Black cat 黒猫 Re:   作:三毛子猫

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本作は、自分への挑戦として始めたリレー形式の小説です。
前半はAIによって生成され、後半は私自身が続きを執筆しています。


第七章-13《信頼の裏切り》&第七章-14《君に会いたい》

本作は二次創作作品であり、キャラクター設定の一部は以下の作品を参考にしています:

 

『漫画:矢吹健太朗「BLACK CAT」』、

 

『ゲーム:Quantic Dream「Detroit: Become Human」』など。

 

主要な事件の構成は『ネットドラマ「CODE:浮士德遊戲」』に着想を得ています。

 

⚠️【内容注意】

本章には、登場人物同士の信頼関係の衝突と、同意のない親密な意図の描写(未遂)が含まれます。

心理的な圧迫感を伴う場面や感情的な対峙を含みます。

制限描写はありませんが、読者の方はご自身の体調や状況に応じてご判断ください。

 

第七章-13《信頼の裏切り》(AI)

 

【トーレ視点】

 

――水の味が、おかしい。

 

ゼロから差し出されたコップを受け取った瞬間、トーレはすぐに気づいた。

見た目は透明で、匂いもほとんどしない。だが、彼の嗅覚は一般人よりもはるかに鋭い。

水蒸気の奥に、ごくわずかな苦味が混じっている――普通の人間なら気づかないほど微細な気配。

 

トーレは表情を崩さず、本当に喉が渇いているかのように一口だけ飲み、ゆっくりと嚥下した。

 

――やはり、苦味がある。確認。

 

多くは飲まないと即座に判断し、服をまとめるためにしゃがんだ拍子に、視線の端でゼロの仕草を観察する。

彼女は明らかに過剰なまでに緊張し、指先はスカートの裾をきゅっと握りしめ、いつもの安定した様子とは違っていた。

 

……それはまるで、「悪いことをしている子供」のようだ。

 

トーレは立ち上がり、ベッドサイドの小さな観葉植物の横にコップを置く。

ゼロが腕時計を取りにバスルームへ向かった隙に、音を立てずに残りの水を土に注ぎ込んだ。

透明な液体はすぐに土へ染み込み、痕跡を残さない。

 

口元を軽く拭い、何事もなかったかのように腕時計をはめ直す。

ソファに腰を下ろし、スマホを手に取る。画面には――

 

「睡眠薬 効き始め 時間」

「睡眠薬 中毒 初期症状」

「服薬後 対処法」

 

といった検索履歴が並んでいた。

 

素早く情報を確認しながら心中で計算する――

もし通常量を服用すれば、15〜20分後には強い眠気、判断力低下、警戒心の喪失が現れる。

だが一口程度なら、意識は保てるが動作がわずかに鈍るだろう。

 

画面を消し、ゆっくりと欠伸をし、身体を前に傾けていく。

視線をぼんやりさせ、指先の緊張を緩める。

 

「ト、トーレさん……顔を洗うか、歯を磨くか……いかがですか?」

「……ああ、そうだな。」

 

少し遅れて、わざと眠気を帯びたように応じる。

 

洗面所で顔を洗った後、鏡越しに自分を見据え、息を整えた。

――彼女は、一体何をしようとしている?

 

部屋へ戻ると、ゼロの手を借りてベッドへ横たわる。

目を閉じつつも、七割の警戒を維持し、周囲のわずかな気配を逃さない。

 

数分後、ベッド脇が沈む感触。

 

ゼロだ。

 

呼びかける声は震え、重い圧力を孕んでいる。

冷たい小さな手が頬に触れ、首へ、そして胸元へ。

 

――まだ、終わりじゃない。

 

カチ、カチ……

シャツのボタンが一つ、また一つと外れていく。

露わになった胸板を撫で、さらに腹部へと手が滑る。

 

それでも、トーレは動かない。

彼女が自ら間違いに気づき、止まることを――最後の機会を――与えていた。

 

だが、彼女は止まらなかった。

 

ベッドから離れ、何かを探す音。

そして、再び静かに戻ってくる足音。

今度は足元から這い上がり、腹部に腰を下ろし、彼の手首を掴んで頭上へ押し上げようと――

 

――そこまでだ。

 

目を見開き、手首を反転させて彼女の腕を掴み、軽い力で横へ引き倒す。

気づけばゼロはベッドの上に仰向けにされ、その上から金色の瞳が冷たく見下ろしていた。

 

「一つ、勘違いしているな。」

 

低く擦れた声。

「お前を信じている。それは、警戒しないという意味じゃない。」

 

怒りでも憎しみでもない――

ただ、底冷えするような、骨の芯まで凍らせる冷気。

 

ゼロは震え、言い訳を探すように口を開きかけたが、トーレは機会を与えない。

指先がわずかに強まり、それは罰ではなく覚醒させるための圧。

 

