろ……?ただの偶然?

 

写真の少女は白いリボン付きシャツに、水色のジーンズを履いて、顔を片手で隠している。

そして、水の溜まった建物の前に立っていた。

 

トレイは本能的に一歩後ずさりした。

触れてはいけない記憶に触れたかのように。

 

「黒先生、m.z.s_83って知ってる? めっちゃオシャレで写真も上手くて、私もフォローしてるんだ〜!」

 

恭子の口調は明るかったが、トレイの表情は固まったままだった。

 

彼女はスマホをコナーにも差し出した。

 

間違ってない……悪いのは彼女のほう。

何も言わずにいなくなった。

俺は悪くない。

……悪くなんて、ない。

 

トレイは左の拳を握り締め、関節が白く浮き出る。

その拳で、不安を心の奥へと押し戻すように──。

 

 




私の原稿が消えませんように。彼らの物語は、まだまだたくさん伝えたいんです。
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