理由を問うことはしない。

この段階では、どんな言葉も意味をなさないからだ。

 

視線は、もはや仲間ではなく、赤の他人を見るように冷ややかだった。

 

――これで終わりだ。

 

信頼は、この瞬間、粉々に砕け、二度と元には戻らない。

 

手首を放し、背を向けたまましばらく立ち尽くす。

閉まりきらなかったバルコニーの隙間から冷風が吹き込み、部屋の温もりを奪っていく。

 

振り返ることなく、ただ一言だけ残す。

 

「……寝ろ。」

 

そして扉を開け、闇の中へと消えていった。

 

 

 

第七章-14《君に会いたい》

 

歌詞引用:八三夭『君に会いたくなったよ(我想你想妳了)』

 

真夜中を過ぎたはずなのに、最上階の甲板はまるで賑やかなパーティー会場のように、まだ休む気配がなかった。

 

トーレは人混みから離れた片隅に立ち、海風を受けながら音楽を聴き、さっきまでの出来事を少しでも忘れようとしていた。

 

──「君が教えてくれた 愛し方も憎み方も でもどうやって 想いを残さずにいられるのかは…」

 

ステージ上の歌い手が、長い夜を熱唱で彩る。

 

──「もう君を思わない、なんて 言い聞かせても…全部嘘だ」

 

どんなに騙そうとしても、どんなに「もう思わない」と強く言っても、それは全部嘘。

どうすれば忘れられる? どうすれば切り離せる? 取り返しのつかない過ちを――。

 

「もう君を思わない…そう言い聞かせても…」

トーレは気づかぬうちに、遠くで小さく口ずさんでいた。

 

「君は俺の人生を変えた…台本の役すら書き換えて…」

「一晩で俺を、自分すら嫌いになる大人に変えて…君のいない残りの人生を生きる俺にしてしまった…」

 

こんなふうに歌うのは、もう随分ぶりだった。君がいなくなってから、カラオケなんて行く気にもなれなかったから。

 

こんなことが起きた今、もし君が知ったら――俺に失望するだろうか?

俺はどんな顔をしてゼロに向き合えばいい?

 

君なら、教えてくれるのか?

 

……会いたい。

 

トーレは甲板のデッキチェアに身を投げ出していた。行く場所はもうなかった。

やがて人々は次第に散り、残されたのは彼と頭上の星々だけだった。

 

目を閉じ、全ての思考を手放して眠ろうとした、その時――

 

ジリリリリ……

 

トーレは反射的に上体を起こす。テーブルの上で、誰かのスマートフォンが震えていた。

仕方なく立ち上がって確認すると、それは目覚ましの音だった。アラームを止める。

 

周囲を見渡すが、もう誰もいない。こんな場所に携帯を置き忘れるなんて……。

仕方なくサービスカウンターに届けようと、そのスマホを左手に持つ。

 

その時、右ポケットで自分のスマホが震えた。左手のスマホを持ち直し、右手で自分のスマホを取り出す。

見慣れないアプリが画面にあったが、詳細を見る間もなく――

 

左手のスマホに突然、こう表示された。

 

【還願が完了しました。】

 

次の瞬間、画面は真っ暗になり、二度と起動しない。

 

「……還願?」

 

嫌な予感が背筋を走る。急いで自分のスマホを見ると、アプリの下に文字があった。

 

──「許願池(ウィッシュ・プール)」

 

息が詰まる。

アプリを開くと、一瞬画面が黒くなり、数秒後に白い入力欄が現れる。

 

【あなたの願いを入力してください】

 

喉が鳴る。心拍数が上がる。

 

「……もし『君に会いたい』って書いたら、本当に会えるのか?」

そんなはず、ない。

 

【君に会いたい】

 

夢の中で何度会っても、それは夢に過ぎない。

もしかしたら次の瞬間、スマホがウイルスに感染して情報が全部抜かれ、局の監察部に呼び出されるかもしれない。

 

……それでも。

 

トーレは送信ボタンを押した。

 

たとえ、そのために粉々になるとしても――君のためなら、後悔はしない。

 

【あなたの願いを受け付けました】

 

気がつけば、もう後戻りはできなかった。

自分は何をしている? まるで魔法にかけられたようだ。

 

「……俺は何を考えてたんだ!」

 

画面が暗転し、進捗バーのような線がゆっくりと進んでいく。

 

【あなたの願いは、24時間後に実現します】

 

――冗談だろう?

何の願いだ? 本当に叶うというのか?

 

震える手を押さえきれず、力なくデッキチェアに崩れ落ちる。

海風は何事もなかったかのように吹き続けていた。

 

だが、トーレは知っている。

自分はもう、二度と戻れない道に足を踏み入れたことを。

 

──誰にも、このことは知られてはいけない。

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